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映画『孤独のススメ』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『孤独のススメ』の概要:複数の映画祭で最優秀観客賞や批評家賞など、高評価を得たオランダ映画。監督は俳優としても活躍しているディーデリク・エビンゲが勤め、初長編映画デビューを果たしている。孤独な男と言葉も過去も持たない男の奇妙な共同生活を描いた一作。

映画『孤独のススメ』の作品情報

孤独のススメ

製作年:2013年
上映時間:86分
ジャンル:ファンタジー、コメディ、ヒューマンドラマ
監督:ディーデリク・エビンゲ
キャスト:トン・カス、ルネ・ファント・ホフ、ポーギー・フランセン、アリーアネ・シュルター etc

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映画『孤独のススメ』の登場人物(キャスト)

フレッド(トン・カス)
妻に先立たれ、息子も自立してしまい孤独な生活を送る中年男性。閉塞感のある田舎町で暮らすが、ある日身元不明で言葉も発せない男をかくまうことになり奇妙な共同生活を始める。
テオ(ロネ・ファント・ホフ)
突如、フレッドとカンプスたちが住む田舎町に訪れた正体不明の男。特に言葉を放たず、ただフレッドの生活に染まっていく。実はある秘密を抱えており、フレッドの支えになる。

映画『孤独のススメ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『孤独のススメ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『孤独のススメ』のあらすじ【起】

緑豊かな田舎の一本道。バスで自宅へ向かうふれ。妻・トゥルーデイに先立たれ、息子・ヨハンは自立し家を出てしまった。ある日、町では見慣れない男を助けたフレッド。翌日、向かいの住民・カンプスとその男が一緒に居る姿を見かけ騙されたと勘違いをする。フレッドは罰として男に自宅の草刈りをさせた。しかしその男は文句も言わず草刈りを始めるのだった。

名前もわからないその男は、帰る宛てがないと言う。仕方なくヨハンの部屋に泊めたフレッドだが、翌朝男は朝食の時間に寝坊した。妻とヨハンの写真を前に、食膳のお祈りをするフレッドの姿を見て男は真似をする。フォークとナイフの使い方を知らない男の姿を憐れんだフレッドは丁寧に教えてあげた。そして身だしなみを整え、一緒に日曜礼拝に連れていくのだった。男は今だ、言葉を発せずにいる。しかしフレッドの言葉は通じているようで、頷きリアクションは取るのだった。

帰宅したフレッドは物置からヨハンがよく遊んでいたボールを取り出し、男にサッカーを教えた。その様子を見ていたカンプスは「主の日だぞ」とフレッドにきつく告げ去って行く。讃美歌を捧げるフレッドの姿を見た男は、徐に指揮を取り始めるのだった。

映画『孤独のススメ』のあらすじ【承】

買い物にも男を連れ出したフレッド。通りかかった動物小屋で羊に興味を持った男は、スーパーについても羊の鳴きまねを繰り返す。フレッドが目を離した隙に男は見知らぬ少女に羊のマネを披露し気に入られてしまった。少女の両親から週末の誕生日会で余興をして欲しいと依頼を受けたフレッド。断り切れず名刺を受け取るのだった。

男はフレッドの生活リズムに慣れ始める。一緒にお祈りもするようになった。しかしフレッドは余興を頼まれたことが気がかりで仕方なかった。お酒の力を借りて、愉快に歌う練習をするフレッド。男に動物のマネをするように指示するがなかなか思い通りにはいかなかった。そんな中、男はトゥルーデイとフレッドが写った写真に興味を示す。それはトゥルーデイと共にスイスのマッターホルンに上った時のものである。思い出話をするフレッドの言葉に耳を傾ける男は、クローゼットにしまってあるトゥルーデイの洋服を着て踊り出すのだった。

珍しく寝坊したフレッドは男が部屋に居ないことに気付く。窓から外を眺めると、トゥルーデイの洋服を着て子供たちにからかわれている男の姿を見つける。「ホモ野郎」となじる少年に怒りを抑えられなくなったフレッド。手を上げてしまったところで、カンプスが止めに入るのだった。

映画『孤独のススメ』のあらすじ【転】

約束通り、少女の誕生日会に出向いたフレッド。練習の甲斐あってパフォーマンスはとても好評であった。謝礼とチップをもらい達成感に満ちたまま夕食を迎えたフレッドに新たな依頼が入る。しかしその日は礼拝があった。フレッドは礼拝と達成感を天秤にかけ戸惑うが、急に男の体臭が気になってしまった。シャワーを浴び、洋服を洗濯するように男に指示したフレッド。ちょうどカンプスと牧師が自宅を訪ねて来るのだった。

