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映画『君が描く光』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『君が描く光』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『君が描く光』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『君が描く光』の結末までのストーリー
  • 『君が描く光』を見た感想・レビュー
  • 『君が描く光』を見た人におすすめの映画5選

映画『君が描く光』の作品情報

君が描く光

製作年:2016年
上映時間:117分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:チャン
キャスト:ユン・ヨジョン、キム・ゴウン、チェ・ミノ、キム・ヒウォン etc

映画『君が描く光』の登場人物(キャスト)

ケチュン(ユン・ヨジョン)
伝説の海女として済州島では有名な女性。幼い孫・ヘジと二人暮らしをしていたが、ある日市場でヘジが行方不明になってしまう。12年後、ヘジと名乗る少女が現れ、変わらぬ愛情を与え続ける。
ヘジ(キム・ゴウン)
高校生になり、盗みなどをしながら厳しい生活を送っていた少女。一つの捜索願を見かけ、ある島で海女として暮らす祖母の元へ駆けつけるが、大きな秘密を抱えきれずにいた。

映画『君が描く光』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『君が描く光』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『君が描く光』のあらすじ【起】

孫のヘジと暮らす海女のケチュン。無垢なヘジは、父親が海の向こうにいると信じ帰りを待っていた。時にヘジは夜中に一人でトイレに行こうとしたが家畜の豚・トヤに怖がり、ケチュンに泣きつくこともあった。ケチュンにとてもよく懐いているヘジは、いつもどこへでもケチュンについていく。

クレヨンを買ってもらったヘジはどこに行くにもクレヨンを持ち歩き、絵を書いていた。しかしある日、ヘジと一緒に市場へ買い物に出たケチュンは、少し目を離した隙にヘジとはぐれてしまう。ヘジとケチュンが再会をできないまま、12年の歳月が経ってしまった。

ルームシェアをしている友人・ミニと一緒に、盗みをしながら生計を立てている少女・ヘジ。悪友の誘いを断り切れず美人局に手を出す。しかし、悪友たちは金を出すことを渋る相手を殴り意識不明の状態にしてしまった。しばらく身を隠すことになったヘジは、ミニが買ってきてくれた牛乳にある捜索願が印刷されていることに気づいた。

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映画『君が描く光』のあらすじ【承】

12年間、ヘジの帰りを待ち続けていたケチュン。島民たちもケチュンを諦めさせようとしていた頃、保健所からヘジが戻ったという連絡が入る。父親らしき存在と暮らしていたというヘジは、15歳の時に一人になってしまったとケチュンは知る。

何も語ることのないヘジは親切すぎる島民たちとケチュンの優しさにと戸惑いを隠せずにいる。ヘジはケチュンと離れてしまった日、1本だけ持ち出していた金色のクレヨンをそっと元に戻した。

島民たちはヘジの帰りを喜び、歓迎するがヘジはまだ何も話せずにいる。暴行を受けた相手は意識を取り戻したものの、悪友たちは事件現場となったモーテルの管理人から損害賠償を迫られていると知ったからだった。

島の学校に通い始めたヘジだが、誰とも関わろうとしない。同級生はヘジを気にかけているが避けてしまう。美術の授業で「好きなものを描く」という課題を出されたヘジは、幼いころ好きだったはずの絵を書くことすらもうまくできなくなっていた。

美術の教師は何も書こうとしないヘジだけを居残りさせた。夜遅くまでかかってもスケッチはできなかったヘジだが、口紅をクレヨンのように使い桜の木を描き上げた。美術教師はその日からヘジの才能に期待し、特別授業をするようになる。

映画『君が描く光』のあらすじ【転】

ケチュンはヘジの事ばかり考え、これまで絶対に断っていたマンションの契約を前向きに検討し始めた。美術に興味があると知ると、美術教師に海産物を渡しより良い指導を求める。

しかし、島の住人たちは成長したヘジの素行をあまりよくは思っていない。実はヘジは一度ケチュンのタンス預金を盗もうとしたが失敗に終わっていたのだ。そうとは知らず、ケチュンだけはヘジの味方だった。

「私が味方になるから、思い通りに生きな」と言うケチュンの優しさに触れ、ヘジは少しずつ変わり始めた。美術教師の指導の元、たくさん絵を描くようになったヘジ。コンテストへの出品に向けて奮闘していた。

通学中、ヘジは一人の男性に声をかけられた。その男はヘジの実の父親だった。ケチュンがヘジのためにマンションを契約しようと貯めていたお金を盗むように迫られてしまうヘジ。ケチュンへの愛情を募らせていたヘジは葛藤し始める。

コンテストのためソウルに向かったヘジ。美術教師に隠れて父親に金を渡したヘジは、コンテスト中に姿をくらましてしまう。「告白」と名付けられた絵と一通の手紙を美術教師に託しヘジは悪友たちの元に向かう。

映画『君が描く光』の結末・ラスト(ネタバレ)

