映画『アウトロー(2012)』の概要:2012年のアメリカ映画。トム・クルーズ演じる謎の男が、無差別殺人を犯した男の真実を探るため、弁護士の女性と協力して事件の闇に挑んでいくアクションムービー。
映画『アウトロー』 作品情報
- 製作年:2013年
- 上映時間:130分
- ジャンル:アクション、サスペンス
- 監督:クリストファー・マッカリー
- キャスト:トム・クルーズ、ロザムンド・パイク、リチャード・ジェンキンス、デヴィッド・オイェロウォ etc
映画『アウトロー』 評価
- 点数:75点/100点
- オススメ度:★★★☆☆
- ストーリー:★★★☆☆
- キャスト起用:★★★☆☆
- 映像技術:★★★☆☆
- 演出:★★★☆☆
- 設定:★★★★☆
[miho21]
映画『アウトロー』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)
映画『アウトロー(2012)』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む
映画『アウトロー』 あらすじ【起・承】
ピッツバーグ郊外で、白昼堂々無差別殺人事件が起こった。
それは狙撃手によるプロの技で5人の人が犠牲になる。
この事件の容疑者として逮捕されたのがジェームズ・バーという男。
しかし彼は移送中、警察による保護体制のミスにより囚人達に暴力を振るわれ昏睡状態に陥ってしまう。
彼が唯一残した証言が「ジャック・リーチャーを呼べ」ということ。
取り調べを担当するエマーソン刑事も検事も、ジャックが誰なのか誰も知らない。
病院にバーの弁護を担当する弁護士・ヘレンと検事がいる。
検事はヘレンの父親だ。
そこにジャック・リーチャー(トム・クルーズ)本人が現れる。
彼は住処も仕事も特定の人間づきあいも持たない。
バーとは友人でも何でも無いという。
しかしヘレンの要請により、事件の真相の調査をすることになった。
ジャック本人もバーが何故自分を呼んだのかわからないでいる。
ヘレンとジャックのレストランでの密談。
バーの無実を信じ証明したいヘレンと、バーの過去を知った上で疑うジャック。
バーもジャックも元軍人であり、湾岸戦争時一緒にイラクに行っていた。
その時狙撃手として訓練を積まされたバーは、結局誰も実践で射撃することなく戦争を終えてしまったことにフラストレーションを感じ、遂に現地で4人の男を殺害してしまう。
しかしその4人はレイプ犯であったことから殺人犯としては検挙されなかった、という過去がある。
これを聞いたヘレンは犠牲者の5人を徹底的に調べることを依頼する。
映画『アウトロー』 結末・ラスト(ネタバレ)
酒場でサンディという若い女性に誘われ、チンピラにはめられたジャック。
結局その場はジャックの圧倒的強さで負けなかったが、その後サンディに誰に自分を誘うよう頼まれたのかを聞くため職場を探し出向いた。
そこでリーダーはジェブという男だと知る。
住所を聞き家に行ってみたがジェブには会えず、仲間のチンピラとやりあった。
ヘレンの事務所を訪れたジャックは、昼間からシルバーの乗用車につけられていたことを話す。
同時にジェブは殺されていることを知った。
ジャックとヘレンは5人の犠牲者のことを調べ、色々な事実が見えてくる。
5人全員が善良な市民では無いということ。
しかもその中に1人、亡き夫の建設会社を守っていた女性がいた。
その会社を巡って誰かに狙われていたのでは?ということもわかってくる。
彼女の名前はオライン・アーチャーと言い、犯人は敵対する会社のレーベンダウエル社だと判明。
つまり残りの4人はダミーなのだ。
バーははめられただけで、無実なのだった。
ある日ジャックが宿泊しているモーテルに戻ると、サンディの遺体が運ばれている。
殺されたのだ。
捜査に来ていたエマーソン刑事から疑いをかけられ、追われてしまう。
急いで車を出発させたジャック。
サンディを殺害したチャーリーからも、エマーソン刑事からも追われているジャックは何とか街で彼らを巻いた。
ジャックはヘレンの父親の検事か、エマーソン刑事が裏切っているのではないかと考えていた。
そして真犯人の足取りをはっきりさせるため、バーが通っていただろう射撃場を探す。
そして1件の射撃場にたどり着く。
射撃場のオーナーのキャッシュは、ジャックの射撃の腕前を見て情報をやると約束。
