映画『ブラック・ボックス』の概要:映画「ゲット・アウト」や「アップグレード」などミステリアスな世界観を届けているブラムハウス・プロダクションがAmazonとタッグを組み制作した一作。交通事故後、記憶障害を抱えるシングルファーザーに起こった恐怖の事件を紡ぐ。
映画『ブラック・ボックス』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:SF、サスペンス、ホラー
監督:エマニュエル・オセイ=クフォー
キャスト:マムドゥ・アチー、フィリシア・ラシャド、アマンダ・クリスティーン、トーシン・モロハンフォーラ etc
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映画『ブラック・ボックス』の登場人物(キャスト)
- ノーラン(マムドゥ・アチー)
- 交通事故で妻を亡くしてから、記憶を少しずつ失っていた男性。事故の後遺症として記憶障害を抱えながら、娘と友人・ゲイリーに支えられ生活していたが新しい治療を始め驚愕の事実と向き合うこととなる。
- リリアン(フィリシア・ラシャド)
- 記憶に関する治療の権威である神経外科医。交通事故後、脳死状態となったノーランの病状に興味を持ち、最新機器を用いた治療を申し出る。
- エヴァ(アマンダ・クリスティーン)
- ノーランの一人娘。交通事故で母親を亡くし、記憶障害を抱えるノーランを必死に支えるしっかり者。少しずつノーランの人格が変わっていくことに不安を抱いている。
- ゲイリー(トーシン・モロハンフォーラ)
- ノーランの友人。ノーランが治療を受けている病院に勤めている。事故後、記憶障害を抱えるノーランをエヴァと共に支えている。
映画『ブラック・ボックス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ブラック・ボックス』のあらすじ【起】
半年前、妻を交通事故で失ったノーラン。愛娘・エヴと2人暮らしとなったノーランは事故の後遺症で一部の記憶を失ってしまっている。しっかり者のエヴァに助けられながら、仕事をなんとかこなしノーランは家計を支えていた。
ある日、ノーランは出版契約を切られてしまい仕事を失った。気を落としたノーランは友人・エボアに会いにいく。手を怪我していることに気付いたゲイリーが理由を訪ねると「イラついて集金人を殴ってしまった」とノーランは答える。事故以来、ノーランの人格も変わってしまったことにエボアは驚きを隠せずにいる。
担当医・リリアンからの連絡にうんざりした様子のノーラン。しかしゲイリーは「ブラック・ボックス」と呼ばれるVRを用いた最先端の治療を手掛けるリリアンを推薦し、治療を前向きに検討するように促すのだった。
神経外科医のリリアンは、患者の記憶を仮想現実として再現するという治療を得意としている。事故後、3日間脳死状態となったノーランのカルテを見て深く興味を示していた。試しに話を聞きに行ったノーランは、催眠術を用いて潜在意識に入り込むリリアンの治療に恐怖を抱く。
映画『ブラック・ボックス』のあらすじ【承】
ノーランの病状はよくなるどころか悪化していく。エヴァの学校のお迎えも忘れてしまうことが続き、真夜中にエヴァを怒鳴りつけることもあるという。病気が治ることを信じて寄り添ってくれるエヴァのためにもVRを用いた治療を受ける決意をするのだった。
初めての治療に向かったノーラン。特殊な装置を頭に装着し、いつも見る悪夢の中に入り込んだ。リリアンの指示に従い、ノーランは「セーフルーム」と呼ばれる記憶の部屋に入った。記憶をつかさどる時計の使い方をリリアンから教わり、潜在意識へと移動することとなる。
最初に、ノーランは結婚式の日へ入り込む。しかし登場する人の顔は全てぼやけてしまい誰だかわからない。さらに人とはかけ離れた動きをする怪物まで登場するのである。不安がるノーランに対して、リリアンは「怪奇現象は心の防衛本能が機能しているの」と落ち着かせるのだった。
ゲイリーに治療の経過を話すと、とても良好だと喜ばれた。エヴァとの関係も回復し、ノーランは治療への意欲を高めていく。2度目の治療では泣いている妻と赤ん坊のエヴァいる家に入り込んだ。以前も見た怪物と同じような人物が登場し「心を支配するのは私だ」と唱えるが襲いかかられ現実に引き戻された。
映画『ブラック・ボックス』のあらすじ【転】
妻が泣いていたことが気がかりなノーランはエボアに、以前の夫婦関係について尋ねた。自分が妻に暴力を振るっていたのではないかと不安にかられたのだ。ゲイリーはノーランのカルテを見ていて、事故直後からノーランの治療にはリリアンが関わっていたことを知る。
ゲイリーが不審点に気づいたとき、ノーランは再び潜在意識の中へ入っていた。ようやく登場人物の顔がはっきりと見えたノーランだが、そこにいたのは妻ではなかった。ノーランは潜在意識の中で別の男性の記憶だと気づいた。
記憶の中で、男性はトーマスと呼ばれリリアンを母と呼んでいた。実はリリアンは事故死した息子・トーマスの脳波のデータを保管し他の患者に植え付けようとしていたのだ。ノーランが記憶を失っていたのは、リリアンが事故直後からトーマスの記憶を少しずつ移植していたからであった。生前、妻・ミランダに暴力をふるっていたトーマス。リリアンはノーランの脳と体を利用し生まれ変わることで、トーマスの人生をやり直させようとしていたのだった。
映画『ブラック・ボックス』の結末・ラスト(ネタバレ)
トーマスとしての意識が強くなってきたノーラン。煙草を吸うようになり、エヴァと
どう接するべきかわからなくなってしまう。エヴァをゲイリーに預け、ミランダに会いに行ったノーラン。見た目が異なるため、最初は拒絶されてしまうが思い出を重ねノーランは家に上げてもらった。
トーマスであることを証明するように説明を重ねるノーラン。次第にトーマスの人格が強くなり、ミランダに手を上げてしまう。無理やり娘・アシュリーに会おうとしたノーランは背後から殴られてしまうのだった。
目覚めたノーランはリリアンに連れ去られた。再び潜在意識の中に入り、ノーランの記憶を抹消するようにリリアンは指示を出す。潜在意識の中で対峙したノーランとトーマス。激しい争いになった時、真相を突き詰めたゲイリーがエヴァを連れ病室へとやってくる。エヴァの声で手を止めたトーマス。実はトーマスが亡くなったのはミランダと揉みあいになったことが原因である。アシュリーの悲鳴が最後の記憶であったトーマスは幼い子供の声に反応したのである。
治療は中止され、ノーランが目を覚ました。トーマスの記憶は脳内から消え去り。エヴァの元へは優しいノーランが帰ってきた。解雇されたリリアンだが、再びブラック・ボックスにトーマスの脳波のデータを保存するのだった。
映画『ブラック・ボックス』の感想・評価・レビュー
ホラーというジャンルでいいのだろうか。夢オチかと思いきや、DV夫と過保護な母親の暴走という完全なるヒューマンホラーである。「メメント」や「ゲット・アウト」を彷彿させるサスペンス要素を見せた前半がありつつ、人間の恐ろしさが見え隠れするあたりからぐっと色が変わる。記憶の中で使われる時計の存在や、怪物のような奇妙な登場人物の存在を置き去りにして「狂気」で視聴者を震えさせる展開には驚きであった。(MIHOシネマ編集部)
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