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映画『親指さがし』あらすじネタバレ結末と感想

この記事では、映画『親指さがし』のあらすじをネタバレありの起承転結で解説しています。また、累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『親指さがし』を見た人におすすめの映画5選も紹介しています。

この記事でわかること
  • 『親指さがし』の結末までのストーリー
  • 『親指さがし』を見た感想・レビュー
  • 『親指さがし』を見た人におすすめの映画5選

映画『親指さがし』 作品情報

親指さがし

  • 製作年:2006年
  • 上映時間:96分
  • ジャンル:ホラー、サスペンス、青春
  • 監督:熊澤尚人
  • キャスト:三宅健、伊藤歩、松山ケンイチ、永井流奈 etc

映画『親指さがし』 評価

  • 点数:65点/100点
  • オススメ度:★★★☆☆
  • ストーリー:★★★☆☆
  • キャスト起用:★★★★☆
  • 映像技術:★★★☆☆
  • 演出:★★★☆☆
  • 設定:★★★☆☆

[miho21]

映画『親指さがし』 あらすじネタバレ(起承転結)

映画『親指さがし』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『親指さがし』 あらすじ【起・承】

武は、小学生の頃いつも一緒に遊ぶ友人がいた。智彦・信久・綾・智恵、そして由美子。
6人は、コックリさんのような都市伝説、「親指さがし」というゲームをして遊ぶのだが、それが悲劇を起こす。
親指さがしとは、ある女性がバラバラに切り刻まれて殺されたが、左の親指だけが見つからない、だからそれを探してあげるというゲームである。
ルールは、輪になって右隣の人の親指を右手で握り(そうしなければ親指が切られる)、呪文を唱える。そうすると見知らぬ部屋に行くことができるので、その部屋で親指を探す。帰るときはろうそくの火を消す。部屋の中で肩をたたかれ、そこで振り返ると二度と生きて戻ることはできない。というもの。

6人は面白半分で親指さがしをするが、ゲームが終わると由美子だけが帰らず、姿を消してしまった。武はゲームの最中、由美子の悲鳴を聞いていた。しかし、気が付いた時にはもうゲームを始めた廃ホテルの屋上に戻っていたのだ。
警察の捜索でも見つからず、由美子は家出したとして捜査は終わる。

5人は気持ち悪さを抱えたまま大人になり、小学校の同窓会で再会した。その日はちょうど由美子がいなくなった日で、武はもう一度親指さがしをやろうと提案する。しかし、何も起こらないまま終わってしまった。

ところがその夜、信久が左手の親指を切られた死体として発見される。残った4人はおびえ、真相を突き止めようと動き出す。

映画『親指さがし』 結末・ラスト(ネタバレ)

4人は親指さがしの伝説について調べていくうち、石神村の箕輪サキの話を知る。石神村の箕輪家の屋敷で、サキは父親と無理心中したという。サキの左手親指は、幼いころに父親に切り落とされた。それが親指さがしの都市伝説の元となった悲しい事件だった。

そして今度は綾が殺された。
ネットの掲示板には、親指さがしで行方不明になった人物は大人になると戻ってきて、一緒にゲームをした友達が殺されていく、と書かれていた。
箕輪サキの呪いだと思い、恐れる。

ついに箕輪サキが死んだ場所を突き止めるが、そこは親指さがしをした廃ホテルだった。3人はそこに入っていくが、智恵がここで告白をする。
ずっと黙っていたが、ゲームをした時由美子は部屋には行かず、ホテルの換気口に隠れたのだという。由美子は幼馴染の武が好きで、ゲームで見つけてもらって武との仲を深めようとしたのだ。
ところが、廃ホテルの換気口は老朽化しており、由美子は転落して死んでしまった。

智恵の話を聞き、現場に行くとそこには白骨化した遺体があった。親指さがしの都市伝説も、箕輪サキの呪いもなかった。

全ての犯行は武がやったことだった。自分が守ると約束した由美子を守れず、武は自分でも知らないうちに友人を殺し、ネットに噂を書き込んだのだ。
由美子の死を確認した武は、ホテルから飛び降りて自殺してしまった。

映画『親指さがし』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『親指さがし』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

都市伝説はウソだった

コックリさん同様に眉唾モノである親指さがしは、原作では本当に起こる。何度か親指さがしをし、肩をたたかれて振り返った由美は箕輪サキの呪いにかかり、大人になって再び姿を現すと、箕輪サキの呪いにかかったまま殺人鬼となり友人を殺していくのだ。
それに対して、映画では呪いや伝説は全くの幻想で、由美子は8年前のあの日に事故死しただけだった。武の由美子に対する思いの強さが、犯行に結び付いた。映画はホラーというより、サスペンス要素が強い。もちろん怖いのだが、びっくりするとか恐怖するというよりも、真相が分かった後の悲しさ・切なさの方が大きい。これはこれで原作とは違った面白さがあっていいと思った。

