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映画『コロニア』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『コロニア』の概要:一度入ったら二度と出られないと言われる教団コロニアに、恋人を助け出すために潜入した女性の姿を描いた。史実を基にしている。「ハリー・ポッター」のハーマイオニー役で有名な、エマ・ワトソンが主演。

映画『コロニア』の作品情報

コロニア

製作年:2015年
上映時間:110分
ジャンル:サスペンス
監督:フロリアン・ガレンベルガー
キャスト:エマ・ワトソン、ダニエル・ブリュール、ミカエル・ニクヴィスト、リチェンダ・ケアリー etc

映画『コロニア』の登場人物(キャスト)

レナ(エマ・ワトソン)
ダニエルの彼女。客室乗務員をしている。サンディエゴ便のフライトでダニエルに会いに行った後、軍のクーデターに巻き込まれる。コロニアに連行されたダニエルを助けるため、信者のふりをしてコロニアに入所する。
ダニエル(ダニエル・ブリュール)
ドイツ人で、チリに長期滞在中のレナの彼氏。写真家。チリの大統領支持派の集会に参加し、ポスターを作るなどの手伝いもしている。コロニアでは、ハンスという名前で呼ばれる。
シェーファー(ミカエル・ニクヴィスト)
カルト教団コロニア・ディグニダのリーダーで、教皇と呼ばれている。大統領や政府とつながりを持ち、秘密警察に協力しているという噂もある。
ギゼラ(リチェンダ・ケアリー)
コロニア・ディグニダの女性地区のリーダー的存在の中年女性。レナに対し、きつい言葉や精神的圧力をかける。シェーファーに心酔しているが、理不尽な暴力を受けることもある。
ドロ(ジャンヌ・ヴェルナー)
コロニアの女性住民。外から来たレナに興味を持ち、すぐに親しくなる。3年前の混合行進で知り合ったディータと、結婚の約束をしている。
ウルセル(ヴィッキー・クリープス)
コロニア内で、看護師のようなことをしている女性住民。ダニエルのように、拷問を受けた後に運ばれてくる人々の世話をしている。

映画『コロニア』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『コロニア』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『コロニア』のあらすじ【起】

1973年。
チリでは、大統領支持派と反支持派の活動が活発に行われ、内戦寸前の状態だった。

客室乗務員をしているレナは、サンティアゴ行きの便に乗っていた。
4日後に同僚たちと再会する約束をして、彼氏のダニエルの元へ向かう。
チリに長期滞在中の写真家のダニエルは、大統領支持派のデモに参加し、ポスターも作った。

ある朝、軍がクーデターを起こし、大統領支持派は捕まっていると連絡が入る。
カメラを手にしたダニエルとレナは、慌てて部屋を出る。
しかし軍に捕まり、ポスターを作ったダニエルは連行されてしまう。
解放されたレナは、大統領支持派のダニエルの友人たちに助けを求めるが、協力を断られてしまう。

ダニエルが連れていかれたのは、コロニア・ディグニダだった。
表向きは慈善団体だが、真の姿はカルト教団だというコロニア・ディグニダの情報を手に入れたレナ。
機長のローマンにチリに残ると手紙を送り、ダニエルを救出するためコロニアへ向かう。

ダニエルは拷問を受け、知っている情報を言うよう迫られていた。

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映画『コロニア』のあらすじ【承】

レナは、出られないと覚悟したうえで、コロニアへに入所する。
コロニアでは、男女と子供は別々に暮らしていていた。
厳しい労働と自由の無い生活に、謎の薬を飲まされる日々が始まる。

レナと親しくなったドロは、3年前に行われた混合行進で出会ったディータと、結婚の約束をしていると打ち明けた。

その頃ダニエルは、拷問の電気ショックのせいで、障害が残る可能性があると言われていた。
回復したダニエルは、正気を失ったハンスとして、鍛冶場の仕事をするよう命じられた。
そこで、カメラや暗室を見つける。

レナはギゼラに誘導され、ドロの婚約者の名前を告げてしまった。
その日の晩、ドロは男の集会に参加させられた。
ドロを尾行したレナは、自分が迂闊に話したせいで、ドロが殴られる様子を見てしまう。
そしてドロは、戻ってこなかった。

夜中、抜け出した事に気付いていたウルセルに聞き、男の集会に呼び出されるため、違反行為を起こすレナ。
しかし、そうまでして会おうとしたダニエルは、脱走を試みて失敗していた。

映画『コロニア』のあらすじ【転】

130日目。
大統領がコロニアを訪問することになり、混合行進が行われる。
そこでようやく再会した、レナとダニエル。
夜に貯蔵庫で会う約束をした。
大統領はシェーファーに、毒ガスを求めていた。

