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映画『結婚(2017)』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『結婚(2017)』の概要:直木賞作家・井上荒野による同名小説の映画化。ディーン・フジオカ演じる古海健児は、数々の女を虜にし、結婚を切り出した途端に姿をくらます結婚詐欺師である。そして、最後に彼が結婚詐欺をする理由が明らかとなる。

映画『結婚』の作品情報

結婚

製作年:2017年
上映時間:118分
ジャンル:ミステリー
監督:西谷真一
キャスト:ディーン・フジオカ、柊子、中村映里子、松本若菜 etc

映画『結婚』の登場人物(キャスト)

古海健児(ディーン・フジオカ)
様々な顔を使い分け、女を虜にする結婚詐欺師。詐欺をする時の名前は、大海正次。結婚しているが、妻には秘密で結婚詐欺をして生計を立てている。両親はいない。
千石るり子(柊子)
古海の被害者の一人で、今は詐欺の相棒。ショートヘアの女。結婚している古海と一緒にいるために、詐欺の相棒になることを選ぶ。
工藤麻美(中村映里子)
古海のターゲット。家具屋で働く大人しい女性。古海を小説家だと思っている。
古海初音(貫地谷しほり)
古海の妻。古海の子供を流産し、それをきっかけに結婚した。
吉岡真奈(松本若菜)
古海が工藤と同時に狙うターゲット。元編集者でバリバリのキャリアウーマン。結婚願望はない。
穂原鳩子(安藤玉恵)
古海の被害者。役所で婚姻届けの受理をしている。ワインに詳しい。探偵に古海を探すよう依頼する。
柊泰江(萬田久子)
先立たれた夫の遺産で優雅な暮らしをしているマダム。偶然知り合った古海のことを気に入り、古海の過去を調べてくれる。

映画『結婚』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『結婚(2017)』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『結婚』のあらすじ【起】

黒いコートを着た古海健児という男が、港で『浜辺の歌』を歌っている。

バーでは工藤麻美という大人しそうな女が、大海正次のことを待っている。大海は、古海が詐欺をする時に使う偽名である。大海はなかなか来ないが、彼は電磁波アレルギーのため携帯を持っていない。そんな中、店にショートヘアの女が入って来た。すると、大海から麻美の携帯に電話があり、店を出るよう言われた。

麻美が街角で大海と合流すると、ショートヘアの女が追いかけてきた。彼女は大海に「早く書いてください」と言った。大海は、実は「大沢三雲」という人気ネット小説家だというのだ。大海はタクシーに乗り込み、その場から逃げた。

夜景の綺麗な場所で、大海は「結婚しよう」と言った。麻美は知り合ってひと月も経っていないからと動揺したが、大海の勢いに押された。

マンションのベランダで、古海は「敷金礼金の半分100万出すらしい」と、ショートヘアの女・千石るり子に報告している。彼女は、古海の結婚詐欺の相棒である。

麻美は寝具売り場で働いており、新婚生活のために社割でベッドを購入した。

古海とるり子はダンス教室で知り合った。彼女も元は古海の被害者の一人だった。

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映画『結婚』のあらすじ【承】

古海が目を覚ますと、妻の初音が朝ご飯を作っている。彼は幸せな結婚生活を送りながら、結婚詐欺をしていた。

古海がコインロッカーを開けると、大量の携帯が入っている。その中から、彼は携帯一つと少年時代の写真を取り出した。

るり子が新しく見つけたターゲットは、吉岡真奈という女だった。古海は、ホテルのロビーで写真を眺める真奈に声をかけた。ダンス教室で知り合ったるり子のことを待っていた真奈だが、彼女の代わりに来た古海とお茶をすることになった。彼女は元々雑誌の編集者だったが、今はウェブの方に回されたという。キャリアウーマンの彼女は結婚願望がなく、古海は少し焦った。

幼い古海は、海辺の柵に座っている。母は「私幸せになるの」と言って古海を海へ突き落した。

穂原鳩子という女は、役所で婚姻届けの窓口をしている。彼女も古海の被害者で、今は古海と連絡が取れなくなっていた。

初音も実は古海のターゲットの一人であった。古海は、結婚指輪代として言葉巧みに100万円を奪おうとしたが、彼女は妊娠したという。しかし、その後流産して泣き崩れる初音を目の当たりにし、古海は本気で結婚することにした。

映画『結婚』のあらすじ【転】

鳩子が探偵に古海探しの依頼をしている。彼女はワインの試飲会で古海と知り合った。彼女は、彼の母の病気の治療費として、貯金していた約100万円を古海に渡したという。探偵がなぜ警察へ届け出ないか尋ねると、彼女は彼を刑務所へは入れたくないからだと言った。

麻美が編集社へ電話をかけてみると、大沢三雲は2年前からハワイにいると言われた。

古海は、真奈を空きスペースとなっている部屋へ連れて行った。古海はそこに自分の店を開きたいと言い、真奈にも協力してほしいと言った。真奈は、自分の力を見せつけるチャンスだと思った。

探偵は古海を探す麻美を見つけ、事務所で鳩子と合流させた。彼女たちは被害者の会を結成したが、麻美はまだどこかで古海のことを信じている様子である。

古海が、共同経営者となる真奈に結婚も提案すると、彼女は「合理的な結婚ならいいかも」と言った。すると突然、部屋の持ち主である柊泰江が入って来た。古海は適当にごまかし、泰江も彼に話を合わせた。

古海は部屋の近くで待っていた泰江に声をかけた。古海を気に入った泰江は、彼に名刺を渡した。

映画『結婚』の結末・ラスト(ネタバレ)

泰江は、亡くなった夫の遺産で優雅な暮らしをしていた。古海は彼女に少年時代の写真を見られ、それが自分かも分からないと話した。泰江は古海の過去を調べることにした。

探偵は、真奈と歩く古海を見つけた。その写真を鳩子たちに見せると、彼女たちは「騙される馬鹿な女を見たい」と言った。

泰江から調査結果を受け取った古海は、初音に全てを告白した。すると、初音の姿が消えた。彼女は、古海が母の面影から作り上げた想像上の妻だった。

喫茶店で古海を待つ真奈を、鳩子と麻美が少し離れた所から見ている。そこに古海を探するり子がやって来た。るり子を見た鳩子たちは真奈のテーブルへ駆け寄り、全員古海の被害者だということが判明する。るり子は古海の携帯に映っていた「世界一周クルーズ」の画面を思い出した。

るり子たちが港へ行くと、泰江と一緒にいる古海がいた。女たちが揉めていると、古海は海へ飛び込んだ。

泰江は、古海が4歳から施設に入っていたこと、再婚が決まった母親が彼を殺そうとしたことを四人に話した。そして、彼が結婚詐欺をするのは、母への復讐なのではないかと言った。

どこかの港に打ち上げられた古海が意識を取り戻し、歩き始める。

映画『結婚』の感想・評価・レビュー

ディーン・フジオカ演じる結婚詐欺師によって騙された女たちの哀れな物語でした。結婚詐欺なんて絶対に騙されるはずが無いと思っていた私ですが、この作品を見ると詐欺師は本当に女性の扱いに慣れていて、優しさと強引さのバランスも女性が魅了され騙されてしまう大事なポイントなのだと分かりました。
騙された女たちが集まっていくのは面白かったのですが、正直ラストが残念すぎます。彼の結婚生活は妄想だったし、ラストシーンでも彼の気持ちは読めず、なんとも言えないモヤモヤが残りました。(女性 30代)

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