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映画『人魚の眠る家』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『人魚の眠る家』の概要:東野圭吾デビュー30周年記念作、類型110万部を記録した作品が完全実写化。離婚間近な夫婦の娘がある日、水の事故に巻き込まれてしまう。脳死判定をするか、それとも延命措置を施すか。両親が取った決断。その決断が周りの人間を巻き込んで次第に思いもよらぬ方向へと向かって行く。

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映画『人魚の眠る家』の作品情報

人魚の眠る家

製作年:2018年
上映時間:120分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:堤幸彦
キャスト:篠原涼子、西島秀俊、坂口健太郎、川栄李奈 etc

映画『人魚の眠る家』の登場人物(キャスト)

播磨薫子(篠原涼子)
夫(播磨和昌)の浮気が原因で離婚を考えている二児の母親。現在夫とは別に住んでおり、娘の瑞穂の小学校受験が終わったら離婚をしようと考えている。
播磨和昌(西島秀俊)
IT会社ハリマテクスの二代目社長。薫子が別居を申し出てからは、あまり家に寄り付かなくなっていた。瑞穂が脳死状態となり、薫子にBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)技術を利用しないかと提案する。
播磨瑞穂(稲垣来泉)
播磨家長女。6歳の時に行ったプールで水の事故に巻き込まれ脳死状態となる。
星野裕也(坂口健太郎)
ハリマテクスの研究員。障害者をサポートする最先端技術、BMI技術を担当している。この技術を利用して、脳死状態の瑞穂を動かせるようになる。
川島真緒(川栄季奈)
動物病院の助手をしている。合コンで知り合った星野と付き合うようになる。結婚も間近になってきたところで星野が研究に没頭しだし、心配している。

映画『人魚の眠る家』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『人魚の眠る家』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『人魚の眠る家』のあらすじ【起】

少年達が野球ボールを投げ合いながら下校していた。すると1人が投げたボールが弧を描き、飛んでいってしまう。宗吾と呼ばれた少年がボールを追いかけて行った先は、ある大きな洋館の中だった。バラが咲き乱れる屋敷の中、椅子に座って静かに眠る1人の少女を見つける。

播磨薫子は現在、長女の瑞穂、長男の生人(いくと)の3人で大きな洋館に暮らしている。夫の和昌は浮気が原因で別居中。和昌とは、瑞穂の小学校受験が終わったら正式に離婚しようと話し合っていた。その日自分達は、瑞穂の通う塾での保護者模擬面接に出席するため、子供達とは別々に行動していた。子供達は薫子の母親と一緒に市民プールへと遊びに出かけて行った。和真は面接ギリギリの時間になってようやく姿を見せた。面接中でも携帯の充電を切らない和昌に苛立ちを覚える薫子。しかし和昌の次の言葉で薫子の人生が変わる。和昌は「どこの病院ですか」と携帯に怒鳴っていた。

薫子が見たのは、口にチューブを繋がれている瑞穂の姿であった。瑞穂はプールの排水溝に入れた指が抜けず、引っ張り上げた時には息をしていなかった。脳外科医は薫子と和昌に、瑞穂は血液の供給が途絶えていた時間が長く、脳に重大な損傷を受けている。子供は心肺停止になるまで時間がかかることもあるが、回復した例はない、と話す。そして、臓器移植について話し合ったことはあるか、と尋ねた。娘はまだ6歳だぞ、と憤る和昌。すると医者は、本人の意思がわからない時は家族が判断することになっている、と告げた。瑞穂なら臓器移植を願ったと思う、という理由で移植の準備が進められる。最期のお別れを告げようとしたその時「お姉ちゃん」と言った生人の声に瑞穂の指が反応した。顔を見合わせる薫子と和昌。薫子は叫んだ「この子は生きています」と。

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映画『人魚の眠る家』のあらすじ【承】

瑞穂は臓器移植されず延命措置を施されることになった。脈拍数なども安定し、薫子は在宅介護を始めたいと申し出る。家に連れて帰る日、医者はラザロー兆候といって、脊髄反射などによって身体が自発的に動くことがある。脳外科医としての見解に変更はないということだけは知っておいてほしい、と言った。その目は真っ直ぐ薫子を見ていた。

薫子は和昌に、何度も危ない状況を乗り越える瑞穂を見て、この子は生きたいと思っている、と強く感じたという。和昌は薫子の言葉を受けて、会社である研究員に注目する。信号を被験者の身体に直接働きかける技術を研究している星野裕也である。和昌は横隔膜ペースメーカーの話に詳しかった星野から情報を聞き、瑞穂も手術を受けた。人工呼吸器のチューブが外れ、小さな寝息を立てる瑞穂の姿に両親は感動していた。

自宅介護が始まると、薫子はより一層瑞穂の身体に神経質になった。薫子の母親が瑞穂のケアに慣れず悪戦苦闘する度に薫子はヒステリックになって怒鳴りつける。ある雪の降る晩、薫子が仮眠から部屋に戻ると、薫子の母親が眠る瑞穂に声を掛けていた。おばあちゃんの残りの命、全部瑞穂ちゃんにあげるから、と語りかける母親。その姿を薫子は黙って見つめていた。

映画『人魚の眠る家』のあらすじ【転】

和昌は薫子からの電話を受けていた。薫子は上機嫌な声で、瑞穂の状態がとてもいいと話す。もっと動いて代謝が上がればいいのに、という言葉からハッとして星野の研究室を訪ねる。星野の研究を瑞穂で応用できないかと考えたのだ。半信半疑ながらも星野の研究に同意する薫子。独特な機械音が部屋に響く中、瑞穂の片足が動く。一同は息を飲んだ。