貯蔵庫で会ったレナとダニエル。
何もわからないふりをして情報収集をしていたダニエルだったが、脱出は不可能だと思っていた。
しかし、貯蔵庫の地面に隠し扉を見つけ、地下通路を発見する。
地下通路を調べたダニエルは、自分が拷問を受けた場所がそこだったと気付く。

翌日、レナは教皇に呼び出され、ウルセルの監視役を任される。
そして、ウルセルと行動させられるようになる。
ウルセルは、9歳の時に母ギゼラに連れられ、コロニアに来たらしい。

病院設備の手伝いをしているウルセルは、ダニエルとレナの関係に気付く。

そして毒ガス実験の被験者に、ダニエルが任命される。
助かる見込みは無いと知るダニエルは、レナに脱出の計画を打ち明ける。
そして、鍛冶場のカメラで撮った地下の写真の中の1枚を、レナに渡した。

映画『コロニア』の結末・ラスト(ネタバレ)

貯蔵庫当番のレナの元に、ウルセルがやって来る。
レナが自分の監視役だと知るウルセルだったが、ダニエルとレナの仲を知っている事、自分が妊娠している事を打ち明ける。
相手は、ダニエルのように連行されてきた男性だったが、助からなかった。
そしてウルセルも、子供と一緒に殺される運命にあった。

ダニエルから渡された写真が、ギゼラに見つかってしまう。
ダニエルは、鍛冶場の担当バーンドの写真だとねつ造し、レナを助ける。
そしてウルセルを連れて、地下通路を通って脱出した。

高圧電流が流れる鉄線の外に出て、喜びを分かち合う3人。
しかし、仕掛けられていた罠で、ウルセルは命を落としてしまう。

ドイツ大使館に逃げ込んだレナとダニエル。
レナは、フライトでチリに来ているローマンに連絡し、飛行機の席を取ってもらう。
だが、大使はシェーファーとつながっていて、レナとダニエルの出国を止めようとする。

一度は空港の中に閉じ込められてしまうが、間一髪のところで飛行機に乗り込んだ、レナとダニエル。
ローマンは2人を助けるため、離陸停止命令を無視して飛行機を動かした。

映画『コロニア』の感想・評価・レビュー

「コロニア・ディグニダ」1970年代チリに存在した施設を知っているだろうか。
たった半世紀前にこんなカルト集団が存在していたことに私は驚いた。
ストーリーは、『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソンが誘拐されたダニエル・ブリュール演じる恋人を助けるために「コロニア・ディグニダ」という組織に潜入する、というもので、ハラハラする展開の中に実話やメッセージを組み込んでおり、楽しみつつ勉強にもなる作品だった。(女性 20代)


実際にこういう場所が存在していたことが信じられない。物語には緊迫感があり、ただ見ているだけなのにずっと緊張をしていた。見終わった後は、体の力が抜けてドッと疲れが出てくる。拷問のシーンは痛々しく、何度も目を背けた。いくら愛する人を助けるためだと言えど、自分だったらこんな恐ろしい場所に潜入し、正気を保っていられるとは思えない。レナの心の強さと、ダニエルへの深い思いに尊敬の念を抱かずにはいられなかった。(女性 30代)


社会的なことは詳しくないので語れることはありませんが、こういう施設が存在していることはとても悲しいです。軍、国絡みで隠蔽しようとするラストは、本当に腐っているなと思います。薬、過剰労働、暴力、罠、徹底した閉鎖・洗脳。正気を保っていられない環境です。こんなことに頭を使う人たちが憎いです。ただ、根絶を願う一方で、関わりたくないという矛盾にも駆られます。本当に考えさせられた作品です。(男性 20代)


1970年代にチリに実在したカルト教団「コロニア・ディグニダ」を描いた今作。実話に基づいた描写もあるということですが、どこもかしこも衝撃的な内容で、こんなことが実際に起きていたなどとすぐには信じられませんでした。
恋人を救うために潜入したレナの勇気は素晴らしいものですが、かなりラッキーな状況が重なったとも思います。映画向けに誇張されているシーンも多くあると思いますが、私だったらすぐに諦めてしまうなと感じました。(女性 30代)


史実をもとに、チリの秘密裏社会を描いた作品です。宗教が絡んだ犯罪はこれまでもいくつか見聞きしたことがありますが、その度ごとに驚かされます。今回の作品の一番の感想は、愛する人のために女性が自ら危険な場所に潜入していくことの凄さです。一度入ったら出ることはないといわれる場所に、特別な訓練を受けたわけではない一人の女性が、愛する人を救うためだけの行動力に驚きました。愛のために果たして私は同じ状況下で同じ行動が取れるのだろうか。そんなことを考えさせられた作品です。(女性 40代)

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