映画『天空の城ラピュタ』の概要:かつて地上に巨大な帝国として栄えたラピュタ。その伝説の島を見つける事が夢である炭鉱少年パズーはある日、空から降りてきた不思議な少女シータと出会う。彼女の持つ飛行石には不思議な力があり、空賊ドーラや諜報員ムスカが狙っていた。そしてパズーとシータは彼らから逃げる中でその石がラピュタへの道を示す手掛かりとなる事を知る。
映画『天空の城ラピュタ』の作品情報
上映時間:124分
ジャンル:アドベンチャー、ファンタジー、アニメ
監督:宮崎駿
キャスト:田中真弓、横沢啓子、初井言榮、寺田農 etc
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映画『天空の城ラピュタ』の登場人物(キャスト)
- パズー(田中真弓)
- 鉱山で働く少年。両親はおらず、父親は空に浮かぶ島ラピュタを見たと話していたが詐欺師呼ばわりされてしまった。そんな父の思いを胸にいつかラピュタを探し出したいと思っている。
- シータ(横沢啓子)
- 北の大地で一人暮らしをする少女。不思議な飛行石を持っており、諜報機関の男達に連れ去られてしまう。そして自分がかつて世界を支配していたラピュタ帝国の末裔の王女である事を知る。
- ドーラ(初井言榮)
- 空賊の女頭領で年齢は50代。息子達に負けない強靭で飛行石を狙う。初めはパズー達と敵対していたが、ラピュタを目指す目的で手を組む。シータに目を掛けており、彼女が空賊に加わると娘の様に可愛がる。シャルル、ルイ、アンリという3人の息子がいる。
- ムスカ(寺田農)
- 国の諜報機関に勤務する大佐。ラピュタの秘密の多くを知っており、シータが末裔の王女である事を伝える。そして彼自身も王の末裔であった。国の命令でラピュタを探索するが、本当の目的は飛行石を奪い、ラピュタを利用して世界を支配する事だった。
- ダッフィー(糸博)
- パズーが働く鉱山の親方。日頃は厳しいが、パズーを信頼して仕事を任せたり、空賊に追われたパズーを助けたりする。
- ポムじいさん(常田富士男)
- 洞窟で暮らすおじいさん。飛行石がかつてラピュタ人によって形成された事を言い伝えで聞いており、シータが持つ飛行石に驚く。
映画『天空の城ラピュタ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『天空の城ラピュタ』のあらすじ【起】
空を飛ぶ飛行船。その中に少女シータは監禁されていた。彼女は不思議な飛行石を持っていた。そこへ空賊ドーラ一家が襲ってきた。ムスカ率いる諜報機関員達はドーラ一家に応戦。その隙をついてシータはムスカを瓶で殴り飛行石を取り戻して窓から脱出を試みる。しかし追い詰められたシータは足を滑らせて飛行船から飛行石と共に落ちてしまった。
炭鉱の町。そこで暮らす少年パズーは夜勤の為の買い出しに来ていた。職場に帰る途中、空から光るものが降りてくるのを見つける。よく見るとそれは少女であった。彼女は気絶しているようで首から下げている石が光り輝いていたのだ。パズーはその少女を下して仕事に戻る。職場では親方のダッフィーが蒸気機関をいじっており、パズーに的確に指示を出していく。しかし、この辺りの鉱山はほとんど掘り尽されており、目当てのダイヤなど出て来ない状態だった。夜勤はなくなり、パズーは空から降りてきた少女シータを家に連れて帰った。
映画『天空の城ラピュタ』のあらすじ【承】
翌朝、パズーがラッパを吹いているとシータが目を覚ました。シータは壁に掛かっている空に浮かぶ島ラピュタの写真に目が留まる。パズーの父が発見したが誰も信じず、詐欺師呼ばわりされて死んでしまったというのだ。パズーはそんな父の思いを晴らす為にラピュタを追い求めていたのだ。そこへドーラ一家のルイがやって来る。シータは昨晩の事を話し、パズーは彼女に変装をさせてその場から一緒に逃げる。
