映画『死霊のはらわた(1981)』の概要:1981年のアメリカのホラー映画です。本作はサム・ライミ監督が一躍有名になった作品で、ホラー界ではレジェンド的な存在の映画です。最近同監督がドラマ版を作った事もあり、再注目されている作品です。
映画『死霊のはらわた』の作品情報
上映時間:86分
ジャンル:ホラー
監督:サム・ライミ
キャスト:ブルース・キャンベル、エレン・サンドワイズ、ベッツィ・ベイカー、ハル・デルリッチ etc
映画『死霊のはらわた』の登場人物(キャスト)
- アッシュ(ブルース・キャンベル)
- 本作の主人公で顎に特徴のあるイケメンです。謎の古書で死霊達を蘇らせてしまい、地獄の様な体験をします。続編の主役も同じ俳優が演じています。
- シェリル(エレン・サンドワイズ)
- アッシュの友人のお姉さんです。生真面目な女性ですが、死霊に乗り移られて下品な行動をしだします。アッシュ達の手によってバラバラにされます。
- リンダ(ベッツィ・ベイカー)
- アッシュの友人の恋人です。一番初めに死霊達の餌食となります。みんなの知らない所で森の中で一人、木の枝に犯されてその命を落としてしまいます。
映画『死霊のはらわた』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『死霊のはらわた』のあらすじ【起】
アッシュはある山奥の小屋に向かってました。友人達とキャンプしに行くのです。仲の良い友人達とのドライブはとても楽しく、小屋までの道程はあっという間でした。小屋に着くまでのアッシュ達は常に歌い続け、ラジオを流しっぱなしでした。しかし途中でラジオが壊れて少し白けましたが、一人がアカペラを歌い出すとみんながそれに乗り出し、アカペラでの合唱が始まりました。
アカペラを歌っているといつの間にか小屋の付近まで着きました。仲間の一人が地図で確認しながら、慎重に山の中へ車を走らせて行きました。山の中をずっと進んで行くと、小さな古ぼけた小屋が見えました。小屋は大層古臭くボロかったのですが、アッシュ達には気にならない程度で、そのまま小屋の横に車を停めました。
アッシュ達は車の中から荷物を降ろし、小屋の中に運んで行きました。小屋に荷物を運ぶ時まで皆は歌っており、アッシュは微笑ましい雰囲気に幸せな気分になりました。全員が車から小屋に荷物を運び込むと、小屋の中の小さな電気を点けました。
映画『死霊のはらわた』のあらすじ【承】
電気が点いた小屋の中は意外と雰囲気が良く、アッシュ達はテンションが上がりました。そしてビールをカバンから取り出し、皆で宴会を始めて、あっという間にどんちゃん騒ぎが始まりました。テンションが上がり過ぎた一人がよろけて倒れると、倒れた先のカーペットの下に、地下室がある事に気が付きました。
カーペットをめくると古びた扉があり、その扉には鍵がかかっておりました。アッシュは止める様にみんなを諭しましたが、みんなは酒の力もあり扉の鍵を壊し始めました。アッシュだけはその光景をまずそうに見てましたが、扉の鍵は壊れました。
鍵を壊して地下室の扉を開けると、そこは異様な雰囲気が漂っていました。電気が点いておらず、完全に真っ暗なその地下室は、何かがいそうな雰囲気すら漂ってました。仲間の一人が中を見に行くと言い出し、アッシュはそれを必死で止めました。しかし酔っ払ってる仲間はアッシュの言葉を無視し、そのまま地下室に入っていきました。仲間はランプを持っていたので、一応地下室の様子は分かるらしく、ズンズンと奥に進んで行きました。
映画『死霊のはらわた』のあらすじ【転】
地下室の奥の方まで進んだ仲間は、途中から何も喋らなくなりました。地下室の上から覗いていたアッシュ達は心配になり、大きな声をかけました。しかし何も返事は無く、アッシュ達は一層心配になりました。そして急に一際大きな声がし、すぐに静かになりました。
