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映画『おみおくり』のネタバレあらすじ結末と感想

映画『おみおくり』の概要:両親を交通事故で失い当時の記憶に苛まれているヒロイン。しがないOLだった彼女は、納棺師満島と出会い感銘を受ける。ヒロインは満島の元へ向かい弟子入りを志願。やがて彼女は納棺士として成長しながら心の闇から解き放たれていく。

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映画『おみおくり』の作品情報

おみおくり

製作年:2017年
上映時間:117分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:伊藤秀裕
キャスト:高島礼子、文音、渡部秀、風谷南友 etc

映画『おみおくり』の登場人物(キャスト)

満島弥生(高島礼子)
女性納棺師。若い頃、カメラマンの植村との関係で悲しい過去を持つ。達観した面があり、弟子となった亜衣に多くのことを教え、じっくりと根気強く見守る。非常に穏やかだが、仕事にプライドを持ち時に強く叱りつけ、亜衣に覚悟を持つよう諭す。
河村亜衣(文音)
会社のOLであったが、満島と出会い納棺士を目指すようになる。幼い頃、交通事故にて両親を亡くし、まともに別れを告げることができず死を受け入れられなかった。事故当時の記憶で長い間、苦しんでいる。
河村孝広(渡部秀)
亜衣の弟で三村静と婚約する。姉と同様に両親の死を受け入れられず、正気を保つためにまるで生きているかのように信じ込んでいた。姉思いの弟。
大下葵(風谷南友)
亜衣の同僚で親友。明るく陽気で日本酒が大好き。亜衣のことが大好きで、納棺士となった後はメールでのやりとりを欠かさずに行っている。
三村静(芳賀優里亜)
亜衣の弟、孝広の婚約者。実は亜衣と同い年だが、非常に謙虚で優しい性格。孝広の異変を察して、亜衣に助けを求める。
植村勇治(加藤雅也)
世界中を巡る冒険家でありカメラマン。妻子がありながら、満島と恋仲になる。妻と別れ満島と生きようとするが、フラれてしまう。アラスカの山で行方不明になる。

映画『おみおくり』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)

映画『おみおくり』のストーリー(あらすじ)を結末・ラストまでわかりやすく簡単に解説しています。この先、ネタバレを含んでいるためご注意ください。

映画『おみおくり』のあらすじ【起】

震度6度強の地震が発生した時、河村亜衣は小さな会社のOLだった。彼女は同僚で友人の大下葵と机の下に隠れどうにか無事にやり過ごしたが、酷い地区では家屋の倒壊や土砂崩れ、道路の地割れによる相当な被害があった。葵の実家も被害が多い地区にあったため、その日の内に会社に連絡を入れ、実家に帰ると亜衣にも連絡があった。

数日後、週末に社長が亜衣の実家がある地区にボランティアをしに行こうと有志を募る。亜衣も葵のために率先してボランティアへと参加することに。葵の実家、大下家では葵の姉の幼い娘の葬儀が行われようとしている。幼い娘は地震に巻き込まれ、泥に塗れ傷だらけだった。母親の姉は酷く嘆き悲しみ我が子の顔を見ることもできない。亜衣は同僚と共に大下家を訪ね、様々な手伝いをしたがそんな時、大きなスーツケースを携えた女性が大下家へとやって来る。どうやら葬儀屋の依頼でやって来た納棺師のようだった。

納棺師、満島弥生は幼い故人を偲び作業を開始。しばらく後、納棺の準備ができたことを知らせる。顔にかけられた白布を外したその顔は、満島の手によってまるで眠っているかのように安らかだった。

その時に出会った満島の佇まいと手腕に心を打たれた亜衣。納棺士という職業に興味を抱き始める。満島は著書を出すほどの有名な女性納棺師だった。
亜衣の弟、孝弘が三村静という女性と結婚すると言うので、3人で食事をした。静は亜衣と同じ年だったが、とても感じの良い女性であったため、亜衣は肩の荷を下ろしたかのように安堵するのだった。

15年前、亜衣は一家で交通事故に遭っている。その事故により両親を亡くし、生き残った亜衣と幼い弟は共に手を携えて生きてきた。その時の鮮烈な記憶は今も尚、亜衣を苦しめている。事故による損傷が激しく両親とは対面することも叶わなかった。故に、未だに死を受け入れることができずにいるのだった。

