この記事では、映画『侵入者 消された叫び声』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『侵入者 消された叫び声』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『侵入者 消された叫び声』 作品情報
- 製作年:2015年
- 上映時間:92分
- ジャンル:ホラー、サスペンス
- 監督:アダム・マッシー
- キャスト:ミランダ・コスグローヴ、ドナル・ローグ、オースティン・バトラー、トム・サイズモア etc
映画『侵入者 消された叫び声』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★☆☆☆
- キャスト起用:★★☆☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『侵入者 消された叫び声』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『侵入者 消された叫び声』のあらすじを紹介します。
心を病んでいた母を亡くし、自らも心のバランスを崩してしまったローズは大学を休学し、仕事人間の父とシカゴにある中古の家に引っ越してきた。
隣人で同年代の女の子リーラは「あんな家によく住める」と言い捨て、彼女の父親もローズとは関わる気がない様子。
ある日ローズは、家の内装工事に来ていた同年代の男の子ノアと親しくなる。
不気味に思える家の中で、第三者の存在を感じるようになっていくローズ。
そして地下室で“レイチェル”という落書きを見つけ、恐ろしい体験をする。
ネットで調べると、その家でレイチェルという少女が行方不明になっており、第一容疑者はリーラの父親だった事が判明。
地下室に人影を見つけ、パニックになったローズはリーラの父親にレイチェルを殺したと詰め寄るが、レイチェルは家出だった。
リーラに謝罪したローズは、ノアとリーラの2人にレイチェルの話を聞く。
かつて家に住んでいたのはシェリ夫人という聖人のような人で、困っている人の面倒を親身になって見ていた。
そして薬物中毒のレイチェルも助けられたひとりだったが、夫人の息子マーカスと駆け落ちしたのだという。
リーラは彼氏と一緒に家の前で叫び声を聞き、ノアは最初に作業に入った時に、監禁するためのような不気味な部屋を見つけていた。
その部屋で暮らすローズは、偶然レイチェルの日記を見つけて夫人の虐待を疑い始める。
ノアに相談すると、息抜きにデートに誘われて2人は恋人のような関係に。
映画『侵入者 消された叫び声』 結末・ラスト(ネタバレ)
祖母の家に行ったはずのリーラが行方不明になる。
そして、父の仕事用の模型が壊された事をきっかけに、父娘の仲は最悪になる。
ローズとノアとの関係もダメになりかけていた。
ある日、突然気分が悪くなったローズは倒れ、鎮痛剤の過剰摂取と診断されるが身に覚えがない。
父のために紛失した設計図のコピーを預かっていた彼女は、ノアのメールをきっかけに隠し部屋の存在に気が付く。
そこには、レイチェルと駆け落ちしたはずのマーカスが。
レイチェルを殺したマーカスはローズにストーカー行為をしていて、リーラも彼に捕まっていた。
帰宅した父と共に殺されそうになったローズは、ナイフでマーカスを刺してしまう。
事件が明らかになり、ローズは新しい生活に踏み出すが、彼女はまだマーカスの影に怯えていた。
映画『侵入者 消された叫び声』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『侵入者 消された叫び声』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
まとまり過ぎて面白味がない
アメリカのホラー映画にありがちな、問題を抱える家族が引っ越した家が、曰く付き物件だったというストーリー。
首から上だけの人形や幽霊のように現れる人影を使った怖がらせ方、曰く付き物件という事実が明らかになる過程などは、王道のホラー映画そのもののように進むため、意外性はない。
地下室に閉じ込められたり、「レイチェルはここにいた」という落書きを見つけるあたり、王道すぎて展開が読めてしまう。
ローズが鎮痛剤の過剰摂取で倒れた辺りから、幽霊のさまようゴーストハウスと思っていたのが、実体のある人間にしかできない現象によって“侵入者”の存在が浮かんでくる。
そうやって王道ホラー映画の展開から、王道スリラー映画の展開にすり替えてた部分はよくできている。
しかし上手くまとまり過ぎていて、ホラー特有のびっくりするような展開や、スリラー映画特有の意外性が中途半端のまま終わってしまっている。
