映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の概要:実家は葬儀屋を営んでおり、ジョンは遺体の防腐処理を手伝っていた。そんなジョンは、周囲が心配するほど死や殺人に関心を持っていた。ある日、平和な町で連続殺人事件が起きる。ジョンは事件の調査を開始した。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス、青春
監督:ビリー・オブライエン
キャスト:マックス・レコーズ、ローラ・フレイザー、クリストファー・ロイド、カール・ギアリー etc
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の登場人物(キャスト)
- ジョン・ウェイン・クリーヴァー(マックス・レコーズ)
- 16歳。実家は葬儀屋を営んでおり、遺体の防腐処理を手伝っている。周囲が心配するほど、死や殺人に関心を持っている。セラピストから反社会的人間だと診断される。
- ビル・クローリー(クリストファー・ロイド)
- ジョンの隣人。79歳。妻のケイのことを深く愛している。殺人鬼。本当の正体は化物。
- ネブリン医師(カール・ギアリー)
- セラピスト。ジョンのカウンセリングを行っている。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』のあらすじ【起】
切り裂き殺人事件が発生した。被害者は53歳、修理工のジョブ・ジュリー。少年のジョン・ウェイン・クリーヴァーは、その事件に興味を持つ。ジョンは異常なほど、死や殺人に関心を持っていた。それは学校の校長先生が心配するほどだった。
ジョンの実家は葬儀屋を営んでおり、同級生にからかわれることもあった。ジョンは愛想を振りまき、攻撃したい衝動を必死に耐えた。ジョンはセラピストのネブリン医師に、そのことを打ち明けた。ジョンには連続殺人犯の兆候がいくつも見られた。だが、だからと言って殺人犯になると決まっているわけではなかった。
母のエイプリルはネブリン医師から、ジョンが殺人願望を持っていると聞かされ衝撃を受ける。さらに、ネブリン医師はジョンのことを反社会的人間だと言っていた。エイプリルは息子のことを心配するが、娘のローレンにもう手遅れだと言って茶化される。
葬儀屋に遺体が運び込まれた。その遺体は何者かに殺され、内臓が抜き取られていた。治安が良い地域で起こった連続殺人事件に、人々は恐怖を抱いた。殺害現場には、石油か泥のような黒い物質が残っていた。ジョンは犯人のプロファイリングを行った。死体を切り裂いていることから、至近距離で被害者を襲撃したいという願望を持っていることが分かった。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』のあらすじ【承】
ハローウィンの仮装パーティーが開かれた。ジョンは同級生のロブにからかわれ、苛められる。しかし、ロブを褒めて笑顔で対応した。殺したい衝動が起こったとき、相手を褒めるというルールを自分に課していた。そのことを打ち明けられたロブは、ジョンのことが恐ろしくなる。
道義屋に遺体が運び込まれた。ジョンは内臓が無くなっていないか確認した。息子の行動に気づいたエイプリルはショックを受け、今後処置室に立ち入らないよう叱った。運び込まれた遺体は、腕が欠損していた。
ジョンは怪しげな男を見かけ、行動を監視した。すると、ジョンの隣人のクローリーと釣りに出かけていった。後をつけると、男はクローリーを殺害しようとした。しかし、一足早くクローリーが動き、男を殺害した。クローリーは男の遺体を解剖し、内臓を取り出して自分の内臓と交換した。ジョンはその光景に衝撃を受け、漏らしてしまう。
ジョンはクローリーのことを誰にも話さなかった。クローリー一家と関わりを持ち、行動を監視した。ニュースで42年前にアリゾナで失踪したエメット・オープンショーの事件のことが報道された。自宅で争った形跡があったが、遺体は未発見だった。そして、現場には今回の事件のように黒い油のようなものが残っていた。
クローリーは妻のケイと社交ダンスを踊りに行った。クローリーが途中で踊るのを止めると、ケイは他の男性(グレッグ)にダンスに誘われた。足が上手く動かないクローリーは、ケイとグレッグが軽快に踊る姿を冷たい表情で見ていた。店内のテレビでは、殺人現場で、エメットのDNAが発見されたとニュースが流れていた。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』のあらすじ【転】
