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映画『KOKORO』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『KOKORO』の概要:フランスに住むヒロインは長い間、旅に出ていた弟と久しぶりに再会するが、喧嘩別れした後、弟が事故で亡くなってしまう。深い悲しみと罪悪感を抱いたヒロインは、弟の足跡を辿り生きる希望を見出したという日本へ。美しい景色と共に心が再生する様子を描いた作品。

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映画『KOKORO』の作品情報

KOKORO

製作年:2016年
上映時間:95分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:ヴァンニャ・ダルカンタラ
キャスト:イザベル・カレ、國村隼、安藤政信、門脇麦 etc

映画『KOKORO』の登場人物(キャスト)

アリス(イザベル・カレ)
フランス在住で放浪の旅をしている弟がいる。夫と2人の子供の母親。とても大人しく、毎日の生活に疲弊している。弟をとても愛していたが、事故で亡くしたことで深い悲しみを抱く。
ダイスケ(國村隼)
元警察官。海辺の一軒家で一人暮らしをしている男性。一人娘がいるが、離れて暮らしており親子仲もあまり良くない。崖から投身自殺をする者を見張っている。
ジロウ(安藤政信)
港のすぐそばの家に住む青年。商店を営んでおり、配達などもしている。寡黙でアリスと過ごすうちに惹かれるようになる。
ヒロミ(門脇麦)
旅館の娘で女子高生。英語が堪能で、アリスをほぼ強制的に宿泊させる。崖に近づいてはいけないと強い口調でアリスへと注意する。
ミドリ(長尾奈奈)
長髪の若い女性。実は幼い娘を海で亡くし、生きる気力を失くして崖にやって来る。ダイスケに声をかけられ、世話になっている。深い悲しみから脱せずにいる。
ハルキ(葉山奨之)
金髪の少年。実は両親を殺害し、逃亡の果て崖にやって来る。ダイスケに声をかけられ、世話になっている。イヤホンをずっとつけて、現実逃避をしている様子。

映画『KOKORO』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『KOKORO』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『KOKORO』のあらすじ【起】

フランスにて夫と2人の子供と平穏な生活を送っているアリス。だが、幸せなはずの生活に彼女は疲れ果てていた。夫と共にパーティーへと参加したアリスは、早々に帰宅したものの長い間、旅に出ていた弟が帰っていることに気付き、再会を喜んだ。

仲の良い姉弟はまるで恋人同士のように寄り添う。夫が帰宅したため、アリスは弟と外へ。弟は日本で生きる希望を見出したと言う。今は一時的に帰国しただけで、手続きが終わり次第、また日本へ向かうらしい。そこで、アリスは弟にお金を渡そうとしたが、彼は急に怒り出してバイクで去ってしまうのだった。

翌朝、弟が亡くなったという報せが入る。アリスは衝撃を受け、急いで警察へ。スピード違反で暴走した車と衝突したらしく、即死だったそうだ。遺品として弟のリュックを受け取った。
アリスは泣きながらリュックの中を探り、日本語の参考書を発見。中には恋人と思われる女性と映った写真が入っていた。

アリスは弟が希望を見出したという日本へ行ってみることに。写真の女性はフランス語が堪能で、弟と出会った場所を教えてくれる。そこは海辺の崖で、日本でも投身自殺をする場所として有名な名所だった。その村には元警官のダイスケという男性がいて、崖をいつも見張っていると言う。彼は自殺目的で崖に立った人に声をかけ、自宅に泊めてやるらしい。女性も弟もダイスケには世話になっており、恩人だと言うのだった。

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映画『KOKORO』のあらすじ【承】

アリスは日本での弟の足跡を辿り、海辺の崖へ向かう。だが、新幹線から下りた駅から村へ行くためのバスがもうない。彼女は駅で野宿し、翌日のバスで村へ向かった。
バスから降りた港は閑散としていたが、目的の場所へ徒歩で向かい、ようやく崖の上に辿り着く。崖の上は風が強く、酷く寒々しい場所だった。その帰り道に突如、女子高生ヒロミに声を掛けられる。彼女は英語が堪能で、勝手にアリスの荷物を奪ってある旅館へ。

ヒロミはアリスが自殺志願者だと思って、非常に警戒している様子。崖へ行ってはいけないと強く告げる。旅館に連れ込まれその日は一晩、泊まることに。ところが、旅館の部屋は壁が薄くて隣室の泊り客の声が筒抜けである。しかも、隣室は恋人同士なのか、夜間に露天風呂で抱き合っているのを目撃してしまうのだった。

翌朝、朝食のテーブルに座ったアリスだったが、給仕の女性は酷く不愛想で、ヒロミも朝食を一口食べただけで、すぐに学校へ。状況が分からず戸惑うアリス。
その日は崖下の浜辺へ向かったが、若い男性の自殺者が遺体となって引き上げられていた。一人の男性がやって来て、遺体の傍に跪くと悔しげな表情を浮かべ去って行く。もしかして彼がダイスケだろうか。

彼に会うためには、崖の上にいるしかない。アリスは待ち続けた。そして、夕方近く。ダイスケがやって来て英語で声をかけてくる。良かったら一晩、泊まりませんか。彼は控え目にそう言うのだった。
ダイスケの家には金髪の少年ハルキと髪の長い若い女性ミドリがいた。夕食時の会話は一切なく、恐らくハルキもミドリも人生に絶望している。アリスは何だかおかしくなって、笑ってしまった。

