映画『NANA2』の概要:少女漫画のバイブル、『NANA』の劇場版第二弾。夢に、友情に、恋愛に、ナナとハチを中心に、人間模様が大きく動き出す。複雑且つ繊細に人間関係を表現したそのストーリー構成は圧巻。
映画『NANA2』の作品情報
上映時間:130分
ジャンル:ラブストーリー
監督:大谷健太郎
キャスト:中島美嘉、市川由衣、玉山鉄二、姜暢雄 etc
映画『NANA2』の登場人物(キャスト)
- 大崎ナナ(中島美嘉)
- バンド、BLACKSTONESのボーカル。レンと付き合っている。
- 小松奈々(市川由衣)
- ナナとルームシェアする女性。基本的に穏やかで、女性らしい女性。
- 一ノ瀬巧(玉山鉄二)
- TRAPNESTのメンバーで、奈々の憧れの人。
- 本城蓮(姜暢雄)
- TRAPNESTのギター。ナナの彼氏。
- 寺島伸夫 / ノブ(成宮寛貴)
- BLACKSTONESのメンバー。奈々に想いを寄せている。
映画『NANA2』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『NANA2』のあらすじ【起】
大崎ナナと小松奈々。2人のナナはある日電車の中で出会い、そして、それから奇妙な偶然が続いた結果、ルームシェアをするようになっていた。ナナはビジュアルバンド、『BLACKSTONES(通称ブラスト)』でボーカルを務めており、一方の奈々はドジな一面はあるものの、基本的に穏やかで恋に恋するタイプの女子であった。全く性格の違う2人は何故かうまくいき、ルームシェア生活を満喫していた。
2人の関係性だけでなく、それぞれのプライベートもまさに順風満帆であった。ナナは、かつて付き合っていた元バンド仲間で、現在は『TRAPNEST(通称トラネス)』という人気バンドのギターを担当している本城蓮との仲を、紆余曲折あったあと、とうとう取り戻していた。一方の奈々、通称ハチは、元彼に捨てられはしたものの、ブラストの仲間達と共に楽しい毎日を送っていた。
全てが順調のはずだった。しかし、ある日ハチにピンチが訪れる。なんと、彼女は勤めていた会社をクビになってしまうのだった。
映画『NANA2』のあらすじ【承】
元々ドジな一面があり、仕事においても優秀とは言えなかったハチであるが、流石に突然のクビ宣告をされて深く落ち込む。そんなハチの元に、一本の電話が入ってくる。それは、トラネスのベースを担当する一ノ瀬巧という人物からだった。実はハチはタクミの熱狂的なファンであり、タクミもそのことを承知していた。
単純なハチはそのことに舞い上がり、失業のショックはすっかり忘れタクミに会いにいくのだった。タクミは女遊びの激しい人で、彼はハチにもアプローチをかけてくる。それでもタクミに憧れるハチは、遊ばれることを分かりながらも彼と一夜を共にしてしまうのだった。
しかし、ハチはそのことをナナに話せずにいた。このことを知ればナナが自分を軽蔑するのではないかと考えたのだ。一方、ハチに本当に想いを寄せる人間もいた。ブラストに所属するノブである。ノブはある日、タクミがハチと関係性を持ったことを知るが、タクミがハチを大切にしているようには到底思えない。ノブは、そんなタクミに激怒するのだった。
映画『NANA2』のあらすじ【転】
一方、ナナもハチとタクミの逢瀬を目撃してしまう。本来であれば、親友の幸せは喜ぶべきことである。しかし、ナナはなぜかショックを受けてしまう。実は、ナナにとってハチは初めての女友達で、一種の独占欲なような感情をナナはハチに対して抱いていたのだった。このままではいけない、とナナは徐々にハチと距離を取るようになる。
その頃、ブラストにとって喜ばしいニュースが飛び込んでくる。なんと、レコード会社からスカウトの話が舞い込んできたのだ。実現が近づいてきたメジャーデビューに、ブラストのメンバー、そしてハチは大喜びする。
そして、その頃ハチはノブが自分に本気で想いを寄せていることを知るのだった。純粋で優しいノブと共に過ごすうちに、ハチもまたノブのことが気になっていた。そして、ハチはノブとタクミの2人について考える。何を考えているかわからないタクミと、自分を真剣に愛してくれているノブ。考えた末、ハチはノブと付き合うことにしたのだった。
映画『NANA2』の結末・ラスト(ネタバレ)
