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映画『きみにしか聞こえない』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『きみにしか聞こえない』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『きみにしか聞こえない』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『きみにしか聞こえない』の結末までのストーリー
  • 『きみにしか聞こえない』を見た感想・レビュー
  • 『きみにしか聞こえない』を見た人におすすめの映画5選

映画『きみにしか聞こえない』の作品情報

きみにしか聞こえない

製作年:2007年
上映時間:107分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ、青春
監督:荻島達也
キャスト:成海璃子、小出恵介、片瀬那奈、石川伸一郎 etc

映画『きみにしか聞こえない』の登場人物(キャスト)

相原リョウ(成海璃子)
友達が1人もおらず、携帯すら持っていない女子高生。両親と快活な妹の4人家族だが、家庭内でもほとんど会話をしない。幼少期、友人に裏切られたことがトラウマとなり、他者との接触を断ってしまう。ピアノの才能があるも、現在は弾いていない。
野崎シンヤ(小出恵介)
祖母と2人暮らしの好青年。ろうあ者であるが故に友人を持たない。普段は筆記で会話をし、祖母とは手話で会話する。リサイクルショップで働き、壊れた物の修理をするのが生きがい。
原田リョウ(片瀬那奈)
リョウより10歳年上の女性。頭の携帯でたまたま繋がる。実は10年後の相原リョウで、ピアノ教室の講師をしている。10代の自分の相談役となり、励まし続ける。

映画『きみにしか聞こえない』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『きみにしか聞こえない』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『きみにしか聞こえない』のあらすじ【起】

相原リョウは極度の引っ込み思案で友人の1人もおらず、恐らく学校でもたった1人の携帯を持たない女子高生だ。
彼女はある日の放課後、通りがかった公園でおもちゃの携帯を拾う。その後度々、携帯の着信音に悩まされるも、どうやら周囲の者には聞こえていない様子。自分の頭がおかしくなったかもしれないと思ったリョウは、保健室へ避難。異常はなかったものの、ベッドで少し休むよう言われる。

だが、それでも携帯の着信音が聞こえる。保健室の先生は気付かない。リョウは着信音の元を辿り、おもちゃの携帯が鳴っていることを突き止めるのだった。
恐る恐る電話に出てみたリョウ。相手は男性。とても饒舌で会話を続けたがる。しかも、不思議なことに話していく過程で電話がなくても、テレパシーのように会話できることが判明。男性は野崎シンヤと名乗り、その日の夕方に時間を指定し、また電話をする約束をした。

指定の時間、リョウは自宅へ帰りシンヤからの電話を待っていたが、着信は来ない。肩を落としたリョウだったが、1時間後になってようやく着信がある。互いに存在するかどうかをコンビニの雑誌で証明した2人。日にちも年数も一致しているが、1時間の誤差があることが分かった。

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映画『きみにしか聞こえない』のあらすじ【承】

翌日、体育の時間にシンヤへと電話をかけたつもりだったリョウ。相手が女性であることに驚き、間違い電話をしてしまったと謝る。しかし、電話の相手原田リョウは頭の電話は久しぶりだから、友達になろうと言う。少しの間、会話するもノイズが走り通話は突然、途切れてしまった。

その後もシンヤと頭の電話でやり取りを続けたリョウ。シンヤはリサイクルショップで働いており、壊れた物を修理するのが好きらしい。彼は今まで修理したことがないオルゴールへと挑戦し、これの修理ができたらリョウに会いたいと話すのだった。

シンヤと会うことに戸惑いを感じたリョウは、もう1人のリョウにそのことを相談。彼女から勇気を出して会ってみればいいと言われる。

そんな折、学校の授業で教科書を読まされたリョウ。彼女は自信の無さから声が異常に小さい。そのことを教師に揶揄され酷く傷つき、シンヤに八つ当たりをしてしまう。すると、彼は休日に鎌倉へ行くよう促した。