翌日、ダイスケに弟のことを聞く。すると、弟はアリスのことをまるで死んだ人のことのように話していたと言う。ショックを受けたアリスは港にて大声を上げ、涙を流した。

映画『KOKORO』のあらすじ【転】

日がな一日、港にて海を眺めたアリス。すると、帰り際に商店の青年ジロウから声をかけられる。煙草を1本もらい一緒に一服。
その後、行く宛てもなく歩くアリスの前にヒロミが現れる。旅館に荷物が置きっぱなしだった。旅館へ戻り露天風呂へ入ると、なぜかヒロミも入って来て弟の話を聞いた。

アリスは荷物を持ってダイスケの家へ避難。あの旅館は連れ込み宿なのか、うるさくて寛げそうになかった。
居間にはミドリがいたが、座ったまま眠ってしまう。夜の見回りから戻ったダイスケと一緒にミドリを布団に運んだ。

居間に戻りミドリに何があったのか聞く。彼女は幼い娘を海で亡くしたらしい。ダイスケにも娘が1人いるが、妻を失ってから会っていないと言う。娘は現在、東京に住んでいるが、父親には会いたがらないと言うのだった。

翌日はジロウの元を訪れたアリス。彼と一緒に海辺の散歩道を歩く。自殺の名所と言われる場所ではあるが、別の角度から見るとそこはとても美しい場所だった。その後はジロウの案内で古めかしい神社へ。荘厳な佇まいの作りを眺めた。

映画『KOKORO』の結末・ラスト(ネタバレ)

翌朝、ダイスケに手紙が届く。そこへ警官が2人やって来る。どうやらハルキを連行しに来たらしい。少年は大人しく連れて行かれた。ハルキは両親を殺したらしく、この場所に来て自殺しようと考えていたようだった。

その日はミドリと近くの神社へ参拝。すると、急にミドリが泣き出す。アリスは彼女の肩を抱き、ただ寄り添うのだった。
家に帰ると見知らぬ男性がいる。どうやらミドリの夫らしいが、ミドリは固まって俯いてしまう。そこで、アリスは彼女の手を握り、少しだけ勇気を分けてあげた。夫婦は奥の部屋で話し合うことに。

生きるだけならただ息をしているだけでいい。ダイスケはそう言う。だが、人間というのはただ息をしているだけでは、生きているとはとても言えないのだ。
午後はジロウと過ごすことにしたアリス。彼にも好きな女性がいるらしいことが分かった。

夜も遅くなってダイスケの家へ戻る。なぜ自殺者を思い留まらせようとするのか聞いてみると、本当は誰も死にたくないはずなのだと言う。だから、彼は一旦落ち着かせて、周りが見えるよう家に滞在させるのだ。ダイスケの家は静かで、自分を見つめ直すにはもってこいの場所だった。

翌日、ミドリが夫と帰って行く。アリスはここにきてようやく、弟が死んだことをダイスケに知らせた。彼女は弟と喧嘩別れしたことを酷く悔いており、罪悪感を抱いていた。バイクで去る弟を引き止めていれば良かったと。するとダイスケは、アリスは何も悪くない。弟がこの場所から去る時はとても平穏だったと言うのだった。

夜になり、ジロウの元を訪れたアリス。身体を重ねて一晩を共にする。そして翌朝、ヒロミに礼として真っ赤なルージュをプレゼント。
それから、ダイスケの家に戻り荷物をまとめた。その日はとても穏やかで、自殺者は現れそうにない。すると、ダイスケは見張る人がいないなら娘がいる東京へ行けると言う。アリスが彼に日本語で礼を言うと、彼は満面の笑みを見せ「どういたしまして」と言うのだった。

映画『KOKORO』の感想・評価・レビュー

自殺の名所と聞くと、どこかおどろおどろしく感じるが、見方を変えるとそこはとても美しい。ヒロインは弟の死で深い悲しみと罪悪感を抱き日本を訪れる。作中に登場する人々のセリフは多くないが、非常に存在感が際立っている。

特にダイスケ役の國村隼は、要の存在で物語の柱である。日本での会話は主に英語だが、商店の青年とヒロインはほとんど会話をせず、ただ共にいてなぜか気持ちが通じ合っている。そこは、ベルギーの女性監督ヴァンニャ・ダルカンタラの手腕なのだろう。とても静謐で心が洗われる素晴らしい作品。(MIHOシネマ編集部)


國村隼演じるダイスケが言った「生きているなら息をしているだけでいい。だが人間というのは、息をしているだけでは生きているとは言えないのだ。」という言葉が物凄く心に残りました。死にたいと考える人を前にすると、生きているだけでいいんだなんて言葉を掛けてしまいそうになります。時には、死ぬ覚悟があるくらいなら生きている方が楽なのになんて思ってしまうこともあります。しかし、それは自分自身が死にたいと本気で思う場面に直面していないからで、相手の気持ちなんて何も分かっていないし、分かろうとしていないのだと気づきました。
とても考えさせられる作品ですが、生きることは苦しい事じゃないと元気をもらった気がします。(女性 30代)

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