映画『オオカミ少女と黒王子』の概要:2016年公開の日本映画。仲間の中で唯一彼氏がいない見栄っ張りの女子高生エリカは、思わず彼氏がいると嘘をついてしまう。その嘘に付き合ってくれる性格の悪いイケメン男子生徒と本気の恋に落ちるまでを描いた恋愛物語。
映画『オオカミ少女と黒王子』の作品情報
上映時間:116分
ジャンル:ラブストーリー
監督:廣木隆一
キャスト:二階堂ふみ、山崎賢人、鈴木伸之、門脇麦 etc
映画『オオカミ少女と黒王子』の登場人物(キャスト)
- 篠原エリカ(二階堂ふみ)
- 高校1年生の普通の少女。彼氏のいる華やかな女子のグループに所属し、自分だけ彼氏がいないと言えず嘘をついてしまう。素直で飾らない性格が魅力の女の子。
- 佐田恭也(山崎賢人)
- 校内で女子に人気者のイケメン男子生徒。優しい台詞とは裏腹に冷たくて意地悪な根性の悪い性格。しかし人の正義感の強いところもあり、実は優しい所も。
映画『オオカミ少女と黒王子』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『オオカミ少女と黒王子』のあらすじ【起】
高校1年のエリカが仲良くしている女子グループは、全員彼氏持ち。
話す会話は常に男の話ばかり。
本当は付き合ったことも無いエリカだが、そんなことを言ったら仲間から外されてしまうかもしれないと思わず彼氏がいると嘘をつく。
しかし友人の誰もエリカの彼氏の顔を見たことが無いことから、陰で「エリカは嘘をついている」と悪口を言われていることを知ってしまう。
ある日、カフェで別の学校に通う親友にそのことを相談している時だった。
店の前を通り過ぎるイケメン男子を見つけたエリカは、店を飛び出し彼の跡をつける。
エリカは嘘つき呼ばわりされたくなくて、彼の写真を隠し撮りしそれを彼氏だと皆に見せるつもりだったのだ。
翌日その写真を皆に見せると、友人の1人が「同じ高校の佐田恭也だ!」と言った。
そうこの男はエリカと同じ学校に通う、女子に人気の男子生徒だったのだった。
同じ学校の生徒だとは思っていなかったエリカは驚きを隠せない。
友人達は「恭也のところに行って確かめる!」と、教室を飛び出していった。
エリカとのことを聞かれ、恭也は何のことかわからず困惑していた。
直ぐさまエリカが「昨日の写真を見せたのよ~!」と嘘をついて、恭也に余計なことをしゃべらせないように割り込んだ。
そして無理矢理恭也を連れて行った。
映画『オオカミ少女と黒王子』のあらすじ【承】
人の気配のしない学校のプールサイドで、本当のことを話したエリカ。
怒られると思いきや、意外にも恭也はこの嘘に協力してくれると言った。
見ず知らずのエリカに彼氏の振りをしてくれると言うのだ。
喜んだのもつかの間、今まで優しかった恭也が悪魔のように冷たくなる。
しかも「三回まわってお手をしながらワンと言え」と、酷い命令を下した。
嫌がるエリカだったが、彼氏の振りをしてくれなくなると困るので言われた通りにやった。
その日からエリカは恭也の犬になった。
早く来いと呼び出されれば直ぐに走っていき、お茶が飲みたいと言えば買っていった。
それでもエリカに文句を言う恭也だったが、頭が上がらなかった。
親友にはそんな事をするくらいなら本当の彼氏を作ったらどうか?とアドバイスを受けるが、そんなに直ぐ彼が出来るならとっくに出来ている。
そんな矢先、恭也のファンの女子達に嫌がらせを受けていたエリカを助けてくれた男子生徒がいた。
彼の名前は神谷と言い、助けたのは偶然では無くエリカのことが気になっていたからだと言う。
その日から神谷とラインでメッセージを交わすようになったエリカだったが、その携帯を恭也に見られてしまう。
神谷と同じクラスの恭也は、エリカに「気をつけろ」と忠告する。
そして日曜にしたデートの約束もキャンセルするように言った。
しかしエリカは忠告を聞かず、神谷と日曜にデートをすることにした。
