映画『19 ナインティーン(2000)』の概要:ごく普通の大学生が突然拉致される。しかし、何もしてこない犯人達は自由気ままに旅をするだけだった。異様な関係の男達四人が贈る青春ロードムービー。
映画『19 ナインティーン』の作品情報
上映時間:82分
ジャンル:青春
監督:渡辺一志
キャスト:渡辺一志、川岡大次郎、野沢那智、新名涼 etc
映画『19 ナインティーン』をフルで無料視聴できる動画配信一覧
U-NEXT | × |
---|---|
Hulu | × |
Amazonビデオ | × |
dTV | × |
TELASA | × |
TSUTAYA DISCAS | × |
ビデオマーケット | × |
Netflix | × |
※動画の配信情報は2022年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービス(VOD)の公式サイトでご確認ください。
映画『19 ナインティーン』の登場人物(キャスト)
- 宇佐美(川岡大次郎)
- 普通の大学生。ある日、突然横浜達に拉致される。何度も逃げ出そうとするが、いつの間にか一緒にいる事に居心地の良さを感じ始める。新たに拉致した人を殺してしまい、横浜達に別れを告げられる。
- 横浜(渡部一志)
- 誰かを拉致しては何もせず一緒にドライブをするという奇行を楽しむ男。宇佐美を拉致し、一緒に旅をする。欲しい物があればなんでも盗む。
- 千葉(野呂武夫)
- 宇佐美の前に拉致されたという横浜の仲間。写真が好きで無口。全く反抗しようともしない。
映画『19 ナインティーン』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『19 ナインティーン』のあらすじ【起】
宇佐美がバイクを運転していると、急に目の前に車が止まる。中から人が出てくると、何も言わずに宇佐美を車の中に引き込むのだった。
車の中には、横浜、千葉、神戸と言う名前の男三人組がいた。宇佐美は車の中で様々な質問を受ける。ことごとく嘘を見破られる宇佐美はごく普通の大学生だった。
ガソリンスタンドに寄った宇佐美達。そこで助けを求めようとするが失敗する。
拉致されたにもかかわらず何もされない宇佐美。横浜達に、カツアゲで得たお金で飲み物を奢られたりする。車に二人きりになった宇佐美と千葉。宇佐美は千葉に、帰りたいと言うが千葉は帰れないと答える。千葉もまた、横浜達に捕まった身だと言う。
途中トイレに行きたいと言う宇佐美。隙を狙って逃げ出すもすぐに捕まってしまう。
片方の靴を失くした宇佐美に気づく千葉。横浜達は靴屋に寄り、堂々と万引きをする。彼らは欲しい物はなんでも盗むのだった。
映画『19 ナインティーン』のあらすじ【承】
レストランで食事をする宇佐美達。横浜が宇佐美に、もし大切な人二人の内の一人しか救えないとしたらどうするかと聞く。宇佐美が答えられないでいると横浜は宇佐美に、お前はどちらも助けられないと言う。千葉は、一人だけ助けた後に落ちる人間と一緒に自分も飛び降りると言う。横浜は宇佐美に丁寧な言葉遣いを注意する。まるでいじめているみたいじゃないか、と変な事を言うのだった。
渋滞に巻き込まれた宇佐美達。横浜は車をその場に置き去りにして、電車移動を提案する。
地下鉄に乗って移動する宇佐美達。なぜか、宇佐美はもう逃げ出そうとはしていなかった。東京タワーの前で写真を撮る四人。いつの間にか四人で楽しく旅をしているのだった。
その後、四人は動物園に行ったり、スーパーで万引きをしたりする。宇佐美と他の三人との関係も段々と良くなっていく。
車を盗んだ横浜達は浜辺に向かう。浜辺で遊ぶ四人。そこで宇佐美は初めて横浜達に名前を聞く。しかし、そんな事はどうでもいいと言って決して名前を言おうとしないのだった。
映画『19 ナインティーン』のあらすじ【転】
横浜達は浜辺にいた男を新たに拉致する。横浜は、宇佐美とその男に喧嘩をしろと命令する。勝った方を解放してやるというのだ。脅された男は宇佐美を殴る。
再び浜辺で遊びだす横浜達。拉致された男は、なぜこんな事をするのかと呟く。しかし、すでに男は横浜達の命令を素直に受け入れるようになっていた。
拉致された男は同じ境遇の宇佐美に親近感を抱く。そして、逃げ出そうと提案する。それに戸惑う宇佐美。そこへやってきた横浜。横浜の背後から男が砂袋で殴りかかる。倒れた横浜を見て逃げようとする男。すると、そこに千葉がやって来る。男は千葉に殴りかかるもあっさり倒されてしまう。そして二人は車の中に監禁されてしまうのだった。
再び浜辺で遊びだす横浜達。それを宇佐美は車の中から楽しそうに眺めている。すると突然、後部座席に乗っていたもう一人の男に首を閉められる。慌てた宇佐美はダッシュボードの中に銃を発見すると、男を撃ち殺してしまうのだった。
映画『19 ナインティーン』の結末・ラスト(ネタバレ)
遺体を捨てに行こうという横浜達。車を海へ捨てると、新たに大きな車を奪う。遺体を運び車に乗せ、車は走りだす。
横浜達がダラダラしている合間に、警察がすでに動き出していた。男がいなくなった浜辺からはすでに車も見つかっており、近辺ではすでに検問が始まっていた。遺体を乗せた横浜達の車も警察の検問を受ける。しかし、警察官の怠慢などでそこを奇跡的に乗り越えるのだった。
ゴミ捨て場に捨てられていた遺体を、ゴミ収集車がなんの疑いもなく拾って処理してしまう。横浜達はその光景を見た後、新たに車を盗み出すのだった。
千葉に写真を撮ってくれと頼む宇佐美。今の自分がどういう顔をしているのか知りたかったのだ。宇佐美が車に乗り込もうとすると、横浜がそれを止める。もう帰っていいと言う横浜に宇佐美は一緒に行くと言いだす。しかし横浜はそれを断り、車は宇佐美を置いて走り去って行く。宇佐美は寂しそうに、去って行く車をずっと見つめているのだった。
映画『19 ナインティーン』の感想・評価・レビュー
とても不思議なストーリーであり、拉致した横浜の狙いや千葉の考えているのか、何も考えていないのか分からない所や、拉致された宇佐美の溶け込んでいく場面など、見所がたくさんあった。宇佐美の次に拉致された男を、宇佐美が銃で撃ち殺してしまった後に、車から降ろされ走り去る車を眺めている宇佐美の姿が印象的であった。彼らの本名や、次々と拉致を行い共に旅をしていく目的など、様々な答えが出てきたが、どれが正解か分からないまま終わってしまった為、更に考えさせられた映画であった。(女性 20代)
終始、目的らしい目的が分からず物語が進んでいくという、不思議な展開の作品である。ジャンルとしては青春モノに該当するのだろうが、突然拉致された宇佐美という人物が、犯罪に巻き込まれるわけでもなく、いつの間にか拉致した人物達と旅を楽しんでしまうといった内容である。結論らしい結論は特に描かれていないが、拉致を行った横浜という人物の美学のようなものに基づいているのだろうと感じる。特に答えに辿り着くわけもないが、どことなく哀愁がかったエンディングに物悲しさを感じた。(男性 30代)
みんなの感想・レビュー