この記事では、映画『氷の微笑2』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『氷の微笑2』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『氷の微笑2』の作品情報
上映時間:114分
ジャンル:ミステリー
監督:マイケル・ケイトン=ジョーンズ
キャスト:シャロン・ストーン、デヴィッド・モリッシー、シャーロット・ランプリング、デヴィッド・シューリス etc
映画『氷の微笑2』の登場人物(キャスト)
- キャサリン・トラメル(シャロン・ストーン)
- 小説家で妖艶な女性。周囲の人間を惑わす危険さがあるため、刑事のウィッシュバーンからは目を付けられる。
- マイケル・グラス(デヴィッド・モリッシー)
- キャサリンを診察する精神鑑定医。彼女との出会いにより人生を狂わされることになる。
- ロイ・ウィッシュバーン(デヴィッド・シューリス)
- キャサリンを追う刑事。キャサリンの裏の顔を剥ごうと行動する。
映画『氷の微笑2』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『氷の微笑2』のあらすじ【起】
夜の郊外を猛スピードで走る一台のスポーツカー。そこには妖艶な女性キャサリンと男が乗車していた。2人は互いに性的興奮をさせるような言葉を浴びせ合いながら危険な運転を繰り返していた。
キャサリンの執拗なまでの誘いに暴走気味になった助手席に座っていた男性は制御が効かなくなる。その直後、キャサリンの運転する車はテムズ川に突っ込んでしまう。
テムズ川に転落したスポーツカーに乗車していた男は死亡する。だが、キャサリンだけは生存していた。
警察の死因調査を開始する。死んだ男の身元は有名のサッカー選手であった。彼の直接的な死因は溺死であったが、スポーツカーの中からは薬物を見つかったことで単なる事故ではないと警察は考えていた。
軽傷で済んでいたキャサリンは警察の事情聴取に呼ばれる。死んだ経緯を聞かれたキャサリンは、車の中で性的行動をしていたことを暴露する。
思わぬ暴露に警察官も動揺する。だが、刑事のロイ・ウィッシュバーンはキャサリンへの疑いの目を強めていた。結局キャサリンは容疑にかけられ、裁判を行うことが決定する。

映画『氷の微笑2』のあらすじ【承】
ウィッシュバーンは、キャサリンを何としても有罪にすることに躍起になっていた。過去に過激な小説を書いていたことで殺人容疑もかけられたこともあったキャサリン。その経緯を知っているだけにウィッシュバーンは、今回も小説のネタのためにわざと事故を起こしたのではないかと疑っていた。
だが、ウィッシュバーンは元々、強引な捜査を行うことで有名であったため、周囲の刑事からの協力も得られず浮いている存在であった。
ウィッシュバーンはまずキャサリンの精神鑑定をする必要があると考えた。そこで友人で精神鑑定医のマイケル・グラスへ協力依頼をする。
キャサリンの裁判が行われた。これまでのキャサリンの危険な行動に釈放することは次の犠牲者を出すと訴えるウィッシュバーン。だが、キャサリン側はウィッシュバーンの訴えに対し余裕の表情をしていた。彼女は検察側の話を覆す証拠を持っていた。
結局、キャサリンは釈放されてしまい、ウィッシュバーンの要求は承認されなかった。
映画『氷の微笑2』のあらすじ【転】
釈放されたキャサリンは、精神鑑定医のマイケル・グラスのもとへ行く。彼女はマイケルに先日起こした事故は故意的に起こしたことを告白する。
嘘か本当かわからない言葉で語りかけるキャサリンに対しマイケルは困惑する。診察時間を多く残した状態でキャサリンはその場を去るのであった。
その日の夜、マイケル主催のパーティーに顔を出したキャサリン。妖艶な彼女の存在は目立っており、周囲からの熱い視線が注がれていた。
マイケルを誘惑するキャサリン。だが、彼には恋人がおり、同じパーティーにいたためキャサリンの誘いには応じなかった。だが、心の中ではキャサリンの存在が気になり始める。
数日後、マイケルのもとへ別れた妻デニーズから着信が入る。デニーズの彼氏アダムが何者かに殺害されたという情報であった。現場へ駆けつけたマイケルと警察。第一容疑をかけられたデニーズ。さらにアダムもマイケルが退院させた患者が犯罪を犯していた過去を探っていたため、マイケルの精神も崩れ始めてしまう。
映画『氷の微笑2』の結末・ラスト(ネタバレ)
アダム殺害の容疑者の候補にも入っているマイケルはデニーズと口論になってしまう。その後、キャサリンとデニーズが一緒にいるところを見つけ、マイケルは後を追う。だが、そこには首を切られたデニーズがいた。口論の場を見られていたマイケルはさらに容疑をかけられてしまう。
キャサリンが怪しいと考えていたマイケルはキャサリンのもとへ行く。そこで別の男性と踊っているキャサリンの姿を見て正常な感情を次第に失っていくマイケル。そのままキャサリンとマイケルは性的関係を結んでしまう。
