映画『生きてるものはいないのか』の概要:第52回岸田國士戯曲賞を受賞した前田司郎の戯曲の映画化作品。地方の大学を舞台に、学生たちの日常生活が描かれる一方、人々が次々と原因不明の死を遂げる。登場人物たちの「死」をシュールに描く。
映画『生きてるものはいないのか』の作品情報
上映時間:113分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:石井岳龍
キャスト:染谷将太、高梨臨、白石廿日、飯田あさと etc
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映画『生きてるものはいないのか』の登場人物(キャスト)
- ケイスケ(染谷将太)
- 大学のカフェテリアで働く青年。謎の死が迫って来た時、病院から抜け出してきたミキについて行き、一緒に海を目指す。
- ナナ(高橋真唯)
- 都市伝説をテーマに卒論を書いている女子学生。
- マッチ(長谷部恵介)
- 近藤という名字からマッチというあだ名で呼ばれる男子学生。ナナと親しい。
- カツオ(師岡広明)
- ナナとマッチと同じサークルに所属し、都市伝説を調べている。眼鏡をかけたマザコン。ナナに気がある。
- ヤマさん(村上淳)
- 電車の事故現場を間近で目撃してしまい、気分が悪くなって病院に向かっている男。サカナ博士という男と親しく、彼に支えられながら歩く。
- サカナ博士(津田翔志朗)
- ヤマさんと親しい男。魚が好き。
- コウイチ(渋川清彦)
- 刑務所から出て来たばかりの男。大学病院で働くマキという義理の妹に会いに行く。
- マキ(青木英李)
- コウイチの義理の妹。大学病院で事務員として働いている。同じ病院で働く医師の男から好意を寄せられている。
- ミキ(田中こなつ)
- マキの働く病院に入院している少女。病院を抜け出し、海を目指す。
映画『生きてるものはいないのか』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『生きてるものはいないのか』のあらすじ【起】
刑務所から出て来たばかりのコウイチは、近くを通りかかった女子学生・ナナに大学病院はどこかと尋ねる。ナナは、ここは大学のキャンパスで、病院は向こうの方だとコウイチに教えた。
カフェテリアでは、女二人と男一人が揉めている。リョウコという女はカツフミという男の婚約者であるが、カオリという女がカツフミの子供を妊娠したのだという。リョウコはカオリを責め、一旦席を外す。その間、どうするかと相談する二人だが、カツフミは要領を得ないことばかり言っている。そこにウエイターのケイスケが注文を取りに来る。
ナナが芝生の席に座っていると、女友達のエナリとエイコがやって来た。二人は、電車が止まっているらしいと言った。事故の原因は、運転手の居眠りだという。
ナナは都市伝説をテーマに卒論を書いており、自分たちの大学の付属病院には秘密の地下室があり、そこで人体実験が行われているらしいという話をするが、エイコは全く興味がない。
そこにアンドレという金髪の男が現れた。アンドレは、電車の事故で死者が多数出たらしいと言った。ナナ以外の三人は、友達のリョウコの結婚式の余興の練習をしに行った。
映画『生きてるものはいないのか』のあらすじ【承】
カオリとカツフミが仲良さそうに飲み物を飲んでると、リョウコが戻ってきた。カオリは、子供を一人で育てるから、養育費だけ払ってほしいと言った。リョウコは、子供を預かって二人で育てるという。カオリとリョウコは二人だけで話すために席を外した。
ナナの元に、都市伝説のサークルのメンバーがやってきた。マッチという男は、ナナと親しげである。カツオという男はそれを羨ましげに見ている。
カオリとリョウコが歩きながら話していると、フラフラの男・ヤマさんと彼を支えるサカナ博士とすれ違った。ヤマさんは電車事故を間近で見てしまい、気分が悪くなったのだという。友人のサカナ博士に支えられ、彼は病院に向かっている。
コウイチは病院で義理の妹のマキを見つけて声をかけた。マキは迷惑そうである。コウイチとマキが廊下で話をしていると、マキの同僚の医師・サイトウが話しかけてきた。サイトウは、外科医はみんな現場に駆り出されて大変だと言っている。彼はマキにアドレスを教えようとしたが、断られた。
カフェテリアには、カツオを探している母親が来た。ケイスケは、今日は彼は来ていないと教えた。
映画『生きてるものはいないのか』のあらすじ【転】
病院では、患者のミキという少女が「死んだみたい」と言ってマキを病室に連れて行った。
ナナたち三人が、病院の地下でウイルスの研究をしているなどといった都市伝説を話していると、酢昆布を食べていたナナの咳が止まらなくなり、彼女は椅子から転げ落ちて死んだ。怖くなったマッチとカツオは逃げ出した。
エイコたちが歌と踊りの練習をしていると、突然エナリが何かを貪るような動きをし、そのまま死んだ。アンドレもそれに続くように突然倒れた。
カフェテリアでは、カツフミが椅子から崩れ落ちた。戻ってきたカオリとリョウコは倒れたカツフミに駆け寄った。リョウコはカツフミの隣で死ぬと言い張って横に寝そべり、カオリは一人で出て行った。
マッチとカツオが警察を呼ぼうとしているが、電話が繋がらない。そこへヤマさんたちがやって来る。四人で今の状況を話し合っていると、カツオが「抱きしめて」と言い残して倒れた。マッチはヤマさんたちと一緒に病院へ向かう。
病院から抜け出してきたミキが、カフェテリアにいる。リョウコが、死ぬまでそばにいてと頼むと、ミキはリョウコの首を絞めて殺した。
映画『生きてるものはいないのか』の結末・ラスト(ネタバレ)
ケイスケは一人になりたくないと言い、海を目指すミキについて行く。
ヤマさんたちが病院に着くと、サイトウがやって来た。サイトウは倒れ、死に際にカセットテープを差し出し、遠藤マキに渡せと言った。
道端で倒れるカツオを発見した母は嘆いている。
ヤマさんが倒れた後、マキが現れ、サカナ博士はサイトウのテープを渡した。テープには、サイトウが「ラララ」と歌っている歌が入っていた。そして、マッチが「もう一度温かいクリ…」と言いながら死んだ。
コウイチもやって来て、最後の言葉を何にすべきか話している。最初にコウイチが倒れたが、文章が長すぎて彼は最後まで言えなかった。
マキたちの前にお尻を押さえたアイドルの男・ジョージが現れた。ジョージが「ありがとう世界」と言って死ぬと、サカナ博士も同じ言葉を言おうとしていたという。マキが先に死に、サカナ博士もそれに続き「サンキュー世界…サカナ…」と言って死んだ。
ミキとケイスケの元にカツオの母が現れ、「殺して」とせがんだ。ミキは彼女の首を絞めて殺し、ミキも倒れた。
道には人々が倒れ、飛行機は墜落し、鳥たちも落ちていく。日が沈む中、ケイスケは丘の上に一人立っている。
映画『生きてるものはいないのか』の感想・評価・レビュー
よくわからないけど、ものすごく余韻に浸れる作品です。この作品の感想としては「よくわからない」は正解だと思います。死をテーマにして、様々な人の死とその周りの人々を描いていますが、結局のところ誰がどこでどんな死に方をしたって、自分が死ぬ時じゃないとリアリティは無いし、身内の死だって自分じゃないから「死んだ」ということは理解出来ても、結局「よくわからない」のです。
染谷将太の独特の雰囲気が、この作品の世界観にピッタリで、より面白くさせていたと思います。(女性 30代)
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