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映画『奇跡の絆』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『奇跡の絆』の概要:実話を元に、小さな愛が起こした奇跡を映画化。浮気をした罰として、妻と共に給仕ボランティアへ参加した主人公は、そこでホームレスの黒人男性と出会う。彼のことを夢に見ていた妻は、夫に友人になるよう促すのだった。奇跡の友情と夫婦愛を描いた感動作。

映画『奇跡の絆』の作品情報

奇跡の絆

製作年:2017年
上映時間:119分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:マイケル・カーニー
キャスト:グレッグ・キニア、レニー・ゼルウィガー、ジャイモン・フンスー、ジョン・ヴォイト etc

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映画『奇跡の絆』の登場人物(キャスト)

ロン・ホール(グレック・キニア)
テキサス出身。画商として成功を収めるも、損得勘定で動くようになってしまう。更に浮気をしたせいで離婚の危機に陥り、デビーに許してもらう代わりにホームレスの給仕ボランティアへ強制参加させられる。デンバーと友情を育むことで、考え方を変えていく。
デビー・ホール(レニー・ゼルウィガー)
夫にも称賛されるほど、広い心を持った女性でロンの妻。不思議な夢に導かれ、夫にデンバーと友人になるよう促す。慈愛に満ち、包み込むような愛情の持ち主。
デンバー(シャイモン・フンスー)
ホームレスの黒人男性。“自殺者”と呼ばれている。凶暴で手が付けられなかったが、ロン夫妻と関わることで落ち着きを見せ、理知的な面を見せるようになる。

映画『奇跡の絆』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『奇跡の絆』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『奇跡の絆』のあらすじ【起】

今から2年前、テキサス出身のロン・ホールは画商として成功を収め、美しい妻デビーと2人の子供達と4人で豪邸に住んでいた。
生活に不自由はなかったが、29年連れ添ったデビーとは夫婦関係が冷え切って久しい。
そんなある日、ロンの浮気が発覚し夫婦は激しい口論となる。その後、一旦冷静になり考え直したデビー。彼女はロンの浮気を許し、どうしたいかを夫に問うた。すると、ロンは妻と共にいることを選ぶのだった。以降、数カ月かけて夫婦は関係の修復に尽力する。

デビーは時々、不思議な夢を見る。彼女は見た夢をロンへと詳細に語り、とある場所へと夫を連れ出した。
そこは、ホームレスへ食事を無料で提供する場所。有無を言わせず、夫を手伝いに駆り出すデビー。不平を口にするロンだったが、浮気の罰であるため、強気に出ることができない。
仕方なく食事の提供を行うボランティアに参加。

しかし突如、食堂へとバッドを振り回しながら黒人男性が乱入して来る。彼は誰かに靴を盗まれたらしく、怒り狂っている。バッドで施設を破壊する姿に誰もが怯える中、果敢にもデビーが声を張り上げ、彼の行いを咎めた。すると、“自殺者”と呼ばれた男性は、彼女に叱られたことで攻撃を止め、荒々しい様子で施設から去って行くのだった。

デビーはロンに彼こそが夢に出て来た人だと言い、夫に男性の捜索をするよう願い出る。
妻の言い分に抵抗できないロンは、夜中にも関わらず“自殺者”を探しに出かけるも、突然現れた本人に襲われ、逃げ帰って来るのだった。

映画『奇跡の絆』のあらすじ【承】

その後もデビーと共にボランティアへ参加したロン。例の黒人男性がやって来たのでデビーが名前を聞くも、彼は今にも襲い掛かりそうな態度で教えてくれなかった。
資産家の妻でありながらも、優しく慈愛に溢れたデビーと触れ合うことで、ホームレスたちも少しずつ心を開き始める。

妻がどうしても“自殺者”に食事を持って行けと言うので、仕方なく持って行ったロンだったが、相手は酷く警戒しているようで無言で立ち去ってしまう。
だがその夜、ボランティア終了後にゴミ捨てをしたロンの前に“自殺者”が現れる。彼は夫妻から親切にされたことは理解しており、傷つける気もないらしい。ロンは思い切って友人になろうと声を掛けた。すると、相手は考えさせてくれと言い、デンバーという本名を教えてくれた。

立ち去ろうとしたデンバーへロンが夕食に誘うと、一緒にレストランへ付いて来てくれる。凶暴な面はどこにもなく、淡々と生い立ちを話し始めるデンバー。母親の顔も知らず、父親とは数える程度しか会ったことがない。デンバーは祖母によって育てられたが、その祖母も病を患っており火事で亡くなってしまう。その後は敬虔なクリスチャンである叔父に引き取られ、農場で働きながら週末には叔父と共に教会へ通った。
その日はそこまで話を聞いて帰宅した。

後日、ふと思い立ってその日の予定を全てキャンセルしたロンは、道端に座り込んでいるデンバーの元へ行き、彼を美術館へ誘う。すると、デンバーは数ある中から上等なジャケットを選ぶのだった。
美術館にて絵画を見たデンバーは感じたことを口にする。それを聞いたロンは、デンバーには優れた感性と審美眼が備わっているのを知る。更に彼は1枚のショック・アートの前で立ち止まり、不意に幼い頃の昔話を涙ながらに話すのだった。

