映画『かぞくはじめました』の概要:2010年製作で公開中止になったアメリカ映画。親友を事故で亡くした男女が、彼らの忘れ形見である娘の後見人に指名され同居して育てていくことになるドタバタラブ・コメディ。
映画『かぞくはじめました』の作品情報
上映時間:115分
ジャンル:ラブストーリー、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:グレッグ・バーランティ
キャスト:キャサリン・ハイグル、ジョシュ・デュアメル、ジョシュ・ルーカス、クリスティナ・ヘンドリックス etc
映画『かぞくはじめました』の登場人物(キャスト)
- ホリー(キャサリン・ハイグル)
- パン屋を経営する独身女性。突然親友を亡くし彼女の娘を育てることになってしまう。明るく全力で取り組む性格で、娘をしっかり育てようと決意する。
- メッサ(ジョシュ・デュアメル)
- がさつでいい加減な男の第一印象を与えるが、実は誠実で優しい。
映画『かぞくはじめました』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『かぞくはじめました』のあらすじ【起】
独身女性のホリーは、その日親友のアリソンが紹介してくれる男性とデートの約束をしていた。
彼の名はメッサと言い、アリソンの彼氏の親友である。
時間にはルーズだと聞いていたホリーだが、1時間も遅刻され気分も良くない。
その上自分とのデートなのに店は予約しておらず、途中で他の約束を入れるなど、その失礼な態度に彼とのデートはキャンセルする。
二度と彼には会うまいと誓ったホリーだが、アリソンの結婚をきっかけに披露宴や、出産パーティーなど彼と会う機会は増えていった。
彼氏がいないホリーは、仕事に夢中だった。
しかし最近経営しているパン屋に来る常連の中に、気になる男性がいる。
ホリーは彼が店に入るのを見るとレジに移動し、つかの間のやり取りを楽しんでいた。
その日も彼がやって来た。
調度店で「名刺をカゴに入れると抽選でランチをプレゼントする」というイベントをやっていたため、ホリーは彼にも薦める。
そして快く名刺を入れた彼の「サム」という名前を聞き、店を出るのを待って急いで名刺を探し出した。
しかしその日名刺を入れた「サム」は計4人。
ホリーは自宅に戻り、そのサム全員に電話をしメッセージを残していった。
その途中、キャッチが入る。
電話は警察からで、アリソン夫妻が事故に遭ったというのである。
急いで警察に駆けつけたホリーとメッサは、夫妻が亡くなったという悲報を聞いた。
映画『かぞくはじめました』のあらすじ【承】
あまりのショックに信じる事が出来ない2人だったが、ホリーが心配したのは娘のソフィの事だった。
その日は子守と留守番をしていて無事だったソフィは、一晩だけ施設で夜を明かすことになる。
施設からの電話を待つことにしたホリー達は、アリソンの自宅に泊まりすぐに対応出来るようにした。
翌朝、弁護士がやってくる。
彼によるとアリソン達は遺書を残しており、万が一の時はホリーとメッサを娘の後見人にしたいという内容だった。
寝耳に水の2人は驚くが、自分たちが拒否するとソフィが永遠に施設で育つことを知る。
悩みに悩んだ2人はソフィと親友達の為に同意し、その日から3人の同居生活を送ることにする。
しかし子育てなどしたこともない2人は、オムツの変え方や食事のあげ方まで何もかも知らない。
全てが始めてで失敗ばかり。
そんな時、近所の住人達が心配して様子を見に来てくれた。
彼らの助けもあり、仕事をしながら2人で分担制の育児をすることに決める。
映画『かぞくはじめました』のあらすじ【転】
2人の育児はドタバタだったが、協力し合って何とかこなし始めた。
ある日、ソフィの腹にできものがあることに気がついたホリーは、急いで病院につれて行く。
その担当医を見て驚いた。
パン屋で気に入っていたサムだったのである。
この再会をきっかけに2人の距離は近づいて行く。
生活にも慣れ落ち着いてきたが、育児には予想以上にお金がかかり、ホリーは悩み始める。
アリソン達が残したお金は家のローン返済に充て、生活費までは残らなかったのだ。
悩んだ末、店の改装資金として貯金していた金を使うことにする。
彼女は今のパン屋をレストランとして改装する夢を持っていたため、コツコツ貯めていたのだった。
その話を聞いたメッサは、その金は店の改装資金に使えと、自分の貯めた金を使って欲しいと申し出る。
今までメッサを誤解していたことを詫び、彼の優しさを感じたホリー。
彼女はメッサをディナーに招待する。
向かったのは彼女の店。
そこで腕を振るった料理を食べたメッサは感動し、もっと早く来れば良かったと話した。
良い雰囲気になった2人は自宅に戻り、一夜を共にした。