優しく、紳士的な神谷の対応にエリカはすぐに夢中になった。
そしてカフェで本当は恭也とは付き合っていないのだと真実を話した。
その瞬間、神谷の対応が変わった。
神谷は恭也の彼女を横取りしたかっただけなのだ。
その時だった。
跡をつけてきた恭也が2人の目の前に現れる。
「全部嘘だった」と言い放ち、エリカをバカにする神谷を殴った恭也。
急いで店を出て恭也から気をつけるように忠告をうけた。
映画『オオカミ少女と黒王子』のあらすじ【転】
学校が休みに入り、暫く恭也と顔を合わせてもいないエリカ。
同じクラスの女子グループのラインでは、皆彼氏とどこかに出かけている写真が送られてきた。
連休にどこにも出かけていないなどと言ったらまずいと、恭也に連絡をすると意外にも付き合ってくれると言う。
水族館で写真を撮り、ランチをする2人。
何故かこの日は恭也の体調が悪そうな気がしたエリカだったが、本人に聞くと元気そうだった。
無事に1日デートした証拠も作ったので、2人は帰宅した。
翌日、帰宅時間に迎えに来ないことを心配し、エリカは恭也のクラスまで出向く。
すると風邪で欠席していると聞いた。
恭也の両親は別居中、しかも父親が出張中と聞いたエリカは共通の友人に住所を聞き、買い物を済ませてマンションを訪ねてみた。
すると予想以上に風邪をこじらせている恭也がいる。
昨日無理矢理連れ回したことを謝罪し、家事をするエリカに「帰れ」と冷たく言う恭也。
しかしエリカはひるまず、「具合が悪いのだから甘えろ」と強く出る。
恭也の様子は柔らかくなり、段々とエリカ受け入れてきているようだった。
映画『オオカミ少女と黒王子』の結末・ラスト(ネタバレ)
もうすぐ修学旅行だ。
彼氏と彼女同士、自由時間は一緒に過ごすことにした2人。
エリカは恭也が好きで仕方なかった。
自由時間に行きたいプランを一生懸命練って恭也に見せると、意外に乗り気だった。
そこで本気で恭也に告白するエリカ。
恭也はこれに優しく答えた。
「自分も好きなのだ」と。
しかしエリカが喜んだ瞬間、恭也は「嘘だよ!」と笑いながら彼女を馬鹿にした。
これにはエリカも傷つき、思わずグラスの水を顔にかけた。
そして涙をこらえて部屋を出て行ってしまう。
何となくモヤモヤする恭也だったが、修学旅行の日が来てしまった。
着いた日のバスの中で、「恭也とは付き合っていなかった」と仲間に本当のことを話したエリカ。
この話を聞いた女子達は、エリカを軽蔑し避けるようにバスを降りていく。
エリカは1人になってしまった。
その話を聞いていたエリカと同じクラスの地味な男子、日下部が恭也を探しに行く。
そして一連の流れを話したあと、自分もエリカが好きだと恭也に宣言した。
1日を日下部と過ごすことにしたエリカは色々な所を回る。
しかしどうしても1人で行きたいところがあった。
それは好きな人と行くと永遠に結ばれるという観光名所。
1人で観光をすることにしたエリカは日下部と別れ、とぼとぼと向かっていく。
一方でエリカへの気持ちに気がついた恭也は、自分の気持ちを伝えようとエリカを探していた。
しかしエリカは見つからない。
必死で街中を探すと、1人でゴミ箱をあさっているエリカを発見した。
何をしているのかと聞くと、水族館で恭也が買ってくれたストラップを無くしたのだと言う。
久しぶりに会った2人。
エリカは「嘘を付いていたことを皆に話したから、もう恭也を面倒には巻き込まない」と謝罪した。
すると恭也は、エリカの首にさっき買ったネックレスをかける。
「首輪だ。おまえは俺の物だ」と。
感動して潤むエリカだったが、言葉にして欲しいと恭也に言った。
恭也はエリカにキスをして「好きだ」と言ったのだった。
映画『オオカミ少女と黒王子』の感想・評価・レビュー
