この記事では、映画『モンスターズ・ユニバーシティ』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『モンスターズ・ユニバーシティ』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の作品情報
上映時間:103分
ジャンル:アニメ、コメディ、ファンタジー
監督:ダン・スカンロン
キャスト:ビリー・クリスタル、ジョン・グッドマン、スティーヴ・ブシェミ、ヘレン・ミレン etc
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の登場人物(キャスト)
- マイク・ワゾウスキ(成人期:田中裕二 / 少年期:佐藤和太)
- 小さい頃からモンスターズ・インクで働く事を夢見ていた青年。怖がらせ屋としての外見に恵まれていない分、努力でそれを補おうとしている。
- ジェームズ・P・サリバン(石塚英彦)
- マイクの同級生で、父親が著名な怖がらせ屋というサラブレッド。外見にも恵まれているが、その慢心から努力を怠っている。
- ランドール・ボッグス(青山穣)
- マイクとサリーの同級生。ややメンタルが弱い一面も。
- ディーン・ハードスクラブル学長(一柳みる)
- マイクとサリーが通うモンスターズ・ユニバーシティの学長。過去は怖がらせ屋として活躍していた。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』のネタバレあらすじ(起承転結)
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』のあらすじ【起】
モンスターの世界では、小さい子供を怖がらせる「怖がらせ屋」という職業が全モンスターの憧れでした。モンスターの中でも一番怖い存在となるべく、モンスター達は日々不思議な扉を通じて全国各地の様々な子供の元を訪れます。マイク・ワゾウスキという緑色の身体を少年も、この怖がらせ屋に幼少期から憧れていました。そして念願の怖がらせ屋になるべく、怖がらせ屋を育成するための大学、「モンスター・ユニバーシティ」に晴れて入学を決めるのでした。
しかし流石一流校、授業も簡単なものではありませんでした。ディーン学長は学期末のテストで優秀な成績を収めなかったものは学部から追放する、と生徒達に言い渡します。そんな教師陣が一層目をかけている存在がいました。父親も優秀な怖がらせ屋として名を馳せた、ジェームズ・P・サリバン、通称サリーです。サリーはマイクとは違い大きな体格や怖い顔といった、怖がらせ屋としての資質を兼ね備えていましたが、その慢心から十分な努力を怠っています。

映画『モンスターズ・ユニバーシティ』のあらすじ【承】
一方、自分の外見が怖がらせ屋に向いていない事を自覚しているマイクは、不足分を技術で補うために日々の努力を怠りません。そして、とうとう学期末のテストの日が訪れました。しかしその途中、マイクとサリーが一触即発といった状態となり、誤ってディーン学長にとって大切な悲鳴ボックスを壊してしまいます。
学長はサリーには努力が、マイクにはそもそもの怖がらせ屋としての資質が足りないとし、2人を怖がらせ学部から追放しました。しかし諦めきれないマイクは、学長に冬休み明けに開かれる怖がらせ大会で優勝すれば怖がらせ学部に戻して欲しいと交渉します。負けたら退学という条件付きで約束を取り付けたマイクは、出場に必要な6人を集めるべく動き出しました。
しかし集まったのは自分と同じく怖そうには見えないモンスターばかり。更に、どうしても人数が1人足りなかったマイクのチームは、怖がらせ学部を追い出されるきっかけとなったサリーを仕方なく仲間に入れることにしたのでした。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』のあらすじ【転】
そしてとうとう大会がやってきました。大会では複数の試合が組まれ、毎試合ビリのチームが脱落していくという形式をとっています。マイクのチームは幸運も重なり、何と次々と試合を勝ち抜いていき、とうとう上位チームとして名を馳せました。
しかしいくら上位チームに食い込んだとしても、外見が怖くない彼等は周囲になめられがちでした。どこまでいっても馬鹿にされる彼等は自信を消失しますが、マイクの呼びかけでプロの仕事場、モンスターズ・インクを訪れた一同は再び闘志の炎を燃やします。
決勝戦、試合内容は子供達を驚かせ、その怖がらせ度を計測するという、実際にモンスターズ・インクで行われているものでした。そしてなんと、外見にも恵まれた怖いモンスターがいる敵チームの中でマイクが最高点を叩き出し見事に勝負を制したのでした。歓喜に沸く一同でしたが、マイクがふと不思議な点に気づきます。自分がどれだけ冗談半分に驚かしても、怖がらせ度が異常な数値を示すのでした。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の結末・ラスト(ネタバレ)
実はサリーがマイクのこと思い、サリーの機械だけ予め少ない驚きでも反応するように設定を変更していたのでした。マイクの為にと思って行った事でしたが、落胆するマイクとチームメンバーの姿を見たサリーは自らの行いを反省します。そしてディーン学長に本当の事を告げたサリーとマイクはそのまま大学から追放処分となってしまうのでした。
