映画『きみにしか聞こえない』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「きみにしか聞こえない」のネタバレあらすじ結末と感想

きみにしか聞こえないの概要:過去のトラウマから他者との接触に酷く怯え、友人の1人も作れず自信が全くないヒロイン。彼女はある日、おもちゃの携帯をきっかけに1人の青年と通じ合うようになる。会話を続ける内に会おうという話になるが、そこへ悲劇が訪れるのだった。

きみにしか聞こえないの作品情報

きみにしか聞こえない

製作年:2007年
上映時間:107分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ、青春
監督:荻島達也
キャスト:成海璃子、小出恵介、片瀬那奈、石川伸一郎 etc

きみにしか聞こえないの登場人物(キャスト)

相原リョウ(成海璃子)
友達が1人もおらず、携帯すら持っていない女子高生。両親と快活な妹の4人家族だが、家庭内でもほとんど会話をしない。幼少期、友人に裏切られたことがトラウマとなり、他者との接触を断ってしまう。ピアノの才能があるも、現在は弾いていない。
野崎シンヤ(小出恵介)
祖母と2人暮らしの好青年。ろうあ者であるが故に友人を持たない。普段は筆記で会話をし、祖母とは手話で会話する。リサイクルショップで働き、壊れた物の修理をするのが生きがい。
原田リョウ(片瀬那奈)
リョウより10歳年上の女性。頭の携帯でたまたま繋がる。実は10年後の相原リョウで、ピアノ教室の講師をしている。10代の自分の相談役となり、励まし続ける。

きみにしか聞こえないのネタバレあらすじ

映画『きみにしか聞こえない』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

きみにしか聞こえないのあらすじ【起】

相原リョウは極度の引っ込み思案で友人の1人もおらず、恐らく学校でもたった1人の携帯を持たない女子高生だ。
彼女はある日の放課後、通りがかった公園でおもちゃの携帯を拾う。その後度々、携帯の着信音に悩まされるも、どうやら周囲の者には聞こえていない様子。自分の頭がおかしくなったかもしれないと思ったリョウは、保健室へ避難。異常はなかったものの、ベッドで少し休むよう言われる。

だが、それでも携帯の着信音が聞こえる。保健室の先生は気付かない。リョウは着信音の元を辿り、おもちゃの携帯が鳴っていることを突き止めるのだった。
恐る恐る電話に出てみたリョウ。相手は男性。とても饒舌で会話を続けたがる。しかも、不思議なことに話していく過程で電話がなくても、テレパシーのように会話できることが判明。男性は野崎シンヤと名乗り、その日の夕方に時間を指定し、また電話をする約束をした。

指定の時間、リョウは自宅へ帰りシンヤからの電話を待っていたが、着信は来ない。肩を落としたリョウだったが、1時間後になってようやく着信がある。互いに存在するかどうかをコンビニの雑誌で証明した2人。日にちも年数も一致しているが、1時間の誤差があることが分かった。

きみにしか聞こえないのあらすじ【承】

翌日、体育の時間にシンヤへと電話をかけたつもりだったリョウ。相手が女性であることに驚き、間違い電話をしてしまったと謝る。しかし、電話の相手原田リョウは頭の電話は久しぶりだから、友達になろうと言う。少しの間、会話するもノイズが走り通話は突然、途切れてしまった。

その後もシンヤと頭の電話でやり取りを続けたリョウ。シンヤはリサイクルショップで働いており、壊れた物を修理するのが好きらしい。彼は今まで修理したことがないオルゴールへと挑戦し、これの修理ができたらリョウに会いたいと話すのだった。

シンヤと会うことに戸惑いを感じたリョウは、もう1人のリョウにそのことを相談。彼女から勇気を出して会ってみればいいと言われる。

そんな折、学校の授業で教科書を読まされたリョウ。彼女は自信の無さから声が異常に小さい。そのことを教師に揶揄され酷く傷つき、シンヤに八つ当たりをしてしまう。すると、彼は休日に鎌倉へ行くよう促した。

