映画『赤毛のアン(1986)』の概要:『赤毛のアン』(原題:Anne of Green Gables)は、ルーシー・モード・モンゴメリの原作小説の実写映画。日本では小説・アニメ共に大ヒットし、名作として知られる。カナダとアメリカ合作のテレビ映画。
映画『赤毛のアン』 作品情報
- 製作年:1986年
- 上映時間:141分
- ジャンル:ヒューマンドラマ、青春
- 監督:ケヴィン・サリヴァン
- キャスト:ミーガン・フォローズ、コリーン・デューハースト、パトリシア・ハミルトン、マリリン・ライトストーン etc
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映画『赤毛のアン』 評価
- 点数:80点/100点
- オススメ度:★★★★☆
- ストーリー:★★★★★
- キャスト起用:★★★★☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★★☆
- 設定:★★★★★
[miho21]
映画『赤毛のアン』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『赤毛のアン(1986)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『赤毛のアン』 あらすじ【起・承】
赤子の頃に両親を亡くした孤児であるアン・シャーリーは、孤児院・里家を転々として暮らしていた。ハモンド家に引き取られたが、主人が亡くなったため他人であるアンは厄介払いされ孤児院へ行くことになる。
孤児院に入って立った数日で引き取り手が見つかり、アンは喜ぶ。引き取り手は、プリンス・エドワード島に住むマシュー・カスバードとマリラ兄妹だった。
アンはとうとう幸せに暮らせると喜ぶが、引き取ったマシュー・マリラは実は男の子を欲しがっていたのだった。手違いで女の子のアンを引き取ってしまったのだ。このことを知ったアンは絶望するが、マシューとマリラはアンを気に入り、引き取ることにする。
赤毛のおさげで、やせっぽちのアンは、おしゃべりが大好きでそそっかしい。
アンは隣に住む同い年のダイアナと仲良くなり、学校に通い始める。
ある日、学校の問題児であるギルバート・ブライスに赤毛をからかわれ、アンは彼の頭で石板を叩き割ってかんしゃくを起こす。それからギルバートを毛嫌いするようになり、学校ではさまざまな事件を引き起こし、ついに学校に行かなくなる。
映画『赤毛のアン』 結末・ラスト(ネタバレ)
何かと問題ばかり起こすアンだったが、マシューとマリラにとっては可愛い娘のようで、もうアンのいない生活は考えられないようになっていた。
ある日、アンはダイアナと遊んでいて、いちご水と間違ってワインを飲ませてしまう。酔っ払ったダイアナを見た母親によって二人は引き離されるが、ダイアナの妹の喉頭炎をアンが看病したことで認められ、会うことを許される。
学校に戻ったアンは、成績優秀で、同じく優秀なギルバートの好敵手となっていた。ライバルとしてなのか、嫌いだからなのか、ギルバートが気になって仕方がないアンだったが、一度拒絶した手前自分から歩み寄ることもできない。一度ギルバートに助けられ、友達になろうと言われるが、いじっぱりなアンは断ってしまったのだ。
クイーン学院に進学したアンとギルバートは、ここでも成績を競い合うライバルだった。
お互い意識しつつも全く接触しないまま卒業した。
大学進学を志していたアンだったが、マシューの突然の死を受け、マリラを一人にできないと思い教師になって家を支えようと決意する。そんなアンを助けたのはギルバートだった。二人はようやく友人として一歩を踏み出すのだった。
映画『赤毛のアン』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『赤毛のアン(1986)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
誰もが知る名作を忠実に再現
『赤毛のアン』は、世界各国で翻訳された名作小説。日本ではアニメ版ばかりが有名で、この映画はあまり知られていないように思うが、完成度はかなり高いと思う。
当時のカナダ文化を描くならやはりその国が作るのが一番だし、アニメ版だけではよくわからない細かい部分もよく再現されていたと思う。
演じている俳優も、主演のミーガン・フォローズを始め、マリラやマシューらも原作のイメージ通りで良かった。欲を言えば、ミーガン・フォローズはアンにしてはふっくらしているとか、ダイアナがごついとか気になる所はあるが、まあ許容できる。
『赤毛のアン』の見どころは、日常のちょっとした感動だと思う。アンの大好きな島の景色や、食べ物など。
そういったものは本を読んでいてもうまく想像できないし、アニメでも分かりにくい。本国制作だからこそ再現できるものがある。
映画としては長すぎる
原作シリーズの第一作『赤毛のアン』を忠実に再現しているので、完全版としては195分と3時間を超えていてかなり長い。
これは映画にしてはかなり長い方で、しかも『赤毛のアン』は何か特別なことが起こる話でもなく日常を描いたストーリーが中心なので、やや疲れる。
それでも原作にかなり忠実に作られている点は、原作への愛を感じる。3時間でもおさまりきらないストーリーはあるので、映画ではなく連続ドラマとして作ってくれたならもっと良かったかもしれないと思うので少し残念ではある。
『赤毛のアン』という作品はもちろん知っていましたが、ストーリーは知らず孤児院で育つ不幸な少女の物語だと思っていました。孤児院で育ち、里親を転々とするなど可哀想な描写はありましたが、アンはそれほど不幸なことだと思っておらず、むしろそういった経験から負けず嫌いで、人が好きなアンの性格が出来上がったのだと感じました。
最初は犬猿の仲だったギルバートとも、長い年月をかけ友人関係となりやはりアンの人生は人に恵まれているなと感じる作品でした。(女性 30代)
のどかな美しい風景が魅力的な作品です。原作の小説を読んでいたので、カナダのプリンス・エドワード島の雰囲気が体感出来て満足です。アン・シャーリーを演じたミーガン・フォローズは、はまり役だと感じました。イメージでは、もう少し赤毛だと良かったです。原作の良さがかなり出ていますが、原作を知らない方にはシーンのつぎはぎが多く、映画としては今一歩かもしれません。
原作ファンにとっては、下手なラブシーンなどもなく、原作の雰囲気を壊していないので、安心して観ることが出来ました。(女性 30代)
映画『赤毛のアン』 まとめ
映画単体としては何だか微妙な作品なのかもしれないが、原作ファン・アニメ版ファンとしては観る価値のある映画だと思う。特に、1900年前後のカナダの文化なんて、日本に住んでいるとよくわからない点が多い。そこを補完する意味でも、観て良かったと思える。実際のプリンス・エドワード島の風景や、人々の暮らしなど、映像で観てはじめてわかることも多い。
この映画はシリーズ3作まで続くのだが、原作に忠実といえるのは第1作目のこの作品だけ。原作ファンでも楽しめる唯一の実写版『赤毛のアン』だと思う。
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