映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の概要：とうとうモルドールへとたどり着いたフロド達。しかし、悪の魔の手もまた、彼らへと迫っていた。彼らの旅の行方は果たして。映画史に名を残す名作、ここに完結。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の作品情報
上映時間：203分
ジャンル：ファンタジー、アドベンチャー
監督：ピーター・ジャクソン
キャスト：イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、ヴィゴ・モーテンセン、ショーン・アスティン etc
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の登場人物（キャスト）
- フロド・バキンズ（イライジャ・ウッド）
- サウロンの狙う指輪を破壊する命を受けた青年。少しずつ、その魔力に感化されつつある。
- サムワイズ・“サム”・ギャムジー（ショーン・アスティン）
- フロドの親友で、付き人。何においてもフロドを守るべく動く。
- ガンダルフ（イアン・マッケラン）
- 強大な力を持つ魔法使い。フロド達と共に旅をする。
- アラゴルン（ヴィゴ・モーテンセン）
- ゴンドールという国の王位継承者。今回彼に、新たな武器が手渡される。
- ゴラム（アンディ・サーキス）
- 指輪の前の持ち主で、指輪に対して強い執着心を持っている。サムとフロドの仲を引き裂く。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』のネタバレあらすじ（ストーリー解説）
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』のあらすじ【起】
かつて、この世に襲いかかった強大な悪、冥王サウロン。戦いに敗れ表舞台から姿を消していたサウロンだったが、彼は未だその野望を捨ててはいなかった。強力な魔力を持つ指輪の力を用い、この世に復活を果たそうとしていたのである。
そして、フロドとサムは、その指輪を完全にこの世から消し去るため、モルドールにある滅びの山へと向かっていた。しかし、そんな彼らの仲を引き裂こうとする者がいた。かつての指輪の所有者であり、指輪を取り戻したいゴラムである。ゴラムの卑怯な策略にハマり、仲違いをした二人はここにきて別々の道を歩むことになってしまう。
一方、離れ離れになっていたメリーとピピンを探すため旅をしていたアラゴルン達は、無事彼らと再会を果たす。しかし、そんな時、彼らの耳に悪いニュースが飛び込んでくる。なんと、サウロン一味がゴンドールを狙っているというのだ。そして、ゴンドールとはアラゴルンが生まれ育ち、そして、いずれ彼が治めるべき国だったのだ。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』のあらすじ【承】
サウロンの侵攻を止めるべく、彼らは急いでゴンドールへと向かう。ゴンドールに着いた彼らを出迎えたのは、執政の地位に就くデネソールという人物だった。彼は、以前アラゴルン達と旅を共にし、そして、命を落としたボロミアの父親だった。アラゴルンはデネソールに危機を伝え、ローハンに援軍を求めるべきだと進言するが、しかし、デネソールはそれを受け入れようとはしない。彼は、王位継承者の身でありながら、長年国を不在にしていたアラゴルンに不信感を抱いていたのだ。
そんなセオデンを見て、アラゴルンは自分の力でなんとかしよう、とセオデンにかけ合い兵士を招集する。そんなアラゴルンのもとに、一人の人物がやってきた。エルフ族のエルロンドである。
エルロンドは、アラゴルンに一本の剣を差し出した。それは、『アンドゥリル』と呼ばれる伝説の剣で、王の証ともされていた。その剣に認められた者は、なんと死者の軍団を操ることができると言われているのである。アラゴルンは、国を守るため、剣を片手に死者の道へと向かうのであった。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』のあらすじ【転】
仲間と共になんとか死者の道へと辿り着いたアラゴルン。そして、剣の力を使い、死者達に呼びかけるのだった。一方、デネソールの息子、ファラミアは攻め入ってきたオークの大軍との戦いを強いられていた。実力者であるファラミアだが、オークの持つ凶悪な力に敗北してしまう。
その一報を聞いた父親であるデネソールは、もう一人の息子まで失った、と混乱状態に陥ってしまう。最早国を率いることができないデネソールに代わり、ガンダルフが指揮をとることとなる。そして、ガンダルフの指揮のもと、彼らはサウロンの軍勢と戦うことになるのだった。その戦いの最中、ガンダルフはなんとかファラミアを助け出すことに成功する。
