映画『恋妻家宮本』の概要:優柔不断な宮本陽平は、ある日付き合っていた彼女から妊娠したことを報告される。初めは彼女に話を進められるまま子供を堕ろそうとしていたが、陽平は悩んだ末、彼女と結婚することを決める。
映画『恋妻家宮本』の作品情報
上映時間:117分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ
監督:遊川和彦
キャスト:阿部寛、天海祐希、菅野美穂、相武紗季 etc
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映画『恋妻家宮本』の登場人物(キャスト)
- 宮本陽平(大人:阿部寛 / 大学時代:工藤阿須加)
- 横浜市立東ヶ丘中学校の教師。優柔不断な性格で、ファミレスでのメニュー選びも子供の名前を決めるのも迷っていた。大学院で日本文学を勉強し、作家を夢見ていた。
- 宮本美代子(大人:天海祐希 / 大学時代:早見あかり)
- 陽平の妻。大学生の頃に陽平と出会い、子供(正)を妊娠する。教員になるのが夢だった。
- 五十嵐真珠(菅野美穂)
- 陽平の料理教室仲間。きっちりとした性格。夫とは口論が絶えず、離婚を考えている。
- 門倉すみれ(相武紗季)
- 陽平の料理教室仲間。30歳を前に、結婚することが決まる。幸せの絶頂にいる。
- 井上克也(浦上晟周)
- 陽平のクラスの生徒。クラスのムードメーカー。妹がいる。父は海外に仕事に行っており、母は浮気相手といるときに自動車事故を起こして入院することになる。
映画『恋妻家宮本』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『恋妻家宮本』のあらすじ【起】
宮本陽平は物事を即決することができず、メニューが豊富なファミレスが苦手だった。注文した後で後悔したくないという思いから、なかなか食べたいものが決められないのだ。それは、妻の美代子と出会ったときも同じだった。大学生の頃、陽平は友人達と合コンのような形で、女の子達とファミレスで会っていた。友人達が目当ての女の子を決める中、余ったのが美代子だった。
ある日、大学生の陽平は、美代子に妊娠したと告げられる。初めは美代子に言いくるめられる形で、堕ろすことを受け入れた。美代子は教員試験を受ける予定で、陽平は大学院で日本文学を勉強したいと思っていた。だが、しばらく考えた後、陽平は美代子にプロポーズした。そして、美代子の代わりに教員になることを決める。その時、陽平の中にあったのは、「愛」よりも「責任」だった。
27年前に宮本家に生まれた正は、被災地を取材したいという思いから、結婚して福島の新聞社に就職し家を出て行くことになった。こうして、陽平と美代子は50歳にして、初めて2人きりで生活を送ることになった。2人きりでの生活スタート日の夜、美代子は陽平と一緒にお酒を飲むことにした。陽平は美代子に乞われ、つまみを作った。実は、1年前から料理教室に通っており、嵌っていた。美代子はお酒を飲みながら、「お父さん」「お母さん」ではなく名前で呼び合うことを求めた。陽平は照れて嫌がりながらも、追い詰められて「美代子」と呼んだ。
陽平は久しぶりに読書をしようと、本(『暗夜行路』)を手に取った。それは、付き合いたての頃、陽平が美代子に薦めた本だった。陽平が本を捲っていると、1枚の紙が落ちた。それは離婚届で、美代子の名前が既に書かれていた。陽平は美代子を問い詰めようとするが、はっきりと離婚を突きつけられるのが怖くてできなかった。
映画『恋妻家宮本』のあらすじ【承】
陽平は生徒の菊池原明美(通称メイミー)から、生徒の井上克也(通称ドン)の問題を放っておくので冷たいと非難される。ドンの母親が不倫相手と一緒にいるときに交通事故を起こし、病院に入院することになったのだ。ドンは母の不倫のことで周囲に苛められないようにするため、自分でネタにして笑いに変えていた。陽平はデリケートな問題なので家庭訪問のときに話を聞く予定をしていたのだが、それがノンキでダメなのだとメイミーに怒られてしまう。