数日後、事件を調査していたウィッシュバーンは、キャサリンの次のターゲットがマイケルと同じ鑑定医で友人のミレナだと言う。
マイケルは心配になりミレナのところへ行くとキャサリンもいた。だが、彼女はマイケルから性的被害を受けたとミレナへ嘘をついていた。
嘘を信じたミレナに対し衝動的に暴力を振るってしまったマイケル。その後、突入してきたウィッシュバーンを間違って持っていた拳銃でマイケルは撃ってしまう。その後、キャサリンに銃口を向けたところで警察が到着しマイケルは捕まってしまう。
その後、精神病棟に入所したマイケル。キャサリンはマイケルの会いに来て一冊の本を渡す。本の内容はマイケルを題材にしたものであった。マイケルは本を手に取り、薄ら笑いをするのであった。
映画『氷の微笑2』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
シャロン・ストーン主演のミステリー作品。過激な描写も比較的多い作品だが、前作よりはマイルドになっている印象。ストーリーの本筋は前作と同様、シャロン・ストーン演じるキャサリンが周囲の人間を惑わすだけの映画なので、ミステリー要素を楽しむよりかは翻弄される人間達の模様を楽しむタイプの作風。ストーリーと描写もエッジが効いている作風のため、一人での鑑賞をお勧めする。(MIHOシネマ編集部)
過激な描写と美しすぎる悪女を演じたシャロン・ストーンを一躍有名にした『氷の微笑』の続編である今作。キャサリンの設定は変わらないものの、前作で登場した人は一切出てこないので、また新たなキャサリンの物語が始まるのだとワクワクしました。
前作でキャサリンに翻弄される男・ニックを演じたのはマイケル・ダグラスでしたが、今作のキャサリンのターゲットとなる男は「マイケル・グラス」という役名。偶然なのかわざとなのか分かりませんが、こういう気づくか気づかないかの遊び心がすごく好きです。
最後までキャサリンに翻弄され続ける男の姿は見ていて痛々しいほどでした。(女性 30代)
シャロン・ストーン演じるキャサリン・トラメルの妖艶さは健在。前作から年月は経ったけれど、よりミステリアスで、知的な魅力が増していたように思う。精神科医との心理戦は、序盤はやや冗長に感じたが、後半のどんでん返しで一気に引き込まれた。ラストシーンの「また彼女にしてやられた」という余韻がクセになる。(30代 男性)
正直、前作の衝撃を期待していた分、トーンが落ち着いていて少し肩透かし。でも、キャサリンの危うい魅力はまだ健在で、特に医師とのセッションシーンは緊張感があって良かった。物語よりも、彼女の行動や言動から読み取れる裏の意図にゾクゾクさせられた。シリーズとして観る価値は十分あると思う。(40代 女性)
セクシャルでサイコロジカルな展開が好きな自分としては、かなり楽しめた作品。医師のマイケルが徐々にキャサリンに飲み込まれていく心理描写が秀逸で、「自分だったらどうする?」と考えさせられる。殺人か事故か、真実は見えそうで見えない。でもそれがこのシリーズの魅力なんだと再確認した。(20代 男性)
映像がとてもスタイリッシュで、ロンドンの冷たい空気感が物語とマッチしていた。キャサリンの存在感は圧倒的で、彼女が画面に出るたびに目が離せなかった。ミステリーとしてはやや物足りないが、心理ゲームとしては十分に面白い。終盤、誰が誰を操っていたのか?という多層的な構造も良かった。(30代 女性)
前作よりも全体の雰囲気が暗く、静かで知的なスリルを感じた。キャサリンが精神科医をどうコントロールしていくかの過程が実に巧妙。観る者としても、彼女の発言ひとつひとつに裏がある気がして緊張が続いた。犯人の明確な答えを出さない構成は賛否分かれそうだが、私はその“余白”が好み。(50代 男性)
サスペンスとしての緊張感はそこまで感じなかったが、キャサリンというキャラクターの持つ危険な魅力には改めて圧倒された。シャロン・ストーンが体現する「支配する女性像」は、時代を超えて強烈。男性優位の社会構造に挑むようなキャラクター造形には、今見るとまた違った印象を受ける。(30代 女性)
キャサリンの存在自体がミステリーそのもの。何を信じていいか分からなくなる展開に、不安と興奮を同時に感じた。心理学を学ぶ者としては、マイケルの“転移”の過程がリアルで面白かった。ラストで観客を突き放すような終わり方も含めて、「謎は謎のままでいい」と思わせる不思議な映画だった。(20代 女性)
思っていたよりもストーリーは静かだったが、会話の妙がすばらしい。キャサリンと精神科医との駆け引きは、まさに言葉のチェスのよう。徐々に追い詰められていく男の姿が見ていて怖いほどで、気づけば自分も彼女の虜になっていた。ベッドシーンの色気ではなく、言葉の色気に惹かれる映画だった。(40代 男性)
映画『氷の微笑2』を見た人におすすめの映画5選
ブラック・スワン
この映画を一言で表すと?
