映画『猫の恩返し』の概要:2002年に公開されたスタジオジブリのアニメーション作品。実は「耳をすませば」の月島雫が書いた物語という裏設定がある。短編アニメーション「ギブリーズ」と同時公開された。
映画『猫の恩返し』の作品情報
上映時間:75分
ジャンル:ファンタジー、ヒューマンドラマ、アニメ
監督:森田宏幸
キャスト:池脇千鶴、袴田吉彦、前田亜季、山田孝之 etc
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映画『猫の恩返し』の登場人物(キャスト)
- 吉岡ハル(池脇千鶴)
- 溌剌とした好奇心旺盛な、平凡な女子高校生。車に轢かれそうになっている猫、ルーンを助けた事をきっかけに猫の国の妃にされそうになる。
- バロン(袴田吉彦)
- 洋装で身を包んだ猫の男爵。謎に包まれているが、クールで頼り甲斐がある存在。
- ムタ(渡辺哲)
- 巨大な身体をしたふてぶてしい猫。バロン達と行動を共にしている。
- ルーン(山田孝之)
- 猫の国の王子。車に轢かれそうになった所をハルに救ってもらい、ハルを自分の妻にしたいと考える。
映画『猫の恩返し』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『猫の恩返し』のあらすじ【起】
ハルは明るく溌剌とした、同性から好かれるタイプの女子高校生です。ある日、友人と下校していたハルは、たまたま猫がトラックに轢かれそうになっている場面に遭遇します。運動神経の良いハルは咄嗟に友人、ひろみが部活で使用するラクロスのスティックを取り車道に走り出しました。そしてスティックで猫を掬い上げ、その命を助けたのでした。
するとその猫はハルの前で何と二本足で立ち上がり、流暢な日本語でハルに礼を告げるのでした。自分の勘違いだと思う事にしたハルでしたが、その夜は再びハルの前に今度は違うネコたちが現れました。その威厳の溢れる猫は、何と猫の国の王様で、周りに連れているのは従者たちだといいます。実はハルが助けた猫は王様の息子、つまり猫の国の王子、ルーンだったのです。
猫王は自分の息子を助けてくれたハルにお礼をするといい去って行きました。何のことか分からないハルはキョトンとするばかりでしたが、しかしその翌日から、猫王の言うお礼が何を指していたのかという事を理解することとなります。
映画『猫の恩返し』のあらすじ【承】
翌日、ルーンを助ける為に使った際、自分のラクロスのスティックが折れてしまったひろみには、大量のラクロススティックがリボンと共に贈られました。ハルにはネコが喜びそうなもの、猫じゃらしやネズミがこれでもかと言うほどに届けられたのでした。これが猫王の言っていた、鶴の恩返しならぬ猫の恩返しだったのです。
更になんと、猫王とルーンはいたくハルを気に入り、彼女をルークの妻として猫の国に迎え入れたい、と秘書のナトルを遣いに出してきたのでした。突然のことに狼狽するハルでしたが、脳内に「猫の事務所に行って」と謎の声が流れ込んできます。勿論猫の事務所なんて知らないハルでしたが、そこにふてぶてしい大柄のネコ、ムタが現れ、まるでハルを先導するように歩き出したのです。
どうしていいか分からないハルは、とりあえずムタの後ろを追うことにしました。そして細道や裏道などをひたすら抜けた先に、一軒の建物にたどり着いたのとした。その建物の中にはバロンという猫の男爵、そしてトトというバロンの相棒が待っていました。
映画『猫の恩返し』のあらすじ【転】
ハルは現在自分が陥っている状況をバロンに説明しますが、無理やり猫の国に連れていかれてしまいました。こっそり付いて来てくれたムタと共に、ハルは猫の国に繋がる道を進みます。猫の国に入る一歩手前、ユキという白猫が待っていました。ユキはハルに、この先は進まないほうがいいと忠告しますが、滅多に経験のできない非日常の誘惑に負けたハルは、そのまま猫の国に足を踏み入れました。