かし、やけを起こしたマイクが勝手に人間界へと行ってしまいます。サリーはマイクを連れ戻す為に自らも人間界へと向かいますが、人間がこちらの世界に来る事を恐れた学長は人間界とモンスター界を繋ぐ扉を閉めてしまいます。もうモンスター界には戻れないと思われた2人でしたが、人間を怖がらせる事でその扉を自力で開くことに成功します。
2人の退学は変わりませんが、そんな2人に感心した学長は2人にそっと紙を手渡します。それはモンスターズ・インクの郵便室で人材を募集しているというものでした。2人はその郵便室に就職、そこで目覚ましい成績を収め怖がらせ部門に異動となるのでした。そして話は、モンスターズ・インクへと戻ります。
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』の感想・評価・レビュー(ネタバレ)
「モンスターズ・インク」の前日譚となる本作。新しいキャラクターたちも増え、モンスターたちの世界を広げることに成功しています。特に同級生のスクイシーのお母さんはいいキャラです。モンスターの大学のクラブ対抗戦も興味深い。ただ、観終わってすごく面白かったかというと微妙なところで…。正直なところ、マイクとサリーが仲良くなることは周知の事実なので、ラストにかけて驚きが足りなかったように思います。マイクとサリーファン向けの映画かなという印象です。(男性 20代)
モンスターズインクの二大主人公、マイクとサリーの出会いを描いた作品。その他、まだひ弱なランドールや、メガネが特徴的だったロズなども登場する。モンスターズインクの頃は、サリーも既に優しい性格として描かれていたが、本作では、名門生まれ故の傲慢さなどが見受けられ、いわゆる[大学入りたての調子の乗っているヤツの典型]さが鼻につくのだが、前作を見ている人であれば、そんなサリーがどのようにして、変わっていくのかという所にすぐ焦点を当てる事だろう。マイクの性格は小さい頃からポジティブで一貫性があり、この性格だからこそ、モンスター社会の常識も打ち破ってしまえたのだと思え、とても元気がもらえる作品となっている。(男性 30代)
モンスター達の大学を舞台にしたお話しです。映画『モンスターズ・インク』の前の物語で、ユニバーシティの方がどちらかというと大人向けのストーリーになっていて、個人的にはユニバーシティの方が好きでした。
最初はお互いが大っ嫌いで性格が間反対だった主人公2人が、大学から爪弾きにされそうになりながらお互いの得意な分野を活かして友情を育むところは見ものです。(女性 30代)
本作は、人間の子どもたちを怖がらせてその悲鳴をエネルギー源として使用するモンスターの世界を舞台とし、マイクとサリーの大学時代を描いた物語である。
中でも、モンスターたちが本領を発揮する「怖がらせ大会」は見どころだ。
校内で落ちこぼれでも、仲間と協力して絆を深めていく2人の姿に胸が熱くなった。
大学とだけあって沢山のモンスター生徒が登場するが、隠れキャラや個性溢れるモンスターたちが可愛らしい。
特に、一生懸命手を振って前に進む、鈍足のカタツムリのキャラクターが面白くて印象に残っている。(女性 20代)
時系列としては前作の前の話にあたる今作。気になっていたマイクとサリーの友情の始まりにスポットが当てられて、ファンとしても満足。
マイクの嘘が発覚する場面はこちらまで胸が痛くなった。でもそこでおしまいじゃないのがディズニー作品のよいところで、そこからの頑張りが胸を打つ。ただ「願えば夢は叶う」ではなく、同時に現実にも目を向けることを描いていた様に思える。教訓的だが説教臭くはないので子供と見ても純粋に楽しめる良作。(男性 30代)
『モンスターズ・インク』の前日譚として、マイクとサリーの出会いや学生時代が描かれていて、あの名コンビがどうやって生まれたのかがわかるのが最高でした。特に、最終試験で脱落しながらも諦めず、“怖がらせ大会”で逆転する展開には胸が熱くなりました。最後に、夢が叶わなかったマイクがサリーと支え合って会社に入る流れは感動的。努力と友情のバランスが素晴らしい!(20代 男性)
前作の『モンスターズ・インク』とは雰囲気が違って、学生生活中心の青春物語になっているのが新鮮でした。マイクの「怖がらせ屋になる」という夢に対して現実が突きつけられるのはつらかったけど、それでも自分にできることを見つけて前に進む姿は、親としても応援したくなる展開でした。子どもにも夢と現実の大切さを伝えられる作品です。(40代 女性)
ピクサー映画の中でも特に好きな作品です!友情と成長のストーリーが王道で胸に響きました。マイクが「自分には才能がない」と気づいても努力を続ける姿に、自分自身を重ねて思わず泣いてしまいました。特にラストの郵便室から始まる出世ストーリーは、地道な努力がちゃんと報われることを描いていてすごく感動的でした。(30代 男性)
サリーが最初はエリートだけど調子に乗っていたり、マイクが真面目で努力家だけど周りから認められないという対比がとても良かったです。最終的に2人が互いを認め合って本当の友情を築いていく流れが丁寧に描かれていて、観ていて心が温まりました。子ども向けの映画だけど、大人も学ぶことが多い名作だと思います。(50代 男性)
まさかサリーとマイクが最初は犬猿の仲だったなんて!意外な展開にびっくりしましたが、そこからの関係構築がリアルで、大学生活の人間関係の難しさをうまく描いていると感じました。怖がらせ大会でのチームプレー、そして失敗を経てからの2人の成長がとてもよかったです。友情の力ってすごいなと改めて感じました。(20代 女性)
映画『モンスターズ・ユニバーシティ』を見た人におすすめの映画5選
モンスターズ・インク
この映画を一言で表すと?