亜衣がそのことを綴った手紙を満島へと送ると、満島は真摯な返事をくれる。故人の気持ちを考え、残されて苦しい思いを抱える亜衣をも労る文面だった。このことにより、両親との楽しい思い出を思い出すことができ、多少なりとも心の傷を癒すことができた。

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映画『おみおくり』のあらすじ【承】

仕事に復帰した葵は亜衣が幼い姪の葬儀に駆け付けてくれたことを心強く思った様子。そこで、亜衣は自分自身の生き方を見つめ直すため、会社を辞めると告げるのだった。

その後、満島の元へ押しかけ弟子にして欲しいと頼み込んだ亜衣。満島は、納棺士は生半可な気持ちではできないと告げたが、会社を辞めどうあっても弟子になりたいと言い張る亜衣に根負けし、一先ずは知り合いの葬儀屋で葬儀の流れや仕事を覚えるようにと告げるのであった。

早速、満島の口利きにて葬儀屋へ修行に入った亜衣。ある日、認知症の妻を介護していた年老いた夫が亡くなったという奥村家へ。妻は夫が亡くなったことを認知できず、食事を摂ることもしなくなり、遺体に張り付いて懸命に呼びかけていた。

葬儀という人生のお別れをどう迎えるかは人それぞれではあるが、故人がどう生きてきたかに深く関わることである。満島は仕事に慣れてきた亜衣に死に化粧の施し方を教え始める。師匠は納棺士の心得として、遺族の気持ちを十分に慮り自らにも気遣うことが必要だと言うのだった。

次の依頼は宮下家。一家の大黒柱であった主人が突然、亡くなってしまったらしい。故人は長年、教師を務めており教え子たちが多く集まった。そこへ、故人の娘が赤ん坊を抱いて駆け込んで来る。故人は最後まで娘の結婚を反対していたようだが、許しを得ることもなく亡くなってしまった。娘の夫は故人よりも年上と思われる男性だった。
その後しばらくして、亜衣は満島の助手として行動を共にすることに。

初めての訪問先は八牧家。亡くなったのはおばあちゃんらしいが、若い頃はとても美しくミス・小野小町に選ばれたこともあると言う。夫は苦労をかけてばかりだったと呟き、美しくして欲しいと望む。満島の斜め後ろに座し、その仕事ぶりを見つめながら道具を手渡す亜衣。師匠の手は優しく労りがあったが、注意点を述べながらも迷いなく化粧を施していく。その途中、孫が口紅を持って来たため、満島はその口紅を亜衣に渡し、口紅を塗らせてくれる。綺麗に化粧をした故人を目にした夫は、とても綺麗だと大喜びしてくれた。

次の訪問先は井坂家だったが、白布を取るとその首に赤黒い痣があった。恐らくは首を吊ったものと思われ、一瞬戸惑ってしまう。満島は痣を消すべく化粧を施したが、遺族は世間体を気にして誰も付き添いをせず、すぐに納棺して欲しいと言うのだった。

映画『おみおくり』のあらすじ【転】

その帰り、亜衣は満島に納棺士になったきっかけを聞くことに。すると、師匠は亜衣と初めて会った岬へと向かった。満島が亜衣と同じ年の頃、世界中を旅している冒険家でカメラマンの植村勇治と出会った。彼女は彼と恋仲になり幸せな時を過ごしたが、蜜月はそう長く続かない。植村は妻帯者だったのである。

彼は満島と生きるべく妻と別れ、アラスカへ行こうと誘った。思い悩んだ満島だったが、植村と生きようと決め約束の日に部屋を出たが、マンションの入り口で植村の元妻が待ち伏せており、説得された末にアラスカ行きを諦めることに。結局、植村は単身アラスカへ向かい登山の際、行方不明になってしまった。満島は当時の苦悩と後悔を抱え、納棺士を目指したのである。

