映画『けいおん！』の概要：軽音部部員の平沢、田井中、秋山、琴吹の4人は、もうすぐで高校を卒業する予定だった。そんなある日、軽音部で卒業旅行に行くことを思いつく。平沢達は後輩の中野を誘い、ロンドンへと旅立った。
映画『けいおん！』の作品情報
上映時間：110分
ジャンル：青春、アニメ
監督：山田尚子
キャスト：豊崎愛生、日笠陽子、佐藤聡美、寿美菜子 etc
映画『けいおん！』の登場人物（キャスト）
- 平沢唯（豊崎愛生）
- 高校3年生。軽音部の一員。バンド「放課後ティータイム」のリードギターとボーカルを担当。ちょっと天然なところがある。
- 秋山澪（日笠陽子）
- 高校3年生。軽音部の一員。バンド「放課後ティータイム」のベースとボーカルを担当。真面目な性格。成績優秀。
- 田井中律（佐藤聡美）
- 高校3年生。軽音部の一員。バンド「放課後ティータイム」のドラムを担当。元気いっぱいの明るい性格。
- 琴吹紬（寿美菜子）
- 高校3年生。軽音部の一員。バンド「放課後ティータイム」のキーボードを担当。お嬢様。おっとりとした性格。
- 中野梓（竹達彩奈）
- 平沢達の後輩。軽音部の一員。バンド「放課後ティータイム」のサイドギターを担当。しっかり者。自由な平沢達の行動に振り回されている。
- 山中さわ子（真田アサミ）
- 音楽教師。軽音部の顧問。学生時代に軽音部に所属しており、バンド活動をしていたことがある。
映画『けいおん！』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）
映画『けいおん！』のあらすじ【起】
授業が終わり、中野梓は軽音部の部室に向かった。すると、部員の平沢唯と田井中律が音楽性の違いで揉めていた。というのは嘘で、子芝居をして遊んでいただけだった。中野はそんなことだろうと思っていたため、驚かなかった。楽器を取り出して練習しようとするが、平沢の一声でお茶をすることになった。
平沢、田井中、軽音部部員の秋山澪と琴吹紬は3年生で、もうすぐで卒業予定だった。平沢達は大学に受かっていたため、のんびりとした日々を過ごしていた。軽音部顧問である山中さわ子先生はそんな平沢達に、後は留年しなければ送り出すだけだと恐ろしい言葉を投げかけた。来週、出席日数が足りているか赤点取った数が多くないか、審査するための会議が行われる予定だった。平沢と田井中は山中先生の言葉に怯えた。
平沢は後輩である中野に対して、卒業する前に先輩として何かしてあげたいと考えた。田井中達も平沢の意見に賛同する。平沢達は中野に何かプレゼントを贈ることにした。そんなある日、バレー部に所属する同級生が、卒業旅行をしようと計画を立てていることを知る。平沢達も話の流れで、軽音部で卒業旅行をすることになった。
映画『けいおん！』のあらすじ【承】
軽音部はロンドンに旅行に行くことになった。平沢達は当たり前のように中野も一緒に行く気でいた。中野は卒業旅行にお邪魔することに申し訳なさを感じつつも、一緒に旅行に行けることを喜んだ。全員親に確認を取り、了承を得る。
平沢達は旅行代理店を訪れた。そこで、行きたいところを言い合って盛り上がっていると、受付の女性に個人旅行を勧められる。中野は不安を抱いて断ろうとするが、平沢と田井中が承諾してしまう。中野は皆の行きたいところを書き出し、効率良く動けるよう計画を立てることにした。
平沢達は中野に内緒で話し合い、彼女に贈る物を考えた。そして、平沢が曲を贈ることを思いつく。田井中達は平沢の意見に賛同した。皆で曲について話し合っていると、忘れ物を取りに中野がやって来る。中野は挙動不審な平沢達の様子を怪しむ。
平沢達は飛行機に乗り、ロンドンに向けて旅立った。飛行機の中で平沢は中野に贈る曲の歌詞を考えるが、書いている途中で眠ってしまう。そして、中野に歌詞を見られてしまう。平沢が慌ててノートを隠したため、中野との間に気まずい空気が漂った。ただ、ノートに書かれた言葉が独特だったため、中野は歌詞だと気づいていなかった。
映画『けいおん！』のあらすじ【転】
平沢達はタクシーに乗り、拙い英語でホテルに行きたいことを伝えた。ホテルに到着するが、予約が取れていなかった。平沢達が予約したホテルは、別の地区にあるホテルだった。平沢達は地下鉄に乗って移動することにした。その途中で、中野が靴擦れを起こして足を痛めてしまう。平沢達は中野の新しい靴を買いに行くことにした。