笑いと涙が詰まった、“その後”を描く感動の名作ピクサー!
どんな話?
怖がらせ屋としてトップの成績を誇るサリーと相棒マイクのコンビが、ある日人間の子ども「ブー」と出会い、モンスターの世界に大きな変化をもたらしていく心温まるストーリー。笑って泣ける王道のファンタジー。
ここがおすすめ!
『モンスターズ・ユニバーシティ』の“その後”を描いた作品。マイクとサリーの関係性や成長が深く描かれ、ブーとの交流も涙なしには見られません。ユニバーシティで感じた感動がさらに広がる、必見の一作です。
リメンバー・ミー
この映画を一言で表すと?
音楽と家族の絆が心に染みる、ピクサー屈指の感動作!
どんな話?
音楽を愛する少年ミゲルは、家族に音楽を禁じられている中、死者の国に迷い込み、自分のルーツと家族の真実に迫る冒険を繰り広げる。死者とのつながりや記憶、愛を描くカラフルで切ないファンタジー。
ここがおすすめ!
家族や夢、自分の居場所といった『モンスターズ・ユニバーシティ』にも通じるテーマを持ち、映像美や音楽の美しさが印象的。ミゲルの成長と感動のラストは、誰の心にも深く刺さるはず。大人も子どもも泣ける傑作です。
カーズ
この映画を一言で表すと?
栄光よりも大切な“仲間との絆”を描いた、熱いレーシングムービー!
どんな話?
若くて傲慢なレーサー・ライトニング・マックィーンは、ある田舎町に迷い込んだことで、勝利だけでは得られない大切なものに気づいていく。成長と再生を描くピクサーの人気シリーズ第一作。
ここがおすすめ!
才能だけではうまくいかないという現実と、努力や仲間の力の大切さが『モンスターズ・ユニバーシティ』と重なります。マックィーンの変化は、サリーやマイクの成長ともリンクする熱いストーリー。爽快感と感動を両立した良作です。
インサイド・ヘッド
この映画を一言で表すと?
心の中の“感情たち”が繰り広げる、感動のファンタジー冒険!
どんな話?
少女ライリーの頭の中では「ヨロコビ」や「カナシミ」など5つの感情が、彼女の行動をコントロールしている。引っ越しという変化を通じて、感情たちが迷子になり、大混乱の中で成長していくストーリー。
ここがおすすめ!
子どもも大人も共感できる“心の揺れ”を見事に映像化した傑作。『モンスターズ・ユニバーシティ』同様、内面の成長や感情の繊細な描写が光ります。ユーモアと感動のバランスも抜群で、何度も観たくなる映画です。
くもりときどきミートボール
この映画を一言で表すと?
発明家が世界を食べ物で満たす!?笑って泣けるハチャメチャ冒険!
どんな話?
科学者志望の青年フリントが、空から食べ物を降らせるマシンを発明。しかし暴走して巨大な災害を引き起こし、世界を救うために奮闘する。ユーモアと感動が絶妙に融合したアニメ映画。
ここがおすすめ!
“夢を追いかけるが現実にぶつかる”というテーマが『モンスターズ・ユニバーシティ』と共通。フリントの不器用な奮闘ぶりと、周囲との絆の深まりが心を打ちます。明るくポップな世界観で、家族みんなで楽しめる一本!
みんなの感想・レビュー
本作は『モンスターズ・インク』の続編に当たる作品です。優れた映画製作ユニットであれば、どんな作品の続編でも、その作品から見て全く問題ないようにストーリーを組み立て、キャラクターに肉付けします。
しかし本作は、あのピクサーが制作したアニメーションでありながら、キャラクターの肉付けが中途半端ではないかと思いました。前作を見ていなければサリーとマイクに愛情を持てないのではないか?と思ってしまったのです。その理由は、二人が愛されるようなバックボーンを持っていないことです。特にサリーは名門出身であるという設定があることで嫌なやつとしか思えず、終盤の変化で「やったー!」と思えるものの、ここに至るまでに興味を無くしてしまう可能性すらあるのです。あと、石塚英彦の声が合ってないんじゃないかと思う場面もあったりして……。