そんなある時、静から孝広のことで相談の連絡が入る。弟が両親の死をなかったことのように語っていたと言うのだ。恐らく弟も亜衣と同じように、両親の死を受け入れられずにいるのだろう。亜衣は満島から休みをもらい、孝広の元へ向かうことにした。満島は理由を知りたがったが、亜衣はどうしてもその理由を語ることができなかった。

苦悩を隠し普段通りの生活を送っていた孝広。亜衣は静のためにも両親の死を受け入れようと説得。孝広は泣きながら少しずつでも受け入れる努力をすると約束し、姉に長生きするよう願った。

映画『おみおくり』の結末・ラスト(ネタバレ)

依頼により当馬家へやって来た満島と亜衣は、故人の妻から交通事故による損傷が酷く子供に父親を会わせることができないと聞く。傷を修復し、生前の姿へと戻すことが望みだった。亜衣は故人と対面したが、自分の親と重なってしまい顔を伏せてしまう。そんな弟子に師匠は覚悟がないなら部屋から出ていろと厳しく告げる。亜衣は深呼吸をして覚悟を決めた。

顔だけではなく目に見える全身へと死に化粧を施す。2人の納棺士は見事に仕事を終え、子供達は無事に父親と会うことができ、別れの言葉を贈った。その姿を自分と弟のように眺めた亜衣。涙を堪えるので一杯だったが、不思議と亡くなった父が傍にいるように感じた。

生きているだけで、様々なことを感じる。多くのことを感じたら、今度はそれを誰かに伝えていくのだと満島は語る。
しばらく後、葵の姉に新たな命が誕生。別れもあれば、出会いもある。そうして、人生は続いていくのだ。

納棺士は依頼がある場所へ飛び回るため、車の免許が必須だった。満島は亜衣に車の免許を取らせ運転させる。そして、その日の依頼は亜衣が主導となって、満島が助手を務めると言う。今回の依頼は若くして急性白血病を発症し、亡くなった女性だった。

庄司家を訪ねた2人の納棺士だったが、両親は結婚を間近に控え亡くなった娘にウェディングドレスを着せたいと訴える。結婚相手は同級生の男性だ。戸惑った亜衣だったが、満島は頷くだけで何も言わない。

満島は弟子にちょっとしたアドバイスを告げるだけで、彼女の仕事を見守った。望み通りのウェディングドレスを着せ、棺へ納める。すると、夫になるはずだった同級生の男性がタキシードを着て現れる。彼は結婚指輪を故人に嵌め、彼女が心待ちにしていた結婚式を挙げるのであった。亜衣はその姿を見守り、満島の弟子となり納棺士になって良かったと心底思う。

3か月後、満島の元に葵の姉が赤ん坊を抱いて訪れる。長女を失って絶望していた彼女だったが、満島のお陰で娘の死を受け入れることができた。そして、新たな命を授かり改めて前へと進んでいる。満島は誰かに思われることで、人は自分自身がかけがえのない存在だと信じるようになれると遠い目をして語るのだった。

映画『おみおくり』の感想・評価・レビュー

原作は納棺師、永井結子のエッセイ『今日のご遺体 女性納棺師という仕事』。このエッセイを原案に7つのお別れのエピソードを描き、主人公が心の傷を癒し生きることへの希望を見出していく様子を描いている。

長い間、両親を失った交通事故の記憶に苛まれていた主人公が、納棺士の修行を通じて心の傷を癒していく様子が繊細に描かれている。満島役を包容力のある演技で高島礼子が演じており、弟子を導き見守る様子がとても良かった。余計なことは言わず、死者をみおくることで心を癒していく弟子を見守る師匠。非常に根気強く導き方が上手いと感じる。そして、ここぞという時に必要な言葉をかける。心に刺さるセリフが多く、今作を通して見る側もどこか癒されるような感じがした。(MIHOシネマ編集部)


女性版の『おくりびと』と言う口コミを見て鑑賞した今作。人の死と直面する「納棺師」と言う職業であるため、悲しみや感動を感じるシーンは沢山ありますが、出演者の演技にイマイチ感情移入できない部分があり、それがとても残念でした。
私自身、祖母が亡くなった際に納棺師さんにお世話になったので、自然と祖母のことを思い出し、温かい気持ちになりました。人を送り出すという特殊なお仕事、とても素敵だなと感じます。(女性 30代)

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