映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』の概要:14光年先の惑星・ウモは氷河期に見舞われ、ウモ星人は自分の星と似た環境の地球へ移住を決めた。派遣されたワーノフ博士は、地球で恐れられている怪物を次々と蘇らせ、恐怖を以て人類を破滅させようとする。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』の作品情報
上映時間:86分
ジャンル:ホラー、SF
監督:トゥリオ・デミケリ
キャスト:マイケル・レニー、カリン・ドール、クレイグ・ヒル、パティ・シェパード etc
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映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』の登場人物(キャスト)
- ワーノフ博士(マイケル・レニー)
- 氷河期を迎えたウモ星(UMO206)から派遣された宇宙人。地球人を恐怖に陥れて自滅させ、綺麗な状態の地球へ移住するため怪物を蘇らせる。人間の体を借りて“ワーノフ博士”と名乗り、街外れの修道院で計画を進める。
- マレーバ・キルスタイン(カリン・ドール)
- ウモ星人が蘇らせた生化学者。交通事故で死亡した地球人。ワーノフ博士の優秀な助手として働くも、彼の非道な行いを見て罪悪感を思い出す。徐々に人間だった頃の記憶が蘇り、キリオンと恋に落ちてしまう。
- キリオン(アンヘル・デル・ポゾ)
- ウモ星人が蘇らせた外科医。マレーバが人間らしくなるにつれ、自身も感情を取り戻していく。
- ヘンリー・トーブマン(クレイグ・ヒル)
- ワーノフの計画により連続して発生した失踪・殺人事件を捜査する警部。被害者の状態から伝説の怪物による犯行を疑い、独自にワーノフ博士を追う。
- イルザ(パティ・シェパード)
- ワルデマーに襲われそうになり生還した女性。判事である父は、他界した妻と結婚する以前、ワルデマーは妻に恋をしており、妻の撃った銀の銃弾で彼は絶命したはずだと話す。捜査をするヘンリーと知り合い恋に落ちる。
- ワルデマー・ダニンスキー(ポール・ナッチー)
- 狼男。数十年前に銀の銃弾で撃たれ絶命したと思われたが、銃弾は心臓の近くに留まっており仮死状態になっていた。ワーノフ博士により復活させられたが、自分の世話をするエローナに恋をして反逆を企てる。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』のあらすじ【起】
地球へ派遣されたウモ星人は“ワーノフ博士”と名乗り、蘇らせたキリオンとマレーバと連れて遊園地を視察した。マレーバは核兵器を使うことを勧めたが、完璧な地球を手に入れたいワーノフ博士は意見を却下した。
見世物小屋では、かつてトランシルヴァニアで人々を恐怖に陥れた「吸血鬼の遺骨」が紹介されていた。吸血鬼に操られていた人物の子孫と名乗る見世物小屋の主人は、遺骨の力で占いができると豪語し、ワーノフ博士は「地球人は脆弱な情熱家だ。彼らを感情に溺れさせるにはセックスが一番」と言いマレーバに占いをさせた。
その夜、ワーノフ博士の思惑通り見世物小屋の主人に誘われたマレーバは、彼と一夜を共にした。その隙にキリオンは見世物小屋の主人を抹殺し、吸血鬼の遺骨を回収した。さらに、見世物小屋のアシスタントをしていたエローナを攫った。
警察は、見世物小屋の関係者が殺害・失踪した事件に手を焼いていた。証拠品どころか指紋も出ない猟奇事件を前に、ヘンリーは凶器となった木の杭に付着したゼラチン物質が手掛かりだと睨んだ。さらに彼は、消えた骸骨にまつわる伝説が気がかりだとグルック警察本部長へ漏らしたが、グルックは「現実的な仕事をしろ」と一蹴した。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』のあらすじ【承】
ワーノフ博士のラボへ連れて来られたエローナは、“命令に従う美女軍団”を作るため洗脳された。その横でワーノフ博士は骸骨から肉体を蘇らせ、吸血鬼を復活させた。
図書館を訪れたヘンリーは、パン・フランクスラン教授の著書を探した。受付の女性は「何年もこの本の問い合わせがなかったのに今日は2件目よ」と驚き、数時間前に現れた背の高いロマンスグレーの髪の男性と美人が本を探していたと告げた。ヘンリーが館内を捜査すると、目当ての本はページが破られた状態で無造作に置かれており、その横では司書が殺害されていた。
遺体安置所で司書の遺体を確認したヘンリーは、検死官が遺体の衣服から見つけたというゼラチン物質を見せてもらった。それは活発に動く細胞で、未知の物質であった。
