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映画『心の指紋』のネタバレあらすじ結末と感想

この記事では、映画『心の指紋』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『心の指紋』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『心の指紋』の結末までのストーリー
  • 『心の指紋』を見た感想・レビュー
  • 『心の指紋』を見た人におすすめの映画5選

映画『心の指紋』の作品情報

心の指紋

製作年:1996年
上映時間:123分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:マイケル・チミノ
キャスト:ウディ・ハレルソン、ジョン・セダ、アン・バンクロフト、アレクサンドラ・タイディングス etc

映画『心の指紋』の登場人物(キャスト)

マイケル・レイノルズ(ウッディ・ハレルソン)
がんの専門医で将来を嘱望されている。1児の父。幼い頃にがんの兄を安楽死させた経験があり、兄の遺品の指輪を大切にはめている。
ブランドン・モンロー(ジョン・セダ)
ナバホ族の混血の少年で末期がんを患っている。家族に暴力を奮っていた継父を撃ち殺したために刑務所に収監されている。

映画『心の指紋』のネタバレあらすじ(起承転結)

映画『心の指紋』のストーリーをネタバレありの起承転結で解説しています。この先、結末までのネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『心の指紋』のあらすじ【起】

刑務所の看守がブランドンに手錠を掛けて外に移送する。ブランドンは聖なる山が描かれた本を大切そうに眺める。マイケルは高級車で病院に出勤する。マイケルの妻が病院に電話してきて家を買いたがるが、マイケルは高いと渋る。マイケルはブランドンを診察することになるが、ブランドンはマイケルの接し方が気に入らず反抗的に振る舞う。

マイケルは妻や同僚達とレストランで食事をし、同僚はマイケルが近々出世するだろうと予想する。帰宅したマイケルは、幼少時に入院していた兄が指輪と交換に医療機器を止めるように頼んできたことを思い出す。

ブランドンが再び診察を受けに来る。検査の結果、ブランドンは末期がんで余命が1か月余りであることが判明する。マイケルはブランドンを別の研究所に移送することにする。しかし、途中でブランドンは看守に銃を突きつけて逃走を図り、マイケルを誘拐して車を運転させる。貧困街でマイケルの高級車を乗り捨て、別の車を盗んで乗り換えて逃避行を続ける。

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映画『心の指紋』のあらすじ【承】

ブランドンはマイケルにアリゾナのナバホ居留地を目指していることを話す。ブランドンはマイケルにガソリンスタンドで給油させると、野原の真ん中に車を止めさせて休む。

翌朝、ブランドンは再びマイケルに運転させて移動を始め、途中で食堂に立ち寄る。そこでブランドンは継父から家族で暴行を受けていたために撃ち殺したことを打ち明ける。マイケルはトイレに行く振りをしてこっそり助けを求める電話を掛けるが、ブランドンに見付かってしまう。2人は食堂に居合わせたバイカー達ともめ事となり、逃走する。

ガソリンスタンドでマイケルは財布をわざと捨てる。怒ったブランドンはマイケルの指輪を奪おうとするがマイケルは抵抗する。ブランドンはマイケルに銃を突きつけながら、ナバホの祈祷師から聞いた話をする。それは、病弱の兄を弟が背負って聖なる山を登り、兄を山にある魔法の湖で泳がせたら病気が完治したという内容だった。ブランドンが目指しているのはその聖なる山だった。一方、マイケルは話を聞きながら、兄に安楽死を頼まれ、泣きながら家に帰宅した時のことを回想する。

映画『心の指紋』のあらすじ【転】

2人は自然保護区に辿り着くが、車が故障して動かなくなる。車を降りたマイケルは毒蛇に噛まれてしまい、ブランドンは車のバッテリーを使って毒を中和する。そして2人は歩いて聖なる山を目指す。途中で女性の車をヒッチハイクする。女性はブランドンに同調し、科学だけを信じるマイケルに神秘の世界の重要性を説く。

女性は2人を教会の近くで降ろす。ブランドンはそこマイケルを解放し、車を盗んで一人で聖なる山を目指そうとする。しかし、マイケルはブランドンの体調が悪化しているのを心配して自分が運転すると固執する。マイケルは病院まで車でやって来るが、ブランドンは病院での治療を頑なに拒む。仕方なくマイケルは銃を手に病院に侵入して必要な薬を盗んで来る。マイケルはブランドンの手当をしながら、兄に指輪と交換に医療機器のスイッチを切ってくれと頼まれ、機器のコンセントを抜いて病院を飛び出したことを打ち明ける。ブランドンの顔色が良くなったのを確認したマイケルは車を走らせて聖なる山を目指す。