町ではドーラの息子シャルルやアンリがシータについて聞き込みをしていた。ダッフィーは知らないと話す。そこへパズー達がやって来た。しかし、シータの変装が取れてしまいバレてしまう。パズーはダッフィーに助けを求める。ダッフィーは2人を匿い、ドーラの息子達を相手に殴り合いを始める。その間にパズー達はその場を脱する。その様子を車に乗ったドーラが見ていた。パズー達は機関士にも助けを求め、警察に行くように話す。そこへ息子達を乗せたドーラがやって来る。ドーラは50代だが、年齢に限らず、パズー達を追い詰める。捕まりそうになりながらもパズーとシータはドーラ達を振り切る。そこへ前から軍隊の戦車がやって来る。中からは例の諜報員の男が出てきた。それを見たシータは逃げ出す。そして、パズーも彼女を追いかけるが、軍とドーラ一家の挟み撃ちになってしまう。軍の大砲やドーラ一家の車で線路が崩れ始める。そこにパズーはシータを抱えながらぶらさがっている。そして、手の力が抜けて落ちてしまう。その時、シータの飛行石が光り輝き2人は宙を舞った。
洞窟の底に降り立ったパズーとシータ。そこで2人はポムじいさんに出会う。彼は洞窟の石達が騒いでいるから様子を見に来たと話す。洞窟で明かりを消すとあちこちが俄かに光りだした。そして、シータの飛行石も光っていたのだ。それを見たポムじいさんは驚き、2人にかつて自分が聞いたラピュタ人の話をする。その話を聞きパズーはラピュタが実在するのだと確信する。
ポムじいさんと別れた2人は洞窟の外に出る。そして、シータはポムじいさんからラピュタの話を聞いた事から、石を引き継いだ時に自分が「ル・シータ・トゥエル・ウル・ラピュタ」という名も引き継いでいた事をパズーに話す。その時、再び軍が2人を捕らえにやって来た。パズーは気絶させられ牢に入れられてしまう。ムスカはシータに石の秘密と合わせて空から降ってきたロボットを見せる。そのロボットの胸には石と同じくラピュタの紋章が入っていた。そして、シータがラピュタ王の末裔であり、正統な後継者であると話す。加えて彼はシータが協力するならパズーを逃がしてやると約束する。シータは自分が囚われの身になるのと引き換えにパズーを解放し、家に帰らせた。
パズーは落胆していた。シータと一緒にラピュタを探すはずが何もなくなってしまったのだ。家に戻るとドーラ一家がいた。パズーは縛り上げられ、説教される。ドーラは自分を身代わりにしてシータがパズーを解放した事を見抜くと同時に、軍や政府の諜報機関がなぜラピュタを求めるのかと尋ねる。そこへ電話が鳴り響く。軍のモールス信号を盗聴していたのだ。軍は明朝にシータを飛行戦艦ゴリアテに乗せてラピュタへ向けて出発するというのだ。ドーラは息子達に飛行石を奪いに行くと告げる。パズーは石だけではなく、効果を発揮する為にはシータも必要であると話す。そして、自分の手で彼女を助けたいとドーラに告げる。ドーラはパズーの心意気を買い、フラップターに共に乗せることにした。
映画『天空の城ラピュタ』のあらすじ【転】
シータは軍の基地の塔に幽閉されていた。そして祖母から教わった古い言葉を思い出していた。その言葉を呟いた途端、飛行石が今までよりも激しく光を放った。ムスカはそれを聖なる光といい、ラピュタの道を指すものであると話す。そして基地内でも混乱が起き、火の海に包まれていた。死んでいたはずのロボットが動き出したのだ。ロボットはまっすぐ石の方へとやってくる。シータが呟いた言葉はラピュタを復活させる呪文でロボットの封印も解けたのだ。ムスカはシータをゴリアテへ連れて行こうとする。それをロボットが拒む。シータは塔の屋上へと出てきた。すると石から一筋の光が生じ空を指していた。ロボットは徐々にシータへと近づく。しかし、軍の攻撃を受けて倒れてしまう。ダメージを負ったロボットだが、再び立ち上がり、シータを守ろうと軍の施設を破壊する。そこへフラップターに乗ったパズー達がやって来る。パズーはシータに近づこうとするが周りの炎や軍の攻撃が邪魔で上手くいかない。そこで、ロボットはパズーがシータを捕まえやすいように手助けする。その直後にゴリアテの攻撃を受けてロボットの体には穴が開いてロボットは倒れてしまう。パズーは最後のチャンスを活かしてシータの奪還に成功した。