シンヤの案内で鎌倉へ来たリョウ。彼と会話を続けながら街を散策する。彼女は幼少期のトラウマから自信を無くし、友人を作ることができなくなった。だが、シンヤはそんな彼女を、言葉をきちんと受け止めることができる人だから自信を持つよう励まし、とあるリサイクルショップへ案内。店主とシンヤはどうやら昔からの知り合いらしい。店主から彼の荷物を受け取ったリョウは海へと案内される。

彼女はそこで荷物を開封。シンヤからの手紙と中古のラジカセを受け取るのだった。手紙にはリョウの声を録音し、送り返して欲しいと書いてある。彼女はしばし悩んだ末、小学校以来の大声で音声を録音した。

映画『きみにしか聞こえない』のあらすじ【転】

それ以来、リョウは前よりも声を出すことができるようになり、学校でも教科書の朗読をして褒められる。シンヤのお陰で少しずつ、自信を取り戻し始めたリョウ。過去のトラウマから弾けなくなっていたピアノも弾けるようになり、そんな彼女の変化を母親も妹も密かに喜んでいた。

一方、シンヤも勇気を出して店主に東京行きを申し出る。仕入れのため、東京へ出張する機会があった。本当は当たりのきつい同僚が行く予定だったが、同僚とも和解したシンヤ。晴れて東京へ行けることになった。リョウと会いたいがために言い出したことでもある。心を弾ませ、リョウと会える日を待ち詫びる。

週末、仕事で東京に来るシンヤと会う約束をしたリョウ。出かける途中でもう1人のリョウへ電話。彼女へシンヤと会うことになったと報告した。すると、彼女はあなたならきっと乗り越えられる。大丈夫となぜか励まされ、理由を問う間もなく通話が切れてしまう。

その後、頭の電話で会話を続けながら、互いに浮足だって待ち合わせへ向かう2人。
約束の時間から少し遅れてやって来たリョウ。もう会って誤差もなくなるのだから、電話する必要はないと通話を切る。
待ち合わせ場所は駅の改札口だった。しかし、バスから降りたリョウが道路へ踏み出した際、運悪く車と鉢合わせ轢かれそうになる。しかし、誰かがリョウを突き飛ばし、代わりに車へ轢かれてしまうのだった。

映画『きみにしか聞こえない』の結末・ラスト(ネタバレ)

茫然としたリョウは、自分を庇って車に轢かれた人物を目視。若い青年は虫の息で、リョウを目にして笑顔を見せる。そして、彼は指で何かを示し意識を失うのだった。
救急搬送された青年がシンヤだと知ったリョウ。だが、彼はそのまま命を落としてしまう。時間は16時前。待ち合わせは15時で、シンヤとは1時間の誤差があるため、もしかしたら頭の電話ならまだ通じると思ったリョウ。彼と話せれば、助けられると思った。

しかし、シンヤは電話に出たものの、リョウが嘘を吐いても見抜いてしまうし、別の誰かを偽っても気付いてしまう。そして、結局はリョウを助けて車に轢かれてしまうのである。

後日、原田リョウヘ頭の電話をかけたリョウ。彼女に結果を報告した。すると原田は、あなたはその痛みを必ず乗り越えると自信を持って言う。実は、原田は10年後の自分であった。

リョウは葬儀が終わった後、シンヤの祖母を訪ねる。祖母は孫がリョウと出会い、それまでになかった明るさを取り戻したことを喜んでいた。だから、リョウを救えてきっと幸せだったと話す。そして、リョウが録音した声を何度も何度も聞こえない耳で聞いていたと言うのだった。そうして、最後に彼が手話で残した言葉を教えてもらう。
シンヤは死ぬ間際、リョウに対して君は1人じゃないと手話で伝えていたのだった。

リョウは命を懸けて救ってくれたシンヤを生涯、忘れることはないだろう。そして、未来の自分である原田リョウが言うように、きっとこれからもシンヤの存在を胸に、困難を乗り越えていくのだ。