ケチュンとヘジが家族の可能性は低いというDNA検査の結果が届いた。その矢先、ヘジが逮捕されたと知らせが届き、ケチュンは警察に急いだ。

いくつもの罪を重ねていたというヘジ。本当の名前はナム・ウンジュであった。実は12年前、本当のヘジは誘拐されていた。誘拐犯の夫婦の一人娘であったウンジュは、ギャンブルに溺れる父親が計画した保険金詐欺を実行するため、事故に遭い亡くなったヘジの名前を名乗り生きてきたのである。

生前のヘジからケチュンの話を聞いていたウンジュ。託されていた金色のクレヨンをずっと持っていたのである。全て知り生きる気力を失うケチュン。そこへ訪ねてきた美術教師はウンジュの絵が受賞したことを知らせ、絵と手紙を渡すのだった。

1年後、認知症を患ったケチュンが施設から失踪したことを知らされたウンジュ。ヘジが誘拐された市場に出向き必死に探し回った。ウンジュと再会したケチュンは記憶を取り戻したように手を取るのだった。

島民たちの協力もあり、空き家だった自宅を取り戻したウンジュ。ケチュンの世話をしながら絵を描き続けた。ある日、ケチュンが残したボイスメッセージを見つけ、ウンジュはケチュンの本音を知る。病に伏したケチュンは病床で最期に「ウンジュ」と本当の名前で呼びかけ手を握りながら息を引き取るのだった。

映画『君が描く光』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

王道の再会ストーリーかと甘んじていてはならない。カメレオン女優のユン・ヨジョンとキム・ゴウンの共演と言うだけでも魅力的だが、今作は感情の揺らぎが実に繊細に描かれている。穏やかで平和な日常をしっかりと目に焼き付けられてから、12年後へと移行するため感情も乗りやすい。愛情の有難みを痛感し、島の美しさに癒される。とてもコンパクトではあるが、有意義な時間を与えてもらえた。監督の次作にも期待したい。(MIHOシネマ編集部)


失踪していたヘジュが12年ぶりにハルモニの前へ戻ってきた時の気まずさと温もりが同居する空気感に胸が締めつけられた。優しく迎え入れるハルモニの姿が健気で、失われた時間の重さを痛感する。一方で、ヘジュが抱えていた過去──詐欺に利用され、逃げ場を失っていたこと──が明かされるにつれ、彼女の心の痛みも理解できた。再び家族として歩み寄る過程は不器用だが、その分リアル。ラストでハルモニが残した手紙に涙が止まらなかった。(20代 男性)


ヘジュが戻ってきた瞬間、ハルモニが迷いなく抱きしめる姿が、まるで失われた時間を一気に包み込むようで胸を打った。だが、ヘジュは戻るべき場所を忘れてしまうほど心が壊れており、ハルモニの優しさにすぐ応えられない。そのもどかしさが物語に深みを与えている。詐欺事件の被害者だったという事実はショッキングだが、彼女が徐々に本来の優しさを取り戻していく過程は温かい。特にハルモニの病気が明かされる終盤は涙なしには見られなかった。(30代 女性)


本作は祖母と孫の絆をテーマにしつつ、過去の傷と赦しを丁寧に描いた作品だ。ヘジュは突然姿を消した“裏切り者”と思われていたが、その裏に深い苦しみがあったことが徐々に明らかにされる構成が秀逸。ハルモニの愛は決して押しつけではなく、距離を取りながらも常に見守る姿勢が印象的だった。ラスト、ハルモニが亡くなり、残された手紙で“光”を見つけてほしいと語りかける場面は強烈に胸へ刺さった。(40代 男性)


最初はヘジュを簡単に許すハルモニに疑問を抱いたが、物語が進むほどにその愛情の深さを理解できた。ヘジュが失踪中に経験した地獄のような日々が明かされ、彼女が「戻りたくても戻れなかった」ことを知った瞬間、心が揺れた。ハルモニはそんな彼女の傷を責めず、ただ帰ってきたことを喜ぶ。その無条件の愛が切なくて美しい。終盤、ハルモニの死によって、ヘジュがようやく自分の人生を取り戻すきっかけを得る展開も感動的だった。(50代 女性)


ヘジュが抱えるトラウマを丁寧に描いている点が印象深かった。戻ってきても笑顔を作れず、感情表現もぎこちない彼女を見ていると、その12年の重さが自然と伝わってくる。ハルモニの優しさはまさに光であり、ヘジュが人間としての温度を取り戻していく過程が静かに心を動かす。ハルモニの病気が発覚してからの展開は切ないが、二人が本音を交わすシーンには救いがあった。ラスト、ハルモニの写真に向けて微笑むヘジュが印象的。(20代 女性)


“帰る場所”があることの尊さを強く感じさせる作品だった。ヘジュは失踪していた間、誰も自分を助けてくれなかった現実に絶望していたが、それでもハルモニだけは彼女を信じていた。その揺るぎない愛が、ヘジュの閉ざされた心の扉を少しずつ開いていく。特に、ハルモニの死後に残された手紙を読むシーンは涙腺崩壊もの。後悔や赦しというテーマが優しく包み込まれ、観終わった後もしばらく余韻が残った。(30代 男性)