こうして、星野は極秘プロジェクトとして瑞穂の身体と向き合うようになった。しかし、他の研究員はあまりよく思っていなかった。将来のない人間の手足を動かしたって何の役にも立たない、と言われてしまう。しかし、薫子にとっては星野の存在は大きかった。本当は親の自己満足なのではないかと思ったが、星野が瑞穂を救ってくれたと薫子は星野に感謝した。

しかし和昌は薫子とは違う感情を抱いていた。季節は春になり和昌は久しぶりに瑞穂と生人に会いに来る。瑞穂にぬいぐるみをプレゼントしようとすると、瑞穂は人工的に笑みを作った。その笑顔に可愛いでしょ、と言う薫子と星野。和昌は星野を呼び出し、本来の研究に戻るように促す。意見する星野に、顔面を操作して笑わせる必要があるのか、瑞穂を本当に生きている人間として扱っているのか、とまくし立てる。

映画『人魚の眠る家』の結末・ラスト(ネタバレ)

新しい学校生活が始まってから長男の生人は塞ぐようになってしまった。予定していた生人の誕生日会、来るはずの友人が到着しない。薫子が問いただすと、入学式に連れて来た瑞穂が原因だった。眠り続けている瑞穂が気持ち悪いと級友に言われてしまい、瑞穂が誕生日会に出席するならば友人は来ないと生人は告げた。「ずっと前に死んでいるのに、生きているということにしているだけだ」と禁句を言われ、その瞬間薫子は生人に掴みかかっていた。そして、皆が同じ意見だったということを知った薫子は台所にあった包丁を手に瑞穂の部屋へと入って行く。瑞穂の喉元に包丁を当てた薫子は警察を呼んだ。

到着し混乱している警官に対し、薫子は静かに問う。脳死し、医学的には既に死んでいる者に対しても殺せば殺人罪かと。刃先を喉元に定める薫子に和昌は「君の娘だぞ」と瑞穂を抱いて庇う。その拍子に包丁が床に転がり落ちる。和昌は「君に偽りの希望を与えた。けれど殺さないでくれ」と泣きながら懇願する。すると、そこに瑞穂のいとこのである若葉が「瑞穂は自分の代わりに死んだ」と泣きながら飛び込んでくる。プールの排水溝に落ちてしまったおもちゃの指輪を取り戻そうとした若菜と瑞穂。しかし若葉はすぐに息が続かず水面に戻ってしまう。しかし瑞穂は水面に戻ろうにも戻れなかった。初めて知る真実に、その場の誰もが動けなくなってしまった。

それからしばらく経った深夜、薫子はふと目が覚める。時刻は3時20分を差していた。見ると瑞穂の目が開いている。薫子は悟った、もう逝ってしまうのだと。瑞穂は今までありがとう、幸せだったよと告げた。その時、ペースメーカーの音で目が覚める。薫子は瑞穂と夢の中で会話していた。その日が命日となり、瑞穂はドナーとなって宗吾と呼ばれる少年の1部となった。退院した少年は心臓が呼ぶ方へと足を走らせる。以前野球ボールが入ってしまった洋館へ、しかしそこは空き地となっていた。

映画『人魚の眠る家』の感想・評価・レビュー

友人の医者も、臓器提供して欲しいとは思わないし、言えないという。それほどデリケートな問題らしい。自分の身体だったらとは考えられるが、それが子供だったら、と思うと途端に思考はストップする。人工的に作った瑞穂の笑顔を可愛いと言った薫子。和昌との間に決定的な違いが現れた場面だが、私は決して薫子が狂気的になったとは思わない。自分もきっとそう思うだろう。誰も薫子とのことは責められない。狂気という名の愛なだけで、全ては愛する我が子を思えばこそなのだから。(MIHOシネマ編集部)


本作は、離婚寸前の仮面夫婦の娘が突如プールの事故で脳死状態となり、その結果夫婦が下した決断を描いた東野圭吾小説原作のヒューマンドラマ作品。
原作の繊細で丁寧な描写が忠実に描写されていて、俳優陣の熱演に涙なしには観れなかった。
そして、母親の執拗な看病のシーンは恐怖で印象的だった。
もし自分の家族の危機にあったら自分ならどうするのか、臓器提供や親子愛について深く考えさせられ、家族を大切にしようと思える作品だった。(女性 20代)


播磨薫子が娘の瑞穂の介護をしているシーンは、狂気的ではあったが気持ちは分からなくはないなと思った。やっぱり子供の命は簡単に手放せないと思う。科学技術で無理矢理生かしていることは、他人から見たら気持ちの悪い行為なのだと思う。でも、この技術があったからこそ、薫子は瑞穂の死と向き合う期間が得られたのではないかと思う。
家族の誰もが瑞穂のことで傷つき、悩んでいる。そのことが伝わってくる物語で、切ない気持ちになった。(女性 30代)


もしも自分が薫子の立場だったらと考えると、薫子の行動が異常だとは思えなかった。たとえ脳死といわれても我が子の肉体は生きていて、動いたら、誰だって望みをかけたくなるのではないだろうか。
機械の力で笑顔を作り出すのはさすがに不気味だと思ったが、それすらまったく理解できないわけでもない。むしろ儚い希望を与えられた薫子が不憫に思えて仕方なかった。

最初からずっと憂鬱な気分になる作品だが、篠原涼子をはじめとする俳優陣の熱のこもった演技に引き込まれる。ラストは今までの重苦しい空気から少し解放されほっとした。(女性 40代)

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