助けられたシータ。しかし、彼女は飛行石を落としてしまい、ムスカの手に渡っていた。シータとパズーは光の指す方を覚えていた事とラピュタを自分の目で確かめたいとドーラに一味に加えてほしいと頼む。ドーラはそんな2人の気持ちを汲み、彼らを飛行船タイガーモスに乗せる事にした。シータが光の指す道を覚えていたことからドーラ達もラピュタを目指す事が出来た。これから緊迫するというのに飛行船の中はシータが来た事で大賑わいだった。パズーは日頃の鉱山での機械いじりを活かしてタイガーモスの整備の助手として働いていた。夜になり、パズーは見張り番となった。ゴリアテもラピュタを目指している事から警戒に余念がないのだ。パズーが見張りをしているとそこへシータがやって来た。シータはパズーに今までの事を話す。自分の家系の事や習った呪いなど最近の事と照らし合わせてそれらが全てラピュタに関わっていた事を認識するシータ。パズーは怯えるシータを励ましつつ、ムスカの様な悪い奴達にラピュタを渡してはならないと話す。その時、雲の下にゴリアテの影を見付ける。タイガーモスは攻撃を受けながらも雲の中へ隠れる。ドーラは見張り台が凧になる事を活かしてパズーに雲から出て見張りをするように支持する。
パズーは指示通りにして見張りを継続する。そして、一緒にシータがある事に気づく。東に向かっている筈なのに太陽が右から昇ってきたのだ。進路がズレてしまったのだ。更に後方からは大きな積乱雲が迫ってきていた。ドーラはそれが低気圧の中心であると話し、全速力で逃げるように息子や部下達に指示を出す。しかし、タイガーモスは徐々に雲に引き寄せられてしまう。そして、ドーラはその雲が竜の巣であると気付く。パズーも父から竜の巣の事を聞いており、父もまたこの竜の巣の中を通ってラピュタを見たのだと感じた。パズーは流れに乗って竜の巣へ入る事をドーラに進言。しかし、強力な積乱雲に入ってしまえば船がバラバラにされてしまうと拒む。そして、雲の下にゴリアテが現れてタイガーモスは後ろを取られるような形となった。砲撃を受けるタイガーモス。そして見張り台を繋げていたワイヤーも砲撃で切れてしまった。
パズーとシータは凧に乗って竜の巣の中を進んでいく。ドーラが言った通り、中はいくつもの雷が走りラピュタへの侵入者を拒むような形となっていた。パズーは荒れ狂う嵐の中、父の幻を見た。そして、いつの間にか気絶してしまう。凧は風に煽られて地面に着地する。そして、徐々に雲が晴れて行く。そこには素晴らしい自然と古代遺跡が姿を現した。目を覚ましたパズーとシータは茫然とその景色を見つめる。そして自分達が遂にラピュタに到達したのだと気が付く。そこへ園庭用のロボットがやって来る。ロボットは園庭を見回すと2人をある所へ案内する。そこには石碑が建てられていた。
映画『天空の城ラピュタ』の結末・ラスト(ネタバレ)
ラピュタの別の所では爆発が起きていた。ムスカ率いる軍隊が突入してきていたのだ。軍は城内の宝を根こそぎ漁っていた。タイガーモスの面々は捕まり縄で縛られていた。空賊はすぐに縛り首である。パズーとシータはドーラ達の救出に向かう。軍が宝に眩んでいる間、ムスカ達諜報員は別行動を取ってラピュタの中枢を目指していた。当初の目的はラピュタの発見と探索であったがムスカの本当の狙いはラピュタを掌握し、自分の物として世界を支配する事だったのだ。パズーとシータはドーラ達の救出に向かっている途中でムスカに見つかってしまう。ムスカはシータを捕らえ、パズーには銃撃を加えた。パズーは何とかその攻撃を搔い潜り、ドーラの足元まで来る。そして縄を切り、逃げる様に告げる。そんなパズーにドーラは隠し持っていた大砲を渡した。