ノブの人の良さを知っているナナは、ノブとハチの交際を自然と受け入れることができた。そして、ノブとハチが結ばれたことで、とうとう彼らに平穏で幸せな日々が戻ってきた。
しかし、その矢先だった。なんと、ナナが妊娠していることが発覚したのだ。それは、ノブではなくタクミとの間の子供だった。ブラストはメジャーデビューを控え忙しい時期で、ハチはノブに相談することができない。タクミがハチの妊娠を知り、彼女に結婚を申し込む。そして、ハチはそれに頷いてしまうのだった。
結局ノブとの関係性は破綻、自分勝手なハチな行動にナナも怒り、彼女は家を出て行ってしまう。その後、ブラストはメジャーデビューし、レンとナナの関係性がパパラッチされるなど、めまぐるしく日々は過ぎていく。その間に、ナナは再びハチの大切さに気づくのだった。そして、ナナはハチを自分達のライブに招待する。それから少し経った頃、共に暮らしていたあの部屋で、ナナとハチは再会するのだった。
映画『NANA2』の感想・評価・レビュー
矢沢あい原作、NANAの続編となっているのだが、キャストが変更となっている。
特に重要な人物である、ハチ役が宮崎あおいから市川由衣へと変わっており、前作のハチより正直再現度が物足りず、違和感を覚えてしまう。冒頭に出てきたハチがハチだと分からず、途中の会話などで気付いてしまったほどだ。
又、ナナの恋人レンも松田龍平から変更となっているので、続編というより別の映画という印象さえ受けた。色々な都合もあるのだろうが、視聴者が混乱してしまうだけのキャスティング変更はいかがなものかと感じてしまう。(男性 30代)
ハチは宮崎あおいの方が良かった。残念。
配役が変わってしまい別の映画のように感じられる。中島美嘉だけが救い。
原作漫画は途中で休止しているので映画はどういうラストになるのか楽しみにしていた。
そこで終わらせたのか・・と。
映画としてまだ続くのかなといった感じの終わり方だが、配役もちぐはぐでこれで終わりの様子。
1作目が良かっただけに消化不良。(女性 40代)
前作の続きではあるが、キャストが変わっており新鮮さを感じると同時に、少し違和感があった。奈々が妊娠して、ノブと付き合っているのにも関わらず、タクミとの結婚を受け入れてしまうシーンがとても悲しく、その後のみんなとの関係性が崩れていくのが辛かった。ナナが奈々に対する気持ちの変化や、振られたノブの思いなどが、胸がいたくなるほど共感でき、理解できた。最後はナナと奈々が二人で住んでいた家で会うのだが、映像がやわらかく、ほっとさせる演出がよかった。次があればまた見たいと思わせる映画である。(女性 20代)
原作が好きで全巻制覇して気になったので映画を観たのですが、続編のキャストは変更しないほうが良かったなと思います。特に、奈々の役は前の宮崎あおいのままのほうがしっくりきました。真ちゃん役のキャストは、原作通りで可愛くてかっこよかったです。
ただ時間に限られている映画は、どうしても削らないといけないシーンとかあると思いますが、タクミと奈々のシーンの会話で削って欲しくない箇所はありました。(女性 30代)
二人のナナの物語の第2弾。それぞれがお互いのことを思いやりながらも、不器用に複雑な闇に包まれていくような感覚が頭を離れない。それぞれが抱えている闇が、どんどん濃くなっていくような展開になっている。もがきながらも生きているという苦しみが、全面に出ているのではないだろうか。
映画を見ながら、自分の人生をも深く考えさせられる。思い通りにいかないじれったさや、後悔、不安といった感情が入り乱れている中でも、強く生きていって欲しいと願わずにはいられない。(女性 30代)
キャストは原作の雰囲気と合っていて良かったのだが、一作目と変わってしまったのがやはり残念だった。物語に入り込もうとしても、どうしても違和感が付きまとう。主要キャストはできれば変えないで欲しかったなと思った。
ハチとタクミを中心に、騒動が繰り広げられていく。こうやって実写化されて改めて見ると、ハチって身勝手だなと思ってしまった。自分が友達だとしたら、付き合いきれないなと思ってしまいそう。ノブが優しい人なだけに、余計に切なくなる。(女性 30代)
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前作 NANA
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