猫の国は、自分達の王子の妻候補であるハルを大々的に歓迎します。ハルには華美なドレスや目移りする様な料理の数々がよういされましま。まるでお姫様の様な待遇を受けられる事に高揚し、一瞬だけハルは「このまま猫になっても楽しいかもしれない」と思ってしまいました。すると何とその瞬間、その想いに呼応する様にハルが人間から猫の姿に変わってしまったのでした。これでルークとハルは猫同士、まるでその時を待っていたかのように、猫の国では着々とハルとルーンの結婚式の準備が進められていくのでした。
映画『猫の恩返し』の結末・ラスト(ネタバレ)
このままでは本当にネコの王子と結婚させられてしまうと焦ったハルは、「人間に戻りたい」と強く願います。しかし先程の願いはすぐ答えてくれたにも関わらず、今回のハルの強い想いは聞き入れられる事はなく、ハルは一向に人間に戻る気配がありません。このまま人間の暮らしには戻れないのか、とハルは絶望に叩き落とされました。
そんなハルの前に現れたのがこちらの世界に来る前に出会った猫の男爵、バロンです。バロンはハルに諦めるなと告げ、ハルを連れて猫の国から脱出しようと試みます。途中、ハルを返したくない猫国からの様々な妨害がハル達の行方を阻みます。それは大きな迷路であったり、堀や塔などの様々な障害物でした。しかしバロンとムタ、そしてハルは何とかその障害物を乗り越え前へ進んでいきます。
最後、トトが大勢のカラス達を引き連れてきて、その力も借りとうとうハルは猫の国から出ることが出来ました。そして人間に戻ったハルはバロン達に別れを告げ、自分の世界へと戻って行くのでした。
映画『猫の恩返し』の感想・評価・レビュー
ストーリー的にはちょっと軽めで物足りない思いがある作品でした。失恋直後にバロンに惹かれたことも軽さを感じますが、現実世界に戻ったハルの前向きさが良いですね。日常でちょっとイヤな事があった時に猫の国に連れて行かれ、猫になりかけながらも、バロンの助けがあってしっかりと現実に戻りましたが、私なら戻れなかったと思います。ペットを亡くした経験がある人ならあってほしいと願うだろう「猫の国」そこで自分の愛猫を見たら多分戻れません。(女性 40代)
可愛らしいエンディングが印象的な映画です。猫の国がもしも存在したならこんな国だったかもこれないな~とワクワクしながら見る事が出来ました。猫王の思い込みで、猫の国に来ることになった主人公。猫王も悪気無く、自分の息子の結婚相手にと主人公を猫の国に、半強制的に招待します。その猫王の子どもを想う気持にもほっこりです。そして、「耳をすませば」に登場するイケメン猫のバロンもこの映画に登場します。その登場の仕方も紳士的でドキッとします。また太っちょ猫のムタの不器用な優しさにもご注目下さい!ラストには猫の王と主人公が昔助けた猫がゴールインします。心温まる映画です。(女性 20代)
『猫の恩返し』は、幼い頃猫嫌いだった私を猫好きに変えてくれた特別な作品です。
この作品では、バロンを始めとした猫達の活躍が描かれているのはもちろん、主人公・ハルが等身大の女子高生から大人の女性へ成長する過程も描かれています。ラストシーンで親友・ひろみと街を歩くハルは、失恋にもめげず、むしろ気にしている素振りも見せない達観した女性に成長しており、大人の雰囲気を醸し出しています。
バロンとハルが、その後再会したのかは明かされていませんが、きっと彼らはまた巡り合うと信じています。(女性 20代)
ある日、車に轢かれそうになった猫の王子を助けたのをきっかけに猫の世界に招待される事になった少女のお話しです。猫の世界がいいなと思う度に、少女の身体は猫の姿になっていきます。その猫の世界で大きく成長していきます。
ありふれた毎日で刺激を求めてまた、時間に縛られず学校にも行かなくていい世界に憧れてしまう主人公の気持ちには共感してしまいます。(女性 30代)
世界観が素敵な作品で、子供向けではあるが大人もしっかりと楽しめる作品だと思う。ジブリ作品は基本的にずっしりとしているため、鑑賞には多少の体力を使う。しかしこの作品は体力や気力を使うことなくジブリ作品に触れることができる。そのような意味でも大人も楽しめる作品である。