彼が語る昔話は、人種差別に基づいた凄惨な記憶だった。故に、デンバーは白人とは友人になれないと言う。だが、ロンは彼にとって2人目の白人の友人であるようだった。

映画『奇跡の絆』のあらすじ【転】

デビーがボランティアで施設へ通うようになって、沢山のホームレスが希望を抱くようになった。
ホームレスたちは誰もが、過去に深い傷を抱えている。絶望を抱えながら、それでも生き続ける意味を毎日、問い続けていたが、デビーのお陰でそんな毎日にも光が差し込んでいるようだ。

妻とともにボランティアへ通うロンもまた、デンバーと友好を深めることで、それまでの考えを改めるようになった。今やデンバーの狂暴性は鳴りを潜め、ロンにも笑顔を見せてくれるようになったが、ロンやデビーがやっていることはホームレスの自立には繋がらない。デンバーは常に本質を見つめ、ロンに突き付け続ける。

ある日の夜、デビーが映画鑑賞会を開催。一家も参加し沢山のホームレスたちも集まり、鑑賞会は成功に終わった。しかしその帰り道、デンバーがいつもいる場所にて救急車を目撃。ロンはデビーに頼まれ、子供達を連れて先に帰宅。デビーはデンバーを探し出しその安否を確認。しかも、彼女はデンバーを自宅へと連れて来てしまう。

翌朝。黒人であるデンバーを快く受け入れてくれた夫妻に対し、デンバーは自らが犯した罪を告白する。
少年だった彼は農場から逃走し、町でバスを襲った。だが、すぐさま逮捕され、なぜか10年もの刑期を課せられる。収容された刑務所は極悪人ばかりが入るようなところで、生きるためには相手の命を奪うしかなかったと言う。仕方なかったこととは言え、人殺しであることに変わりはない。デンバーは涙ながらに語り終えた。

しかし、そんな彼をデビーが慰める。デンバーは悪人ではない。生きるためには仕方のないことだったのだ。心が強い人だと言うのだった。

デンバーが人殺しであっても、人格が変わるわけではない。ロンは彼との友好関係をその後も続けることにした。すると、彼も夫妻の思いに応え前向きになり、穏やかな気質へと変貌を遂げる。全てが順調に進んでいるかのようだった。
しかしそんなある日、デビーが癌に侵されていることが判明する。

映画『奇跡の絆』の結末・ラスト(ネタバレ)

ロンは家族の集まりにデンバーを連れて行くことにした。ロンの父親は否定的で不器用な性格であるため、口があまり良くない。そんな父に嫌悪感を抱いているロンだったが、それでも愛情はある。だが、父親がデビーの癌のことに口を出してしまい、和気あいあいとした食事会の雰囲気が一変。家族の集まりは早々に解散となってしまう。
デンバーはロンを励まし父親と歩み寄るよう話すも、父と息子の確執は根深いものだった。

数日後、町へ出かけたデビーは医師の妻という女性と遭遇し、自分が末期癌であることを知ってしまう。彼女は車でひとしきり泣いた後、デンバーの元を訪れた。
彼はデビーを労り、黙って傍にいてくれるのだった。

冷え切っていた夫婦関係はいつの間にか修復され、再び強い絆で結ばれている。ロンとデビーは改めて互いへの愛を確認。そして、デビーは子供達へ父親であるロンが自分の死後、愛する誰かと一緒になりたいと言った時は歓迎するよう話す。
デビーは家族や夫の幸せを一番に考えている。そして、デンバーをも一員として受け入れ、ロンに彼のことを託すのだった。

デビーの葬式には、デンバーを筆頭に大勢のホームレスが一張羅を着て参列した。故人のリクエストにより、デンバーが挨拶を行う。彼はデビーとロンに出会うことによって、自らの境遇から解放され、生まれ変わることができた。デビーは町のために、ホームレスのために尽くし、町を変えようとしたのだ。デンバーは彼女の意志を受け継いでいくことを宣言するのだった。

しかしその後、ロンはデビーとの約束を守らず、デンバーからもホームレスたちからも遠ざかってしまう。
そうして、2年が経過。彼はデビーとデンバーのことを書き残そうとしている。彼は思い立ってデンバーの元へ訪れ、戻って来た理由を話した。そして、今度は父親の元を訪れる。
両親は最愛の妻を亡くした息子を慰めてくれた。

その夜、ロンは親友となったデンバーと共にデビーの墓参りへ。2人で夜空を眺め彼らを引き合わせてくれたデビーとの思い出を語り合うのだった。
その後、ロンはデンバーの協力を得て、著書を完成させる。本はニューヨークタイムズでベストセラーとなり、ロンとデンバーは9年間、各地で講演を行ってホームレス支援の資金として8500万ドルを集めるのだった。

映画『奇跡の絆』の感想・評価・レビュー

実話を基にした作品であるためか、非常に説得力のある内容となっている。
感嘆するべきは主人公の妻。彼女はいつも不思議な夢を見ては夫を導いている。明るく愛情深く、周囲に希望を与える存在はとても稀有だ。末期がんを患い余命僅かになった妻が自分の死後を子供達やデンバーに託すシーンが非常に印象的だった。妻の鑑と言うよりは、人間性に優れた人だったのだと思う。故に短命だったのかもしれない。今作は妻の導きにより、狂暴な黒人男性と夫の友情を取り持つという内容なのだが、黒人男性が徐々に心を開き知的な人物に変貌していく様子が如実に描かれている。その過程がとても感動的で肌の色で差別するなど些末なことなのだと知らしめているようでもあった。非常に感動的で妻役のレニー・セルウィガーの演技が光っている。(女性 40代)

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