映画『オンリー・ゴッド』の概要:バンコクでムエタイジムを経営するジュリアンは、裏では麻薬取引を行っている。軽率な兄が殺人を犯したことから、ジュリアンは警察との血なまぐさい抗争に巻き込まれていく。過激な暴力描写と独特の映像美が入り混じるバイオレンススリラー。
映画『オンリー・ゴッド』の作品情報
上映時間:90分
ジャンル:ヒューマンドラマ、サスペンス
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
キャスト:ライアン・ゴズリング、クリスティン・スコット・トーマス、ヴィタヤ・パンスリンガム、ラータ・ポーガム etc
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映画『オンリー・ゴッド』の登場人物(キャスト)
- ジュリアン(ライアン・ゴズリング)
- 表向きはムエタイジムの経営者だが、裏稼業で麻薬取引を行うアメリカ人。自身もムエタイ術者である。自分の手に対して、強い思い入れがある。
- チャン(ヴィタヤ・パンスリンガム)
- バンコクのベテラン警官。短刀の名手でムエタイの力量も一流。警察内で特別な権限を与えられている。暴力的に事件を解決した後はカラオケバーで歌う習慣がある。
- ビリー(トム・バーク)
- ジュリアンの兄。ジュリアンとともにムエタイジム経営と麻薬取引を行っている。短気ですぐに暴力的な行為に走る。
- クリスタル(クリスティン・スコット・トーマス)
- ビリーとジュリアンの母。麻薬取引を手広く行っており、裏社会の重鎮。ビリーを溺愛している。
- マイ(ラータ・ポーガム / ヤーヤーイン)
- ジュリアンと懇意のタイ人娼婦。
- ゴードン(ゴードン・ブラウン)
- ジュリアンの配下のアメリカ人。
- キム(サハジャック・ブーンタナッキル)
- ジュリアンの配下のタイ人。
- バイロン(バイロン・ギブソン)
- ジュリアンの知人で、バンコクで高級クラブを経営している。
- チョイ(カヴィル・ワッタナクル)
- ビリーが買春して殺した少女の父親。屋台で働いている。
映画『オンリー・ゴッド』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『オンリー・ゴッド』のあらすじ【起】
バンコクでムエタイジムを営むジュリアンは、実は裏社会で名の知れた麻薬商人である。ジュリアンは幼い頃から自分の手に強い思い入れがあり、ふと自分の両手を眺めることがある。ジュリアンはよく、ある一人の男が自分の腕を短刀で切り落としにやってくる幻覚に襲われる。
ある夜、ジュリアンの兄ビリーが16歳の少女を買春して殺す。ベテラン警察官のチャンが現場に着くと、少女の遺体の傍に放心したビリーがいる。チャンは、少女の父親チョイを殺害現場に呼び出す。チャンはチョイに仕返しのチャンスをやると言い、チョイとビリーを現場に二人きりで残す。チョイは、ビリーを殴り殺す。
チャンは、警官達とともにチョイを街の外れに連れていく。チャンは、チョイが父親としての義務を怠った故の悲劇だと、チョイを非難する。罰として、チャンは短刀でチョイの右腕を切り落とす。その後、チャンは行きつけのカラオケクラブで熱唱する。
ジムにある自室で、ジュリアンは娼婦マイと会っている。ジュリアンはマイに自分の両腕を椅子に縛り付けさせ、マイの自慰する姿を眺めている。突如、ジュリアンはある男が自分の腕を切り落とそうと近づいてくる幻覚を見る。その男は、この時点ではジュリアンとまだ面識の無いチャンである。
ジュリアンの部下が、ビリーが殺されたことをジュリアンに報告する。
ビリーの訃報を聞き、ジュリアンとビリーの母クリスタルがバンコクへやってくる。クリスタルは高級ホテルのスイートルームに滞在する。
ジュリアンは部下とともにチョイの家へ足を運び、チョイから事件の真相を聞き出す。ビリーが死ぬまでの一部始終を聞いたジュリアンは、ビリーの否を認め、チョイを殺さないでおく。
クリスタルがジュリアンに会いにジムへやって来る。クリスタルはジュリアンがチョイを殺さなかったことをなじり、自分でビリーの仇を取ると言う。クリスタルはジュリアンの部下のゴードンを丸め込み、チャンとチョイを殺すよう言い渡す。ゴードンはタイ人の少年を使ってチョイを殺害する。
映画『オンリー・ゴッド』のあらすじ【承】
ある日、チャンが複数の警官とともにジムへやってくる。ジュリアンは警官からチョイの殺害について質問され、自分は無関係だと答える。チャンはジュリアンにこの事件には黒幕がいると告げ、ジムを後にする。ジュリアンはチャンを尾けるが、裏通りでチャンを見失う。
