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映画『ジャッジ 裁かれる判事』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ジャッジ 裁かれる判事』の概要:ロバート・ダウニー・Jr.が新たに演じるのは、著名な判事を父に持つ有能な弁護士。しかし、ある日その父親か轢き逃げの罪で逮捕されてしまった!?父親の弁護を機に、今まで知らなかった父親の本当の姿を目の当たりにしていく。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』の作品情報

ジャッジ 裁かれる判事

製作年:2014年
上映時間:142分
ジャンル:サスペンス、ヒューマンドラマ
監督:デヴィッド・ドブキン
キャスト:ロバート・ダウニー・Jr、ロバート・デュヴァル、ヴェラ・ファーミガ、ヴィンセント・ドノフリオ etc

映画『ジャッジ 裁かれる判事』の登場人物(キャスト)

ヘンリー・パーマー / ハンク(ロバート・ダウニー・Jr.)
有能な弁護士ではあるが、金に目がなく金を積まれれば何でもやる。父親の弁護を担当することに。
ジョセフ・パーマー(ロバート・デュヴァル)
長年判事として働いてきた、地元では有名な存在。ハンクにとっては厳格な父親。
グレン・パーマー(ヴィンセント・ドノフリオ)
ハンクの兄。野球選手としての将来が渇望されたが、ハンクのせいでその夢が絶たれる。
C.P.ケネディ(ダックス・シェパード)
ジョセフの弁護を担当することになった若手弁護士。
マーク・ブラックウェル(マーク・キーリィ)
ジョセフが殺したとされる男。殺人の前科あり。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ジャッジ 裁かれる判事』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』のあらすじ【起】

ヘンリー・パーマー、通称ハンクは、実に有能な弁護士である。しかし、彼は金に目がなく、金さえ積まれれば事件の真偽など気にせずに、自らの弁護人を必ず勝たせてしまうのだった。

そんなある日、ハンクの元に一通の連絡が入る。それは、ハンクの実家からだった。なんと、母親が心臓発作にて急死してしまったのだ。半ば家出のような形で家を出ていたハンクだったが、母親のことは心から愛していたため、ハンクは葬儀に参列するため急いで実家の田舎、インディアナへと向かう。

しかし、久しぶりの実家を前にしてハンクの気持ちは重く沈んでいた。ハンクの父親は、40年以上も判事を務める、地元では有名な人間だった。しかし、ハンクと父親、ジョセフの仲は必ずしも良好とは言えなかったのである。そのキッカケは、昔ハンクが起こしてしまった事故にあった。ハンクの兄、グレンは昔より才能を開花させ、いずれは野球選手になるであろう存在だった。しかし、ハンクが起こした事故によってその選手生命が絶たれてしまう。ハンクはそれ以来、兄や家族に対して負い目を感じていたのだった。

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映画『ジャッジ 裁かれる判事』のあらすじ【承】

ハンクの予想通り、やはり久しぶりの家族での再会は中々に気まずく、ハンクは居場所に困っていた。しかし、家族の誰もが心から愛していた母親の葬儀を境に、少しずつその距離も縮まっていく。ハンクは兄弟と共に酒を飲みに行くなど、長年の軋轢を少しずつ解消しようとしていた。

しかし、翌日、ジョセフの怒りが爆発した。ジョセフの大切にしている車を何者かが勝手に運転し、挙げ句の果てに傷をつけたのだ。ハンクは、ジョセフが酔っ払って自分で傷をつけたのではないか、と冗談気味に言う。すると、ジョセフはハンクのその発言にさらに怒り、ハンクと妻との仲がうまくいっておらず、離婚寸前であることを家族の前でバラしてしまうのだった。怒ったハンクは、そのまま家へ帰ろうとする。

すると、そんなハンクに再び電話がかかってくる。なんと、ジョセフが轢き逃げの罪で捕まったというのだ。被害者はマークという男性で、以前ジョセフが懲役20年の刑を言い渡した殺人者だった。ハンクはジョセフの弁護を買ってでるが、なんとジョセフはそれを断り、ケネディという若手弁護士を雇うのだった。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』のあらすじ【転】

一方、相手の検察官は非常に有能な人物で、ケネディが相手になる人物ではなかった。とうとうプレッシャーに負けたケネディは、自ら弁護を辞退するのだった。ジョセフは仕方なく、ハンクに弁護を願い出る。

事件の当日、ジョセフには記憶がなかった。ジョセフが以前アル中であったことから、周囲はジョセフが酒を飲んだのではないかと考える。しかし、ジョセフはキッパリとそれを否定した。ハンクはジョセフが決して嘘を言わない人間であることを理解しているため、違う角度から事件の調査を開始した。

そして、ジョセフが末期癌に侵され、病魔と薬の影響で、記憶に障害が出ていることが明らかになったのだ。このことを明らかにすれば、裁判は幾分か有利になるはずだった。しかし、ジョセフは記憶障害が明らかになることで、自らの判事という仕事に影響が出ることを恐れ、決して病気のことは公表しないで欲しいとハンクに願い出るのだった。ジョセフは父親の意思を尊重し、裁判で不利になるにも関わらず、病気のことは隠すのだった。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』の結末・ラスト(ネタバレ)

