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映画『マスカレード・ホテル』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『マスカレード・ホテル』の概要:連続殺人の犯行場所と予告されたホテルを舞台にエリート刑事とベテランホテルマンが奔走する。原作は東野圭吾のベストセラー小説「マスカレード」シリーズの第1作「マスカレード・ホテル」。

映画『マスカレード・ホテル』の作品情報

マスカレード・ホテル

製作年:2018年
上映時間:133分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス、ミステリー
監督:鈴木雅之
キャスト:木村拓哉、長澤まさみ、小日向文世、梶原善 etc

映画『マスカレード・ホテル』の登場人物(キャスト)

新田浩介(木村拓哉)
警視庁捜査一課の刑事。ホテルに潜入捜査することになり、山岸の下でフロント業務に就くことになる。真っすぐだが、不器用なため上司とぶつかることが多い。
山岸尚美(長澤まさみ)
新田の教育係となるホテルマン。お客様が第一優先で、臨機応変で丁寧な対応ができるため、同僚から評判が良く信頼を得ている。
能瀬(小日向文世)
新田の元パートナーである所轄の刑事。やり手で警察内部でのツテも多い。新田の様子を伺いながら、事件解決に向けてサポートしてくれる存在。
片桐(松たか子)
目の見えないフリをして、何度も山岸を呼び出しては小さな頼みごとを重ねていた。事件には関係なく、夫のために下見のために宿泊していたというが実は違う顔を持ち合わせていた。
栗原(生瀬勝久)
宿泊客の一人。フロントに着いたときから新田に執拗に絡んできた男。実は、過去に新田との間に生まれた確執に逆恨みをしていた。

映画『マスカレード・ホテル』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『マスカレード・ホテル』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『マスカレード・ホテル』のあらすじ【起】

高級ホテル「コルテシア東京」でフロントとして働く山岸。どんなクレーマーにも冷静で適切な対応をすることで、同僚からも厚い信用を得ていた。ワンマンな仕事ぶりで、同僚から目を付けられている刑事・新田は、このホテルの下見をしに来ていた。新田が追っている連続殺人事件の次の犯行はこのホテルで起こると予測され、潜入捜査が計画されていたからだ。帰国子女で英語ができるという理由でフロントとして犯人を探ることとなった新田。その指導係として任命された山岸は、だらしない新田の立ち振る舞いにお手上げ状態だった。もちろんVIPの客でもお構いなしに対応する新田。客がルールとなる仕事である以上臨機応変さを求める山岸だったが、刑事である新田の勘は鋭く、クレーマーの手口を欺きホテルの損害を防ぐ一面に驚かされるのだった。

新田が以前にコンビを組んでいた能瀬が宿泊しに来るなど、多くの客が出入りするホテル・コルテシア。サングラスと手袋を召した上品な老人・片桐が訪ねてきた。目が見えない様子の片桐だったが、新田は芝居ではないかと疑っていた。

事あるごとに山岸を呼び出す片桐の行動に疑問を抱く新田は、注意するように促すが山岸は新田の言葉を信じようとはしない。どこに連続殺人事件の犯人が潜んでいるかわからない緊張感に追われる新田は、冷静さを取り戻そうと一人になるのだった。

片桐がチェックアウトするタイミングがやってきた。見送ろうとする山岸に対して、目が見えていることをカミングアウトした片桐。実は視覚障害を抱える夫が翌週に宿泊予定だったため、不安要素をなくすために試しに来たのだという。「とてもいいホテルだった」と安堵した様子で立ち去る片桐を見送った二人。徐々に二人の関係性に信頼が生まれ始めていた。

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映画『マスカレード・ホテル』のあらすじ【承】

ホテルを誰よりも知っている山岸に対して、自分の考えを明かす新田。人が常にいるホテルで殺人ができるのは客室だと予測している新田は、どの客室でも出入りできる従業員の中に犯人がいるのではないかと考えていたのだ。しかし同僚を疑っていると知り、山岸は激怒するのだった。

栗原という男が宿泊しにやってきた。執拗に新田に絡む栗原の顔を、どこかで見たことがあると勘繰り始めた新田。栗原には前科などはないものの、この他にとある男性に怯える女性など疑う余地のある人間が多く捜査は行き詰まっていた。