陽平はドンの家に家庭訪問に行った。すると、ドンの祖母が待ち構えていた。ドンの祖母は不倫を行っていたドンの母の悪口を言い、自分が子供達の面倒を見ることを宣言した。ドンは祖母が母の悪口を言っている間、妹のことを気にかけていた。陽平はなんだかモヤモヤした気持ちになるが、何も言うことはできなかった。
陽平は料理教室に参加している、五十嵐真珠と門倉すみれに妻が離婚届を隠していたことを相談した。門倉は30歳前に結婚が決まり、幸せの絶頂にいた。反対に、五十嵐は夫との離婚を真剣に考えていた。門倉は婚約者のことを惚気て、あまり参考にならなかった。五十嵐は妻が不倫をしているのではないかと陽平に伝えた。
ドンが授業中に倒れてしまう。自分のやることに煩く文句を言い、妹の前で母の悪口を言う祖母に反抗するため、昨日から食事を何も口にしていなかったのだ。陽平はドンでも作れる料理を教えることにした。だが、ドンは陽平の誘いを無視し、帰ってしまう。陽平は卵料理のレシピを封筒に入れ、陽平の家のポストの中に入れた。
映画『恋妻家宮本』のあらすじ【転】
婚約者とラブラブで幸せそうな門倉だったが、今日は暗い雰囲気だった。陽平の話を聞いて不安を抱き、彼が浮気していないか確認するために携帯を見た。その時、彼氏が元カノと連絡を取っていたことを知り、彼氏と喧嘩になってしまったのだ。一方の五十嵐は、料理のことで夫に非難され、役所に離婚届を取りに行っていた。家に帰った陽平は離婚届を見たことを美代子に話そうとするが、途中で怖気づき、五十嵐のことを持ち出して話をすり替えた。
ドンは妹のために、陽平の届けてくれたレシピを使いご飯を作った。そして、妹が美味しそうに食べたことを陽平に報告した。陽平は喜び料理クラブに入ることを勧めた。だが、ドンは断り、手紙でレシピを書いて欲しいと頼んで去っていった。そこに、メイミーが現れ、ドンの問題を先送りしている陽平を非難した。
陽平はメイミーに教師に向いていないと言われ、落ち込んだ。もし、美代子と結婚する道を選んでいなければ、もっと違う未来が待っていたかもしれないと思いを馳せた。家に帰り本棚を見ると、『暗夜行路』の位置がずれていた。中を確認すると、離婚届が無くなっていた。美代子は正の妻が風邪を引いて寝込んでいるので、世話をするために福島に行っていた。その時、離婚届を提出するかもしれないと恐れていると、正から電話がかかってきて夫婦仲を心配される。実は、正の妻の風邪の具合はそれほど悪くなく、美代子が行くほどでもなかった。
門倉は婚約を解消し、料理教室を辞めた。五十嵐と陽平は一緒に飲みに行った。そこで、五十嵐から夜の営みが下手か確認して欲しいと頼まれる。陽平が流されるままホテルについて行ったとき、五十嵐の携帯に病院から電話が入る。夫が風呂で寝てしまい、脱水症状を起こして倒れてしまったのだ。五十嵐は慌てて病院に行き、陽平も五十嵐について行った。
五十嵐は病室に着くと自分の不注意で倒れた夫を非難した。夫も負けじと言い返した。陽平は五十嵐夫妻が言い争う姿を見て、自分も美代子と話をした方がいいのではないかと思った。帰ろうとしていると、ドンが母の病室の前で立ち止まっている姿が見えた。陽平はドンに話しかけ母に声をかけてあげることを勧めるが、ドンは病室に入る途中で止めてしまう。ドンは皆の前で馬鹿騒ぎをしている自分に嫌気がさしており、苦しい胸の内を陽平に話した。陽平は大した言葉が思い浮かばず、いつものドンが好きだと言うことしかできなかった。
映画『恋妻家宮本』の結末・ラスト(ネタバレ)