しかし、防犯カメラの映像を見ていた一行は、ジョセフにとって不利となる場面を確認する。偶然ジョセフと遭遇したマークは、恨みを抱いているジョセフに卑劣な言葉を投げかけたのだった。ジョセフの妻が亡くなったことを知ったマークは、妻の墓に小便をしに行く、とジョセフを嘲笑ったのだ。映像にはそこまでしか映ってはいなかったが、ジョセフはこれをきっかけに自分が故意的にマークを殺したのだと考えるようになる。

このままではジョセフの罪が重くなってしまう。そう考えたハンクは、仕方なくジョセフの記憶障害について公表するのだった。かなり障害が進行しているジョセフが、計画的に殺人を練り、そして実行するということは事実上不可能なのである。そのことを認められたジョセフは、衝動的な殺人ということで4年の実刑が下されることとなった。

その7ヶ月後、ジョセフは恩赦を受け釈放されることとなる。しかし、ジョセフの病は既に彼の全身を蝕んでいた。ジョセフは最後にハンクに礼を言うと、この世を去ったのだった。ハンクは、父親のような判事になることを誓い、地元に定着するのだった。

映画『ジャッジ 裁かれる判事』の感想・評価・レビュー

小さい頃は大好きだったのに、ある時を境に関係が難しくなる親子っていると思う。この作品もそんな父と息子の話。ひき逃げ事件の被告となった父親を息子が弁護する中で、今まで自分が知らなかった父親の本当の姿が見えてきたり、父親の自分に対する愛情を知ることとなる。裁判の中で本気でぶつかり合いながら、親子関係が再構築されていくところに引き込まれた。息子が故郷に戻り判事になることを決意し、自分の居場所とすべきことを見つけた予感を感じさせる良いエンディングだと思う。(女性 40代)


ロバート・ダウニーJr主演のヒューマンドラマ。敏腕弁護士が長年、判事を勤めた父親のひき逃げ事件を弁護することで親子の確執が解けていく様子を描く。

主人公・ハンクははじめ自らの経歴に傷がつくことを恐れ父、ジョセフの弁護を始めるが、弁護を通し今まで触れてこなかった父の姿、故郷の姿を知り心を改めるハンクの姿に心打たれる。
また、ロバート・ダウニーJrが演じる優秀ながら高慢な弁護士はまさにはまり役。(男性 20代)


主人公のハンクが負い目を感じ、家族との距離が縮まらなかったが、母親の葬式を機に徐々に歩みより、父親の弁護を担当することになった時、父の判事としての仕事への想いや、弁護士としてそして父親の為に裁判に勝ちたいというハンクの想いが共感し、感動的であった。親子だからこそ、嘘か真実か見分けることができ、また最も良い判断をしなければならない状況の中、冷静に物事を客観視できる能力が、ハンクにはあったのだと感じた。(女性 20代)


家族の関係はややこしく美しいと思える映画だ。ハンクと父ジョセフの関係こそまさにそうだ。互いにいがみ合う親子だが、ハンクがジョセフを心から思い、尊敬していることも垣間見える。

ジョセフを救いたい一心のハンクと、一方で検事という仕事に人生をかけているショゼフの対立は、どちらにも共感できるため観ていて辛いが、徐々に歩み寄っていく二人には確かに強い絆があるのだと感じた。

こんな家族映画は他にはない。(女性 20代)


父の裁判をきっかけに親子の絆を取り戻してゆく物語。法廷サスペンスというよりも親子愛がメインテーマに思われる。主演のロバート・ダウニー・Jrは金持ちで自信家の敏腕弁護士という役柄がピッタリ。「アイアンマン」のトニー・スタークの役柄に近しくもある。
裁判が進んで事実が見えてくる中で、父との絆だけでなく二人の兄弟や元カノとの関係にも変化があり、その家庭が丁寧に描かれている。家族関係はややこしくもあるけれど、それでも素敵だなと思わせてくれる作品である。(女性 30代)


ポスターやキャッチコピーを見ると、父親は本当に犯人ではないのか?という事件の真相や裁判の行方をメインにした法廷サスペンスのイメージだが、実際は親子の絆を描いたヒューマンドラマ。判事として生きてきた父親の弁護をする過程で、主人公が自身の未熟さや父、兄弟との絆に気付いていく。家族の物語としてとても感動する素晴らしい作品なのだが、法廷もの、推理ものを見たくて選んだ人には物足りなく感じるかもしれない。

主演のロバート・ダウニー・Jrはこういう気の強い独りよがりな男が本当によく似合う。彼の演技に何度も泣かされた。(女性 20代)


法廷を舞台に描かれるサスペンス作品かと思いきや、家族の絆が描かれた素敵な作品でした。ロバート・ダウニーJrは『アイアンマン』のイメージが強すぎて、こういった真面目な役を演じるのに違和感を感じてしまいますが、お金持ちで自信家なところなど、トニー・スタークに似ている部分もあり、見ているうちにどんどん引き込まれてしまいました。
家族の愛や絆はどこで再発見できるか分からないものですが、ハンクとジョセフの親子の関係には大きな愛を感じました。(女性 30代)

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