この記事では、映画『高慢と偏見とゾンビ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『高慢と偏見とゾンビ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『高慢と偏見とゾンビ』の作品情報
上映時間:108分
ジャンル:アクション、コメディ、ホラー
監督:バー・スティアーズ
キャスト:リリー・ジェームズ、サム・ライリー、ジャック・ヒューストン、ベラ・ヒースコート etc
映画『高慢と偏見とゾンビ』の登場人物(キャスト)
- エリザベス・ベネット(リリー・ジェームズ)
- ベネット家の次女。気が強い女性。姉妹達と共に、中国で武道を習う。
- フィッツウィリアム・ダーシー(サム・ライリー)
- イギリス陸軍大佐。ゾンビ退治を行っている。気位が高く、高慢な人物。
- ジョージ・ウィカム(ジャック・ヒューストン)
- 国民軍に所属する兵士(中尉)。ダーシーと家族ぐるみで仲が良かったが、ある事件から疎遠になる。
- ジェーン・ベネット(ベラ・ヒースコート)
- ベネット家の長女。姉妹の中でも一番の美貌を持つ。エリザベスと特に仲が良い。
- チャールズ・ビングリー(ダグラス・ブース)
- ダーシーの友人。ジェーンに一目惚れする。戦うことは苦手。
映画『高慢と偏見とゾンビ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『高慢と偏見とゾンビ』のあらすじ【起】
「1700年~1800年・イギリスの歴史」イギリスは貿易が盛んで、世界中の産物が集まっていた。その時、植民地から絹やスパイスの他に、恐ろしい疫病が入ってきてしまう。疫病が感染している人に噛まれた者は、人間の脳みそを食べ続けることになる。何百人も死に、ゾンビとして蘇った。人間を守るため、ロンドンを囲むように大壁が築かれた。そして、ロイヤル運河の掘削も始まり、水深55mの大きな堀が大壁を囲むように掘られた。その広大な土地は、インビトウィンと呼ばれた。
この頃、東洋の武術を学ぶのが流行っていた。しかし、「第2次ケント戦争」が起こり、インビトウィンの住民はゾンビに1人残らず殺されてしまう。終戦後、王はヒンガム橋を除いた橋の破壊を命じた。このヒンガム橋がロイヤル運河を渡る唯一の手段となった。人々はゾンビを制圧したと信じ、貴族達は防備を固めた田舎へと移った。
ベネットの当主は身を守るため、娘達(ジェーン・エリザベス・メアリー・キティ・リディア)を中国で修業させた。だが、娘達の母親であるベネット夫人は、そのことが婚期を遅らせる原因になっているのではないかと心配していた。
ジェーン達は近くに引っ越してきたビングリー家の舞踏会に招待される。ビングリーは美しいジェーンに心を惹かれ、声をかけに行った。エリザベスはビングリーの友人のフィッツウィリアム・ダーシー大佐に興味を持つ。だが、ダーシーはエリザベスの悪口をビングリーに話していた。エリザベスはそのことを聞いてしまい幻滅する。エリザベスが外に出て涙を流していると、ゾンビ化したフェザーストーン夫人が話したいことがあると言って現れる。だが、彼女の話を聞く前に、ダーシーが殺してしまう。その時、他にもゾンビが現れ、襲撃してきた。ジェーン達姉妹は協力してゾンビを倒した。ダーシーはエリザベスの見事な戦いっぷりを見て、彼女に興味を持つ。

映画『高慢と偏見とゾンビ』のあらすじ【承】
ジェーンはビングリーに招待され、1人で家を訪ねることになった。ジェーンは馬車で行きたかったが、ベネット夫人に勧められ馬に乗って行くことになる。ベネット夫人は雨が降りそうなので、馬で行けば家に泊めてもらえるかもしれないと策を練ったのだ。だが、道中ジェーンはゾンビに襲われてしまう。
ジェーンが雨に打たれて体調を崩したと聞き、エリザベスはビングリー家を訪ねた。ジェーンはゾンビに噛まれている恐れがあるため、ダーシーは医者の治療に同行して部屋に入り、ハエを使ってゾンビ化の有無を確認することにした。だが、エリザベスがそのことに気づき、ハエを全て捕まえてしまう。
ジェーン達の従兄であるコリンズ牧師がベネット邸を訪れた。コリンズ牧師はベネット邸があるロングボーンの限嗣相続人だった。コリンズ牧師は食事の席で、ジェーンに求婚した。だが、ビングリーがジェーンに思いを寄せていたため、ベネット夫人はエリザベスを妻にすることを勧めた。
