映画『マシンガン・プリーチャー』の概要:麻薬密売人だったサムは出所後、妻を通じて信仰に目覚める。教義に従い、荒れた暮らしぶりを改めるようになり、家計は見違えるほど改善された。サムの信仰心は厚くなっていく。礼拝に出向いた際、ウガンダの惨状を聞いたサムは、自分にできることを模索する。
映画『マシンガン・プリーチャー』の作品情報
上映時間:129分
ジャンル:伝記、戦争
監督:マーク・フォースター
キャスト:ジェラルド・バトラー、ミシェル・モナハン、マイケル・シャノン、キャシー・ベイカー etc
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映画『マシンガン・プリーチャー』の登場人物(キャスト)
- サム・チルダース(ジェラルド・バトラー)
- 元麻薬密売人。出所後、とある事件で自衛のために人を殺してしまう。罪を悔いて洗礼を受けてからは生活を改め、家族と信仰のために生きるようになる。
- リン・チルダース(ミシェル・モナハン)
- サムの妻。元ストリッパーだったが、サムの服役中、洗礼を受けて生活を改める。サムにより良い生き方をしてもらおうと、宗教に導く。
- デン(スレイマン・スイ・サヴァネ)
- スーダン人民解放軍の兵士。弱者のために身を挺して戦うサムに共感し、彼の事業を率先して手伝う。
映画『マシンガン・プリーチャー』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『マシンガン・プリーチャー』のあらすじ【起】
2003年の南部スーダン。夜も更け、静まり返った村を突如神の抵抗軍の兵士が襲撃した。銃声と悲鳴が響き、松明の炎と村人の血が村を染めていく。兵士に捕えられた村の子供は、棍棒を渡される。兵士はそれで母親を殺せと言うのだ。兵士にナイフで頬を切られた少年は、怯えた眼つきで母親を見ると、静かに棍棒を振り上げた。
数年前のアメリカ、ペンシルバニア州。刑期を終えたサムは荷物を受け取り、刑務所を出た。出口のすぐ傍には車で迎えにきた妻のリンがいた。久し振りに家に帰ってきたサムを母と娘が迎えた。サムはリンに仕事はどうしたのかと聞く。リンはストリッパーの仕事は止めて、工場に勤めていると言った。どうして態々稼げない上に、重労働の仕事を選んだのかと責めるサム。リンが転職したのは、娘を託児所に入れ、医療保険に加入するためだった。サムはリンにストリッパーに戻れと命令する。リンはそれに応じず、サムは腹を立て、家を出ると自慢のバイクに乗って仲間のいるバーに向った。
映画『マシンガン・プリーチャー』のあらすじ【承】
昔の仲間たちはサムを歓迎した。仲間から貰ったクスリで高揚感に浸るサム。気付けば彼は自宅に戻っていて、リビングの床の上で目を覚ました。その晩、サムはショットガンを携え、仲間と共に薬物の売人を襲撃した。その帰り、奪った薬物を堪能しながら車を走らせていると路上にヒッチハイカーを見つけた。サムは乗せてやることにした。ヒッチハイカーはダンショアに行きたいと言う。しかし、そこはサムの家を越えた先にあった。サムは途中のマクルーアまでなら連れて行けると提案する。すると、ヒッチハイカーは、ダンショアまで連れて行けとナイフで脅してきた。サムはヒッチハイカーからナイフを奪い、それで相手を殺すと遺体を路上に放り捨てた。
帰宅したサムは返り血を洗い流し、妻に救いを求める。リンはサムを教会に連れて行くことにした。サムは洗礼を受けた。
サムは日雇いの工事作業員として働き始め、家族のために生きることにした。一心同体だったバイクも手放した。献血に行き、血を売ることもした。サムは真っ当な人間になろうとしたのだ。ある日、サムの家をハリケーンが襲う。サムは銃で床に穴を開け、娘と妻を隠すと、自分の身体で穴を塞いだ。家が揺れ、家具が倒れる。家は崩壊してしまったが、家族は無事だった。
ハリケーンの襲来は悪いことばかりではなかった。沢山の家が倒壊したため、沢山の仕事ができた。雇われ大工だったサムも、自分の会社を持つまでになり、これまでよりも大きな家に住めるようになった。
映画『マシンガン・プリーチャー』のあらすじ【転】
家族で通っていた教会に講師としてウガンダからレリングという名の博士がやってきた。サムは彼の話に感動し、アフリカに行くことを決めた。建設関係で自分も現地の人たちの力になれるかも知れない。数週間の約束で、サムは北部ウガンダに出発した。
サムは仕事中、スーダン人民解放軍と知り合った。デンとマルコという名の兵士はサムの仕事ぶりを眺めていた。
サムはスーダンへと行こうとしていた。仲間からは戦時中だぞと忠告を受ける。沢山のことを知りたいと願っていたサムはデンに案内を頼んでスーダンに向った。車中、サムとデンは自分たちのことについて語り合った。そこで、サムはデンの家族が神の抵抗軍という組織に殺されてしまったことを知る。