一方、軍の方は混乱していた。ゴリアテの無線機がムスカによって壊されていたのだ。ムスカの裏切りを知った将軍はスパイ狩りと称し、ムスカを捕まえる様に部下達に命じる。ムスカはラピュタを操る中枢に近づいていた。そして、中枢には巨大な飛行石があり、ラピュタの技術が結晶されていたのだ。そして、ムスカはそのラピュタの技術を操作し始める。ムスカもまたシータと同じく王族としての旧い名前を持っており、ラピュタ王の末裔だった。
軍はムスカに誘導されてラピュタ中枢の球の中に入ってきた。そこでムスカは将軍にラピュタの最大の武器である強力なエネルギー波を披露する。そして、ムスカは将軍達を海に落とした。それに伴って兵士達は逃げ出す。しかし、ムスカはロボット兵を稼働させて兵士達を追撃する。ゴリアテも動き出し、ラピュタに向かって砲撃を開始する。しかし、科学の結晶であるラピュタには歯が立たず、遂にはゴリアテも沈められてしまった。惨い事をするムスカに堪えかねてシータはムスカから飛行石を奪い逃げる。
パズーは何とかラピュタの中枢に侵入する事が出来た。騒ぎの中、木の蔓を伝ったり壁をよじ登ったりと徐々にシータの元へと近づいていた。そして、遂にシータと出会えた。しかし、通り抜ける事が出来ず、シータは飛行石をパズーに託す。ムスカはパズーに向けて銃を発砲。シータの命と引き換えに石を渡すようにと告げてシータを追う。パズーは直ぐに大砲で邪魔になっていた木の根を破壊して後を追う。シータはラピュタの玉座まで逃げていた。しかし、もう走る力は残っていない。ムスカはシータに向けて銃を発砲。シータはお提髪を切られる。そして、シータはムスカと共に死ぬ事を覚悟する。そこへパズーが駆け付けた。パズーは弾が切れた大砲を構えている。そして、シータと話がしたいとムスカに告げる。ムスカは勝利を確信して3分の猶予を与える。パズーはシータにドーラ達を逃がした事を告げて、彼女から滅びの言葉を教えてもらう。そして大砲を捨て、2人は飛行石に手を重ねて滅びの言葉「バルス」と放つ。すると飛行石は激しい光を放ち、ラピュタは崩壊を始める。その衝撃でムスカは視力を失い自由が利かないまま瓦礫の下敷きになってしまった。
パズー達の帰りを待っていたドーラ達はフラップターに乗って崩れるラピュタから脱出する。そして、崩れゆくかつての帝国を見ていた。ドーラはムスカ達からラピュタを守る為にパズーとシータが滅びの呪いを使ったのだと話す。そして、中枢部分を失ったラピュタの飛行石は上層部分の巨大な木と共に更に上空へと昇って行ってしまう。
パズーとシータは無事だった。木の根が2人を瓦礫から守ってくれたのだ。そして彼らが乗ってきた凧も無事で2人はそれに乗ってラピュタを後にする。2人は脱出したドーラ達と合流する。お互いの無事を祝福し、ドーラ達に別れを告げたパズーとシータは自分達の故郷に帰っていった。
映画『天空の城ラピュタ』の感想・評価・レビュー
実際にこんな秘境の地があればいいのにな思うような美しい天空の城が、宮崎駿さんの手によって再現されているなと思いました。本当に美しくも儚い世界を描くことが出来るんだなと感じました。パズーとシータを支える、地元の人たちや、序盤ではシータの持つ飛行石を狙う空賊である敵も、実際には優しい心を持って二人に接していたりと心温まる人情深いシーンが多い作品となっています。シータがどこかのお姫様なのかな?という事は映画の序盤に、空から降ってきたことによって安易に想像できてしまったので、物語としてはどこか物足りないところがありました。ですが、実際二人の力だけでは、ラピュタにたどり着けず、色々な人の力を借りて発見することができるという部分に関しては、人は支え合って生きているんだなという事が伝わってくるストーリーになっているなと思いました。(女性 20代)