また、マーカスが出てくるまでに疑心暗鬼になっているローズが、その時点で一番怪しいであろう、合鍵を持っていたノアを全く疑わないのはツッコミどころ。
ローズの様子を見た父が、延々と心のバランスの問題を提示するのはやりすぎだし、母との思い出の動画を1つだけ繰り返すのも飽きてくる。
配役はミス
ティーン向けのコメディドラマ「i Carly」のカーリー役で人気を得たミランダ・コスグローヴだが、がっちりとした骨格や肩幅の広さのせいか、心を閉ざした孤独なヒロインのイメージに向いていない。
底抜けに明るいカーリーという役を知っていると、なおさらイメージが一致しない。
また、効果音や使われている音楽も、緊張感溢れるシーンには合わない印象のものが多く、テンポが悪くなってしまっている。
中古物件を舞台にしたホラー映画だと思って鑑賞し始めましたが、物語が進むに連れてタイトルの意味が分かってきます。この手の作品はたくさん見ていますが、今作は作品の空気感とキャストの雰囲気がかなりミスマッチで主人公の女の子だけが浮いているように思ってしまいました。
幽霊ではなく、侵入者だと分かった後も驚いたりヒヤヒヤさせてはくるのですが、それがどうも弱いので物足りなさを感じてしまいました。
わざわざこの作品を見なくても良いかなと思います。(女性 30代)
精神的に不安定なヒロインが感じる「何かがおかしい」という感覚に、観ている側も次第に引き込まれていきました。終盤で犯人がただの空き巣や殺人鬼ではなく、かつての屋敷の管理人だったと明かされたときは鳥肌。最初からずっと家の中に“侵入者”がいたというのはホラーとして王道だけど、やっぱり怖いです。クロエ・グレース・モレッツの演技も見事でした。(20代 男性)
クロエ・グレース・モレッツの繊細な演技が光っていて、彼女の不安定な心の揺れがすごくリアルに感じられました。母の死というトラウマを抱えた少女が新しい家で感じる違和感…それがまさにホラー。終盤で「自分の妄想か現実か」が明確になる瞬間はスッキリする反面、現実の残酷さも突きつけられる展開で切なかったです。(30代 女性)
映像が全体的に暗めで、音も抑え気味。そのおかげで細かな物音にものすごく敏感になり、観ているこっちまで疑心暗鬼になる。実は犯人が最初から屋根裏に潜んでいたという設定はベタだけど、「本当にいるのか?それとも彼女の妄想なのか?」というバランスが絶妙でした。個人的にはもっと突き抜けた怖さが欲しかったです。(40代 男性)
静かなホラーとしてとても良かったです。いわゆるジャンプスケア系ではなく、じわじわくるタイプ。思春期の女の子の繊細さと、家という安全な場所が一転して恐怖の舞台になる恐ろしさが共存していて、見ごたえありました。母の死と向き合うテーマもあって、ただ怖いだけじゃないのが良かった。(20代 女性)
序盤のゆっくりとした展開が少し退屈に感じましたが、中盤からの空気の変化が見事でした。特にラストの「誰にも信じてもらえない」状況のなかで、自分の直感を信じて真実に迫っていくクロエの姿がかっこよかった。心理スリラーとしても秀逸で、何が現実で何が幻想なのか…と最後まで揺さぶられました。(50代 男性)
ホラー映画としては派手さはないですが、ミステリー要素が強くて楽しめました。主人公の精神状態が不安定なため、観ている私たちも「これって本当?それとも彼女の妄想?」とずっと惑わされてしまいます。終盤のタンスの裏からの侵入のシーンはゾッとしました…。静かながら恐怖をじっくり味わえる映画です。(30代 女性)
ティーン向けかと思って観たけど、意外と大人でもゾクっとする演出が多かったです。部屋の中で感じる視線や、ちょっとした違和感の積み重ねがリアルで、家に一人でいるのが怖くなる系。結局、精神的に不安定な少女が“正しかった”というオチも良い意味で皮肉が効いてて面白かった。(10代 男性)
クロエ・グレース・モレッツが好きで観ましたが、予想以上にダークな内容で驚きました。過去の事件や母の死の真相、そして家に潜む“何か”が少しずつ明らかになる展開は非常にスリリング。特に“家は安全な場所じゃない”という逆転の発想が斬新でした。精神的にくる系ホラーが好きな人にはおすすめです。(40代 女性)
雰囲気重視のホラー作品でした。ジャンプスケアに頼らず、じわじわと恐怖を積み重ねていく作りに好感が持てます。ヒロインが抱える精神疾患の描写が丁寧で、観る側の感情移入を誘います。特にクライマックスの対峙シーンは緊迫感が高く、「やっぱり現実だったんだ」と思った瞬間の鳥肌は忘れられません。(30代 男性)
映画『侵入者 消された叫び声』を見た人におすすめの映画5選
ザ・ボーイ ~人形少年の館~
この映画を一言で表すと?