栗原の嫌がらせは加速し、新田の運んだ荷物の中にあったパソコンからデータが消えたというクレームをつけてきた。代わりに原稿の打ち込みを指示された新田は、山岸の手を借りて何とか乗り越えた。しかし、危険人物とされている男性が宿泊してきた。以前にも、ストーカー女性をフロントで拒否し顧客を守った経験のあった山岸は、危険を察し急いで女性の安全を確保しに動く。なんと予想は逆であった。女性の方から危険人物とされた男性に会いに行ったのである。急いで部屋に向かった山岸と新田。実は二人は夫婦であった。夫の浮気現場を押さえ、離婚届を手渡す目論見で宿泊していたのだった。安堵した表情でチェックアウトした女性。無事に見送ることができ、新田はホテルマンとして仕事を全うする凄さを痛感するのであった。

映画『マスカレード・ホテル』のあらすじ【転】

翌朝、栗原は更なるクレームをつけてきた。栗原の正体を思い出した新田。実は高校生の時に教育実習生である栗原を受けていた。栗原は、自分より発音が良い帰国子女の新田の存在に屈辱的な経験をさせられたことを根に持っていたのである。ホテルマンとして凛とした対応を徹底する新田の姿に、心を動かされた栗原。逆恨みから突発的に考えた計画を正直に告白し、謝罪するのだった。

無事に栗原を見送ることができた新田は、栗原の行動から事件のヒントを得た。能瀬の手を借り実証するも、捜査本部に情報が漏れてしまった。そうして捜査本部では明るみになってきた事実をホテル側には秘密にしたまま、捜査を遂行しようとする動きがあった。納得がいかない新田は、上司に反抗してしまう。同一犯による連続殺人と思われていた事件は、何か一つの事件を隠すための偽装だったと予測した新田は、再び能瀬と手を組み確証を得ようとする。しかし、この内密な話を山岸に聞かれてしまった。手柄のために殺人を容認するのかと怒る山岸に対して、新田は「犯罪から市民を守ることが、刑事のできる最大のサービスだ」と熱い思いを伝え説得した。

映画『マスカレード・ホテル』の結末・ラスト(ネタバレ)

新田の熱意を理解した山岸は、狙われているであろう結婚式が終わるまで事件について公表はしないと約束した。そして、新田もこの事件を無事に解決できない場合には刑事を辞めると宣言するのだった。

厳重な警備の中で迎えた結婚式当日。フロントには大きな荷物を持った若い男性がいることに気付いた山岸。その男性が持っている荷物にはファーのついた帽子が入っていた。一度は見失った山岸だったが、同じ帽子を被って女装した人物を発見しすぐに新田に報告する。捜査の矛先は一斉にその男性に向かった。予想通り花嫁に近づこうとしたところを確保したが、その男は手紙を届けに来ただけだと言い張る。違和感を覚えた新田は、事件の捜査をしている能瀬の連絡を確認し、疑うべきは片桐だと気づく。時すでに遅く、山岸は片桐の案内に入っておりフロントから姿を消していた。

タイミングよく、能瀬から片桐についての情報が入る。本当の名前は長倉麻貴。実は以前に山岸がフロントで追い返してしまった女性であった。当時妊娠していた長倉は、恋人を捜しにホテルを訪ねたが、ストーカーだと勘違いされ宿泊さえも拒否された。大雨の中恋人を外で待った長倉は流産してしまい、山岸を恨んでいたのだった。見せかけの連続殺人も、結婚式の花嫁を追うストーカーも全て長倉が仕込んだことである。絶対的に証拠が残らないと思っていた長倉だったが、間一髪のところで新田が助けに入った。全ての事件の犯人が見つかり、捜査は無事終了となる。

静まり返ったホテルのフロント。一度客として宿泊しに来ると約束した新田。山岸は「お気をつけて」と見送るのだった。後日、賑わいを取り戻したホテル・コルテシアではプライベートとして、新田と山岸そして能瀬が食事をしに集まっていた。気を利かせた能瀬は娘が家に来たと嘘を付き、会を抜け出した。そうして二人は穏やかな表情で会話を楽しむのだった。

