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映画『大奥(2010)』あらすじネタバレ結末と感想

映画『大奥(2010)』の概要:『大奥(2010)』は、よしながふみの原作漫画の実写映画。「男女逆転大奥」とも言われ、この映画では将軍を始め政治を司るのは女性、反対に大奥にいるのは男性となっている。

映画『大奥』 作品情報

大奥

  • 製作年:2010年
  • 上映時間:116分
  • ジャンル:時代劇、ラブストーリー
  • 監督:金子文紀
  • キャスト:二宮和也、柴咲コウ、堀北真希、大倉忠義 etc

映画『大奥』 評価

  • 点数:70点/100点
  • オススメ度:★★★★☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★★
  • 映像技術:★★★★☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★★★

[miho21]

映画『大奥』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『大奥(2010)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『大奥』 あらすじ【起・承】

江戸時代、国は若い男性だけがかかる謎の疫病「赤面疱瘡」に悩まされていた。男性人口は減り、武家では跡継ぎ問題に困り、男子の代わりに女子に男性の役割を担わせ、次第に社会は男女の役割を完全に入れ替えていった。
7代将軍家継の時代。国の政治を担うのは女性の役割となり、将軍を始め役人は女性が務めている。数少ない若い男性は、国の人口を減らさないため、子種を残すことだけが仕事となっていた。

水野祐之進もその一人で、旗本の武士だがそれも名ばかり。子供のない女性に子種を提供していた。水野には想い合うお信という少女がいたが、傾く家を助けるために大奥へ上がることを決意する。

大奥を実際に目で見た水野は、将軍一人のために仕える3000人もの美男子たちに驚き圧倒される。巷では若い男子不足で困っているというのに、ここではまだ幼い将軍のためにこれだけの若く元気な男たちがそろえられているのだ。

水野は、大奥の独特の空気、数々の嫌がらせなどに耐えながら、理解者を得ることもでき、ここでの生活に慣れていく。

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映画『大奥』 結末・ラスト(ネタバレ)

将軍が幼くして亡くなり、次の将軍に立てられたのは紀州の徳川吉宗。男勝りな性格で、馬で駆け武芸を好み、頭脳明晰な将軍だった。将軍は国の困窮を憂い、江戸城中での贅沢を禁じた。3000人もいた大奥の美男子たちは、次々とリストラされていった。

水野は大奥を取り仕切る藤波に気に入られ、将軍に寵愛される可能性のある地位まで上げてやると言われる。大奥の男たちが将軍に声をかけてもらえるのは、総触れの場。水野もその場で将軍の訪れを待っていた。御鈴廊下に将軍がみえた。が、そこで将軍は少しよろけてしまう。男たちの中から笑い声がし、将軍は「誰が笑ったのか」と尋ねる。
この時、水野は隣の男が震えているのに気が付き、庇って「自分が笑った」と名乗り出る。将軍は水野の名を尋ね、その場を後にした。

実は、将軍に初めて名を尋ねられるということは、「御内証の方」に選ばれたということ。将軍のお手つきとなり、性交渉の手ほどきをするかわり、将軍を汚した者として処刑される運命にある存在。
将軍はこのしきたりを知らずに声をかけてしまったが、取り返しはつかない。水野も、この御役目を引き受ければ家にお金が入ることを知り、甘んじて受け入れる。

将軍と床を共にする日、将軍の名が「のぶ」であると知る。想い人と同じ名の将軍を、今日だけは「のぶ」と呼ばせてほしいと頼み、「おのぶ」を思いながら一夜を明かした。
翌日、処刑の場で水野は死を覚悟したが、そこに現れた将軍は驚きの決断を下す。水野を死んだことにして、これからは別人として生きるように言って逃がしたのだ。

城から出た水野は、名を変え町人として生きることとなり、お信と再会を果たすのだった。

映画『大奥』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『大奥(2010)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

男女逆転という斬新な設定

歴史的には、政治の表舞台で働くのは男の役目だが、この世界では謎の疫病により男子の人口が4分の1にまで減少し、男女の立場が入れ替わっている。実際の江戸時代は女性の人口が少なかったらしいので、そこも逆転していて面白い。
だが、設定上気になることはいろいろある。将軍が女であれば、たとえ大奥にどれだけの男を集めようともあまり意味はないと思う。子供を出産するのは女なので、産むには限界がある。将軍が男性の場合と同じように設定してもここは意味がないのではないかと思う。
それに、同シリーズの映画やドラマと違って、この映画では将軍周辺よりも大奥という一つの社会をメインに扱っているのだが、実際の大奥のように男たちが集められたところで、女の愛憎渦巻く大奥と同じようなものになり得るかどうか疑問である。生物学的に男と女の性質は異なるので、実際のところは新米の水野が大奥の有様にドン引きしたように、男社会では女社会のようなドロドロした足の引っ張り合いにはならないように思う。

豪華キャスト・豪華な舞台・衣装を楽しむ

ツッコミどころは多いので、とにかく設定の斬新な面白さと、二宮和也や柴咲コウといった主要人物から他脇役に至るまでの豪華キャストを楽しむといいとおもう。大奥は美男子揃い。人気俳優がずらり並んでいる。男女逆転ではない大奥シリーズでも衣装にはお金をかけたことが知られているが、この作品でもきらびやかな衣装を見ることができる。
そして映画のロケ地には京都各所の世界遺産も含まれているので、背景にも目をやると楽しめる。


女の嫉妬が渦巻く『大奥』の世界をイメージして見ると、拍子抜けしてしまう今作。男女が逆転した大奥と言うのは分かっていましたが、ここまであっさり描かれているとは思わなかったので、あまり深く考えすぎずに水野と吉宗の強さと優しさを感じることをおすすめします。
二宮和也演じる水野の素朴な雰囲気と、柴咲コウ演じる徳川吉宗の凛々しく美しい姿の対比がとても上手く描かれていて男女の世界がすごく分かりやすかったです。
とても斬新なストーリーですが終始楽しんで見られました。(女性 30代)

映画『大奥』 まとめ

男女が逆転した社会はファンタジーのようではあるけど、歴史の流れには添っていて、時代劇としてちゃんと楽しめる。吉宗がラストで水野を逃がして助けるという決断をした場面は、名君らしい英断で涙を誘い、これも江戸時代らしい人情味あるストーリーで盛り上がる。
キャストの豪華さには全く文句のつけようがなく、メインキャストから脇役まで美男子ぞろいで、特に将軍徳川吉宗を演じた柴咲コウはりりしくてイメージ通りで素晴らしかった。

みんなの感想・レビュー

  1. 古関優恵 より:

    二宮さんカッコいい❗