本筋に大きく関わっているわけではありませんが、筋肉を見せて服を破っておかみさんに怒られるダッフィーや、石の声が聞こえるポムじいさんの職人気質が好きです。宮崎駿監督作品のほとんどに出て来る元気なおばあちゃん、本作では「おばあちゃん」というには少し若いですが、ドーラのムチャ振りも好きです。
ラストも、シータとパズーが滅びの言葉を言う時に「覚悟が必要」だと伝わって来る終わり方でとても良かったです。(女性 40代)
非常に幻想的で、壮大な天空の城を主題にした作品。未だにバルスやムスカのセリフなどは、定期的に話題になるほどの影響力がある。王族の末裔といった設定や、巨大なロボット、飛行石など、なかなかまとめきれないような要素が多いが、さすがは宮崎駿監督というべき発想で、しっかりとストーリーが理解出来る作りとなっている。ナウシカと並び、若い世代の方にも是非見て頂きたい作品である。(男性 30代)
いつでも子ども心に戻してもらえ、年代問わず、多くの人に心温まる幸福感を感じさせられる劇映画。
パズーのいつでも前向きな姿勢がグングンと引っ張っていって、同じように旅しているような胸を膨らませるような冒険が待ち構えていて、どこをとっても名シーンで、選ぶことができない。飽きることのない話運びや名言の数々、そして自然の美しさはやはりジブリの世界だなあ、と安心して見ていられる。
一生懸命考えなくてもいい。入道雲を見れば、あの中にラピュタがあるんじゃないか、と思えるだけでも人生楽しくしてくれる、そういう映画です。(女性 30代)
宮崎映画の真骨頂はその作り出す世界の奥行にある。この映画ではそれが顕著で実際には二時間少々の物語が、何年も受け継がれてきた歴史と文化と人生の一つの決着だと錯覚する。どのような映画であれこうした効果はあるものだが、世界観の説明極力省くことでそれが相互の周知であると認識させる脚本づくりが精緻を極めている。映像へのこだわりが注目されがちではあるが、そもそも物語を構成する力が並ではないのだ。(男性 30代)
昔は、大きい雲を見るとその中に天空の城があるのだろうかと胸を膨らませていたものだ。色あせることない名作であることは間違いないが、子供・大人を問わず夢中にさせる映画はジブリシリーズしかないだろう。
パズーとシータが冒険や海賊ドーラ達との交流を経て強く成長する様子は、胸を熱くさせる。天空の城や飛行石、シータの存在など徐々に紐解かれていくラピュタの秘密に子供ながらに感嘆し、この作品にほれ込んでしまった。
大人になって見返すと、最後にパルスを使うパズーとシータの勇敢さに大切なものを教えてもらえた。(女性 20代)
美しすぎる天空の古代遺跡を巡る陰謀とその阻止に奮闘する話。破壊の呪文「バルス」は有名すぎてこの作品を見たことない人でも聞いたことあるのではないだろうか。ジブリの中でも超人気作なので、他に熱血なファンの方が遥かに上手く語れると思うし、正直なところ、小さい頃に一度見たきり、これまできちんと見たことはなかった私が語ったところで、この作品の魅力は引き出せないと思う。
だが、最近になってきちんと見た時、天空に浮かぶ島、城、遺跡、何にしろファンタジーにおいての人々の憧れが宮崎駿さんによってこのように生まれたのはこれまではもちろん、これからも名作として引き継がれていくのだろうなと思うとじんわりするような気持ちになった。そして、なんと言ってもエネルギーがある展開とストーリーだった。こういうゴリゴリのファンタジー作品はそんなに好みではないが、やはり人々に愛されていただけはある。素朴で美しい作品だ。(女性 20代)
何度見ても飽きることなく楽しめる名作。滅びの言葉「バルス」はもちろんのこと、シータがパズーの元に落ちて来るシーンや美味しそうにご飯を食べるシーンなど、大人になっても覚えている名場面や名言がたくさんある。
