映画『鬘 かつら』の概要:2005年製作の韓国映画。仲の良い姉妹の妹が抗がん剤治療の末、髪が抜け落ち美しい髪の鬘をプレゼントするという物語。しかしこの鬘には恐ろしい怨念が潜んでいたのだ。
映画『鬘 かつら』 作品情報
- 製作年:2005年
- 上映時間:102分
- ジャンル:ホラー
- 監督:ウォン・シニョン
- キャスト:チェ・ミンソ、ユソン、ムンス etc
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映画『鬘 かつら』 評価
- 点数:60点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『鬘 かつら』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『鬘 かつら』のあらすじを紹介します。
仲の良い姉妹のスヒョンとジヒョン。
抗がん剤治療の末、髪の毛を失ってしまった妹のスヒョンを可哀想に思う姉のジヒョンは、余命いくばくも無い妹の最後は自由にしてあげたいと医師に申し出る。
そして、退院祝いには美しい髪の毛で作った鬘をプレゼントした。
この鬘をかぶってから精気を取り戻し始めたスヒョン。
しかし次第にこの鬘に異常な執着を見せるように。
ある日、ジヒョンの友人が自身の夫が浮気していることに気がつき様子を調べることにした。
変装のためこの鬘をこっそり借りて、かぶって出かける。
その後友人と夫が遺体で発見された。
無理心中だという。
自分の鬘が無くなり発狂するスヒョンに恐怖を感じるようになったジヒョン。
しかし友人の死後、何故か鬘だけがスヒョンの元へ戻りご機嫌になる。
ジヒョンは鬘にスヒョンの異変が関係しているのだと気がつき、メチャメチャに刻む。
そのことでショックをうけたスヒョンは錯乱状態に陥り、入院させられた。
スヒョンはこの鬘の髪の毛の持ち主の秘密を探る。
実はこれは自殺した少年の髪の毛であり、この少年は以前スヒョンの元恋人キソクと愛しあっていた。
そのことで友人から苛められた少年は髪を切られ、悲しみの中キソクに会いにいく。
しかしキソクはジヒョンという恋人がいたのだ。
それを知った少年は自殺してしまったのだった。
全てを知ったジヒョンは妹を助けに向かう。
映画『鬘 かつら』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『鬘 かつら』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
あまりに酷いラストシーン
この映画のメインタイトルである鬘は、妹のために姉が贈ったもの。
抗がん剤治療のため抜け落ちた髪では可愛そうだと、人毛のものを選んだのだ。
しかしこの鬘が厄介で姉の元恋人の、恋人のものだったのだ。
姉の元恋人というのは、姉と婚約しておきながら高校生の男子学生と愛し合っていた。
結婚式のウエディングドレスを選んでいる二人を目撃した少年は自殺したのである。
つまりこの鬘には死んだ少年の霊が憑いていたということだ。
まあ。
この時点でものすごい偶然が重なっているということにツッコミたくなる人もいるだろう。
この鬘と妹のエピソードは多々あるが、姉がこの鬘の持ち主に気がつき何があったか理解してからが気になるラストシーン。
姉は姿を現したざんばら頭の少年と闘いはじめた。
これは姉の勝利で終わるのだが、問題はここから。
この少年をやっつけた事で妹は正気に戻った。
頭にうっすらと髪の毛が生えてきていることに気がついた姉は、少年が再び乗りうつったとカメラで攻撃する。
妹はこのことで殺されてしまうのだが、そのあと病院から妹が抗がん剤を嫌がって薬を飲まなくなった。
そのため、髪の毛が生えてくるだろうという電話がかかってきた。
つまり、妹は少年に再び取り憑かれたわけではなく、ただ姉に殺されてしまっただけなのだ。
このラストシーンはあまり好みでは無く、どうしようもない絶望感を感じさせられた。
ありがちかもしれないが、何の理由もなく妹を殺してしまったのだから姉のショックは想像以上だろう。
何とも言い難い辛さと、ラストシーンでかかる妙に美しい音楽がミスマッチでそこがまた怖さを感じる。
ジャパニーズホラーを見ても怖いと感じることはあまりありませんが、韓国のホラー映画は怨念や呪いのようなものがおどろおどろしく描かれているので、見終わったあとにも嫌なもやもやが残ります。
特に今作は終わり方が非常に残酷で、姉の勘違いで妹は殺されてしまいました。それまでも不運は重なるのですが、本当に鬘の呪いにかかっていたのは、鬘の呪いを知った姉の方だったのかもしれません。
少し分かりづらい描写もありましたが、後半はかなりスピーディーに物語が進むので目が離せません。(女性 30代)
映画『鬘 かつら』 まとめ
韓国産のホラーは日本の映画とはまた違う恐怖感がある。
日本のJホラーと呼ばれる作品ももちろん怖いが、おどろおどろしいという意味での怖さで韓国のように激しい攻撃シーンなどはあまりない。
ある種、特殊映画のように見える韓国ホラー。
しかし大抵精神的に弱っていたり、病気だったりとバックグランドが分かりやすく表現されており、ストーリー展開が魅力的である。
また観客の目を離させないような脚本や演出も良く、どんなに面白くなくても最後まで見ることが出来るから不思議だ。
本作品も過去と現在がうまく交差しており、矛盾や疑問を考えさせる暇も与えないスピード感がある。
余計なことは一切考えずに観ることができるので、韓国ホラーは良いと改めて思うのだった。
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