「美しさと狂気の境界を滑る、孤高の心理スリラー」
どんな話?
バレエの主役を任された真面目な女性ダンサーが、完璧を求めるあまり精神的に追い詰められていく。ライバルとの確執や自身の欲望、幻想に翻弄されながら、やがて現実と妄想の境が曖昧になっていく。
ここがおすすめ!
『氷の微笑2』と同様、欲望と理性の狭間で揺れ動く女性の内面が濃密に描かれます。ナタリー・ポートマンの狂気と美の入り混じる演技は圧巻。観る者の精神も試されるような、官能と恐怖の融合。
危険な情事(Fatal Attraction)
この映画を一言で表すと?
「一度の過ちが人生を壊す、愛憎スリラーの金字塔」
どんな話?
妻子ある男性が、一夜限りの情事を持った女性から執拗に付きまとわれ、やがて家族の生活が崩壊の危機に陥る。恋が狂気に変わる瞬間を描いたサイコスリラーの名作。
ここがおすすめ!
男女の欲望と復讐、支配欲がむき出しになる展開は『氷の微笑2』と非常に相性が良い作品。グレン・クローズの狂気が凄まじく、緊張感が最後まで持続します。禁断の恋がもたらす代償を描いた一作。
ゴーン・ガール
この映画を一言で表すと?
「完璧な夫婦の嘘と狂気を描いた、知能犯サスペンス」
どんな話?
失踪した妻と残された夫。周囲の目が夫を犯人と疑う中、浮かび上がってくる夫婦関係の歪みと妻の真実。二転三転する展開と衝撃のどんでん返しで話題となった心理サスペンスの傑作。
ここがおすすめ!
シャロン・ストーン演じるキャサリンに通じる、冷徹で知的な女性像が魅力。完璧に見える仮面の裏にある狂気と策略が『氷の微笑2』ファンにも響くはず。ラストの皮肉な結末も見応え抜群。
アイズ・ワイド・シャット
この映画を一言で表すと?
「欲望と幻想が交錯する、官能的で危険な夢の迷宮」
どんな話?
妻の告白に動揺した夫が、夜の街で迷い込んだのは上流階級による秘密の性的儀式の世界。現実とも幻想ともつかない空間で、彼は何を見て、何を失ったのか。スタンリー・キューブリック監督の遺作。
ここがおすすめ!
『氷の微笑2』の持つセクシャルでミステリアスな雰囲気が好きな方にはぴったり。官能とサスペンス、心理の奥底を覗き込むような展開に魅了されるはず。トム・クルーズとニコール・キッドマンの競演も話題。
クルーエル・インテンションズ
この映画を一言で表すと?
「愛と欲望を弄ぶ、若き悪魔たちの心理ゲーム」
どんな話?
名門高校を舞台に、継兄妹の二人が純粋な少女を堕落させるゲームを始める。だが、仕組まれた関係の中で、誰が本気で誰が嘘をついているのか、感情の罠が複雑に絡み合っていく。
ここがおすすめ!
若き日のサラ・ミシェル・ゲラーが演じる冷酷な悪女の存在感が際立つ。『氷の微笑2』のように、支配と誘惑、心理戦の応酬を楽しみたい方におすすめ。美しい音楽と映像も印象的なサスペンスドラマ。
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