一方、ゴラムの策略にはまっていたフロドとサムであったが、いち早くサムがその策略に気がついた。サムは慌ててフロドを追うが、その頃フロドはシェロブという大蜘蛛に襲われていた。サムは自らが傷つくことも厭わず、フロドを助け出すのだった。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の結末・ラスト（ネタバレ）
剣に認められたアラゴルンは、死者の軍団を引き連れゴンドールへと向かった。そして、ゴンドールに攻め入ってきたオーク軍に勝利するのだった。そのまま、アラゴルンはフロド達を助けるべくモンドールへと向かう。
一方、フロド達はとうとう滅びの山に辿り着いていた。指輪の魔力と戦いながらも、フロドは指輪を火山口に投げ捨てようとする。それを阻もうとしたのは、指輪を狙うゴラムである。そして、ゴラムは指輪を抱いたまま、満足気に火山口に沈んでいったのだった。
頼りであった指輪が破壊され、復活の術を失ったサウロンも消滅し、この世には平和が戻った。アラゴルンはゴンドールの王位を継ぎ、そして、ホビット達はホビット庄へと帰還した。しかし、指輪の魔力によって、フロドが受けた傷は大きかった。フロドは、自らの傷を癒すため、ヴァリノールという神の国へと旅立つことになる。そして、フロドは長年彼を支え続けてくれたサムに感謝を告げ、新たな冒険に出るのだった。
映画『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の感想・評価・レビュー
ついに壮大な物語が完結するが、これまで積み上げたエピソードが当初の目的を達成する為に集約されていく。
決戦の地となるゴンドールにバラバラだった仲間が集まる展開は非常に熱い。
相変わらずフロドとサムは孤立無援な旅を続けていくが、それでも強い意志で達成しようとする姿は感動を呼ぶだろう。
何よりフロドとサムの友情が指輪の持つ力を凌駕した瞬間は鳥肌モノである。
もちろん、陥落寸前だったゴンドールに死者の軍団を引き連れたアラゴルンの救援は目頭が熱くなるほどの感動を覚える。
そして、ついにサブタイトルともなる「王の帰還」を果たしたアラゴルン、指輪を見事に葬り去ったフロドの活躍など、長い旅を締めくくるラストの平穏なシーンは誰もが納得する結末であるのは言うまでもない。（男性 30代）
今までバラバラに冒険してきた仲間たちの活躍や、再会があったりと、物語がまとまっていくのが気持ち良かった。フロドとサムの決裂や、メリーとピピンと再会したアラゴルン達や、エルロンドから渡された一本の剣の存在など、一つ一つが見所であり、重要なシーンがたくさん詰まっていた。最後まで指輪を奪おうとしていたゴラムが、指輪と共に火山口へ落ちていくシーンや、サウロンが滅びていくシーンにほっと安心した。その後、アラゴルンは王位を継ぎ、フロドは傷を癒すための旅に出る最後も、全て終わったのだと感じられ、安堵の気持ちになった。（女性 20代）
ファンタジーの金字塔と言えば指輪物語。その完結編です。公開から17年ほど経ちますが、私は未だにこの映画を超えるファンタジー映画を観たことがありません。そのくらい強烈に印象に残っている作品です。特殊メイクやCGを駆使して架空の生物や種族などを描いていますが、ホビットと人間の身長差は遠近法を使用するなど古典的な方法も使われていて撮影の裏側を知るのも楽しい作品です。
旅の始まりから献身的にフロドを支えるサムやこれまで戦い尽くしだった旅の仲間の最後に感動するのはもちろん、指輪を葬り去る使命を背負ったフロドのラストに涙が止まりませんでした。
ファンタジーや長いシリーズものだから…と敬遠している人にもおすすめしたい映画です。（女性 20代）
ロード・オブ・ザ・リングシリーズ第3作目。人間たちも巻き込み、さらなる大きな戦いの予感が迫っていく。たくさんの死を目の当たりにし、それでも旅を続けなければならない苦痛がひしひしと伝わってくる。不気味な敵たちの力が強まっていることにさらに恐怖が高まっていく。魔力が高まっている指輪に惑わされないことが困難になっていく中、緊張感がどんどん高まっていく感覚は誰もが持つものだろう。まさか、という考えもよぎる、最後まで安心できないところがまたおもしろい。（女性 30代）
長きに渡った旅がやっと終焉を迎えました。みんな良かったねぇと拍手を送りたくなるフィナーレに相応しいラストで感動し胸が熱くなりました。フロド、アラゴン、レゴラスたち皆頑張ったけど、一番の功労者はサムだと思います。指輪の力やゴラムに翻弄されるフロドを見事に正しい方へ導き、指輪を破壊させたサム。ただのファンタジーでは無く、心の葛藤や人間の愚かさなどダークな面も描き、しっかりと心に訴えかけてくる作品で、重厚な物語でした。壮大な旅がやっと終わり、嬉しいけど少し寂しくもあります。時間がある方は是非フロドのお父さんの物語「ホビット」三部作から見て頂きたいです。（女性 30代）