タイミング悪く、シャワーから戻りトゥルーデイの洋服を着た男とカンプスが鉢合わせてしまった。フレッドの様子を心配した二人だったが「限度を超えている」と呆れて家を出るのだった。翌日、フレッドは礼拝よりもパーティーを優先した。大成功を収め再び謝礼をもらったフレッドは男を連れてマッターホルンを目指そうと旅行代理店を訪ねるのだった。

安定してきたフレッドと男の生活だが、町の住人たちは受け入れてはくれなかった。フレッドは役所に行き男の住所を自宅に変更してもらおうと手続きに行く。なんと男は職員に求められ、IDをさっと提出した。男の名前はテオということ、そして妻がいるとことを知ったフレッドは、すぐにIDの住所へテオを連れていくのだった。

映画『孤独のススメ』の結末・ラスト(ネタバレ)

テオの妻が待っている自宅の周りにはたくさんの動物がいた。そしてその妻はなんと旅行代理店で対応してくれた女性だったのである。テオが酷い事故に遭って以来、徘徊を繰り返していることを知ったフレッド。妻から逃げるように、フレッドはテオの自宅を去るのだった。

再び一人になったフレッド。パーティーの依頼は絶えず来てしまう。ようやく孤独な生活にも慣れ、断りの電話を掛け始めた矢先にテオがフレッドの元へ戻って来た。カンプスに酷い言葉を浴びせられながらも、自宅へテオを連れて帰ったフレッド。しばらくするとテオの妻がフレッドの自宅を訪ねてきた。テオの様子を見て「落ち着く家を見つけたのね」とほほ笑む妻は貯金の半分をフレッドに託し、去って行くのだった。

テオを受け入れる覚悟をしたフレッドはトゥルーデイのウェディングドレスを着せ、ひっそりと教会へ向かう。結婚式を挙げるつもりだったのだ。フレッドの様子を伺っていたカンプスは「私から全てを奪ってしまう」と嘆き悲しみながら式の邪魔をした。その様子を見たフレッドはカンプスの自宅で一緒に酒を飲み交わし、テオを託すのだった。

テオの妻に付き合ってもらい、ある店を目指したフレッド。ゲイバーのパフォーマーとして働くヨハンに会いに行ったのである。トゥルーデイの後悔を払うべくヨハンと再会したフレッドは、堂々とステージに立つヨハンの姿を称賛するのだった。自責の念から解放されたフレッドはテオとマッターホルンに上り、頂上でテオを力強くハグするのだった。

映画『孤独のススメ』の感想・評価・レビュー

人のぬくもりを感じられる作品であった。映画祭での公開時には「約束のマッターホルン」という邦題であった今作。「孤独のススメ」となり公開されたものの、本題と少しズレが生じているように思えるのが残念である。決して華があるわけではない、中年男性2人の奇妙な共同生活。なんとも爽やかな風が吹くのが不思議だ。「真の幸せ」とは何か。「信仰」は何を与えているのか。生活の基盤を見直させてくれる一作であった。(MIHOシネマ編集部)


無意識に偏見の目で見てしまっていることってありませんか?世間での認識も広がり、様々や生き方がしやすい方向へと少しずつ向かっている今。差別や偏見はもちろん良くないことですが、自分自身も無意識のうちにやってしまっているかもしれないと感じました。
本当にやりたい事をやっている人に対して、そんなことをさせられて「可哀想」だなんて違った捉え方をしてしまうのだって偏見だと思うんです。相手のことを考えて寄り添っている「つもり」が1番危うい行動だと感じました。(女性 30代)


本作は、オランダの田舎町を舞台に、愛する家族を失った孤独な男と言葉も過去も持たない男の孤独と友情、自分自身の解放を描いたコメディーファンタジー作品。
邦題から想像していた孤独を進めるような内容ではなく、自分らしく生きることに背中を押してくれるような内容だった。
2人の奇妙な共同生活を覗き見しているような気持ちで鑑賞した。
静かな中でのシュールさが癖になる笑いあり涙ありの物語で、自分自身の生き方を見直すきっかけになった。(女性 20代)

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