典型的な恋愛映画だが、山崎賢人と二階堂ふみの可愛らしさに見惚れてしまう。彼氏がいないと仲間はずれにされるため、咄嗟に嘘をついてしまう気持ちや、長期休暇は恋人と過ごしたり、映画の中でのおしゃれな街並みの風景も、現代の高校生を、リアルに描いている。真っ直ぐで、自分の気持ちを言葉で表せれるエリカと、真逆で、素直になれない恭也との関係が変わっていくシーンも見所である。(女性 20代)
王道の恋愛映画のため、恋愛映画が好きな人なら楽しめる作品だと思う。門脇麦、横浜流星、池田エライザ、玉城ティナなど、主演の二人だけでなく脇を固める俳優がとにかく豪華。現在だったら主演を務めるだろうなと思う人達がたくさん出演している。原作の漫画のキャラクターと出演しているキャストが合っていて、個人的にはそんなに違和感を感じなかった。きちんと恭也とエリカの二人が結ばれたところで終わったところも良かったと思う。(女性 30代)
この映画はまさによくあるラブストーリーである。この手の恋愛映画にはストーリーの重厚さなどは求めないため、主要キャストのキャラクターがとても重要になるが、その点において今作は山崎賢人と二階堂ふみのキャラクターが際立っていて楽しめた。
山崎賢人は恋愛映画にとても適している俳優だと思う。整った顔立ちと自然な演技は、どんな恋愛映画でも主役を演じきることができる存在である。
今作では二階堂ふみの上手さも目立っていた。友人グループから省かれないように嘘を重ねてしまう弱さや、好きな人に対して誠実に気持ちを伝える強さを、上手く演じていた。(男性 20代)
彼氏がいないのに、彼氏がいると友人に嘘をついてその相手が同じ学年のイケメン王子だったが、その本性はドSで彼氏になってもらう為に絶対服従。ストーリーは単純で焦ったくなるようなお話しです。
弱みを握られると人は変わるんだなとしみじみ実感しました。あまり現実的ではありませんが、ここから始まる恋もありかなと思いました。(女性 30代)
ストーリーはシンプルでよくある恋愛モノがテンポよく進む。かなり王道で特に捻りもないので好きな出演者がいるから見る、と言った感じだろう。私個人は俺様系は本当に嫌いなので正直、佐田恭也というキャラクターにドキドキすることはなかった。できればちょっとオタクっぽくて優しげな日下部くんとくっついて欲しかったなー、なんて思っている。
画面上は煌びやかで可愛らしい。私は山崎賢人も吉沢亮も玉城ティナも好きなのでストーリーはそこまで好きじゃなくても楽しめた。(女性 20代)
軽くついた嘘から、同じ高校の人気者と付き合うことになったエリカ。ウソを隠すために付き合ったものの、彼の本性はドSだった。そんな彼に振り回されながらも、次第に惹かれていく二人。素直になれない青春の恋に、キュンキュンしてしまうはずだ。高校生おピュアな恋に、とても心が癒される気がする。自分の青春時代を振り返りながら観ると、気持ちがとても若返る。たまには、こんな気持ちに浸るのもいいかもしれない。まだ若い二人の恋を、応援したくなるような作品だ。(女性 30代)
日本のラブコメ作品の苦手なところは「イケメンと美人だから成立する展開」と「有り得ないストーリー」です。映画だからと割り切って見ればいいのですが、洋画ばかり見ている私は、日本人俳優の演技がものすごく「演技くさく」感じてしまい、あまり楽しめませんでした。
山崎賢人と二階堂ふみ、吉沢亮や横浜流星など話題の若手俳優が多数出演していてイケメン揃いなので、ファンの方は大満足の作品でしょう。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー
少女漫画の定番のストーリーだが、二階堂ふみと山崎賢人の演技力のおかげで、ドキドキしながら楽しめました。
こんなに俺様な高校生が実際にいたら引きますが、二人の距離が少しずつ縮まる様子には、自分もこんな高校生活送りたかったなと羨ましくなるばかりでした。
エリカの嘘を知って離れていく友人は冷たいと思いましたが、一人で過ごしていたからこそ二人は想いを通じ合うことが出来たので、皮肉にも冷たい友人のおかげで幸せになれることもあるのかもしれません。