サムはスーダンの難民キャンプにやってきた。サムは惨状を目の当たりにする。その晩、デンはサムに何を求めてここに来たかと問われた。サムには答えを出せなかった。沈黙していると外が騒がしいことに気付いた。外の村から沢山の子供たちがやってきて、路上で寝始めたのだとデンは言う。神の抵抗軍は、真夜中に村を襲う。だから、村よりも難民キャンプの路上の方が安全だというのだ。サムは部屋に入るだけの子供を自分の部屋に呼び込み、そこで寝るよう促した。
明くる日、サムは神の抵抗軍に襲撃されたばかりの村に案内された。家は焼け落ち、沢山の死体が転がっていた。子供たちは死体に寄り添い、泣き続ける。サムが茫然としていると傍で爆発があった。駆け寄ると両脚を失った少年が血を流していた。地雷を踏んでしまったのだ。サムは少年の死体を抱き抱え、涙を流した。
映画『マシンガン・プリーチャー』の結末・ラスト(ネタバレ)
アメリカに戻ってからも、サムは自分が見た惨劇が頭から離れなかった。サムは寝ずに、設計図と向き合った。家の傍に麻薬中毒者も娼婦も分け隔てなく迎え入れる教会を建てること、それから、スーダンに孤児院を作ることを計画したのだ。家計を切り詰めることになるが、妻はサムの行いを賞賛した。
教会を建てると、サムは再びスーダンに向かい、デンと合流した。土地を買い、スーダン人民解放軍の護衛を受けながら、サムは孤児院の建設を始めた。
ある晩、サムがアメリカから持ってきた娘の遊戯会の録画映像を観ていると、神の抵抗軍が襲撃してきた。デンたちが戦っている中、サムは子供たちを避難させた。サムも銃を手にして敵と立ち向かう。神の抵抗軍を退けることには成功したものの、仲間を失い、折角立てた孤児院も破壊されてしまった。絶望したサムはリンに苦悩を打ち明けた。子供たちは家を焼かれた。それでも彼らは生きている。リンにそう励まされたサムは再び仕事に戻った。
鉄柵を設置し、敵の襲撃に速く気付けるよう草を刈る。対策を施し、孤児院は完成した。遂に平和が築かれた。そう思ったある日、近くの村から瀕死の子供が運び込まれる。外ではまだ沢山の子供が死んでいた。見過ごすことはできないと、サムは救援にでかけた。
道中、サムたちは神の抵抗軍の襲撃を受けた。敵は少年兵を連れていた。白人のサムを神父だと勘違いした少年兵は自分たちを率いていた神の抵抗軍を裏切り、投降した。
帰国すると、リンは教会で託児所を始めていた。妻の行いに着想を得たサムは、知り合いに寄付を募って回る。しかし、アメリカも不景気だった。辺りに失業者が溢れているのに、遠くの子供を救うのは難しいと断られてしまう。サムは自分の銃と車を売り捌き、スーダンの孤児院に遊具を建設した。子供たちは歓声を挙げた。子供たちばかりか、護衛の兵士までもが遊具を楽しんだ。
孤児院に沢山の軍人が現れた。神の抵抗軍がサムに懸賞金をかけたため、解放軍が警備を増やしたのだ。やってきた兵士の中には解放軍のリーダーもいた。リーダーはサムを賞賛し、ロシアとの和平交渉に同行してくれないかと頼んできた。サムは現場でまだやることがあると言って断る。リーダーはいつか共に来てほしいと言い、孤児院を後にした。
サムの下に子供を救って欲しいという依頼があった。現場に駆け付けると、狙撃手に襲われた。救援依頼は敵の罠だったのだ。サムは敵を返り討ちにした。しかし、狙撃手の姿を見て、彼は愕然とした。サムが殺した狙撃手は少年兵だったのだ。
いつしかサムは神の抵抗軍を狩る神父と呼ばれるようになっていた。現地の人々は、彼は天使の加護を受けていると賞賛する。その反面、海外からやってきた医師団はサムを非難した。サムが戦っている神の抵抗軍もリーダーも信奉者から天使の加護を受けていると見做されていたのだ。
神の抵抗軍との戦い、道端に積み上げられた子供の死体の山。それらを目の当たりにして、サムの信仰心は歪んでいった。家の向かいに建てた教会で、神を信じることよりも神のために戦うことを訴える。人道支援のための資金の融資を受けるため、賃貸業者を怒鳴りつけたりもした。
自宅でテレビを見ていると、解放軍のリーダーが殺されたというニュースが流れていた。サムは愕然とする。その最中、娘が友人とプロムに行くためリムジンを借りたいと言い出す。娘の贅沢を許せず、サムは怒鳴りつけた。その様子を見て、リンはサムの変貌を非難した。
神は誰も救わない。子供を救っているのは自分だ。神を見限ったサムは、事業を放棄し、スーダンに戻った。サムの変貌を、デンは不安視した。解放軍の兵士も、サムの下では戦いたくないと言う。助けは要らないとサムは友人を追い払った。
自室で一人、孤独に思い悩むサムの下に、彼が救った子供が現れた。少年はサムに寄り添い、母親を殺したときの話をした。少年は母親を棍棒で殴りつけた。そうしなければ、自分と弟の命はないと脅されたから。心を奪われたら、奴らの勝ちだ。心を失くさないで、と少年はサムに懇願した。明くる日、サムは心改め、子供たちとボールで遊び、娘に電話をかけた。愛していると伝え、サムと娘は仲直りをした。
現在も、サムはスーダンを神の抵抗軍から解放するため、現地に留まり戦い続けている。
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