映画『モンスター・ハント』の概要:妖王の王子の卵を身に宿してしまった主人公は、協力者である女ハンターと追手から逃亡するため、旅に出る。産まれた妖怪の子供と過ごす内に、愛情が芽生え始める主人公と女ハンター。ハチャメチャで心温まる中国ファンタジー。
映画『モンスター・ハント』の作品情報
上映時間:117分
ジャンル:アクション、ファンタジー、アドベンチャー
監督:ラマン・ホイ
キャスト:ジン・ボーラン、バイ・バイハー、ウォレス・チョン、チアン・ウー etc
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映画『モンスター・ハント』の登場人物(キャスト)
- ソー・テンイン(ジン・ボーラン)
- 行方不明のハンターの父親を持つ青年。片足が弱く、いつも引き摺っている。心優しいが、貧弱で軟弱。裁縫や料理が得意。妖怪の子供を預けられて出産する。
- カク・ショウラン(バイ・バイハー)
- 銅銭2枚のハンター。気が強く男勝りの女性だが、テンインとは全てが正反対。妖怪の子供を売って金儲けするために、身籠ったテンインを守りつつ旅をする。やがて、テンインの嫁になる。
- 豪商グー・チエンフー(ウォレス・チョン)
- ハンター協会である天師堂を牛耳って、ハンターを使い妖王の子を狙う。実は何枚も人の皮を被った妖怪の新王。
映画『モンスター・ハント』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『モンスター・ハント』のあらすじ【起】
その昔、人間と妖怪は共存していた。しかし、人間は天下の独占をするため、妖怪を退治。妖怪は山奥へと追いやられ、姿をくらました。
そして現在、妖界では内乱が勃発。先王は暗殺され新王は禍根を断つため、先王の忠臣を一掃するべく躍起となっている。先王の子を身籠っている妃は敵の追手から逃れるため、生き残った忠臣と共に人間界へ紛れ込んだ。
のちに、その王子が人間界で、大きな波紋を広げることになる。
永寧村の村長ソー・テンインは、まだ若い青年である。村内で起こった喧嘩ですら仲裁できない彼は片足を引き摺り、いつも村人達からコケにされていた。得意科目は家事。家では茶店を営んでいたが、客はほとんど来ない。
テンインには祖母が1人いる。父親はかなりの手練れでハンターだった。しかし、父親は永寧村を息子に託して姿を消している。祖母はその父親を捜しに行くと言い、旅に出てしまった。
ある日、川にいたテンインの前に旅の夫婦が通りかかる。テンインは客人を自宅の茶店へ案内。そこへ1人の女がやって来る。彼女は銅銭を2枚、首から下げていた。女と夫婦はなぜか険悪な雰囲気となる。
やがて、夫婦と女が争い始め、店内が滅茶苦茶になっていく。女は2銭ハンターで、人の皮を脱いだ夫婦は妖怪だった。テンインは恐怖を感じて、奥にある祖母の部屋へ避難。
茶店から争う音が聞こえる中、隠れるテンインの元へもう1匹の妖怪が現れる。逃亡中の妖怪の王妃だ。彼女はテンインをじっくりと検分。その後、彼を人質に店へ移動する。
店では2匹の妖怪が、別に現れた男のハンターに捕縛されていた。男はショウランの手取りをいつも横取りしているようだ。ハンター達は妖怪と見ると、すぐに攻撃して来る。条件反射で攻撃された王妃は、テンインへ唾をつけて逃げて行った。
ショウランは男勝りである。家庭的なテンインとは真逆だった。その夜、店の2階で休んでいたテンインが密かに誘拐される。犯人は王妃。彼女は自分の子供をテンインへ託し、追手にやられて亡くなってしまった。卵を口から飲み込んだテンインの腹は、妊婦のように膨らむ。彼は助けに来たショウランと追手から逃れた。
映画『モンスター・ハント』のあらすじ【承】
長閑な永寧村にハンターを引き連れた豪商グー・チエンフーがやって来る。テンインは村人全員が人の皮を被った妖怪であることを知る。父親が妖怪を集めて匿い、その村をテンインに守れと言ったのだった。商人は妖怪の王子を捜していると言う。テンインは物陰で震え上がった。村は焼かれ村人達が全員、連れて行かれた。
ショウランとテンインは旅に出た。妖怪の子供を大きな町で売るためだった。とある村で同業者の男と遭遇。腹の子供が貴重なものだと知ったショウランとテンインは、運よく追手の妖怪が現れたことで、逃亡に成功する。
テンインはつわりと過食を繰り返しながら旅を続けた。大きな宿屋に入った2人。テンインは腹の子に愛情を持ち始めていた。ショウランが食事に出ている間、妖怪の侵入がある。彼女がその対応をしている隙に、テンインの陣痛が始まってしまう。
激痛に暴れ回るテンインに慌てふためくショウラン。いきむほど上がって来る何か。宿屋にいた裕福な妻の乱入はあったものの、テンインは口から何かを出産。丸いそれは幼い妖怪の子供だった。
咄嗟に気絶させた裕福な妻に苦しい言い訳をするショウラン。部屋内ではテンインが妖怪の子供と宿屋の子供の戯れに右往左往。ショウランは妻を再び気絶させた。
どうにか事を成したショウランとテンイン。
2人は妖怪の子供を連れて再び、旅路を急いだ。ひとけのない山奥の寺に辿り着いた時、赤子が熱を出していることに気付く。どうにか解熱させ、2人と1匹はまるで本物の家族のような、穏やかな時を過ごした。テンインが母親でショウランが父親の代わりである。