クローリーはグレッグが営む理髪店を訪れた。グレッグがはさみを取りに行っている間に、クローリーは閉店の看板を掲げドアの鍵を閉めた。クローリーがグレッグを殺そうとしていることに気づき、ジョンは警報器を鳴らした。偶然近くにいたパトカーが警報器の音に気づいた。警官達は理髪店の中に入って確認するが、クローリーに殺されてしまう。
クローリーはグレッグの遺体を車に乗せて運んだ。後には石油か泥のような黒い物質が残っていた。理髪店に警官の遺体が残っていたので、住民達はグレッグの家を取り囲んで抗議した。その後、クローリーの足は動くようになり、家の中でケイと軽快にダンスを踊った。ジョンはクローリーの車に「正体を知っている」と書いた紙を置いた。クローリーは外に出なくなり、体が弱っていった。ケイはそんな夫を心配する。
ジョンはクローリーに電話をかけて、自分の体を切るのは痛くないのか質問した。クローリーは激痛が起きることを話した。さらに、ジョンはエメットから何を奪ったのか質問した。ジョンが「人生だ」と答えたとき、物音が聞こえてきた。クローリーは車に乗って電話の相手を探していた。ジョンは危険を察知し、公衆電話から逃げた。そして、友人のマックスの家に逃げ込んだ。だが、不用意な発言からマックスを怒らせてしまい、家から追い出される
ジョンは、クローリーがマックスの父親を殺している現場を目撃する。クローリーを止めさせようとするが、無理だった。ジョンはマスクを被っていたため、クローリーには正体がバレなかった。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジョンはクローリーを止めることにした。家の中に忍び込み、ケイが眠っている姿をカメラに収めた。その写真を送ってクローリーを脅そうとするが、途中でケイが目を覚まして騒いでしまう。パニックに陥ったジョンは、咄嗟に時計でケイを殴ってしまう。布に血が滲んでいるのを見て、ネブリン医師に助けを求めた。
ケイは気絶しているだけで死んではいなかった。ジョンは頭から血を流すケイの写真を撮ると、クローリーに送った。ジョンが家から出ると、クローリーの車にネブリン医師が座っていた。ネブリン医師はクローリーに殺されてしまったのだ。ジョンはネブリン医師の内臓を守るため、遺体を隠した。
クローリーは自分を見るジョンを見て、正体がバレていることに気づく。クローリーは心臓を欲しており、ネブリン医師の遺体を返してもらう必要があった。クローリーはエイプリルを襲い、ジョンを脅した。ジョンは隙を突いてクローリーを倒し、紐で動けないようにした。クローリーの右手が変形し、黒い油のようなものが溢れてきた。意識を取り戻したエイプリルはそれを見て驚愕する。ジョンはクローリーの体内から黒い油のような血を抜いた。すると、化物が出てきた。化物はジョンにケイのことを頼み、自分を刺して亡くなった。
ジョンはケイに会いに行き、クローリーのことを聞いた。ケイは30代の頃にクローリーと出会い、恋に落ちたことを話した。ジョン家の葬儀屋に、ネブリン医師の遺体が運び込まれた。ジョンは母達と共に防腐処理を行った。
映画『アイム・ノット・シリアルキラー』の感想・評価・レビュー
クローリーがただの殺人鬼ではなく、化物だというところに衝撃を受けた。ごく普通の人間という設定の方が面白かったのではないかと思う。しかし、心無い化物ではなく、妻のことを深く愛している設定は良かった。主人公の少年はセラピストから反社会的人間だと診断されるが、自分なりに友人や家族を愛しているように感じられた。少年を演じたマックス・レコーズの演技も上手く、物語を純粋に楽しむことができた。(MIHOシネマ編集部)
本作は、連続殺人事件が発生した街で、死体や殺人に異常な興味を持った少年が、殺人を阻止するためにシリアルキラーに立ち向かうサスペンスホラー作品。
人体解剖などのグロテスクなシーンが印象的だが、殺し合いのシーンはなかった。
警察などは一切介入せず少年視点で事件は解決に向かい、犯人の正体が暴かれた時には想像以上の結末が待っていた。
犯人にちょっかいを出す少年の行動力やサイコパスさにハラハラして面白かった。
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