陽平は離婚届を見たことを美代子に話した。その際、口論になってしまい、陽平は美代子から結婚に向いていないと非難される。怒った陽平は、離婚届に自分の名前を書いて美代子に突きつけた。すると、美代子は離婚届を奪い取り、荷物を持って出て行ってしまう。
ドンがカップラーメンばかり食べていることを知り、陽平は偶然ファミレスで出会ったことにしてご飯を奢ることにした。ファミレスで、陽平はお母さんにお弁当を作ることをドンに提案した。病室で見かけたとき、ドンの母が自分のことを責めてご飯を食べていないことに気づいたのだ。
ドンは陽平に教えられ、そしてメイミーに見守られながら自宅で料理を作った。そこに、詩吟教室に行っているはずの祖母が帰ってきてしまう。祖母は陽平の行いを批判した。家族を蔑ろにした陽平の母の行いを許せず、弁当を持って行こうとしているドン達の行動が受け入れられなかったのだ。陽平はそんな祖母に、子供達が母を思っている優しい気持ちを大切にすべきだと諭した。ドンは病院に弁当を持って行くが、病室に入る勇気はなかった。代わりに、陽平がドンの母に弁当を渡した。すると、ドンの母が子供達を呼び、会うことになった。メイミーはドン達親子を繋いだ陽平に、教師に向いていると伝えた。
陽平は正の家に行くが、美代子は東京に帰ると言って家を出ていた。だが、陽平は何の連絡ももらっていなかった。離婚届を出しに行った可能性があるため、陽平は急いで帰ることにした。だが、電車に乗り遅れてしまう。陽平は美代子にメールを送ろうとするが、適切な言葉が思い浮かばなかった。陽平が項垂れていると、向かいのホームに美代子が立っていた。美代子は陽平に聞かれ、離婚届を用意していた気持ちを話した。美代子は夫婦の間に正以外何も残っていないような気がして、不安を抱いていた。そんな時、陽平が料理を始めたため、捨てられるのではないかとさらに不安を抱くようになった。そこで、美代子は陽平に捨てられたときにきれいさっぱり別れるよう、離婚届を用意していたのだ。
架線事故のため、駅が停電してしまう。陽平は美代子とベンチに座り、作ってきたお弁当を渡した。だが、階段で転んだのでぐちゃぐちゃになっていた。美代子は自分の好きなものばかりだと言って、涙を潤ませながら頬張った。陽平はそんな美代子に、「お前の作った味噌汁が飲みたい」と伝えた。それは、プロポーズの言葉と同じだった。陽平も美代子も、27年前に結婚を決めたのは間違いではなかったと確信した。
陽平は美代子とファミレスに行き、門倉と再会する。門倉は一生結婚しないことを決めていた。陽平はそんな門倉に、美代子と結婚して幸せだったことを話した。同じ店には、ドン達家族もいた。祖母は厳しい態度を取りながらも、ドンの母に料理を渡していた。
映画『恋妻家宮本』の感想・評価・レビュー
映画というよりは、2時間ドラマを観ているような気軽さがあります。
テンポがよくて、気を張らずにリラックスして観れる映画でした。
頼りなくって言葉足らずな役柄を演じている阿部寛がハマリ役で、とてもしっくりくるし、観ていてこの夫婦を本当に応援したくなります!
子どもが巣立ってからは、お互いを名前で呼び合おう!というアイディアも素敵で、自分も参考にしたいなと思いました。
夫婦の形には色々あるけれど、この夫婦2人の形はとても優しくて、温かかったです。(女性 20代)
優柔不断で物凄く不器用な、見ていてイライラしてしまう男を演じていた阿部寛。彼はドラマで見る寡黙なイメージが強く、ここまで自信がなさそうな役を演じているのは初めて見ました。しかし、阿部寛と天海祐希の夫婦のバランスが抜群で、優柔不断な夫を元気に明るくフォローする妻の様子が簡単に想像出来ました。
どんな夫婦でも、どんな家族にも悩みや問題がありますが、自分が思うことを「素直」に伝えてみると意外と簡単に解決するのかもしれないと感じました。(女性 30代)
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