映画『きみにしか聞こえない』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

孤独だったリョウがシンヤと出会ったことで、表情が少しずつ柔らかくなっていく姿にグッときた。だからこそ、シンヤが死んでしまう最後が悲しかった。原田リョウがリョウ本人なら、シンヤを助ける方法が何かあったのではないかと思ってしまう。二人が一緒にいる未来を見たかったな。主題歌を担当したのが、「DREAMS COME TRUE」というのが素晴らしかった。美しい吉田美和さんの声に感動するため、余計にラストの切なさが際立った。(女性 30代)


今作のタイトルを聞くだけで頭の中でDREAMS COME TRUEのあの曲が流れる方も少なくないでしょう。今作で描かれるのはそんな「頭の中」で会話をする男女のお話。不思議な設定ではありますが、シンヤとリョウ、2人のトラウマやハンデについて分かってくると、これは最高のシナリオだと感じます。
トラウマを抱えたリョウとハンデを持つシンヤ。2人が繋がったのは頭の中の電話。
1時間の時差があることや、なぜその2人が繋がったのかなど疑問に思う点はありましたが、とにかく世界観が素敵で心の底から「見て良かったな」と感じられる作品でした。(女性 30代)


頭の電話で繋がるという不思議現象により、互いに支え合い前向きに生きる希望を見出していくという内容だが、ゆっくり丁寧に描かれているため、シンヤが命を落とすという結末にぐっとくる。二人だけのやり取りだったら、恐らく上手くいかなかったところを10年後の自分がバランスを取ることで成り立っているように思う。ということは10年後のリョウも10代の時に自分と会話をしたというパラドックスを考えるとドツボに嵌るが、難しいことは抜きにとても素敵な作品であることは違いない。強い主張は無いものの、ひっそりとやり取りを見守る感じで鑑賞した。(女性 40代)


最初は孤独な少女が不思議な電話で誰かと繋がるという設定に惹かれました。リョウとの会話が彼女にとって救いになっていく過程はとても温かいですが、途中で彼がすでに亡くなっていると判明する展開には胸を打たれました。ファンタジー要素を通じて「心の繋がり」を描いた切ない物語で、観終わった後に静かな余韻が残りました。(20代 男性)


成海璃子演じるリサの孤独感がリアルで、最初は観ていて重い気持ちになりましたが、リョウとの会話で少しずつ彼女が明るさを取り戻していく姿に救われました。特に、最後にリョウが交通事故で亡くなっていた真実が明かされる場面は涙なしでは見られません。ファンタジーと現実をうまく融合させた珠玉の青春映画だと思います。(30代 女性)


観る前は単なるラブストーリーかと思っていましたが、実際にはもっと普遍的な「人と人との繋がり」を描いていて驚きました。電話を通じた会話で互いを支え合う二人の姿は美しく、切なかったです。リョウの死が判明しても、彼との絆がリサを前に進ませる力になるという展開は感動的でした。余韻が深く、観た後に心が温かくなる映画です。(40代 男性)


リサが最初に電話を拾った瞬間から、彼女の世界が変わっていくのが丁寧に描かれていました。人付き合いが苦手な少女が、見知らぬ誰かとの会話で少しずつ成長していく姿に共感しました。最後にリョウの死が明らかになる展開は悲しいですが、彼の存在がリサにとって「生きる勇気」を与えていたことが分かり、切ないながらも希望を感じました。(20代 女性)


静かで淡々と進む物語ですが、だからこそリサの心の動きが際立って感じられました。リョウとのやり取りは優しくて微笑ましい一方で、死という現実が突きつけられた瞬間には涙が止まりませんでした。人は姿が見えなくても心で繋がることができる、そんなメッセージが込められている作品だと思います。観終わった後に大切な人に会いたくなりました。(50代 男性)


「電話」というシンプルなモチーフで、ここまで切なく深い物語を描けることに感心しました。特に、リサが人との関わりを避けていた理由や、その心を解きほぐすリョウの優しい言葉が印象的です。彼が亡くなっていた事実は衝撃ですが、その存在がリサに生きる希望を与えたという構図に強い感動を覚えました。ファンタジー要素が良い味を出していました。(30代 男性)


リサが電話での会話を通じて自分を取り戻していく様子は、思春期特有の孤独感をリアルに描いていて心に響きました。リョウの死という悲しい事実に涙しましたが、それでも彼が残した言葉がリサを前に進ませる力になっているのが美しかったです。淡く切ないラブストーリーでありながら、人間ドラマとしても完成度の高い作品だと感じました。(40代 女性)

映画『きみにしか聞こえない』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『きみにしか聞こえない』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

世界の中心で、愛をさけぶ

この映画を一言で表すと?