映画『心の指紋』の結末・ラスト(ネタバレ)

2人はナバホの居留地までやって来る。そこでは警察の検問所が設置されていた。マイケルはナバホの馬に紛れて原野を走り抜けて危機を脱する。2人はナバホの祈祷師の家に辿り着くが、そこには誰もいなかった。しばらくして、祈祷師の孫娘が現れる。マイケルは祈祷師に会わせるように孫娘を説得しようとする。その最中に、ブランドンは体調が悪くなり血を吐いてしまう。その姿を見た孫娘は聖なる山に通じる道順を教える。そして、そこには岩以外に何もないだが、ナバホにとっては悲しみが宿った聖なる場所であることを伝える。

2人は峡谷を走らせ、本に描かれていた通りの聖なる山を見つける。2人は渓流を上りながら山頂を目指す。マイケルはブランドンを背負って険しい山を登り続ける。すろと、そこに祈祷師が現れる。マイケルはブランドンを治すように懇願する。ブランドンだけが祈祷師について行くことになり、2人はそこでお別れをする。マイケルはブランドンに感謝の言葉を口にし、指輪を渡す。ブランドンは祈祷師と共に山の奥へと進み、山の湖の中に姿を消していく。マイケルは下山し、家族と再会する。

映画『心の指紋』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)

聖なる山にまつわる話が面白く、主人公達のスピリチュアルジャーニーの行方を楽しみだったが、結果として平坦な物語に終わってしまっていた。マイケルが聖なる山の存在を受け入れ、ブランドンを助けようと思うまでの心の変化が丁寧に描かれておらず、兄を安楽死させたことによるトラウマを抱えているという設定も十分に活かし切れておらず残念でしかない。娘や妻の存在もお飾りに終始しており、最後の再会シーンに重みがなかった。(MIHOシネマ編集部)


本作は、末期がんを宣告された少年受刑者と人質に囚われたエリート医師の交流を描いたヒューマンドラマ作品。
2人が聖なる山の湖を目指すロードムービーのようで、美しい景色や聖なる山に神聖なパワーを感じた。
少年は末期がんで余命1か月、エリート医師は幼少期に兄の安楽死を手伝ったトラウマを抱える物質主義者。
そういった登場人物の設定がしっかりされていて、物語に入り込みやすかった。
また、終盤に向けて、男同士の友情や素敵な関係性が深まり、感動で涙が止まらなかった。(女性 20代)


結末があまり理解できなかった今作。医師と末期ガンを患った男が聖なる場所を目指して旅をしていくストーリーですが、2人が少しずつ絆を深めているのは分かるものの、そこまで感情移入出来ず結局ブランドンがどうなったのかよく分かりませんでした。
治すためにその地へ行ったのではなく、あの世へ行くための聖なる場所だったのではないかと考えましたが、マイケルが一人で下山して家族と再会するシーンだけでは、そこまで深く理解することが出来ませんでした。(女性 30代)


白血病を患う少年ブランドンと彼に関わる医師マイケルの逃避行は、単なる旅ではなく、魂の癒しと赦しの物語だった。ブランドンの粗暴な態度の裏にある孤独と痛み、そしてそれを理解しようとするマイケルの変化が感動的。ラスト、聖なる山に辿り着き、静かに息を引き取るブランドンの姿に、涙が止まらなかった。自分の「死」と向き合う強さと、他者との絆の美しさを教えてくれる一作。(40代 女性)


ナバホ族の伝説と現代医療の狭間で揺れる物語に、深い感銘を受けました。最初は典型的な非行少年に見えたブランドンが、旅の中で徐々に人間としての温かさを見せる展開が本当に良かったです。医師マイケルもまた、ただの専門家から“人間”へと成長していく姿に心を打たれました。ラストは静かで力強く、まさに魂が昇華するような感覚でした。(30代 男性)


10代の頃に観て以来、ずっと心に残っている映画です。ブランドンが抱える怒りと絶望が、旅を通して希望に変わっていく過程は、言葉にできない感動があります。特に、病と死を扱いながら、決して暗くならずに“生きること”を真摯に描いた脚本が秀逸。アメリカの広大な自然の中で、二人の心が通じ合う瞬間の数々は、今でも忘れられません。(20代 女性)


社会的に落ちこぼれ扱いされていた少年が、実は誰よりも“生”に貪欲で、誰よりも“愛”を欲していた。そのことに気づかされた時、胸が苦しくなるほど感情が揺さぶられた。ラストの山頂のシーンでは、ブランドンがついに自由になれた気がして、静かに泣いてしまった。全体的に静かなトーンだが、その中に人間の真実が詰まっている映画だった。(50代 男性)


