スティーヴン・キング原作の「ショーシャンクの空に」を手がけたフランク・ダラボン監督、「マスク」で冴えない主人公を演じたジム・キャリー主演で、2001年に公開された作品「マジェスティック」。
映画『マジェスティック』 作品情報
- 製作年:2001年
- 上映時間:153分
- ジャンル:ヒューマンドラマ
- 監督:フランク・ダラボン
- キャスト:ジム・キャリー、マーティン・ランドー、ローリー・ホールデン、デビッド・オグデン・スタイアーズ、デビッド・オグデン・スタイアーズ etc…
映画『マジェスティック』 評価
- 点数:55点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★☆☆☆
- 演出:★★☆☆☆
- 設定:★★★☆☆
[miho21]
映画『マジェスティック』 あらすじ(ストーリー解説)
映画『マジェスティック(2001)』のあらすじを紹介します。
ハリウッドに住む、新人脚本家のピーター。
デビュー作はB級映画だが、女優で恋人でもあるサンドラが出演していて、幸せだった。
しかし、共産党主義者という疑惑をかけられ、仕事と恋人を失い、おまけに酔っ払って交通事故を起こした挙句、川に落ちて流されてしまう。
気がつくとローソンという町の浜辺に打ち上げられていたピーターは、記憶を失っていた。
そして、彼のことを、戦地で9年以上行方不明になっていた、自分の息子ルークだと言う老人ハリーが現れる。
ハリーに連れられて向かった先は、寂れた映画館ザ・マジェスティックの2階。
そこが自宅だった。
ピーターは、帰ってきた英雄ルークとして、ローソンの町に暖かく迎え入れられる。
やがてピーターは町の住人の協力を得て、映画館ザ・マジェスティックの新装開店の準備を始める。
ザ・マジェスティックの営業は順調だったが、自分のデビュー作の映画が上映されると同時に、ピーターは記憶を取り戻す。
そして、ハリーは上映中に倒れ、そのまま命を落としてしまう。
葬儀の直後、ピーターを連れ戻すために、FBIと会社の上司がやってくる。
ハリウッドに戻ったピーターは、共産党主義者ではないという宣言をさせられる裁判に出席するが、ローソンでの暮らしに影響を受けた発言によって、一躍ヒーローとなる。
映画『マジェスティック』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『マジェスティック(2001)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
気づかれたのはいつなのか
ルークの恋人、アデルは最初からピーターのことをルークではないと思っていたと言いう。
ザ・マジェスティックのスタッフのひとりは、歓迎会でのピアノ演奏を聴いて、ルークではないとわかったと、ピーターに告げる。
ルークの肉親であるハリーは、ルークとそっくりなピーターを見て、最初は息子だと思っただろう。
けれど、得意だったことが全くできなかったり、ルークの名前が書かれたお墓を見ても全く動揺しない姿を見て、すぐにルークではないと気がついただろう。
しかし、ピーターに記憶が無いとわかった彼は、少しの間でいいから、ルークが戻ってきたという、夢を見たかったのだと考えられる。
倒れたときに、ピーターが「父さん」ではなく「ハリー」と呼んで、薄々はピーターの記憶が戻ったと気がついた可能性も高い。
それでも、ピーターへの感謝と、ルークへの愛情から、気づいていないフリを最期までしたと考えられる。
ピーターがアデルに聞きたかったこと
電報で、今からローソンの町へ戻るとアデルに連絡をしたピーター。
そのとき彼は、君に質問がある、と言いながらも、結局質問は忘れてしまった、と笑う。
その質問は、なんだったのだろうか?
思うに、聞きたいことは始めから無くて、駅に来て欲しいための言い訳だったのだと考えられる。
聞きたいことがある、とまで書かれた電報に、その質問内容が無ければ、気になってしまう可能性は高い。
けれど、作品の中で、ピーターは計算高い人間に描かれてはいない。
むしろ、その逆と思える人間性の主人公だと考える事ができる。
その場で考えれば良いと思ったが、やはりどうでもよくなってしまった。結果オーライ。
そういったピーターの、ルークとは違う暢気な人柄を示すためのシーンだとも考えられる。
たまたまと言えばそれまでですが、こういう奇跡は心が温まりますね。親子愛や純愛、友情、尊敬など、前半は人の温かさで溢れています。建物はどこかノスタルジックを感じる作りで、特に映画館は外観・内装共に非常に好みでした。おじちゃんと犬の暮らす地下も秘密基地みたいで、観るだけでワクワク。小さいですが素敵な映画館だと思います。いずれ正体がバレることは明白なので、幸せな映像が続くほど切ない気持ちも込み上げてきます。若干長く感じましたが名作だと思います。(男性 20代)
ジム・キャリーという俳優に演技力という言葉は当てはまるのかなと思っていましたが、この作品では彼の素晴らしい魅力が見れます。奇想天外なキャラクターではないですが、記憶喪失の男性を表情で語るような感じで演じています。
2時間30分ほどと長い映画で、シリアスで暗いところも多いですが、合間でコメディ要素が入ってくるので飽きずに観れます。印象的なシーンはピアノでジャズを弾くところと、最後のスピーチシーンです。(女性 30代)
映画『マジェスティック』 まとめ
人間同士の結びつきや絆を、映画館を舞台に描いた映画。
作中に、他の映画が出てきたりするのが、なかなか凝ったものになっている。
酔っ払って、サルのぬいぐるみに話しかけては一人ツッコミをするシーンなど、ピーターの奇怪な行動の数々には、思わず笑ってしまう。
しかし、全体的にストーリーが長い。
特典として、ピーターの作品を見ることができるものもあるので、作中で何度も映画を流すシーンに、閉塞感を感じてしまう。
また、裁判や映画について、同じような説明が繰り返されるのと、同じジャズミュージックがBGMとして流れるので、やや盛り上がりに欠けてしまっている。
アデル役のローリー・ホールデンは、2008年に公開されたフランク・ダラボン監督、スティーヴン・キング原作のホラー映画「ミスト」にも出演しているが、こちらも凝った作品になっている。
みんなの感想・レビュー
↑あなたの解釈はいいと思うけど、最後の一言が余計です。
最後の一言が本当に必要だと思って書いたのですか?。
自分の解釈のほうが正しい、という驕りによって加えた一言ではないですか?。
映画の解釈に正解などありませんが・・・
ピーターがアデルに聞きたかったこと。それは、公聴会に向かう前のローソンでの一幕からの伏線です。ルークの墓の前でアデルの激情に触れ、触発されるように全てをさらけだし、ルークと同様に”アメリカの自由”のために戦ったピーター。ルークではなく、ピーターとしてローソンへ帰るとき、アデルは傍にいてくれるのだろうか?
電報そのものが、それを投げかけているんですよ。
「それで質問は何?」「忘れた」は、見つめ合う二人は言葉を必要としなかったことを、意味しています。
映画のあらすじ紹介など非常に読みやすく、応援しています。
ただ、この映画はあまり真剣にご覧になっていないように感じました。