永遠に心に残る、初恋と別れを描いた純愛映画の金字塔。

どんな話?

高校生の朔太郎と亜紀の純粋な恋が、病によって突然終わりを迎える物語。大人になった朔太郎が、かつての記憶と向き合いながら過去を回想することで、失われた愛の意味を再確認していく。切なくも温かい愛の物語。

ここがおすすめ!

若者の瑞々しい恋愛を描きながら、失うことで初めて知る愛の大きさを教えてくれる作品。涙なしでは観られない展開と美しい映像が心に響く。『きみにしか聞こえない』同様、切ない余韻と生きる勇気を与えてくれる珠玉の純愛映画。

僕の初恋をキミに捧ぐ

この映画を一言で表すと?

「期限付きの恋」が胸を締めつける切なさと愛しさを描いた物語。

どんな話?

心臓病を抱え、20歳まで生きられないと宣告された少年・逞と、彼を支える幼なじみの繭の恋物語。限られた時間をどう生き、どう愛するかを真正面から描き、観客に「命の尊さ」を強く訴えかける作品。

ここがおすすめ!

残酷な運命に抗う若者の姿は涙を誘うと同時に、今を大切に生きることの大事さを感じさせる。主演の岡田将生と井上真央の演技が純粋で観客の心を揺さぶる。『きみにしか聞こえない』の切ない恋愛に心を打たれた人にぴったり。

いま、会いにゆきます

この映画を一言で表すと?

奇跡の再会が生む、涙と希望に満ちたラブストーリー。

どんな話?

最愛の妻を亡くした夫と息子の前に、雨の季節になると記憶を失った妻が帰ってくる。限られた時間を共に過ごす中で、再び愛を育み、やがて訪れる別れと向き合う姿を描く感動作。ファンタジーと人間ドラマが融合した温かい物語。

ここがおすすめ!

「もしも大切な人ともう一度会えたら」という普遍的な願いを描いた名作。切なさと温かさが同居する物語は、『きみにしか聞こえない』同様に涙と癒しを与えてくれる。竹内結子と中村獅童の演技が心に残り、何度も観返したくなる。

君に届け

この映画を一言で表すと?

不器用な少女の成長と初恋を描いた、爽やかで温かい青春ラブストーリー。

どんな話?

見た目のせいで周囲から避けられていた爽子が、明るく人気者の翔太と出会い、少しずつ友人や恋を手に入れていく物語。人と繋がる喜びや初恋の甘酸っぱさを丁寧に描いた青春映画で、観る人に前向きな気持ちを与えてくれる。

ここがおすすめ!

爽やかで純粋な恋愛模様に共感しながらも、友情や自己肯定の大切さにも気づかせてくれる。『きみにしか聞こえない』で感じた心の成長や人との絆を、よりポジティブな形で楽しめる映画。多部未華子と三浦春馬の好演も見どころ。

余命1ヶ月の花嫁

この映画を一言で表すと?

限られた時間を生き抜く中で生まれる、涙と感動の真実のラブストーリー。

どんな話?

乳がんにより余命1か月を宣告された女性・千恵と、彼女を支える婚約者・太郎の実話を基にした物語。結婚式を挙げる夢を叶える二人の姿は、愛の尊さと人生の儚さを鮮烈に描き出す。観る者の心を深く揺さぶる感動作。

ここがおすすめ!

現実に起きた愛の物語だからこそ、心に突き刺さる重みがある。切なさと同時に、人が人を愛することの尊さを強く実感させてくれる。『きみにしか聞こえない』で感じた「限られた時間の中での絆」に共感した人にぜひ観てほしい。

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この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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