壮大な三部作を締めくくるにふさわしい最終章。
劇場版201分というシリーズ屈指の長丁場だが、一瞬たりとも目が離せない展開なので飽きている暇はない。
あれだけたくさんの死線をくぐり抜けてきた割には、主要メンバーは殆ど無事という予想外のハッピーエンドで嬉しかった。
語りたい部分はたくさんあるが、とにかくエオウィンの「私は男ではない！」が格好良すぎて他がかすんでしまった。ファラミアと幸せになってほしい。（女性 30代）
何本も映画を作るよりも3部作くらいで長編映画にした方が飽きがこなくていいかもしれないと思わせてくれるファンタジー作品です。3作目はラストまで明るいシーンはないですが、バタバタ主要キャラクターが死んだりしないので安心して観ていられます。
最終章なので各キャラクターの見せ場もあり、感動するシーンも多いです。魔力で人を狂わせてきた指輪の最後はあっけないようで、なんだか納得してしまう、印象に残るシーンでした。
この作品では、フロドが主役というよりもアラゴルンのような気がします。（女性 30代）
最終作だけあって、盛り上がる戦闘シーンや決着に胸が躍る。もう駄目だと思った時の援軍の到着はベタだけれど興奮してしまう。
そんな中、フロドやサムのホビットというこの世界観の中での弱い存在が、サウロンを倒す展開になるのはある意味興味深い。人それぞれ役割があって、その役割をそれぞれが守ることによって強大な敵に立ち向かうことができるのだ、というメッセージを感じて胸が熱くなった。
きっとこの先何度も繰り返してみることになる映画だ。（男性 30代）
最終巻と言えど、指輪を葬るまでの道のりがとにかく長くて、自分自身に置き換えた時に絶対に諦めるだろうなと、その一寸先ですら闇の状況に気が遠くなり、おかしくなりそうでした。夜明け前が一番暗いという言葉が心に染みます。あともう少しでゴールの直前が一番辛い、そこを乗り越えるか乗り越えないかで結果は大きく変わるのだと、人生論にまで発展するようなこの作品は、文字通り素晴らしい大作でした。（女性 20代）
みんなの感想・レビュー
ファンの方に嫌な思いをさせてやろうとは思わないのだけど、世界中で褒められているんだから私一人が反旗を翻したところで何の痛痒もあるまい。「いきなり幽霊の大群が出てきて敵軍を瞬く間に滅ぼして、はいおめでとう」という気分に私はならなかった。せめて「戦争前に時間を稼ごうとするけど無理だった」くらいはしてくれないと、なぜ戦ってたのかという気分になる。シリーズのクライマックスとして映画史に残る作品なんだろうけど、火山では、いちいち長い。さっさと捨てろ。と思い、最終戦争で唖然とする人もそんなに少ないわけじゃないと思いたい。
一つの指輪をめぐる長い旅のお話はこれで終わりです、ガンダルフの人を信じる心・アラゴルンの絶対にあきらめない心、常に冷静にしかし力強く戦い続けたエルフのレゴラス・粘り強くそしてレゴラスを友と認めたドワーフのギムリ・好奇心と機転を利かせてピンチを切り抜けて来たメリーとピピン・けっしてフロドから離れず誠心誠意尽くすサム、そして冥王サウロンの魔力に浸食されながら旅をし続けたフロド。それぞれが全力で戦い中つ国の平和を勝ち取りました。
そこでハッピーエンドのはずですがフロドだけは違いました、長くサウロンの魔力にさらされ、ナズグルに刺された傷も癒えないままだったのです。元の生活は送れないと悟ったフロドはビルボとガンダルフとともにエルフの国へと旅立っていくのです。長いお話ですがぜひ最初から通して観てほしい映画です。
①フロドたちの試練と指輪の最期
アラゴルン達の旅はオークとの直接的な戦いなのですが、フロドとサムは隠れるようにして滅びの山へと向かいます。それはアラゴルン達と比べて楽なように感じますが、ある意味もっとも過酷な旅だといえます。オークに見つからないように道なき道を歩き、夜も不安であまり寝る事ができません。さらに道案内をするゴラムは改心したように見えますが実は悪い部分が戻ってきてフロドから指輪を取り戻すために巨大なクモの巣へと迷いこませてしまいます。
エルフのガラドリエルからもらったエアレンディルの光で何とか追い払ったと思われたクモに不意打ちをくらって毒を体内に注入されたフロドは仮死状態になってしまいます。それを見つけたオークたちに塔へと連れて行かれたフロドを決死の覚悟で助けにいくサム、どんなに辛い言葉を投げつけられてもフロドについてきて常に励まし続ける彼に何度も助けられるフロドでしたが、最後は指輪の魔力に押しつぶされて抜け殻のようになってしまいます。
ゴラムが必死に指輪を取り戻そうとする姿をみて捨てる事を改めて決意しますが、結局魔力に負けて指輪を山に捨てる事を拒否してしまいます。だがゴラムは諦めずにフロドの指ごと指輪を齧り取り恍惚の表情のまま指輪とともに滅びの山のマグマに呑まれてしまいました。