映画『水の中の八月』の概要:高飛び込みのオリンピック候補である女子高生が、競技中に事故を起こしてしまう。生死を彷徨った少女は、死の淵で誰かから頼まれたという使命を果たすために行動し始める。その使命に、彼女が出した答えとは。
映画『水の中の八月』の作品情報
上映時間:117分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー
監督:石井聰亙
キャスト:小嶺麗奈、青木伸輔、天本英世、草刈正雄 etc
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映画『水の中の八月』の登場人物(キャスト)
- 葉月泉(小嶺麗奈)
- 高校一年生の女子高生。高飛び込みのオリンピック選手候補。競技中の事故により、生死を彷徨う。復活後に遺跡などを巡るようになり、人々を救うために自ら犠牲になろうとする。
- 桑島真魚(青木信輔)
- 泉の高校の先輩。泉に好意を抱く。遺跡巡りを始めた泉を心配するも、泉を失ってしまう。泉の意志を継ぐように、遺跡研究に一生を捧げる決意をする。学校ではやんちゃな学生だが、普段は大人しくて優しい男。
- 葉月洋(戸田奈穂)
- 泉の姉。両親を早くに亡くし、泉と共に生きてきた。事故の後、泉との距離が離れてしまう。泉のことを、真魚に相談する。石化病で倒れてしまう。
- 浮谷(室井誠明)
- 泉の高校の先輩。オカルト好き。真魚の友人で、お調子者。泉に好意を抱くが、すぐに諦める。美樹の占いへの信用が厚い。
- 美樹(松尾れい子)
- 占い好きの女。泉の事故を言い当てる。真魚達の同級生で、特に浮谷とは仲が良い。インドの古書にある事件と、石化病や異常気象との関連性にいち早く気づく。
映画『水の中の八月』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『水の中の八月』のあらすじ【起】
高飛び込みのオリンピック候補選手である葉月泉という名前の女子高生。彼女は、勉強のために訪れたイルカのプールで、高校の先輩である桑島真魚という男に出会う。
ある雨の日、ずぶ濡れになりながら登校する泉を、バイクに乗った真魚が拾って送り届ける。
その年は、超新星の爆発や隕石の飛来などがあった。そのため、異常気象に見舞われていた。学校の屋上で、真魚と友人の浮谷がそのことについて話をしている。そこへ、泉が暇つぶしにやってくる。
浮谷は、友人の美樹が働いているお店へと向かう。占い好きの美樹に、自分と泉の相性を尋ねる浮谷。美樹は、全然ダメだと浮谷に伝える。
真魚と浮谷が泉の試合を見に行く。泉はその試合で優勝する。浮谷は気を利かせて先に帰り、真魚と泉を二人きりにする。
夏祭りの日、真魚と泉は二人でデートをする。泉は真魚に、石化病について話をする。体が石になってしまう奇病で、ここ最近の異常気象などのせいもあって流行していた。
映画『水の中の八月』のあらすじ【承】
占い好きの美樹が、泉を占う。結果、命に関わるほどの大きな水に関する事故が起きるという結果が出る。今まで数々の予言をしては当ててきた美樹は、それを浮谷に伝える。
浮谷から、美樹の占いについて聞いた真魚。彼は、馬鹿らしいと言ってそれを相手にしようとしない。
泉の試合を見に行く浮谷と真魚。しかし、泉の調子は悪く、思うような飛び込みができないでいた。真魚は、泉の最後の試技の前に泉を励ます。そして泉の最後の試技が始まる。
飛び込んだ泉は、着水に失敗してしまう。意識を失った泉は、救急車に運ばれて病院へと直行する。
病院に駆けつけた真魚。泉の姉の洋が真魚に、泉の事故は普通なら起こり得ないはずの事故だったと説明する。運が悪く、泉は現在も生死を彷徨っているのだ。泉のことを助けられなかったショックで、真魚は泣いてしまう。
後日、どうにか助かった泉は退院し、浮谷や美樹の前に姿を見せる。泉は真魚に、生死を彷徨ってから新しくて懐かしい感覚を覚えたと話す。
映画『水の中の八月』のあらすじ【転】
死にかけたとき、誰かに何かを頼まれた気がすると泉は真魚に話す。しかし、それが何なのか思い出せないでいる。
授業中、泉は弥呼山を見ながら謎のマークをノートに描き出す。そして、何か思い立ったかのように席を立ち、教室を出て行く。断水と書かれ、水の出ないように紐で縛られた水道へと向かった泉。彼女がそこに手を伸ばすと、蛇口からは自然と水が溢れ出てくる。
泉の自宅を訪れた真魚。洋は真魚に、泉の脳に異常はないはずなのに、どこかおかしくなってしまったと話す。
真魚が泉にプレゼントを渡す。泉は泣き出し、真魚に抱きつく。そして、ずっと捕まえていてと真魚に囁く。
弥呼山へと向かった真魚と泉。何かに引き寄せられるように、泉はどんどんと奥へと進んで行く。大きな岩の前で立ち止まった泉は、その岩に顔をつけて耳を澄ませる。
泉が行方不明になってしまう。捜索隊が結成され、泉は山奥で発見される。そこには、同じ頃に事件となっていた隕石の強奪犯もいた。
映画『水の中の八月』の結末・ラスト(ネタバレ)
病院に呼び出された真魚と洋。テレビのモニターには、医者の質問に答える泉の姿が映し出される。泉は、「石族の人を説得するために山に入った。石族は宇宙的秩序の象徴だ」と言い出す。医者は、突発性の幻覚症状だと診断する。
神と交信する少女という見出しが世間に広まり、泉は週刊誌の話題の的となる。
美樹は、異常気象や泉の事故や石化病が、インドの古書に書かれていることと似ていることに気づく。それによれば、泉は人々を救うための使命を課せられているのだった。
洋が石化病で倒れてしまう。ショックを受けた泉は病院で寝込む。起きた泉は、真魚が止めるのを振り切って河へと向かう。
河に入水する泉。目を覚ませと叫ぶ真魚。しかし泉は、「私は、一度事故で死んだ身。人々を救うために復活したのだ」と言って河の中へと姿を消してしまう。
街に雨が降る。それは久しぶりの雨で、水不足に困り果てていた人々は歓喜する。美樹は空を見上げ、泉の名前を口にする。そして、街からは石化病がなくなっていく。
世界中に泉のことが知られるようになる。泉が耳を澄ましたあの岩は、特殊なエネルギーを放つ場所で、遺跡研究の権威達が調査に訪れる。そして、真魚は泉の意志を継ぐように遺跡研究にのめり込むのだった。
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