個人的には、空賊の女頭領ドーラのキャラクターが一番印象に残っている。肝っ玉母ちゃんのようなスカッとする言動が見ていて気持ち良かった。それに、強さや厳しさの中にも優しさがあり、こういう人になりたいなと憧れるキャラクターだった。(女性 30代)
小さい頃に初めてこの作品を見たときは、巨神兵やムスカが怖くてトラウマになり、しばらく見れなかったが、大人になってから見返すと、絵の美しさや魅力的なキャラクターたち(特にドーラ率いる海賊団)と細かな演出に感心してしまう。ストーリーが進むにつれてパズーがどんどんカッコよくなっていったり、シータがいわゆるか弱いお姫様のようなヒロインではなく、芯のある凛とした少女な点にジブリらしさを感じる、王道のアニメ映画だ。(女性 20代)
「人がゴミのようだ!」や、「40秒で支度しな!」などの名(迷?)台詞でもお馴染みの本作。
近年ムスカに至ってはもはや愛されキャラと言っても過言ではないほどにイジられているが、子供の頃は冷血非道なムスカに健気に立ち向かうシータとパズーを、固唾を飲んで見守ったものだ。
飛行石に憧れ、シータとパズーが食べているご飯を真似して作り、滅びの呪文を一緒に唱えた、あの頃のワクワク気持ちを、今でもたまに思い出す。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
あまりにも人気が高く、有名な作品なので人に「見たことがない」と話すと必ず驚かれる今作。私は宮崎駿作品が苦手なので、ファンの多い今作も鑑賞してきませんでした。
友人にしつこく勧められ鑑賞しましたが、やはり好きにはなれませんでした。キャラクターのビジュアルが怖いことも苦手な要素のひとつなのですが、ストーリーが暗く重いところも苦手です。
ファンタジーな物語かと思いきや、人間の汚い部分やエゴが強く描かれていて見ていて疲れてしまいました。ジブリ好きになる道のりはまだ遠そうだと感じます。
子供の頃から何度も観ています。ノスタルジックなテーマ曲「君をのせて」は、思わず口ずさんでしまう大好きな曲です。
この作品は決して派手なイメージではないのですが、すべてのシーンが心に残るといってもいいほど魅力的。名場面ばかりなのであげればキリがありませんが、やはり美しいラピュタの風景と心優しいロボット兵が一番印象的です。
キャラクターでいえば、シータとパズーを鼓舞しながらも温かく見守るドーラが好きです。見張りをするシータとパズーの会話に優しい表情で耳を傾けるシーンは、何度観ても心が温まります。
テレビ放送時、作中のセリフがSNSで多くのファンが投稿したことで、サーバーがダウンしたという伝説を持つ、スタジオジブリの人気作。
亡き父親の追い求めた未開の地ラピュタを夢見るパズー、そして、そのラピュタを支配してきた王家の血を引く少女シータが出会い、その数奇な運命が交わり、天に浮かぶ亡国の地ラピュタへと向かう。
前作のナウシカ以上に、ストーリーがわかりやすくなり、より娯楽的な作品となっており、当時の他の劇場用アニメとある意味一線を画している。
誰もが聞いたことのある歌、最初から最後まで絶えないワクワク感、神秘的な世界観、強烈で魅力的なキャラクターと、たくさんの魅力が詰まった作品だ。
何度見ても新しい発見があり、改めてストーリーの奥深さに気づかされる。
笑いもあり、涙もあり、たくさんの感動を与えてくれる映画ではないだろうか。キャラクターの魅力もまた、この映画を装飾する大きな要素の一部であるように思う。対立するムスカとのシーンなど、ハラハラの連続で目が離せなくなる。
少年と少女、二人の純粋な思いに胸打たれる作品。塔の上でのシータとロボットのやりとりに感動した。敵兵を攻撃するロボットに対して悲しみの気持ちを抱き、攻撃をやめさせるシータ。シータとロボットが心を通わせた瞬間にロボットが撃ち抜かれ、思わず息を飲んでしまった。
もともとロボットたちは動物たちとも心を通わせるような無害な存在。だが、それも人間の扱い方次第で全く違うものに変わってしまうのだという、宮崎駿監督からの進化した現代に向けてのメッセージのように感じた。