ある日、赤子が2頭の馬の血を飲んでしまった。テンインは赤子をきつく叱りつけ、山で採取した果物を与えた。すると赤子は吐き出した種を、機関銃のように飛ばして小屋を壊してしまう。何もかも規格外である。それでも2人は笑い合いながら赤子を育てた。
映画『モンスター・ハント』のあらすじ【転】
都である順天府は大きな街である。そこへ辿り着いたショウランとテンイン。2人は質屋へ向かった。質屋の女将は賭け狂いであった。
赤子を見せて交渉。良い値で売れた。赤子を檻へ入れた2人は口論になる。金を持った女将が檻へ妖怪封印の札を貼った。赤子は悲痛な表情で、去って行くテンインを見つめる。姿が消えると火が点いたように泣き出した。
翌日、2人はやはり気になって質屋へ向かう。赤子を取り返すためだ。女将と麻雀勝負。そこで意外な才能を発揮して一番に勝ってしまうテンイン。女将に赤子の居場所を聞くと、登仙楼へ連れて行ったと言う。2人は急いでそこへ向かった。
登仙楼は妖怪料理を出す老舗で高級料理店だった。
広間では妖怪料理のフルコースが振る舞われている。主催は豪商のグーだった。彼は王子を食べるために天師堂を牛耳って、ハンターに触れを出していたのである。
店の厨房では王子を料理するため、必死になっていたが、幾ら手を尽くしても王子は死ななかった。無敵である。店主は赤子を料理することを諦めてしまった。
裏口から侵入し、厨房へ向かっていたテンインは、檻に入れられた村人達を発見。幼馴染を助けるが、店の用心棒に襲われる。ショウランが相手になり逃げようとするが、テンインは幼馴染を助けに戻ろうとする。そこで足を滑らせ、ショウランとキス。完全に事故である。テンインは無言で戻る。後を追ったショウラン。彼女はテンインを助け、彼を自分の夫だと明言した。
映画『モンスター・ハント』の結末・ラスト(ネタバレ)
用心棒はハンターである。ハンターは術を使う。用心棒が火を操り、ショウランとテンインを襲った。2人は上手く逃げ切り用心棒を倒した。奴から鍵を奪って村人を助ける。
テンインとショウランは赤子を助けに再び戻った。
その頃、首だけを出された状態で広間へ運ばれた王子。グーは王子の脳には、不老長寿と滋養強壮の効果があると言う。王子は酒を飲まされる。眠くなったところへ、妖怪の肌をも切り裂く虫を投入。生きたまま脳を食べようというのだ。
完全に眠りに入ろうとしている王子の元へ、疑似両親が駆け付ける。赤子を無事にテンインへ託し、ショウランは用心棒のハンターへと挑んだ。しかし、煙幕にて赤子とテンインを逃がすも、ショウランは捕まってしまう。
万事休すかと思われたが、厨房で発見したテンインの祖母が助けに入る。彼女はハンター最高位である10銭ハンターだった。しかし、祖母は年老いており何の力にもなれず、捕縛される。
祖母と嫁を盾に取られ、テンインは窮地に立たされた。だが、黙っているテンインではない。赤子に果物を食べさせ、種の機関銃で広間を攻撃。辺りは騒然となり、用心棒の術が解ける。グーは弾を身軽に避ける。しかし、彼は突如として静止し、拍子に顔の皮が何枚も剥がれる。そうして現れたのは何枚も人の皮を被った、妖怪の新王だった。
見る間に巨大化する新王。奴は怒り狂い暴れ出した。何をしても敵わない。祖母から家に伝わる魔剣を渡されたテンイン。その剣でもって新王へ向かうも、返り討ちにされてしまい、魔剣を胸に刺された。ショウランは意識のないテンインの元へ。夫となる男へ涙ながらに呼びかけるも、テンインは目覚めない。ショウランは尚も暴れる新王へ向かって行った。今度は赤子がテンインの元へ向かう。赤子は胸の剣を自らも傷つきながら必死に抜いた。すると、不思議なことにテンインの傷が回復、錆びていた剣が光を取り戻した。
ショウランが窮地に立たされた時、魔剣を持ったテンインが助けに入る。彼は光り輝く魔剣を手に新王へ。剣で腹部を突き刺すと、新王は息絶えた。
祖母からハンターの1銭を受け取ったテンイン。彼はハンターとして生きることを決意する。
赤子にフーバと名付けた。懐いて来る赤子を魔剣の炎で、退けるテンイン。父親がそうして、自分を退けたことを思い出した。テンインは自分を置いて行った、父親の気持ちをようやく知る。
赤子は泣きながら、永寧村の村人達と去って行く。
そうして、テンインはショウランとハンターの旅に出た。
映画『モンスター・ハント』の感想・評価・レビュー
妖怪の子を身籠ってしまった男と女ハンターが活躍するファンタジー・アクション。内容はちょっとくだらないと思うようなシーンも多いが、実は『シュレック』や『パイレーツ・オブ・カリビアン』のクリエイターが集結して制作されたというのだから、驚きだ。アクションシーンは確かに迫力満点だし、妖怪たちの姿もなかなかに多種多様で面白い点もあるが、どちらかと言うとコメディタッチ。終盤ではじわりとくるところもあるが、でもどこかちょっとハートフルだった。ちょっと人を選ぶ作品かもしれない。(女性 40代)
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