ヘンリーはグルックと共に、パン・フランクスラン著『怪物作品集』に目を通した。そこにはトランシルヴァニアの吸血鬼ノスフェラトゥや、巨大な泥人形ゴーレムなど、人間が創造した怪物が幾体も紹介されていた。破られたページには、フランクスラン自身が創造した人造人間について記述があったとみられた。
キリオンと共に墓場へ忍び込んだワーノフ博士は、ダニンスキー家の墓からワルデマーの遺体を掘り起こした。死後数十年経っているにも関わらず、彼の遺体は一切腐敗していなかった。遺体を持ち帰ったワーノフ博士は、狼男・ワルデマーを復活させた。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』のあらすじ【転】
満月の夜、修道院の地下で目を覚ましたワルデマーは、檻を抜け出して町に辿り着いた。彼は一人でいる女性を見つけては手当たり次第に襲いかかったが、イルザという女性だけは彼から逃げきった。
ワルデマーを逃がしてしまったエローナを拷問するワーノフ博士の元へ、ウモ星の仲間から「タオテット霊長のミイラ、再生準備完了」との報告があった。キリオンとマレーバはエジプトへ向かい、目覚めたミイラを連れ帰った。
イルザに情報提供を求めたヘンリーは、判事である彼女の父親が狼男に詳しいと聞き彼の元へ向かった。彼女の父親は、ワルデマーは元々普通の人間だったが、狼に変身する呪いをかけられ度々事件を起こしていたと証言した。
ワーノフ博士は、マレーバが肉体に残っていた情熱や感情に支配されかけていることを察知していた。彼は感情も痛みもない怪物が必要と言い、フランクスランが残した人造人間を蘇らせた。ワーノフ博士はテレパシーで人造人間を操ると、ワルデマーを閉じ込めている檻へ投入し力比べをさせた。
ワルデマーは、自分に「変身を抑制する薬」を注射しないエローナへ、何故自分を助けるのか尋ねた。彼女は僅かに洗脳が解けはじめており、ワルデマーに恋心を抱いていた。ワルデマーも同じように彼女を想っており、二人は一緒に逃げようと檻を出た。そこへマレーバが通りかかったが、彼女は二人を止めなかった。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』の結末・ラスト(ネタバレ)
無意識化で愛し合っているマレーバとキリオンは、遠い昔の情熱=人間の弱さを取り戻し体を重ねた。その様子を伺っていたワーノフ博士は、彼らの部屋へ人造人間を投入してキリオンを殺害させた。
ワーノフ博士は、ワルデマーとエローナを逃亡させた上にキリオンと関係を持ったマレーバを拷問した。マレーバは、ワーノフ博士が自分を痛めつけるのは「嫉妬」によるものだと言い、「あなたにも愛はある、忘れたの?」と反抗した。
修道院を離れたワルデマーは、昔の恋敵が今は判事をしていると突き止めていた。彼は銀の銃弾が入ったピストルをエローナへ渡し、狼男のいない平和な未来を実現しようと決意した。
ワーノフ博士を疑って修道院を訪ねたヘンリーは、ラボの液晶に拘束されたイルザが映し出されるのを見て彼が犯人だと確信したが、自身も囚われてしまった。一方で、判事から蘇ったワルデマーが一連の事件に関与していると聞かされたグルックは、修道院を捜査することを決めた。
拘束されたヘンリーは、修道院に戻って来たワルデマーとエローナによって解放された。彼は襲ってきた吸血鬼とミイラを倒し、イルザと再会した。
ワーノフ博士のラボへ押し入ったワルデマーは博士が操る人造人間と対峙し、死闘の末勝利した。対決を見届けたエローナはワルデマーへ銃弾を撃ち込んだが、ワルデマーは咄嗟に彼女の首元へ噛み付いてしまい、二人は手を握って絶命した。
修道院はグルック率いる警察部隊に包囲され、怪物との激しい戦いから燃え上がった炎はラボに到達せんとしていた。逃げ場を失ったワーノフ博士の元へウモ星の仲間から通信が入り、彼は計画失敗の責任を取らされ消滅した。
映画『モンスター・パニック 怪奇作戦』の感想・評価・レビュー
久々に超B級トンデモ映画を観て、駄作好きの自分としては大変満足だった。
こうした映画はどこまで裏付けがされているかとか、登場人物の感情の揺れ動きとか、複雑な要素を一切考えずに鑑賞できるところが良い点である。真面目に観た分だけ時間が無駄になっていくのが良い。
ワーノフ博士は「同胞達も行動を開始した」と言っていたが、ワーノフ博士以外が復活させたのはミイラだけである。その同胞達も地球人に紛れて活動しているのか、宇宙船か何かに乗っているのかは分からないままだ。一つの星の存続をたった一人に託すウモ星人は非常にシビアだと思う。元々は人間だったワルデマーが“呪い”にかかって狼男になったとあるが、具体的な理由は明かされない。全く持ってスッキリしないB級映画だった。(MIHOシネマ編集部)
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