“動かないはず”の人形に潜む不気味な真実が、あなたの常識を裏切る。
どんな話?
田舎の屋敷で人形の子守を任された女性が、次第にその人形に不気味な違和感を覚えるようになる。最初は冗談かと思われた行動が、やがて予想もつかない展開へ。静かな恐怖が少しずつ日常を侵食していく。
ここがおすすめ!
「静かな恐怖」や「屋敷の秘密」に惹かれるなら本作は必見。ラストの衝撃の展開に向けて丁寧に張り巡らされた伏線と、不気味さとサスペンスが共存する空気感は、『侵入者』と共通する魅力です。
エリザベス・ハーヴェスト
この映画を一言で表すと?
開けてはいけない扉の先に待っているのは、想像を超えた真実。
どんな話?
若く美しい花嫁が、夫と共に夢のような豪邸へ移り住む。しかし「絶対に開けてはならない部屋」が一つだけ存在し、彼女はその禁を破ってしまう。そこに隠されていたのは、恐ろしくも哀しい夫の秘密だった。
ここがおすすめ!
ゴシックな館、不穏な空気、そして謎めいた人物像といった要素が『侵入者』に似た魅力を放ちます。静かな演出と急激な展開のギャップがクセになる、ミステリースリラーの秀作です。
ザ・インビジブル・ゲスト
この映画を一言で表すと?
観る者すべてを騙す、巧妙すぎる逆転ミステリー。
どんな話?
密室で起きた殺人事件の容疑者となった実業家が、自身の無実を証明するため弁護士と面談を重ねていく。しかし語られる証言はどれも食い違い、真相は意外な方向へ…。
ここがおすすめ!
サスペンスの醍醐味である“どんでん返し”が次々と繰り出され、最後の最後まで気が抜けない作品。『侵入者』のような「信じるべきは誰か?」というテーマが好きな人にはたまらない一本です。
ヘザース・ハウス 殺意の館
この映画を一言で表すと?
完璧すぎる家族には、誰も知らない「過去」がある。
どんな話?
主人公の少女が引っ越した先で出会う完璧な隣人家族。しかし、徐々にその家族の言動に違和感を覚え、やがてその裏に隠された狂気に気づく。見た目の幸福と、奥底に潜む狂気のギャップが恐怖を呼ぶ。
ここがおすすめ!
『侵入者』と同様、“家庭”という本来安心すべき場所に違和感を抱くホラー。心理的な恐怖とサスペンスが入り混じり、観る者の不安感を煽る演出が魅力です。じわじわ来る怖さを求める方におすすめ。
サイレント・ハウス(アメリカ版)
この映画を一言で表すと?
一人きりの家で、何かがこちらを“見ている”…。
どんな話?
老朽化した家を訪れた少女が、突然の停電と共に奇妙な物音に襲われる。一見普通の家が、恐怖の迷宮と化していく中、少女は徐々に過去の記憶と向き合うことになる。全編ワンカット風演出も注目。
ここがおすすめ!
圧倒的な臨場感とリアルタイムで進行するスリル。『侵入者』と同様、閉ざされた家の中での“視線の恐怖”が存分に描かれています。どこか不安で、どこか切ない恐怖を味わいたい人にぴったりです。
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