原作と違う故のおかしい所

原作とは違い、実際は伝説が全くの嘘っぱちという設定なので、親指さがしのゲームをやったところで見知らぬ部屋に飛ぶことはできない。よって、ゲームをしていた6人は伝説が嘘であることはわかっているはずなのである。ところが、大人になってもなぜか呪いを恐れる。
そして、由美子が消えたことについても気になることがある。実際意識が飛ぶこともないはずだし、6人はただ目を瞑ってじっとどこかの部屋に飛んだふりでもしていたのだろう。その間、ちゃんと体の感覚はあったはずだ。智恵は事前に由美子から話を聞き、途中で抜け出すことを知っていたからいいとしても、もう片方の手をつないでいた人物はなぜ由美子が手を離したことに気付かなかったのか。絶対に気付かないはずがない。それに、その他の人物だって足音が聞こえるだろうし、簡単に気付くことができるのだ。
呪いがないことが分かっていながら、そして由美子が呪いなどではなく自らの意志で物理的に姿を消したことが分かっていながら5人は8年も放置したわけで、そっちの方がよっぽどホラーである。


山田悠介の作品が大好きで今でも何度も読み返しているのですが、映画化された作品を見るのは初めてでした。小説のイメージが頭の中で出来上がっているので、想像と違う展開だとガッカリしてしまうからです。
今作は私のような読者に向けての配慮なのか分かりませんが、原作とは違ったシナリオで描かれていました。そのため、単純に映画として楽しめた点はとても良かったのですが、そもそもの「親指さがし」が嘘だったと言う展開なので小説で感じた面白さを感じることは出来ませんでした。
怖さよりも悲しみや切なさを強く感じるストーリーなので、ホラーが苦手な方も見やすいと思います。(女性 30代)


本作は、面白半分で都市伝説に手を出した小学生たちに襲い掛かる恐怖を描いた山田悠介の同名小説原作の青春ホラーサスペンス作品。
ホラーとは言えど、そこまで怖くなかったので、ホラーが苦手な人でも観れる作品だと思う。
若かりし頃の松山ケンイチなど、よく見ると豪華なキャスト陣である。
また、最後は原作と違って、主人公の周りの人間たちだけでなく、主人公までも飛び降り自殺してしまう。怖さよりも、悲しさや切なさの残る作品だった。(女性 20代)


「あの儀式は、結局“呪いを呼び込む契約”だったのか…」という背筋の凍る真実に辿り着く瞬間、ぞわっとしました。幼馴染たちが“親指”を条件に生贄になっていく展開は、見ていて耐えられない緊張感。最後、主人公だけが生き残ったものの、それも呪いに囚われ続けている余韻があります。形式や設定以上に“何かがおかしい”感覚が延々と積み重なるホラーでした。(20代 男性)


この映画、ずっと淡々と“普通”が続くからこそ怖い。親指を賭ける嘘のような遊びが、いつの間にか本当に生贄の儀式になっていく恐ろしさ。ラストに手だけの映像が残るのは、呪いが消えないことの象徴なのかな…と思うと、夜中に思い出しても眠れなさそうでした。ただ怖いだけじゃなく、人の心理をじっくり刻む恐怖という点で秀逸です。(30代 女性)


大学で民俗学を専攻していた自分としては、この映画に描かれた“都市伝説の呪いの構造”が非常に興味深かったです。仲間同士の親密さが呪いの対象になることで崩れていく構造はまさに民族学的に観察したくなる複雑さ。儀式の儀礼性やルールが徐々に狂っていく様子がリアルで、ホラーでありながら学術的にも刺激になる作品でした。(40代 男性)


「親指さがし」というタイトルだけでもゾッとするのに、本編はそれ以上の“禍々しさ”が詰まっていて、観終わった後、トイレに行くのも怖かった!ないはずの枕元の親指、仲間たちの狂気、すべてがじわじわ襲ってきて、もう日常に戻れない感覚です。精神的に揺さぶられるホラーを求める人にはぜひ観てほしい映画です。(20代 女性)


中学時代に戻ったような感覚が恐怖に変わる映画。みんなで“親指探し”をするあの日の夜、もう戻れない。冷たい夜道、廃屋、手だけのグロテスクな残像…どれも鮮烈で忘れられません。ラストはただただ絶望的で、呪いが終わっていないことが示されている。業の深さを感じる、シンプルだけど底知れない怖さのある作品でした。(30代 男性)


アニメの絵柄なのに、本気で怖かった。静かな導入が逆に不気味で、仲良し四人組の関係が終わりにつながるという構成が胸に突き刺さります。特に、突然映る手だけのアップ…あの演出がトラウマ級。ホラーが苦手なのに、この映画は映像の美しさや構図のセンスだけでも一見の価値がありました。(10代 女性)