『天空の城ラピュタ』の主人公の男の子、パズーがすごく男らしくて大好きです。女の子を守るためにあそこまで頑張れる人はそういないと思います。この映画に出てくるキャラクターは、みんな人情味あふれる人ばかりでそれぞれが魅力を持っています。
この映画で一番お気に入りのシーンは、洞窟の中でご飯を食べるところです。パンに目玉焼きをのせただけのシンプルな食べ物なのですが、なぜかものすごく美味しそうに見えます。細かいシーンにこだわっているせいか、何度も観たくなる映画です。
この作品は、内容もさることながら曲がとても良いです。子どもの頃、学校で歌っていた記憶があります。
天空の城という舞台は夢があります。だれもが一度は想像してみたことでしょう。とてもキレイで美しい世界です。
少年パズーと少女シーターの絆、飛行艇と見どころ満載です。大人がしっかりと楽しめる奥深いジブリ作品でした。
ジブリ作品の中で、1番好きな映画です。人間関係やストーリーが奥深く、映像がとても綺麗でした。主人公のバズがシーターを一生懸命救い出す所とかは純粋で観ていて、こんなふうに誰かに想われたいと思いました。
飛行船が沢山でてきますが、人間は鳥のように空を飛んでみたいと思うから飛行船などがきっと作られたのかなと感じました。
数多くあるジブリ作品で私の中で再生回数は上位になる作品だと思う。
主人公も、もちろん可愛いがパズーが本当に素敵な男の子で見るたびに好きになる。
出てくる登場人物はみんな良い人で、食べ物は全部おいしそう、悪役でさえ根本をたどれば善の人間に見えるというファンタジーの王道だと思う。
そしてなんといっても音楽がとても素敵で壮大な世界観を素晴らしく表現していてよかった。
観た後にはいろいろなことを考える時間をくれる素晴らしい作品。
①有名な都市伝説の真相
本作には都市伝説が2つあります。一つは崩れるラピュタの残骸の中にムスカ大佐がいる!というもので、これは本当に描写されています。小さいので見づらいのですが、残骸が落下していくシーンを何度も繰り返し見れば、「あ、これだ」とわかるはずです。
そしてもう一つが、エンディングが2つある!というもの。これは最も有名な都市伝説の一つで、ご存じの方も多いでしょう。ジブリは公式に否定していますが諸説あります。私が支持している、というかこれで確定だろうと思っているのは「局が独自に用意したエンディング(キャスト紹介)に使われた、劇中にないイラストが誤解を呼んだ」という説。ファンタゴールデンアップルと同じで結論が出ない都市伝説なんでしょうが、正解は多分これです。
②ラピュタのロボットの正体
ラピュタといえばムスカ大佐とロボット。心優しくも高い破壊力を持つロボットは、実は宮﨑駿のスターシステムによる使い回し登場だったんです。ロボットはTV版『ルパン三世』で既に登場していましたが、『ラピュタ』のロボットとは造形が異なりました(プロペラが付いているなど)。宮﨑駿があまりに気に入ってしまったので、映画で再投入したんですね。作品の象徴的なキャラクターは、実は使い回しだったんです。
ジブリ作品で最も人気のある作品で、とても高く評価されていますが、私は若干冷めたスタンスを取っています。ファタジーとしては『ナウシカ』の方が優れているではないか、という立場です。それでも『ラピュタ』はかなり面白い作品ですし、本当の意味で子どもから大人まで楽しめる娯楽ファンタジー・アニメ映画として右に出る作品はないでしょう。
最近は「バルス!」ばかりが注目されていますが、序盤から迫力のあるアクションを展開しているし、心的描写がかなり優れていることも忘れてはいけません。また、宮﨑駿が大好きな飛行機が、彼の作品の中で初めて大々的に用いられていることも注目です。宮﨑駿の初期衝動(色んな意味で)がガッツリ盛り込まれている傑作です。