アッシュ達は心配になり、すぐに見に行く事に決めました。そして意を決してアッシュが地下室に入ろうとした瞬間、いきなり暗闇の地下室から何かが飛び出しました。それは地下室に降りていた仲間であり、ただの悪ふざけでした。ほんとは何も無かったのですが、仲間はみんなを怖がらせる為に演技をしていたのでした。
仲間の悪ふざけに少し怒ったアッシュ達でしたが、すぐにその怒りは笑いに変わりました。笑いながら仲間の手に目を移すと、仲間は何かを持っていました。仲間はカセットテープと何か怪しげな本を持っていました。地下室で見つけたらしく、気になったので持ってきたみたいでした。
映画『死霊のはらわた』の結末・ラスト(ネタバレ)
カセットテープを再生し始めると、中には謎の呪文が録音されていました。すると辺りの雰囲気がおかしくなり、謎の音や声がし始めました。リンダは恐ろしくなり、外に飛び出しました。すると木の枝達が襲いかかってきて、リンダは木の枝に犯されて死んでしまいました。
アッシュ達は大変な事をしてしまいました。カセットテープの呪文により死霊達が蘇ってしまったのです。そして死霊達は次にシェリルに乗り移りました。すると死霊が乗り移ったシェリルは次々と仲間を襲い出し、残るはアッシュだけになってしまいました。
アッシュは本が原因で死霊が湧いたという事に気が付き、本を暖炉に放り込み、燃やし尽くしました。その瞬間、ゾンビと化した仲間達は朽ち果てました。遺体の破片や血肉がアッシュに降りかかり、アッシュは目を瞑りました。そして全てが終わった事に安堵し、アッシュは小屋を出ました。小屋を出たアッシュは辺りを見回してましたが、急に遠くから何かが迫ってくるのを感じ振り向きました。その何かはアッシュに襲いかかり、アッシュは絶命しました。
映画『死霊のはらわた』の感想・評価・レビュー
男女の若者が山小屋へ行くという、ホラー映画定番の設定は「死霊のはらわた」から始まったと言えるかもしれない。この映画は娯楽ホラーであるが、意外にも胸が苦しくなる場面も存在している。主人公のアッシュを除く全員がゾンビ化してしまうのだが、アッシュは最後まで恋人のリンダをかばい続け、守ろうとする。しかし、リンダのゾンビ化は防げず、彼女自身の意思に関係なく、悪霊に乗っ取られた体はアッシュを襲う。
やむを得ない殺害ほど胸を抉られるものはないが、そのジレンマが物語終盤を盛り上げているとも言える。娯楽と切なさの配分が絶妙で、退屈することなく、ちょうど良い見応えとなっている。(女性 20代)
死霊のはらわたは、ホラー映画の中では伝説級と言えるだろう。とはいえ、続編は正直あまり印象に残らないどころか、作りがかなり荒くなってくるのでしらける事も多いのだが、この作品はとにかく悪霊の絶対的嫌悪感を余すところ無く描いている。悪霊についての詳細だとか、細かい事は一切置いておいて、山小屋という隔離された場所で、こんな事が実際に起こったら発狂するだろうと、ついつい鳥肌が立ってしまう内容となっている。次に繋がる展開というよりは、なす術無く全員が絶命するという、救われない終わり方が逆に気持ち良さすら感じてしまった。(男性 30代)
サム・ライミ監督と言えば『スパイダーマン』でしょ、と思っている方はまだまだ彼の才能を知りませんね。サム・ライミ監督の最高傑作といえばこの『死霊のはらわた』。私が大好きでたまらない作品です。
どんなストーリーか聞かれると困ってしまうほどストーリーが無い今作。とにかく最初から最後までグロくて怖くてめちゃくちゃ笑えます。
映像も音楽も本気で怖がらせに来てるのは分かるのですが、何度も見ているとそれも面白くてなってきてしまって、派手な流血とか腐った死体も美しいとさえ思えてきます。
ぜひ多くの人に知って、見てもらいたい作品です。(女性 30代)
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