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映画『未来を生きる君たちへ』のネタバレあらすじ結末と感想。無料視聴できる動画配信は?

映画『未来を生きる君たちへ』の概要:暴力や偏見、憎しみが溢れる世界に少しでも希望を見出していく親子を追うアカデミー賞外国語映画賞受賞作。物語の中心となる少年二人はオーディションで選ばれ、スウェーデンで活躍するミカエル・ペルスブラントなどが脇を固める。

映画『未来を生きる君たちへ』の作品情報

未来を生きる君たちへ

製作年:2010年
上映時間:118分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:スサンネ・ビア
キャスト:ミカエル・パーシュブラント、トリーヌ・ディルホム、ウルリク・トムセン、ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン etc

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映画『未来を生きる君たちへ』の登場人物(キャスト)

クリスチャン(ウィリアム・ヨンク・ユエルス・ニルセン)
母親を病気で亡くしたばかりの少年。死を受け入れている父親が信じられず疑心暗鬼になっている。転校先でいじめられているエリアスと出会い、衝動を共有していく。
アントン(ミカエル・パーシュブラント)
アフリカの難民キャンプで働く医師。一度女性関係で妻を悲しませてしまい、別居状態にある。二人の息子を持ち、正しい判断を教えようと奮闘する。
エリアス(マルクス・リゴード)
アントンの長男。スウェーデン人であることからいじめのターゲットにされている。別居中の両親にはいじめのことは相談できずにいたが、クリスチャンと出会い少しずつ変化していく。
クラウス(ウルリク・トムセン)
クリスチャンの父親。末期の癌を患っていた妻の希望で延命治療を止めたが、クリスチャンには話せずにいた。クリスチャンとのすれ違いを痛感しながらも対応できず困惑する。

映画『未来を生きる君たちへ』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『未来を生きる君たちへ』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『未来を生きる君たちへ』のあらすじ【起】

アフリカの難民キャンプで働くアントン。日々切迫した状況が目の前に広がっている。患者の数は尽きず、残忍な事件も続いている。頭を抱えるのは仕事だけではなく長男・エリアスについての問題もあった。離れて暮らすアントンが久しぶりに帰国すると、学校に呼ばれ面談を受けることとなる。ソフスという少年を中心に執拗ないじめを受けるエリアスの状況について学校は抱えきれず転校を勧められていたのだ。

母親を亡くしたクリスチャン。悲しむ暇もなく、父親の仕事の都合でアントンのエリアスが通う学校に転校することになった。転校初日、校門前でいじめにあうエリアスを目撃した。クリスチャンは偶然にもエリアスの隣の席となり、話すようになった。しかし、いじめられるエリアスをソフス率いるいじめの集団からかばったことにより、目をつけられてしまう。責任を感じるエリアスは塞ぎ込み、クリスチャンも父親・クラウスには相談できずにいるのだった。

ある日の朝、相変わらずエリアスに酷い仕打ちをするソフスを見かけ、クリスチャンは限界を迎えた。トイレでしつこくエリアスに嫌味を言うソフスに対して、クリスチャンは襲いかかった。大怪我を負わせ、ナイフを出して「僕たちにかまうな」と脅すのだった。

映画『未来を生きる君たちへ』のあらすじ【承】

ソフスへの報復は警察沙汰となってしまうが、クリスチャンはクラウスに和解を勧められるも拒絶した。一方でエリアスは深く傷ついていた。深くは追及せずに寄り添うアントン。家族と過ごす時間の中で、妻・マリアンを傷つけてしまった過去を悔やみ何度も謝罪するが妻との心の距離は埋められずにいた。ソフスの一件は、校長の計らいで大事になる前に話がついた。絆を深め、クリスチャンはナイフをエリアスに託すのだった。