平沢達は偶然見かけた回転寿司店に入った。しかし、なぜかステージに案内されてしまう。英語が話せなかったため、客であることを説明することもできなかった。平沢達は腹を括り、ステージで演奏した。店員達は喜んでくれたが、結局寿司を食べることができなかった。
平沢達が回転寿司店の外でお腹を空かせていると、知り合いのバンド「ラブクライシス」のメンバーが現れる。「ラブクライシス」は開店祝いに回転寿司店で演奏する予定だった。平沢達は「ラブクライシス」と間違えられてステージに上がることになったのだった。平沢達は「ラブクライシス」と別れてホテルに向かい、持って来ていたカップラーメンなどを食べて夕飯にした。
映画『けいおん！』の結末・ラスト（ネタバレ）
平沢達はロンドンを観光し、思いっきり楽しんだ。しかし、中野へ贈る曲の制作は行き詰っていた。自分達が卒業した後も頑張れるような曲を作りたいと思っていたが、上手くいかなかった。平沢は皆とロンドンを観光しながら、中野へ贈る曲を必死に考えた。
平沢達はライブハウスのマネージャーである川上から、日本のポップカルチャーを紹介するイベントで演奏して欲しいと頼まれる。平沢達は話し合った末、演奏することにした。しかし、イベントが帰国の日だったため、中野は飛行機に間に合うか不安を抱く。
平沢達がイベント会場でセッティングをしていると、山中先生が突然現れる。マイルが溜まっていたため、旅行に来たのだ。山中先生はステージで着る衣装を持って来ていたが、平沢達は却下し制服で出場した。平沢達はイベントでの演奏を楽しむが、飛行機の時間ぎりぎりになってしまう。タクシーに飛び乗り、空港に向かった。平沢達はイベントを通して、いつもの自分達らしい曲を中野に贈れば良いのだと気づく。
平沢達は卒業前の最後の演奏を学校で行った。生徒達は喜び、大盛り上がりのまま終了した。平沢達は中野のことを思いながら、曲の完成に向けて頑張った。一方、中野はこそこそ行動している平沢達の様子が気になっていた。平沢が留年したのではないかと心配するが、平沢の妹の憂に否定される。結局、はっきりとした理由は分からなかった。
卒業式の放課後。平沢達は中野を前に曲を演奏した。中野は感動し、拍手を送った。
映画『けいおん！』の感想・評価・レビュー
テレビアニメのシリーズは見たことがなかったが、映画だけでも理解しやすく楽しめた。平沢達が演奏する曲がどれも素晴らしくて、大きな話題になるほど流行った理由が良く分かった。また、曲だけでなく、平沢達4人と中野の先輩後輩の関係性にグッときた。平沢達は後輩だとか関係なく中野を大切に思い、中野は何だかんだ言いながらも先輩達を尊敬して慕っている。温かい気持ちが感じられて、素晴らしい作品だと思う。（MIHOシネマ編集部）
アニメシリーズが流行っていた時に、周りの友人がこの『けいおん！』のキャラクターのコスプレをしていましたが、私自身は全く興味がありませんでした。
しかし、今回作品を鑑賞してまず思ったのは、ただの少女アニメでは無いという事です。夢や希望を持ち、仲間たちと過ごす最後の時間を大切にしている彼女たちの姿は、大人になる一歩手前の嬉しいようなもどかしいような気持ちがいっぱい詰まっていて、多くの人が共感できるでしょう。
これを機にアニメシリーズも鑑賞してみたくなりました。（女性 30代）
迫力のシーン、あっと言わせるどんでん返し。そんなものはこの作品にないし、求めてもいない。淡々と五人の海外旅行が描かれ、テレビシリーズでは描かれなかった、エンディングに繋がる重要なエピソードが紡がれていく。
見ているうちに、けいおん部の物語がいつまでも終わらないでほしいという気持ちが高まり静かに暖かい涙を流す。これは、そういう映画だ。京アニの、ロンドンの街並みを詳細に描写するクオリティーの高いアニメーションも必見。（男性 30代）
テレビシリーズ終盤の期間を補完する本作では、ロンドンでの卒業旅行のほか、梓へのプレゼントを考える唯達3年生の姿が描かれている。
著者はテレビシリーズを見終えて約7年ぶりに本作を視聴したが、普通の愛らしい女子高生たちの高校生活最後の日々を京都アニメーション特有の繊細な映像演出が、そこに美しさと儚さを加え情緒あるドラマに仕立て上げている。
本作を見終えて再び彼女たちとその日常に恋に落ちてしまったように感じる。（男性 20代）
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