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映画『マイ・プレシャス・リスト』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『マイ・プレシャス・リスト』の概要:天才的頭脳を持つヒロインは、仕事もせず読書三昧の日々を過ごしている。友人の1人も持たず孤独だった彼女はある日、父の旧友であるセラピストから幸せになるためのリストを手渡され、疑問を抱きながらも実行し始める。

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映画『マイ・プレシャス・リスト』の作品情報

マイ・プレシャス・リスト

製作年:2016年
上映時間:98分
ジャンル:コメディ、ヒューマンドラマ、青春
監督:スーザン・ジョンソン
キャスト:ベル・パウリー、ヴァネッサ・ベイアー、コリン・オドナヒュー、ウィリアム・モーズリー etc

映画『マイ・プレシャス・リスト』の登場人物(キャスト)

キャリー・ピルビー(ベル・パウリー)
IQ185で天才的頭脳を持っている。14歳でハーバード大学へ進学し、18歳で卒業。その後はNYのマンハッタンにて一人暮らし。無職で読書三昧の日々を送っていた。プライドが高く意固地で否定的、ストレートな物言いをする。
ペトロフ(ネイサン・レイン)
キャリーのセラピストで彼女の父親と旧知の仲。キャリーの性格を熟知しており、幸せになるためのリストを作り実行させる。
キャリーの父親(ガブリエル・バーン)
妻を病気で亡くし、娘を1人で育てる。現在は子持ちの女性と良い関係になり、再婚を考えている。情緒面の成長ができていない娘を心配し、ペトロフと共に計画を練る。
タラ(ヴァネッサ・ベイアー)
文書校正の同僚。キャリーより年上ではあるが、気軽に接して男女関係の素晴らしさを説く。確固たる自分を持ち、キャリーの弁論にも負けない。
ハリソン教授(コリン・オドナヒュー)
モダン文学を専攻している大学教授。キャリーが所持している本を手に入れるため、妻帯者でありながらキャリーを誘惑し不倫関係に及ぶ。本を入手後は何かと理由をつけて、返却を拒んでいた。

映画『マイ・プレシャス・リスト』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『マイ・プレシャス・リスト』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『マイ・プレシャス・リスト』のあらすじ【起】

IQが高くハーバード大学を18歳で卒業したキャリー・ピルビーには、1人も友人がいない。彼女は1週間の間、仕事もせずずっと読書をして過ごし17冊も読破。19歳にして自分よりも知能が劣っている周囲の人々を見下し、意固地で否定的な性格ができあがっていた。そこで、彼女の父親と旧知の仲であるセラピストのペトロフは、キャリーが幸せになるためのリストを作り、それを順番に試してみたらどうかと提案。だが、彼女はそれすらもバカバカしいと否定し、セラピーから逃げ出すのであった。

キャリーの父親は大学を卒業しても無職の娘を心配し、深夜に法律事務所の文書校正をする職をみつけてくれる。誰とも会わずに済む仕事であるにも関わらず、文書校正は嫌いだと我儘を言う彼女であったが、父の説得に応じ仕事をすることにした。
早速、時間通りに法律事務所を訪問し仕事の説明を聞く。同僚となる女性、タラの話によるとこの仕事をする人々は基本的にどこか普通じゃないところが多いらしい。

翌日、再びペトロフの元を訪れると、キャリーが幸せになるためのリストを作ってくれたと言う。そのリストには、彼女が普段やりそうにないことばかりが並べられていた。それすらもバカにした彼女だったが、ペトロフからの挑発に乗ってリストを実行することにした。
セラピーが終わった後、ペットとして金魚を購入。それから、子供の頃に好きだったジュースを改めて飲んでみる。

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映画『マイ・プレシャス・リスト』のあらすじ【承】

翌日もペトロフの元を訪れ、リストの2つをすでに実行したと報告。すると、彼は金魚ではあまり効果がなさそうだと言う。キャリーは今の生活で充分に幸せだと思っているため、リストを実行することに何の意味があるのか分からない。