映画『かぞくはじめました』の結末・ラスト(ネタバレ)
メッサとホリーの仲はその日以降、良好だった。
しかしある日、メッサに転勤の話しが出る。
仕事で能力を買われた彼は、ステップアップの為に別の場所で腕を磨かないかとボスから光栄な話しをもらったのである。
新しく出来た家族との生活に慣れ、それを気に入り始めていたメッサは中々ホリーに言い出せなかった。
ひょんなことで彼の転勤話を知ったホリーは、信用して話してくれなかったことに怒りメッサに「行って良い」と突き放した。
ホリーはソフィの成長の連絡だけはしている。
彼女と面会をする為に店にやってきたメッサに、次の感謝祭に一緒に来ないかと誘ってみた。
彼は頷き、ホリーも喜ぶ。
感謝祭当日、料理の支度をしているホリーの横にはサムがいた。
彼らはメッサがいなくなった後、復縁していたのである。
近所の人たちがやってくる中、メッサも登場。
そこでサムと挨拶をしたメッサは、アリソンの自宅を売りに出したことを始めて知りショックを受ける。
キッチンに入りホリーに文句を言うメッサに「金の問題」が解決出来ない。
1人で悩んだ末の結果だと、文句を言った。
メッサは「家のことはもちろんだが、まだホリーに未練があるのだ」と声を大にして叫んだ。
しかしそれを遮るようにホリーは、感謝祭をスタートさせ客達はきまずそうにしている。
メッサは自宅に帰ることにする。
その夜、サムに別れを告げられた上、妻帯者であることを告げられたホリーは悲しみに暮れる。
そして翌日、メッサが帰る飛行機が飛ばないうちにアトランタ空港へ向かおうと車を急いでいた。
だがメッサは現れなかった。
もう帰ってしまったのだと、自宅に戻るとリビングにメッサの姿が。
彼は家族になってから愛し始めたホリーに告白し、もう1度やり直すことを決めた。
2人はキスをするのだった。
映画『かぞくはじめました』の感想・評価・レビュー
とても心がほっこりするコメディ映画だ。ラブコメ女王キャサリン・ハイグルの映画の中でも特に気に入っている。
物語は親友夫婦が亡くなったことで、親友夫婦の赤ん坊を、親友の勧めで知り合った相性の良くない男性と二人で育てるのだが、血の繋がりのない3人が徐々に家族らしくなっていく様は感動する。
家族は血の繋がりだけではないこと、様々な家族の形があっていいと思わせてくれるそんな温かさを与えてくれた。(女性 20代)
突然子供を育てることになった二人が、戸惑いながらも一生懸命頑張る姿に好感が持てた。それに、ソフィ役の赤ちゃんが可愛くて、見ていてとても癒された。
恋人を通り越して家族になるストーリーがおもしろい。自分の身に起こったら、きっとこんなに前向きに頑張ることはできないと思う。
ホリーがメッサと赤ちゃんと一緒に暮らすことになって、ハッピーな終わり方で良かったと思う。だが、サムと付き合ったところはちょっと複雑な気持ちになった。(女性 30代)
ラブコメ作品はレンタルショップのラブコメの棚を全て制覇したくらい好きなジャンルですが、今作のテーマは「もし、ある日突然一児の父母になったら」と言うかなり斬新なもの。ラストはハッピーエンドになると分かっていながらも、見ていて考えさせられる部分も沢山あり「ラブコメ」という言葉だけでは片付けられない面白さがありました。
私だったらどうするだろうと考えますが、あまりにも突拍子のない提案に頭が回りませんでした。子供を育てるためには「お金」が必要で、言ってしまえば「他人」の子のためにお金を稼がなくてはいけないということ。彼らの選択は素晴らしいと思いますが、私には出来ないなと感じました。(女性 30代)
お互いの第一印象最悪な男女が突然親となり、徐々に惹かれあっていく中で夫婦になるという一風変わったラブコメディ。実際には起こりえない映画らしい展開だが、幼い子供を大親友から託されたとしたら、自分だったら一体どうするだろうと考えてしまった。展開こそ意外なのだが、子育ての大変さやそこから芽生える2人の色々な感情が見ていて面白かったし、コメディ要素もありつつ考えさせられる場面もあり心打たれるストーリーだった。(女性 20代)
最悪な相性の男女二人が、いきなり子育てをする。単なるラブコメディに留まらない所が、大変面白いです。しかも、話の内容は単純明快でハートフル。男女二人が赤子を通して、少しずつ学び、歩み寄るのです。家族とは必ずしも血の繋がりだけでは無くて、葛藤や納得を繰り返しながら、気づけば家族になっていたというケースもあり得るのだと思います。そして、子育ては途轍も無く大変なものかもしれませんがその分、喜びもひとしおなのでしょう。(女性 30代)
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