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映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』の概要:夫の演奏旅行でイタリアにやってきたジェーン。1人イスキア島を訪れた際に声を掛けてきたのは19歳の青年ケイレブだった。ケイレブと過ごす時間の中で、ジェーンは自分の人生を考える。熱気を帯びたイタリアの景色を背景に、哀愁漂うビオラの音色が男女の関係を静かに動かしていく。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』の作品情報

ラブ・アフェア 年下の彼

製作年:1995年
上映時間:90分
ジャンル:ラブストーリー
監督:ダニー・テイラー
キャスト:ジェンナ・ボナー、ウィル・ポッター、ロバート・L・ニューマン、レーリン・サールマン etc

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』の登場人物(キャスト)

ジェーン(ケイト・ボスワーズ)
フリーのライターで専門はイギリス文化。夫であるレオナルドの演奏旅行に付き添い、イタリアに降り立った。旅行の間に祖母の戦争体験を通して第二次世界大戦を新たな視点で切り込んだ本を出版させようとしている。
レオナルド(イド・ゴールドバーグ)
ビオラ奏者。今回イタリアで演奏会があるため妻のジェーンも連れてきた。ジェーンの心の内がなかなか読めない。
ケイレブ(ジェイミー・ブラックリー)
イスキア島に居候している19歳。大学には進学せず、イタリアで行われているイルカとクジラを研究するボランティアに参加していた。しかし、1ヵ月で辞めそのままイスキア島に居ついている。
ジェーンの祖母(クレア・ブルーム)
声のみの出演。ジェーンから第二次世界大戦時の様子を聞かれ、渋々引き受ける。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のあらすじ【起】

ジェーンは夫、レオナルドの演奏旅行のため一緒にイタリアの地へと降り立った。駅に着くや否やひったくりに遭い、財布を盗まれてしまう。ホテルに到着し、レオナルドがクレジット会社に再発行の手続きを取っている時、ジェーンはカバンの中から1本の録音テープを取り出す。ナポリにいる2週間の間に祖母の第二次世界大戦の体験を書き起こそうと思ったからである。レオナルドに無事に本が完成するといいな、というひと言がジェーンにとっては皮肉に思えてしまう。夜、デヴィッド・F・ウォレスの本を読んでいる夫に対し、ウォレスは変化のない毎日に絶望したのではないか、と問いかける。しかし、その話題は気が滅入るから止めてくれ、と言われてしまう。

ジェーンは翌日、祖母の録音テープを聞きながら市内観光に繰り出す。そして、フェリーでイスキア島へ出かけることにした。通りすがりの青年、ケイレブにアラゴネーゼ城がどこにあるかを尋ねると、勝手にケイレブもジェーンに付いて来るようになった。最初は、ジェーンにちょっかいを出すケイレブを鬱陶しく感じていたが、次第に心を開き、一緒に夕食をとることにする。夕食の席で、ジェーンは妊娠をきっかけにレオナルドと結婚したが流産したことを打ち明ける。そして、本の執筆が無理だと言ったレオナルドに対してケイレブは、そんなこと気にするなとジェーンを励ます。

食事も済んだところで、ケイレブはジェーンを連れて全速力で走りだす。勘定を済ませてなかったのかと焦るジェーンだったが、実はジェーンが化粧室に行っている間に済ませていた。全てはジェーンを騙す小子芝居だったことがわかり、ジェーンは笑いだす。最終のフェリーの時間となり、ケイレブに電話番号を聞かれるもジェーンは断り、ホテルに1人戻る。

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映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のあらすじ【承】

ケイレブと別れた翌日の朝にジェーンはホテルに戻る。そのことにレオナルドは何も咎めなかった。ジェーンがベッドから目覚めると、レオナルドから昼食を一緒に取ろうと置き手紙が残されていた。市内のカフェで、昨日ケイレブという19歳の青年に会い、若くて眩しかったと話す。するとそこへ、ケイレブが姿を現す。