ジェーン達はコリンズ牧師と街に出かけた。そこで、ゾンビ退治部隊に配属されたジョージ・ウィカム中尉と出会う。さらに、ベネット邸に行こうとしていた、ビングリーとダーシーに会う。ダーシーとウィカムの間に漂う緊張感がある空気に、エリザベスは疑問を抱く。ダーシー達が去った後、その理由をウィカムに尋ねた。ウィカムはダーシーと家族ぐるみの付き合いだったことをエリザベスに話した。ダーシーの父はウィカムに聖職禄を残した。だが、ダーシーは父の死後、ウィカムではなく別の人に聖職禄を渡してしまう。そんなことをしたのは、ダーシーがウィカムのことを蔑んでいたからだった。
映画『高慢と偏見とゾンビ』のあらすじ【転】
舞踏会が開催された。そこで、ベネット夫人は酔っ払い、ビングリーの資産を当てにしていることをしゃべった。エリザベスは母の口を塞いだ。だが、ダーシーはベネット夫人の言葉を聞いてしまう。その後、エリザベスはビングリーと一緒にいるときに、使用人がゾンビに襲われている現場に遭遇する。1人のゾンビはエリザベスの知り合いだった。話していると、ダーシーが現れ容赦なくゾンビ達を倒していった。エリザベスはダーシーの戦闘能力の高さを認めながらも、情のなさを嘆いた。
ビングリー家が突然ロンドンへ帰ることになった。しかも、ダーシーはビングリーの結婚相手に、妹を勧めていた。エリザベスは落ち込む姉を慰めた。そんな時、エリザベスはコリンズ牧師から求婚される。戦闘から身を引くことを求められ、エリザベスはきっぱりと結婚を断った。
エリザベスはウィカムに、インビトウィンの教会に案内される。そこには、大勢のゾンビ達がいたが、襲ってくる様子はなかった。彼らは豚の脳を食べ、完全なゾンビ化を防いでいた。ウィカムはゾンビと交渉し、人間対ゾンビの戦いを終わらせようとしていた。
エリザベスの友人のシャーロット・ルーカスが、コリンズに求婚され結婚することを決める。シャーロットはコリンズの後見人で、戦士としても有名なレディ・キャサリン・ド・バーグに会うことになる。エリザベスはシャーロットから、一緒にキャサリンに会いに行って欲しいと頼まれる。
映画『高慢と偏見とゾンビ』の結末・ラスト(ネタバレ)
エリザベスはシャーロットやキャサリン達とのお茶会の席にウィカムを呼んだ。教会にいるゾンビ達のことを相談するためだった。すると、そこにはダーシーの姿もあった。ダーシーはキャサリンの甥だった。ウィカムはゾンビ達と友好関係を築くために資金を提供して欲しいと頼むが、受け入れてはもらえなかった。ダーシーはウィカムを追い出し、エリザベスはそんなダーシーを非難した。その日の夜、エリザベスはウィカムから駆け落ちをしようと誘われるが、断った。
エリザベスはダーシーから求婚される。だが、ダーシーが姉とビングリーの仲を裂いたとウィカムから聞かされていたため、断った。エリザベスは姉を傷つけたダーシーが許せず、襲いかかった。そして、2人は激しい戦いを繰り広げた。戦いの最中、エリザベスはウィカムから聖職禄を奪ったことも非難した。
エリザベスはダーシーから手紙を受け取る。そこには、ベネット夫人が財産目当てで2人を結婚させると話していたのを聞き、友人を守るために2人を遠ざけたことが書かれていた。さらに、ウィカムの件についても書かれていた。ダーシーの父がウィカムに財産を残すと遺言を残した途端、ダーシーの父は何者かに噛まれゾンビ化していた。そして、そんな父をダーシーが始末していた。ダーシーはウィカムに財産を与えたが、ウィカムはすぐに使い果たし金の無心をするようになった。それ以来絶縁状態だったが、ウィカムはダーシーの妹と駆け落ちしようとしていた。狙いは妹の財産とダーシーへの復讐だった。妹は守られ、ダーシーとウィカムの仲は最悪なものとなった。さらに、手紙にはエリザベスに愛されないことを悲しみ、戦いに身を投じようとしていることが書かれていた。大壁の中にゾンビを封じ込めようとしているのだ。
ウィカムがリディアと駆け落ちし、インビトウィンの中の教会に向かった。エリザベスはリディアを救うため、ジェーンとインビトウィンの中に入った。ジェーン達はそこでダーシーとビングリーに再会する。話を聞いたダーシーはエリザベスを守るため、教会は既に破壊されたと嘘を吐き、1人でリディアの救出に向かった。エリザベスはビングリーの様子からダーシーの嘘に気づき、後を追った。