シンヤの案内で鎌倉へ来たリョウ。彼と会話を続けながら街を散策する。彼女は幼少期のトラウマから自信を無くし、友人を作ることができなくなった。だが、シンヤはそんな彼女を、言葉をきちんと受け止めることができる人だから自信を持つよう励まし、とあるリサイクルショップへ案内。店主とシンヤはどうやら昔からの知り合いらしい。店主から彼の荷物を受け取ったリョウは海へと案内される。

彼女はそこで荷物を開封。シンヤからの手紙と中古のラジカセを受け取るのだった。手紙にはリョウの声を録音し、送り返して欲しいと書いてある。彼女はしばし悩んだ末、小学校以来の大声で音声を録音した。

きみにしか聞こえないのあらすじ【転】

それ以来、リョウは前よりも声を出すことができるようになり、学校でも教科書の朗読をして褒められる。シンヤのお陰で少しずつ、自信を取り戻し始めたリョウ。過去のトラウマから弾けなくなっていたピアノも弾けるようになり、そんな彼女の変化を母親も妹も密かに喜んでいた。

一方、シンヤも勇気を出して店主に東京行きを申し出る。仕入れのため、東京へ出張する機会があった。本当は当たりのきつい同僚が行く予定だったが、同僚とも和解したシンヤ。晴れて東京へ行けることになった。リョウと会いたいがために言い出したことでもある。心を弾ませ、リョウと会える日を待ち詫びる。

週末、仕事で東京に来るシンヤと会う約束をしたリョウ。出かける途中でもう1人のリョウへ電話。彼女へシンヤと会うことになったと報告した。すると、彼女はあなたならきっと乗り越えられる。大丈夫となぜか励まされ、理由を問う間もなく通話が切れてしまう。

その後、頭の電話で会話を続けながら、互いに浮足だって待ち合わせへ向かう2人。
約束の時間から少し遅れてやって来たリョウ。もう会って誤差もなくなるのだから、電話する必要はないと通話を切る。
待ち合わせ場所は駅の改札口だった。しかし、バスから降りたリョウが道路へ踏み出した際、運悪く車と鉢合わせ轢かれそうになる。しかし、誰かがリョウを突き飛ばし、代わりに車へ轢かれてしまうのだった。

きみにしか聞こえないのあらすじ【結】

茫然としたリョウは、自分を庇って車に轢かれた人物を目視。若い青年は虫の息で、リョウを目にして笑顔を見せる。そして、彼は指で何かを示し意識を失うのだった。
救急搬送された青年がシンヤだと知ったリョウ。だが、彼はそのまま命を落としてしまう。時間は16時前。待ち合わせは15時で、シンヤとは1時間の誤差があるため、もしかしたら頭の電話ならまだ通じると思ったリョウ。彼と話せれば、助けられると思った。

しかし、シンヤは電話に出たものの、リョウが嘘を吐いても見抜いてしまうし、別の誰かを偽っても気付いてしまう。そして、結局はリョウを助けて車に轢かれてしまうのである。

後日、原田リョウヘ頭の電話をかけたリョウ。彼女に結果を報告した。すると原田は、あなたはその痛みを必ず乗り越えると自信を持って言う。実は、原田は10年後の自分であった。

リョウは葬儀が終わった後、シンヤの祖母を訪ねる。祖母は孫がリョウと出会い、それまでになかった明るさを取り戻したことを喜んでいた。だから、リョウを救えてきっと幸せだったと話す。そして、リョウが録音した声を何度も何度も聞こえない耳で聞いていたと言うのだった。そうして、最後に彼が手話で残した言葉を教えてもらう。
シンヤは死ぬ間際、リョウに対して君は1人じゃないと手話で伝えていたのだった。

リョウは命を懸けて救ってくれたシンヤを生涯、忘れることはないだろう。そして、未来の自分である原田リョウが言うように、きっとこれからもシンヤの存在を胸に、困難を乗り越えていくのだ。

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