クリスタルはジュリアンの知人バイロンに、チャン暗殺と大量のコカインとの取引を持ちかける。受諾したバイロンは、チャンを殺害するためにタイ人のチンピラを雇う。
クリスタルは、ジュリアンとマイをディナーに誘う。ジュリアンはこれを着て一緒に来て欲しいと、ドレスをマイに贈る。
ジュリアンとマイは、レストランでクリスタルと顔を合わせる。クリスタルは、ジュリアンがビリーの復讐をしないことが気に食わない。クリスタルはマイを侮辱し、ジュリアンに罵詈雑言を浴びせる。
レストランからの帰路、マイはジュリアンがクリスタルに何も言い返さなかったことに腹を立てる。ジュリアンは、あくまでクリスタルの肩を持つ。
ある夜、バイロンが雇ったタイ人のチンピラ達が、街の食堂にいたチャン達を襲撃する。チャンの殺害に失敗したチンピラは逃げ出し、チャンは追いかける。チャンは待ち伏せしてチンピラを捕らえ、雇い主がバイロンだと吐かせる。チャンはチンピラの首を一撃で切りつけて殺す。
翌日、チャンは部下達とともにバイロンが経営する高級クラブへ乗り込む。チャンはバイロンを拷問し、首謀者であるクリスタルの存在を聞き出す。
その後、チャンはいつも通りカラオケクラブで歌う。偶然にもジュリアンとマイが、同じクラブに居合わせる。ジュリアンは、マイを介してチャンに決闘を挑む。
映画『オンリー・ゴッド』のあらすじ【転】
ジュリアンのジムで、ジュリアンとチャンはムエタイで対決する。クリスタルが偶然ジムを訪れる。チャンの圧倒的な実力の前に、ジュリアンは完敗する。チャンはクリスタルの姿を認め、ジムを後にする。
ジュリアンの自室で、クリスタルは息子のジュリアンを理解できないと語る。クリスタルは、妊娠していた時からジュリアンに違和感を覚えていた。クリスタルはチャンの暗殺に失敗した上にチャンに顔が割れてしまった。クリスタルはチャンから狙われることを恐れ、守って欲しいとジュリアンに頼む。
翌日、クリスタルはチャンをホテルのスイートルームへ呼び出す。チャンは自宅に一人警備を残し、ホテルへ向かう。チャンが到着すると、クリスタルは帰国の準備を済ませていた。クリスタルはチャンに、ビリーの遺体を引き取ったのでアメリカへ帰ると言う。クリスタルは、チャンにジュリアンの身の上話を聞かせる。ジュリアンは幼い頃に実の父を殴り殺し、その時から自分の両手を気にするようになったのだという。
チャンは、短刀でクリスタルの首を切りつけて殺す。
映画『オンリー・ゴッド』の結末・ラスト(ネタバレ)
ジュリアンは部下のキムを連れてチャンの自宅へ侵入する。ジュリアンは警備についていた警官を射殺する。
クリスタルはキムに、チャンの家族全員を殺すよう命令していた。外出していたチャンの娘とメイドが帰宅する。キムはメイドを射殺する。クリスタルの方針を受け入れられないジュリアンは、チャンの娘を殺そうとしたキムを撃ち殺す。ジュリアンは、チャンの家の壁に架けてあった短刀を持ち出す。
ジュリアンはホテルのスイートルームへ向かい、クリスタルの遺体を目にする。ジュリアンはクリスタルの遺体に短刀を突き立て、腹部を割く。ジュリアンは腹部の切れ目からクリスタルの体内に腕を差し込み、母の胎内の感触を確かめる。
返り血を浴びたまま、ジュリアンはマイが勤める店へ行く。放心しているジュリアンのもとへ、チャンがやってくる。ジュリアンとチャンは店を出て、人気のない林へ向かう。ジュリアンは、自らチャンの前に両腕を差し出す。チャンは短刀をジュリアンの腕の上に振りかざす。
カラオケクラブで警官たちが見つめる中、チャンがいつものように熱唱している。
映画『オンリー・ゴッド』の感想・評価・レビュー
ライアン・ゴズリングとニコラス・ウィンディング・レフン監督の『ドライヴ』コンビが再タッグを組んだ今作。監督の世界観とライアン・ゴズリングの「寡黙」で「影」のある演技がすごく好きなので、今作は『ドライヴ』以上に影のあるシリアスな男の登場に最高に興奮しました。
ムエタイジムを経営する男の裏の顔は「麻薬の売人」。そんな男が自分の手を見つめるシーンから物語は始まります。この始まりのシーンがラストの展開にしっかりと繋がっているので、一秒も見逃さずに鑑賞して欲しいです。(女性 30代)
セリフが最小限で表現が抽象的ですから、慮って鑑賞する必要があります。意味不明なシーンが多いですが、映し出されるもの全てが何らかの象徴であることは理解できます。例えば、カラオケのシーンには祈りのような、宗教的なものを感じ取りました。色味は赤と青が多用され、鮮やかすぎてきつい印象を受けました。間合いやBGMは奇妙で、癖が強いです。さらには、目を背けたくなるような暴力が絶え間なく続きます。独創性が強く、なかなか難解でした。(女性 30代)
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