3人で少し談笑した後、ケイレブはレオナルドがいる前でジェーンの手に自分のいる住所を書き込む。レオナルドが仕事場へ向かった後、また1人でジェーンは市内散策を始める。すると、後ろから待ち伏せしていたケイレブに声を掛けられる。彼は昨夜ジェーンが忘れられずに朝1番のフェリーに乗ってジェーンを探しに来たのだった。

人通りのない路地裏でジェーンはケイレブにキスをされる。ジェーンのことを美しいと言うケイレブに心を動かされ、ジェーンはキスに応じてしまう。しかし、正気に戻ったジェーンはケイレブを突き放す。ホテルに戻りシャワーを浴びている時、自分の手にケイレブの住所が書かれていることに気が付く。ジェーンはシャワー室から出るとその住所をノートに書き込み、手で消したのだった。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』のあらすじ【転】

ケイレブとキスをしてしまった夜、レオナルドが演奏に疲れて帰宅する。レオナルドに抱きつくも、練習をしなければならないと言われジェーンを優しくいさめるレオナルド。ジェーンはまたしても心細さを感じてしまう。

翌日、ジェーンは朝1番のフェリーに乗ってケイレブの家を訪れる。ジェーンはケイレブと海岸を歩いたり、海で泳いだりして過ごす。ジェーンはレオナルドの時とは違い、無邪気に、はしゃぎながら過ごすことができたのだった。そしてケイレブと過ごす時間はとても落ち着くのだった。

翌日、携帯を置いて朝帰りしたジェーンをレオナルドは初めて咎める。ジェーンが改めて「話がある」と言うと、仕事があるから、と出て行かれてしまう。仕事から帰って来たレオナルドにジェーンは「自分たちは結婚生活で得たものはあるか、意義を見出そうと躍起になっていないか」と質問を投げかける。しかし、レオナルドは質問の意味がわからない、とジェーンの質問をかわしてしまう。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』の結末・ラスト(ネタバレ)

ケイレブと知り合うようになってから、ジェーンとレオナルドの距離はますます遠くなるのだった。ジェーンは次の日もケイレブと逢瀬を重ねる。ジェーンはケイレブに、バックパッカーの友人と一緒にチベットに行くので付いてきてほしい、と誘いを受ける。

レオナルドが演奏会から戻った時、ジェーンはテーブルで祖母の録音をノートに書き綴っていた。執筆の調子はどうか、との質問にジェーンは「最後のカギを見つけた」と返答する。そして、今度はジェーンがレオナルドに、自分たちは話さないことがありすぎる、と切り込む。そして、ジェーンが妊娠できない身体であることをレオナルドが直視しようとしていない、と責める。そして、レオナルドと別れてケイレブと一緒に旅しようと思うと打ち明ける。
レオナルドは持っていたグラスを壁に投げつけるも正気を取り戻し、帰りの旅券を取り出しながら、駅で待っているとチケットを棚の上に置く。

帰国する日の朝、目覚めたジェーンの横にはケイレブがいた。悲しく黙っているケイレブの額にキスをし、ジェーンはケイレブの元を去る。レオナルドとの約束時間、レオナルドは駅でうろうろしながら待っていた。そこへジェーンがやって来る。レオナルドは安どの表情を見せるも、ジェーンは優しく微笑みながら、レオナルドの目の前で反対側の列車に乗って行ってしまう。ジェーンは列車の中で祖母の録音テープを聞きながら執筆に勤しんでいた。

映画『ラブ・アフェア 年下の彼』の感想・評価・レビュー

ジェーンの行動が自分勝手でレオナルドが可哀そうだという感想をよく見かけた今回の映画。しかし、ジェーンの最後の行動によってレオナルドが自由になったと見ることはできないだろうか。子供ができない身体のジェーンと結婚したことにより、父親になる夢は一生叶わなくなった、しかし結婚した責任がある以上ジェーンを愛し続けなければいけない。だからこそ、そのことに蓋をし、できる限りのことをしてきた。確かに別れは辛いものだが、「時は移ろう」のだ。いつかこの出来事が彼の残りの人生を明るいものにしたと、思えるようになればいいなと思う。(MIHOシネマ編集部)

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