薄汚れた現実世界から頭の中だけでも離れたい時にはおすすめである。観賞後しばらくは心の中が平和になる。とにかく猫に溢れた作品のため、猫好きの人にはよりおすすめである。(男性 20代)
もう何度となく観た作品だが、セリフ一つ一つの心地が良いもので何度観ても飽きない。声優(俳優)陣もはまり役ばかりだろう。主題歌「風になる」の軽やかさは、物語の中では表現されきってない風を最後に感じさせてくれる。歌詞を改めて見るとより沁みる。この作品は全てのバランスが良すぎる。これは数あるジブリ作品の中でもトップクラスだと思っている。
夏になるとアイスを食べたくなるように、わたしは夏になるとこの作品を観なければ夏を終わらせることができないと思っている。(女性 20代)
耳をすませばのヒロインが書いた物語という設定の今作。ある意味、スピンオフと言ってもいいかもしれない。ストーリー自体はかなりシンプルで、誰かが作った物語という設定的にはこれくらいのものになるのかな……という感じ。バロンの格好良さはもちろん、出てくるネコたちがかわいいので猫好きが観ると楽しめるのではないかと思った。(女性 20代)
主人公の吉岡ハルの性格が、優しくて明るくて見ていて好感が持てるキャラクターだった。本当に猫の国の王子の妃になってしまうのか、ドキドキするストーリーがとてもおもしろかった。ハルを助けてくれる男爵バロンの存在も良かった。猫なのだが、言動がとても紳士でカッコ良い。あと、ちょっとぽっちゃりした猫のムタのキャラクターが好きだった。
ハルが自分の世界に戻る最後は納得なのだが、やっぱりバロンとの別れに切なさが残った。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
公開当時、祖母に映画館に連れて行ってもらって一緒に見た思い出の作品だ。ジブリらしくないと言えばそう思えるような内容だが、食べ物の描き方はやっぱりジブリらしく、クッキーや猫の世界の料理などおいしそうに描かれているのが良かった。どのキャラクターもかわいらしく魅力的で、特にバロンのカッコ良さには何度見てもときめく。
初めてこの映画を見た時は小学生だったが、「自分の時間を生きる」というのは、大人になった今の方が胸に響くメッセージだなと感じた。
本作は『耳をすませば』の主人公・雫が書いた小説が原作になっているという設定です。つまり、『耳をすませば』のスピンオフ。しかしながら、『耳をすませば』ファンが特に反応するモノがあるかというと、実は無い。バロンという不思議な猫が共通して登場する程度です。
これくらいの共通点で喜べるならそれでもいいけど、もうちょっと『耳をすませば』臭がする映画になっていれば、もっと楽しめたかもしれないのにと思います。
例えば、作中のどこかに回想シーンを入れて、そこに登場するネコが雫と天沢に瓜二つだとか。「カントリーロード」が流れるとか。図書館が登場するとか。ファンを楽しませるような視点で制作して欲しかったなぁと思います。
普通の女子高生が猫の世界に迷い込んでしまう……。これだけでも、すげー楽しそうな話だなぁと思います。ネコ好きにはたまらない世界が広がっているし、視覚的にとても楽しい映画です。
ネコ好きにはたまらない、『耳をすませば』ファンは微妙、ジブリファンも微妙、一般人は適当に褒める。そんな感じの映画じゃないかなぁと思います。ジブリ映画にしてはファンタジー要素がつまらないのが残念ではありますが、いいじゃん別に!楽しいから。見ていて楽しければもうOKだから!
耳すまファン、ジブリファンですが、この作品は大好きです。
カントリーロードは流れませんが、耳すまのサントラが、良いところでちょいちょい出てきます。耳すまを何度も見てる者としては「ここでこのメロディ!きたー!」とテンションが上がります。
あとバロンの他にもムタさんが両作品に共通して登場します。
雫ちゃんと同じ声優さんが、ハルちゃんの友達役で出てくるのも耳すまファンとしては嬉しいですよ。