怖いけど、どこか切なくて終わったあと胸がぎゅっと痛くなりました。友情の深さ、自分が見ていた関係の危うさに気づかされて、まるで「あの頃に戻りたい」という願いが呪いになったんじゃないかと考えたほど。最後に生き残った主人公の表情が、全てを物語っていて、本当に心に焼きつく作品でした。(40代 女性)


「親指さがし」は、ホラーというより“心理的サスペンス”として観るとハマります。仲間たちの小さな仕草や視線、嘘と恐怖が交じる瞬間の空気感がすごい。手のクローズアップ、影の使い方、音響のミニマルな恐怖が、不安感を煽り続ける。観賞後も“映像がくっきりと残る”ホラーとして、ずっと印象に残ります。(30代 男性)

映画『親指さがし』を見た人におすすめの映画5選

累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家が、映画『親指さがし』を見た人におすすめの映画5選を紹介します。

着信アリ

この映画を一言で表すと?

「死の予告」が携帯に届く、日常が崩壊する絶望ホラー。

どんな話?

ある日、携帯電話に未来の自分から着信が入り、メッセージ通りに死が訪れる――。連鎖していく死の謎を追う中、背後に潜む過去と怨念が明らかになっていく。都市伝説的な展開が魅力のサスペンスホラー。

ここがおすすめ!

『親指さがし』と同様に、日常から呪いが忍び寄る構成が見事です。電話という誰もが持つ道具が恐怖の起点になることで、リアリティと不安感が倍増。テンポも良く、観やすさと怖さを両立しています。

富江

この映画を一言で表すと?

死んでも蘇る美少女、永遠に続く恐怖のループ。

どんな話?

謎の美少女「富江」は殺されても何度でも蘇る。周囲の人々を狂わせ、破滅に導く彼女の存在に、人間の欲望や恐怖が絡んでいく異色ホラー。楳図かずお原作の人気シリーズの実写化作品。

ここがおすすめ!

心理的な恐怖とビジュアルの不気味さが絶妙に融合。『親指さがし』のように“存在そのものが呪い”という要素が好きな方におすすめ。シリーズ化されているので、観応えも抜群です。

こっくりさん

この映画を一言で表すと?

遊び半分で始めた“こっくりさん”が地獄への扉を開く。

どんな話?

高校生たちが興味本位で始めた「こっくりさん」。だが、それを境に次々と奇怪な現象が起こり、命を狙う存在が姿を現し始める…。日本ならではの学校怪談ホラーの代表作。

ここがおすすめ!

『親指さがし』と同じく、若者たちの遊びが悲劇を招くという構図が共通。身近なものが一転して恐怖の象徴になる緊張感と、じわじわと追い詰められる演出が秀逸です。

Another アナザー

この映画を一言で表すと?

“いないはずの人”がクラスに紛れ込む、呪いの連鎖。

どんな話?

1998年のある中学校3年3組には「いない人間」が1人存在し、それを無視できないと死の連鎖が始まる――。クラスで次々と起こる怪死を止めるため、主人公が真実に迫るホラーサスペンス。

ここがおすすめ!

学園×呪いという点で『親指さがし』と非常に似ています。青春と恐怖が交錯するストーリーに加え、美しい映像と衝撃的な展開で最後まで目が離せません。アニメ版も併せて楽しめます。

サダコDX

この映画を一言で表すと?

“呪いの動画”が現代に進化、SNS世代を襲う。

どんな話?

貞子の呪いがビデオから“動画投稿サイト”へと変化し、再び現代の若者を巻き込む。謎を解き、呪いを止めようとする主人公たちの奮闘を描く、スピード感ある新感覚ホラー。

ここがおすすめ!

古典的な呪いのテーマを現代風にアレンジした意欲作。『親指さがし』にあった“若者視点の恐怖”がさらに進化した形で描かれています。テンポの良い展開とビジュアルホラーも魅力。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『MIHOシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『シネマヴィスタ』の編集長も兼任しています。

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みんなの感想・レビュー

  1. hisa より:

    親指さがし(映画)は霊的現象(ホラー)があったのか?で考えてみた。個人的には霊的現象があったと感じた。

    ①由美子の遺体場所を鈴の音で智恵に知らせた。
    ②箕輪サキの怨みが智彦にとりつき操られた可能性がある。
    ③集団催眠は霊的現象の可能性がある。

    まとめると、

    霊が物理的ダメージで人を殺害するのは難しい(呪怨など)、しかし憑依して人を殺害し親指を取る。霊が手段として考えたとすればありうる。
    このことからこの映画は霊的現象があったといえる。このホラー映画はどうにでも考えられるところが上手くできていると感じた。

    このことから新しい呼び名で紹介したい、このような内容の作品をリアルホラーと命名しよう。