次に挑戦する項目は、デートをすること。とは言え、対象の相手がいないため、デートをする相手から探し始める。新聞の広告から適当な相手を見繕い待ち合わせをしたが、出かける時になって隣室に住む男性から夕食に誘われてしまう。彼とは何度か話したことがあるが、キャリーが引き籠りだという噂を本気にしている様子。半分は当たっているが、完全な引き籠りというわけでもない。彼女は彼をあしらい待ち合わせ場所へ向かった。

相手の男性はMIT大学卒業でキャリーと似たような考えを持っていたが、長年付き合ってきた女生と結婚を目前にしていた。とても魅力的な男性ではあったが、結婚に対して不安を抱いたようだ。自分と比べたら遥かに幸せであるように見え、キャリーは結婚相手に対して正直になればいいと言って一方的にその場を去った。

このことをタラに話すと、なぜか一緒にクラブへ行くことに。就業後、彼女と共にクラブで議論したが、タラは昼間に会ったMITの男性と体を重ねれば最高な気分になれると言う。キャリーは誰もが下世話な話題で盛り上がる理由が分からず、むしろ嫌悪している。大学時代、モダン文学を教えるハリソン教授と惹かれ合っていたキャリーだったが、上手くいかなかった。タラが席を立った隙にキャリーは帰ることにする。

だが、その帰りペトロフが人妻と玄関先で抱き合っている場面に遭遇。帰宅後、父にそのことを報告しようとしたキャリー。ところが、父の携帯に見知らぬ女性が出たために大混乱となる。話によると電話に出た女性は父と結婚するつもりらしく、しかも子持ちであるらしい。更に父はクリスマスに娘をロンドンに呼び寄せ、結婚の報告をするつもりだったらしく、勝手な言い分に腹を立てたキャリー。怒り狂って電話を切ってしまった。

映画『マイ・プレシャス・リスト』のあらすじ【転】

憤りが治まらない彼女は衝動的にMIT卒の男性へと電話し、自宅を訪ねる。そして、勢いに乗って彼と体を重ねようとするが、婚約者との2ショット写真を目にしてしまい罪悪感に襲われる。結局、キャリーはその男性とも関係を持つことができず、口論となって部屋を飛び出してしまう。苛立ちが治まらないキャリーは、鳴り続けるスマホを路上に投げつけ壊してしまった。

その上、帰宅すると金魚が1匹死んでいる。名前を付けて可愛がっていたこともあり、ショックを受けたキャリー。他の金魚を守るためだと言い訳して、購入した店へ他の金魚を無理矢理に返品した。
その日はクリスマスイブだったが、父の結婚にMITの男とのいざこざ、果てには金魚の死でいいことなどまるでない。むしゃくしゃして部屋で奇声を上げたキャリーだったが、悲鳴のような声を聞きつけ隣室の男性が駆け付けてくれる。彼と少し路上を散歩し、穏やかな気分を取り戻した。そこで、男性の上着のポケットに入っていた本を目にしたキャリーは、ふと思い立ってハリソン教授へ電話を入れる。

良い仲になった記念にと彼に愛読書を進呈したのだが、その本を返して欲しいと頼む。だが、教授の家では現在、クリスマスパーティー中で本の返却は年明けの大学が始まってからにしてくれと言われてしまうのだった。

映画『マイ・プレシャス・リスト』の結末・ラスト(ネタバレ)

ペトロフの言う通りにリストなど実行しなければ良かった。そうすれば、キャリーは自分が孤独だと自覚せずに安穏と過ごせていたし、それだけで満足できていたのだ。彼女はクリスマスの早朝、ペトロフの元を訪れ玄関先で怒鳴り散らす。すると、そこへなぜか父親が姿を現し、キャリーを驚かせる。どうやら、娘を心配してはるばるロンドンから来たらしいが、怒りが治まらないキャリーは父にも怒鳴って踵を返してしまう。去って行く娘を目にした父とペトロフは、計画は順調だと言葉を交わすのだった。