物語全体が柔らかい光に照らされているような優しさをまとっている一方で、ヘジュの過去には深い闇がある。この光と闇の対比が作品を豊かにしていた。ハルモニはヘジュの痛みを受け入れ、ただ寄り添う姿が涙を誘う。ヘジュが少しずつ笑顔を取り戻すにつれ、自分の人生を再び歩き始める決意が芽生えていくのが分かる。終盤の“家に帰ってきた”実感が宿るシーンは、静かながら非常に感動的だった。(40代 女性)


最初は過去を語ろうとしないヘジュに苛立ちも覚えたが、実は人に言えないほど辛い経験をしていたことが明かされる流れは丁寧で説得力があった。ハルモニは孫がどんな姿でも受け止めるという姿勢を崩さず、その無償の愛が物語に深い温度を与えている。ハルモニの病状が進み、ヘジュが“もう後回しにできない”と気づく場面は胸に刺さる。別れのシーンは悲しいが、二人の関係はその後も心に生き続けると感じられた。(50代 男性)


ヘジュの再出発を描いた物語として、非常に力のある作品だった。彼女は帰ることを恐れ続けていたが、ハルモニの存在がその恐怖を包み込んでくれる。ハルモニの死は喪失でありながら、ヘジュにとっては前へ進むための“光”でもあった。ラストで彼女がかすかに笑う瞬間、ようやく自分を赦せたのだと分かる。悲しさと優しさが絶妙に交差する名作。(30代 女性)

映画『君が描く光』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『君が描く光』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

優しい嘘(2014)

この映画を一言で表すと?

“残された者”の痛みと癒しを描く、心に深く刺さる感情ドラマ。

どんな話?

14歳で自ら命を絶った少女の死をきっかけに、家族や友人たちはそれぞれの後悔と向き合うことになる。少女が残した“嘘”の意味を探りながら、人々が少しずつ再生していく姿が丁寧に描かれる。静かで温かいまなざしが心に響く作品。

ここがおすすめ!

喪失から前へ進む過程を繊細に描いており、『君が描く光』と同じく“心の再生”をテーマにしている。涙だけでなく、温もりも残してくれる韓国映画らしいヒューマンドラマで、余韻が非常に美しい。

おばあちゃんの家(2002)

この映画を一言で表すと?

祖母と孫の絆を静かに描いた、韓国映画を代表する心温まる名作。

どんな話?

都会育ちの少年が、田舎に住む口のきけない祖母の家で暮らすことになる。最初は反発ばかりだった少年が、祖母の深い愛情に触れ、少しずつ変わっていく物語。派手さのない日常の積み重ねが、優しい涙を誘う。

ここがおすすめ!

『君が描く光』の核である“祖母と孫の関係”を、最も美しい形で描いた作品。説明しすぎない静かな演出が胸に響き、観終わった後に大切な人に会いたくなる。韓国ヒューマンドラマの金字塔。

Be with You 〜いま、会いにゆきます(2018)

この映画を一言で表すと?

“奇跡がくれた再会”を描いた切なく優しいラブファンタジー。

どんな話?

亡くなった妻スアが、雨の季節に記憶を失った姿で夫と息子の前に再び現れる。再会の喜びと、いずれ別れが来ることを知りながら過ごす日々は、家族の絆と愛の深さを静かに浮かび上がらせていく。

ここがおすすめ!

涙と温もりが両立した“優しい再生の物語”は、『君が描く光』と同じ系譜。韓国版ならではの柔らかな情緒が加わり、家族を思う気持ちがより強く胸に響く。心を温めたい人におすすめの一作。

サニー 永遠の仲間たち(2011)

この映画を一言で表すと?

青春の痛みと喜びを、温かくユーモラスに描いた感動作。

どんな話?

大人になった女性ナミは、病に倒れた旧友をきっかけに、高校時代の仲良しグループ“サニー”のメンバーを探し出す。再会が進むにつれ、過去の傷と向き合いながら、彼女たちはもう一度人生に光を見つけていく。

ここがおすすめ!

“仲間の存在が人生を照らす”というテーマが、『君が描く光』の温かさとよく響き合う。笑えるのに泣ける、韓国映画らしい感情豊かな作品で、観終わったあと前向きな気持ちになれる。

奇跡の海(1996)

この映画を一言で表すと?

愛と献身、赦しを深く掘り下げた、心揺さぶるヒューマンドラマ。

どんな話?

事故で愛する人を失った女性ベスは、彼の回復を願うあまり、周囲から理解されない“犠牲的な行動”へと進んでいく。その選択がもたらす痛みと救いが、重厚な映像と演出で描かれる。

ここがおすすめ!

“愛のために傷つき、それでも光を見つけようとする”姿は、『君が描く光』が持つテーマと深く共鳴する。重厚ながら優しさが残る特別な映画で、より強い感情の揺れを求める人におすすめ。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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