映画『マスカレード・ホテル』の感想・評価・レビュー

見事な伏線回収劇であった。何気ないエピソードトークが、事件のカギになっているとはつゆ知らず。ホテル業界の世知辛さだと思いながら鑑賞していると、事件は思わぬ方向に走り出す。「連続殺人」と何度も植え付けられた前半、片や4つの事件だと覆され、あっという間に犯人が見えてくる後半。疑うべきは「やさしさ」である。映画「検察側の罪人」ではこれまで積み上げてきたヒーロー像を覆し、今作では切れ者の刑事役に挑んだ木村拓哉。ヒロインである長澤まさみとのバランスも良く、どんな人にもお勧めしやすい一作であった。(MIHOシネマ編集部)


まさかの犯人でした!物語にたくさんの伏線が張り巡らされていて、とても面白かったです。さすが東野圭吾ですね、見事にやられた!って感じです。木村拓哉の芸風が今回の新田刑事にピッタリでした。長澤まさみさんもとっても良かったです。テンポも良く、冒頭からグッと物語に引き込まれ、そしてキャストがこれでもかというほど豪華で華やかな作品でした。ホテルのお客さんの、それぞれのエピソードがとても良く出来て面白く、犯人捜しと上手く繋がっていました。さんまさんが出ていたと聞きましたが見つけられませんでした(笑)。ストーリー展開もキャスト、セット全てがパーフェクトでした。(女性 30代)


キャストから舞台までかなり豪華で、力の入った映画だと思った。キムタクが出ている映画はあまり好んで観ないのだけど、今回は長澤まさみにつられて鑑賞。東野圭吾作品は登場人物が多いため、キャストもかなり豪華だった。誰が犯人でもおかしくないな、と思わず犯人捜しをしてしまう。
ストーリー全体が安定して進んでいき、最後は気持ちのよい終わり方だった。ホテルの裏側が本当にああなっているのかは分からないが、そういった部分は観ていてわくわくした。(女性 20代)


まずキャストが豪華なので、次に誰が出てくるのかワクワクする楽しみ方ができる。改めて木村拓哉は演技がうまいのだなと思った。彼はカメレオン俳優ではないのでどの役を演じても木村拓哉でしかないのだが、それは置いておいて表情の作り方が上手い。

物語は斬新ではないものの手堅く物白かったが、演出が日本のドラマにありがちなベタベタな泣かせにくる感動路線。せっかくおしゃれな映画になっているのだから、演出もさりげなくおしゃれにやってほしかった。(男性 30代)


高級ホテルの綺麗な映像、どこか緊張感走る演出、キャスト陣の豪華さ含め雰囲気は大好きな作品。序盤からワクワクが止まらず、自然と高い期待をしてしまう。
様々な部屋に様々なお客様が訪れ、次から次へとクレームが入る。怪しい人も多く、いつどこで殺人が起きるのだろうとソワソワしてしまう。しかし物語全体としてまとまりは弱く、ごちゃごちゃとした印象が強い。雰囲気は大好きだが物語としては個人的にはハマらなかった。(女性 20代)


原作に手を加えず、忠実に描かれている作品だと思います。東野圭吾の作品なので、手を加えられないのが1番ですね。本で読んだ時は、新田はもっと若い人をイメージしていましたが、作中では中年なのでそこだけが残念です。
ストーリーは犯人が誰か最後まで分からないという緊張感はありますが、そこまで捻ったり、分かりにくかったりすることはありません。キャストが豪華なので演技面ではしっかり入り込めます。
次作に繋げようとしたラストは長く感じてしまいました。(女性 30代)


東野圭吾さんの作品を映画化した作品です。東野さんの本はいくつも映画化されていて、原作を読んで映画を観た作品もありましたが、この作品は原作を読んだか記憶にありませんでした。豪華な俳優陣が繰り広げるホテルでのサスペンス。様々な人間模様が描かれています。一流ホテルにくるお客さんに対するホテルマンの精神まで再現されているような感じでした。事件現場にはなっているのですが、観終わった後にホテルに行って非日常を味わいたい気分になります。(女性 40代)


ミステリーというよりもヒューマンの部分が心に残る作品です。
「お客様がルールを作る」と言い切るホテルマンの仕事は自分には絶対無理だと思いました。でも、優秀なホテルマンを演じる長澤まさみのテキパキした様子は、見ていて感心しました。はじめはぶつかり合う二人が次第に心を通わせていくストーリーはありがちですが、自然に感情移入できて楽しめました。
ただ、松たか子演じる老婆が怪しすぎてずっと違和感があり、最後も特に驚かされなかったのは残念です。ラストの仮面舞踏会のシーンはなくても良かったのでは、思いました。(女性 40代)

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