その後、公園を散歩して落ち着いたキャリーは、迷子になった時のための待ち合わせ場所へ。幼い頃、はぐれたらそこで待つようにと約束していた場所には、すでに父が来て待っていた。父子はようやく落ち着いて会話をする。父は病気になった妻を亡くし、1人で娘を育てることに強い不安を抱えていた。幸い、キャリーは天才だったため、大学で気が合う友人ができるかと思い進学させたが、それが返って裏目に出てしまったようだった。

更に父はハリソンとの関係も知っており、どうなったかを聞かれたが、どうもなっていない。ただ、キャリーは彼に渡した愛読書が未だに戻らないことを気に病んでいた。その本は亡き母がプレゼントしてくれた大切な本で、初版本という希少価値があったからだ。キャリーは本だけは取り戻したいと考えていたが、1人で取りに行く勇気が持てなかった。そこで、話を聞いた父親が今すぐに取り戻しに行こうと立ち上がる。

ハリソン教授は妻帯者で、かつてキャリーとは不倫関係にあった。彼は何かと理由をつけて本の返却を渋っていたが、父はハリソンの家へと強引に入り本を取り戻してくれる。しかも、娘を弄んだ男でもあるため、1発だけ殴って家を出る。このことで父子は互いに心から謝り、仲直りするのだった。

ロンドンへ帰る父を見送った後、キャリーはペトロフを訪ねる。彼は疲れた様子を見せていたが、父と仲直りしたことを報告し少しだけペトロフの話を聞く。どんなに学位を取得したところで、人の心はいつだって複雑ですぐに解決できることなどない。ペトロフとも仲直りしたキャリーは、リストを最後まで実行することにした。

その日の夜、タラのクリスマスパーティーへ。彼女を友達と認定することで、リストにあった項目が1つ消せる。顔だけ出してすぐに帰宅したが、隣室の男性のことが気になっているキャリー。悩んだ末に彼を訪ね、共に大晦日を過ごそうと決めるのだった。

映画『マイ・プレシャス・リスト』の感想・評価・レビュー

天才的頭脳を持つが故に、人より飛び抜けて大人な考え方をするヒロインは、確かに頭脳は大人だが、情緒面での成長が著しく低い。それが、対人能力をゼロに等しくさせており、結果的に自らを孤独へと追いやっている。なまじ、頭がいいだけに理屈をこねては言い訳ばかりをするので、大抵は負けてしまうか言いくるめられてしまうに違いない。
そんな彼女が色恋の罠を仕掛けられたらひとたまりもない。ヒロインがリストを実行することで、成長する様を描いている。(MIHOシネマ編集部)


ハーバード大学を20歳で卒業した天才少女が、セラピストから言い渡された「幸せになるためのリスト」を通して成長していく様を描いた作品。ストーリー展開に捻りがないなどの酷評もあるが、恋愛や仕事で上手くいかないコミュ力ゼロなヒロインが、少しずつ変わっていく姿には勇気を貰える。
お洒落なニューヨークの街並みと、フォトジェニックな色使い、ヒロイン役のベル・パウリーのキュートさが、飽きさせない映像作品にしている。
作中に出てくる本で出来たクリスマスツリーは、この作品らしさが感じられてとても良かった。(女性 20代)


主人公キャリーを演じるベル・パウリーが可愛かった。天才的に頭が良く、相手に有無を言わさない物言いをするキャリーだが、カフェで椅子を借りに来ただけの男性が自分をナンパしに来たと勘違いし、恥をかいてしまうこともある。
確かに可愛げがないところはあるものの、発言はウィットに富んでいて面白い。本当の意味で頭が良い女の子なのだと思う。父の友人であるセラピスト、アルバイト先の職員、出会う人達みんながキャリーのことを温かく受け入れているのも良い。クスっと笑えるシーンが多く、ハートフルで楽しい作品だった。(女性 40代)

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