エリアスとクリスチャンは街を一望できる灯台でよく遊んでいた。アントンの次男・モーテンが公園で見知らぬ少年と喧嘩になり、アントンが止めようとしたところ相手の少年の父・ラースは暴力で解決しようとした。一方的な暴力に反撃しないアントンだが、ラースの姿勢に納得がいかないクリスチャンは灯台からラースの車を発見し職場を突き止めるのだった。

クリスチャンとエリアスの行動力に驚いたアントンだが、暴力では何も解決しないことを教えるためにラースに会いに行った。話し合うこともできない人間は愚か者だと証明するためである。エリアスとモーテンは凛としたアントンの姿勢に共感し、納得する。しかしクリスチャンだけは気持ちの整理がつかず、その後も灯台からラースを見張るようになったのである。

映画『未来を生きる君たちへ』のあらすじ【転】

腹の虫がおさまらないクリスチャンは、祖父の残した花火を見つける。火薬を使って爆弾を作り、アントンのためにもラースの車を爆破しようとエリアスに提案した。しかしそれが最善策なのかわからないエリアス。夜な夜なクリスチャンから受け取ったナイフを手に悩んでいるところをマリアンに見られてしまい、嘘をついていたことを責められる。翌日、エリアスのマリアンはクラウスを訪ね、事情を説明してしまった。クリスチャンはエリアスの裏切りだと勘違いし、避けるようになってしまう。

難民キャンプに戻ったアントン。妊婦を狙った連続殺人の主犯ビッグマンが足に酷い伝染病を患い治療を求めてきた。キャンプに身を寄せる者たちは「悪魔」だと恐れる存在を救うことに反対するが、アントンは医師としての信念を貫こうとする。しかし、ビッグマンの悪態は治療中も収まらず、アントンは我慢の限界を超え見放してしまった。アントンの目の前でビッグマンは連れ去られ、集団リンチを受けることとなる。これまで揺らぐことのなかった信念に疑問を抱き、アントンはテレビ電話で爆弾のことについて相談するエリアスの言葉も耳に入らない状況になってしまうのだった。

いつもと違うアントンの姿に戸惑ったエリアスは、クリスチャンに復讐の実行を誓う。一方でクリスチャンも母親の死を受け入れているクラウスと衝突してしまうのだった。

映画『未来を生きる君たちへ』の結末・ラスト(ネタバレ)

計画実行日、二人は誰も居ない早朝を狙いラースの車の下に爆弾を仕掛けた。振り返らずに逃げようとするクリスチャンだったが、エリアスはタイミング悪く一組の母子がジョギングしていることに気付いてしまう。咄嗟に走りだしエリアスが声をかけたことで、母子の命は助かった。しかし、エリアスは爆破の衝撃で瀕死の重傷に陥るのだった。

警察の指導を受けたクリスチャンはエリアスの見舞いに行くも、マリアンに追い返されてしまう。責任を感じたクリスチャンはその夜家出をするのだった。急遽帰国したアントンはマリアンからクリスチャンの家出について知らされた。よくエリアスが話していた灯台を思い返し、無事にエリアスが目を覚ましたことを伝えに行く。

自ら命を絶とうとしていていたクリスチャンをアントンは救い出した。そして二人はエリアスの病床に向かう。エリアスの笑顔を見て安堵したクリスチャンは、そっとエリアスの手を取り再び友情を確認するのだった。

映画『未来を生きる君たちへ』の感想・評価・レビュー

日常の中で憎しみを持たずに生きられる人間はどれほどいるのだろうか。社会問題を提示する作品が多い印象の女性監督スサンネ・ビアだが、今作は価値観のズレをとても繊細に描いていた。環境が生む歪みを絡めながらも、自分の信念を持つ年代の葛藤や大人の判断を理解できない少年の葛藤を入り組ませた展開である。人間らしい感情が続き、共感もあるだろうが、それぞれの決断とその後を予想させる演出がとても印象的である。前進することしかできない人生に温かな一筋の光を見せてくれる人間らしい一作であった。(MIHOシネマ編集部)

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