ウィカムはゾンビを使い、イギリスを襲撃しようとしていた。ダーシーは教会にいたゾンビに人間の脳を食べさせて凶暴化させ、混乱に乗じてリディアを救出した。そして、リディアを先に逃がすと、追ってきたウィカムと戦った。その際、ウィカムが既にゾンビに噛まれていたことを知る。ダーシーへの復讐心からゾンビ化を抑え込んでいたのだ。ダーシーはウィカムに殺されそうになるが、エリザベスに救われる。エリザベス達は馬に乗って脱出した。
ジェーンはビングリーと、エリザベスはダーシーと結婚することになり、2組は合同で結婚式を行った。そこに、ウィカムがゾンビを率いて現れる。
映画『高慢と偏見とゾンビ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
エリザベスが中国武道を習っていたり、ダーシーが大富豪の騎士でゾンビ退治を行なっていたり、『高慢と偏見』で描かれていたラブストーリーとは少し違う設定のお話でした。
男女の描き方は現代風なので見やすかったですが、なぜこの名作にゾンビを入れたのだろうと疑問に感じる点もありました。
しかし、全体的には良作と言えるのではないでしょうか。『高慢と偏見』からインスピレーションを得た別物として見るとエリザベスとダーシーの美しい恋物語に感じると思います。(女性 30代)
ジェイン・オースティンの名作がまさかのゾンビ映画に!?と半信半疑で観始めたら、意外にも真面目に作られていて驚きました。原作の気品ある台詞まわしや恋愛模様を残しつつ、エリザベスがゾンビをバッタバッタとなぎ倒すギャップが最高。ダーシーとの関係もゾンビ世界ならではの障害が絡んでいて、意外とロマンチックでした。(30代 女性)
あの『高慢と偏見』にゾンビ!?という設定が気になって鑑賞。馬鹿げたパロディかと思いきや、意外にも丁寧な時代考証とアクション演出に感心しました。リリー・ジェームズ演じるエリザベスが強くてカッコよく、ダーシーとのやりとりもちゃんと恋愛として成立しているのが嬉しい。ゾンビ要素が見事にスパイスになっています。(20代 男性)
原作ファンとしては不安もありましたが、エリザベスの芯の強さがより戦う女性として描かれていて、新しい魅力を感じました。中盤のダーシーとの言い争いがそのまま剣戟になる展開は斬新すぎて笑いましたが、勢いがあって面白かったです。最終的に二人が共闘してゾンビと戦う姿にグッときました。(40代 女性)
ロマンスとホラーがこんなに綺麗に混ざるとは思わなかったです。エリザベスたちの武術訓練の設定が秀逸で、教養の一環としての戦闘技術という解釈に感心しました。ラストの大量ゾンビ襲撃では、クラシックなドレス姿で剣を振るうヒロインたちに鳥肌が立ちました。B級臭がしない、真面目に面白い作品。(30代 男性)
ゾンビ×ラブストーリーってどうなの?と思いつつ観ましたが、想像以上に完成度が高くてびっくり。美しい衣装とロマンティックな雰囲気の中で、突然ゾンビが現れるギャップが癖になります。ダーシーが冷静にゾンビを切る姿もかっこいいし、最後のプロポーズがゾンビ戦の最中というのも逆にロマンチックでした。(20代 女性)
この手の“変則アレンジもの”は雑になりがちだけど、『高慢と偏見とゾンビ』はしっかりエンタメしていて好印象。ダーシーが内に秘めた情熱を剣に乗せて伝えてくる感じが新鮮で、エリザベスとのぶつかり合いにも説得力がありました。ゾンビとの戦いも思っていたより派手で、アクション映画としても満足。(40代 男性)
女の子たちが武器を持ってゾンビと戦うだけでテンション上がるのに、それがあの古典名作の中でやってるのが本当に楽しい。エリザベスと姉妹たちが訓練場で鍛錬するシーンはまるで女剣士の集団で、女性として胸がすく思いでした。ゾンビの怖さはやや控えめだけど、その分衣装や世界観に没頭できました。(30代 女性)
ダーシー役の俳優が硬派な雰囲気で、ゾンビのいる世界にも違和感なく馴染んでいたのが良かったです。剣を構える姿も様になっていたし、何よりロマンスとアクションのバランスがちょうど良い。エリザベスと一騎打ちしてお互いを理解し合うという展開は、この作品ならではで新鮮でした。(20代 男性)
何気なく観始めたら最後まで一気見してしまいました。キャラクターが魅力的で、特にエリザベスは知的で美しくて強いという理想的なヒロイン。ゾンビを倒す姿は痛快で、ダーシーとの距離感にもドキドキ。結末は予想通りだけど、王道をゾンビでアレンジするというセンスが最高でした。もっと評価されるべき映画。(30代 女性)
映画『高慢と偏見とゾンビ』を見た人におすすめの映画5選
アブラハム・リンカーン:ヴァンパイア・ハンター
この映画を一言で表すと?