この作品、ただの感動ドラマではありません。生きるとは何か、死ぬとは何か、人を理解するとはどういうことか、そんな問いをぶつけてくる。ブランドンとマイケルの関係性が、旅の中で少しずつ変化していく様子がリアルで、心が温かくなった。最後の“昇天”のようなラストは、映画というより祈りに近い感覚を覚えました。(30代 女性)


医学部の学生として観たこの映画は、自分の中で大きな転機となった。マイケルのように知識だけでは救えない現実、人と人との信頼がどれほど重要か、思い知らされた。ブランドンの存在が医師の在り方すら変えていくというストーリーに、何度も涙した。あの最後の「見送り」のシーンは、生涯忘れられないだろう。(20代 男性)


最初は暴力的で感情の読めない少年だったブランドンが、旅の終わりにはとても穏やかで、静かな顔になっていたのが印象的だった。マイケルもまた、命を救うという役割を超えて、人としての責任と愛情を見せてくれた。自分がどう生き、どう死にたいかを考えさせられる、深くて優しい作品だった。(40代 女性)

映画『心の指紋』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『心の指紋』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち

この映画を一言で表すと?

心に傷を抱えた若者と大人がぶつかり合いながらも、互いに癒されていく感動の物語。

どんな話?

天才的な頭脳を持ちながら問題を抱える青年ウィルが、セラピストとの出会いを通じて心を開き、自分の人生と向き合っていく。感情を表に出せない青年と、彼を導く大人との対話が深く心に残るヒューマンドラマ。

ここがおすすめ!

対話の力で人が変わっていく過程を、丁寧に描いているのが最大の魅力。『心の指紋』と同様、心を閉ざした若者が、他者の存在によって少しずつ変わっていく姿が感動的。ロビン・ウィリアムズの温かな演技も必見。

スタンド・バイ・ミー

この映画を一言で表すと?

少年たちのひと夏の冒険が、大人になる一歩を刻む永遠の青春映画。

どんな話?

1950年代のアメリカを舞台に、死体探しの旅に出た4人の少年たちが、道中で友情・家族・死と向き合いながら成長していく物語。ナイーブな年頃の少年たちの心情が丁寧に描かれていて、誰もが共感できる。

ここがおすすめ!

旅を通して精神的に成長していく構成が『心の指紋』とよく似ており、仲間との絆や人生の儚さが胸に残る。ノスタルジックな映像美と、心を揺さぶるラストシーンは、観る者すべての記憶に刻まれる名作。

イントゥ・ザ・ワイルド

この映画を一言で表すと?

自由を求めて旅に出た青年の魂の軌跡を描く、実話ベースのロードムービー。

どんな話?

裕福な家庭を捨てて放浪の旅に出た青年が、さまざまな出会いや自然との対話を通じて、真の自由と自己を探し求める。やがて彼が辿り着くのは、アラスカの大自然と、自らの運命を決める選択だった。

ここがおすすめ!

美しい風景と静かな語り口が印象的で、人生や死について深く考えさせられる作品。『心の指紋』と同じく「旅」が魂の変化を象徴しており、孤独と癒しが交差するラストは心を強く打ちます。

レインマン

この映画を一言で表すと?

計算され尽くした兄弟の絆が、心の距離を縮めていく感動のロードムービー。

どんな話?

父の遺産を巡って出会った自閉症の兄レイモンドと、利己的な弟チャーリー。二人は車でアメリカを横断しながら互いを理解していく。最初はビジネスとしての関係だったが、旅の終わりには本当の絆が生まれていた。

ここがおすすめ!

兄弟という関係を通じて、人を受け入れることの難しさと美しさを描いた名作。『心の指紋』のように、対立から始まり、旅の中で絆を築いていく過程が丁寧に描かれていて、心に深い余韻を残します。

トゥルー・ノース 運命の旅路

この映画を一言で表すと?

絶望の中にある希望を描いた、魂を揺さぶる実話ベースのロードドラマ。

どんな話?

少年兵として生き延びた青年が、虐げられた人々の声を届けるため旅に出る。過酷な現実の中で、それでも希望を信じ、前に進もうとする姿が感動を呼ぶ。人間の尊厳と自由への希求が描かれる力強い作品。

ここがおすすめ!

命の尊厳、赦し、癒しといったテーマは『心の指紋』と共通し、重いテーマながらも強い光を放つ映画。観る者の心に深く突き刺さり、生き方そのものを見つめ直したくなる力があります。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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