歴史の英雄が夜な夜なヴァンパイアと戦っていた!?異色歴史アクション!
どんな話?
第16代アメリカ大統領アブラハム・リンカーンが、実は若き日から吸血鬼と戦い続けていたという、フィクションと史実が融合したダークファンタジーアクション。奴隷制度とヴァンパイア支配を絡めた異色の物語が展開される。
ここがおすすめ!
『高慢と偏見とゾンビ』が好きな方なら、この突飛な設定にもすんなりハマれるはず。リアルな歴史要素とスタイリッシュなアクションが融合し、どこか気品すら感じさせるビジュアルも魅力。剣劇好きにもおすすめです。
ヘルボーイ(2004)
この映画を一言で表すと?
悪魔なのに正義の味方!?異形のヒーローが世界を救うダークファンタジー!
どんな話?
異世界から召喚された悪魔の赤ん坊“ヘルボーイ”は、人類を守る超常現象防衛チームの一員として悪と戦っていく。怪物同士の激闘と、彼自身の出生の秘密に迫る壮大なストーリーが展開される。
ここがおすすめ!
クラシックな雰囲気とホラーファンタジーの融合が、『高慢と偏見とゾンビ』の世界観に通じるものあり。ゴシックな美術や衣装も美しく、クリーチャーやアクション演出のクオリティも高い満足度の高い一本です。
ヴァン・ヘルシング
この映画を一言で表すと?
伝説のモンスターハンターが吸血鬼や怪物と戦うゴシック・アクション!
どんな話?
19世紀のヨーロッパを舞台に、ヴァチカンのモンスターハンター、ヴァン・ヘルシングがドラキュラ伯爵やフランケンシュタインの怪物、狼男たちと死闘を繰り広げる。スチームパンク風の武器や衣装も見どころ。
ここがおすすめ!
『高慢と偏見とゾンビ』に通じるゴシックな世界観とアクション、そして古典ホラーの再解釈が魅力。スタイリッシュな映像とテンポの良い展開は、ファンタジー+ホラー+ロマンスの欲張りな楽しさを味わえます。
タイム・トラベラー/戦国自衛隊1549
この映画を一言で表すと?
現代の自衛隊が戦国時代にタイムスリップ!?異色の歴史×SFエンタメ!
どんな話?
訓練中にタイムスリップした自衛隊が戦国時代に迷い込み、織田信長の野望と現代兵器が交錯する史実改変型SFアクション。現代人の倫理観と戦国の価値観のギャップがドラマを生む。
ここがおすすめ!
『高慢と偏見とゾンビ』のように“歴史+非現実”の組み合わせを楽しみたい方にぴったり。戦国×SFという意外性、時代錯誤な戦闘の緊迫感がクセになります。荒唐無稽なのに考えさせられる作品です。
ペニー・ドレッドフル(TVシリーズ)
この映画を一言で表すと?
怪物と人間の間で揺れる魂たちが織りなす、文豪ホラーの交錯劇!
どんな話?
19世紀のロンドンを舞台に、『フランケンシュタイン』『ドラキュラ』『ドリアン・グレイ』などの文学怪奇キャラたちが交錯するダークで美しいホラードラマ。魔女、悪魔、吸血鬼といった存在との戦いを描く。
ここがおすすめ!
『高慢と偏見とゾンビ』が持つ文学×ホラーという要素を、より濃密に味わいたい人におすすめ。美術や衣装の完成度も非常に高く、重厚なゴシックホラーの世界にどっぷり浸れます。ドラマ形式でじっくり楽しめます。
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