見事的に当てたジャックは、防犯カメラを見せてもらう。
バーと一緒にいた男、それがチャーリーだった。
ジャックは自分を付けている男だと確信する。
ヘレンはエレベーターでエマーソン刑事に襲われた。
そして誘拐されてしまう。
ジャックがヘレンに電話をかけるとチャーリーの声が。
全てを理解したジャックはまずキャッシュに会った。
ジャックはキャッシュの狙撃の腕を見込み、自分が撃たれないようにしながらヘレンが乗った車をこっそり発車させる。
そして、遂にジャックはチャーリーと一対一の対決に持ち込む。
そしてお互い互角だったが最後の最後でジャックが勝つ。
その後ジャックはエマーソン刑事とゼックと呼ばれる裏のボスの男が、ヘレンを監禁している車に突入。
裏をかいてジャックを撃ち殺そうと潜んでいたエマーソン。
だがジャックはそれさえも計算のうちだった。
撃ってくるジャックをヒラリとかわし、逆に撃ち込んだ。
そしてゼックの頭をもジャックが撃ち抜き、悪人は全員死亡した。
こうして事件は解決。
ヘレンからの一方で駆けつけた警察が来たとき、ジャックとキャッシュはこっそりその場を去った。
犯人が全員死亡で証拠も無いまま、バーの無実をどのように証明したら良いかわからないヘレン。
彼女はバーの意識が戻ったので、見舞いに行く。
そこには自分が犯人だと疑わないバーがいた。
しかし彼の殺害やり口と今回は全く違うため、無実を晴らすことは出来そうであると考える。
バーは何故か異常に誰かを恐れ、保護されたがっている。
その理由を問うたヘレン。
バーはこう言う。
「ある正義の男は正義のためなら手段を選ばない」のだと。
その男こそが、ジャック・リーチャーである。
映画『アウトロー』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)
映画『アウトロー(2012)』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む
犯人が冒頭からわかるコロンボ形式のサスペンス
最近にしては珍しいスタイルの作品だ。
一昔前までは冒頭でいきなり犯人がわかってしまい、そこから推理を楽しむ作品が多かった。
しかし今敢えてこのスタイルをとるのは数少ない。
最初の狙撃のシーンからチャーリーの顔は出てしまっている。
そのためバーが犯人では無い事はすでに知っている訳だ。
その中で真犯人の存在、闇で指示を出す男の姿の登場にドキドキするということも無い。
緊張するシーンとしてはいつかち合うのかということである。
その辺に関して言えば、前半部分は事件の真相を、後半は全容が明らかになったところでのアクションシーンという2つの構成でしかない。
わかりやすく見やすいが、謎解きを楽しみたいと言う人には不向きかもしれない。
ドムのファンと、コロンボファン、単純にわかりやすいサスペンス・アクション映画を観たいという人にしかうけないかもしれない。
ジェブの家でのお粗末なアクションシーン
ジャックがジェブの自宅に到着したとき、風呂場で後ろから男2人に襲われる。
何でも出来るスーパーマン的な立ち位置のジャックには珍しい凡ミス。
そんなことあるの!?と驚く。
そしてその後、浴室で立ち往生するジャックを襲う男2人はどちらがジャックを殺すかということで揉め出す。
その隙を見てジャックにやられるのだが、いきなりここだけ何故コメディ調?
ジャッキーの映画でも観ているかのような気分になってしまう。
トムの映画にそんなこと求めてはいないし、ましてやこの作品の流れでまずそんな事無い。
ここだけ不要なシーンであった。
続編の存在を知り、こちらを先に鑑賞しました。トム・クルーズはこういうスマートなアウトローが本当に似合います。特に気になるのが最後のバーのセリフで、ジャック・リーチャーは正義のためならどんな手段も選ばないと言っていましたが、バーは何に怯えているのでしょう?存在すら確かでないジャック・リーチャーを呼んでしまったこと、そして結果的に助けて貰ってしまったことでしょうか?それほどジャック・リーチャーはヤバいやつなのかなと前のめりになって見てしまいました。続編にも期待が膨らみます。(女性 30代)
トム・クルーズ主演ですからどっしりとした安定感があり、無駄な要素が一切ありませんでした。ガンアクション等の緊迫したシーンにて、ふと挿まれる軽いジョークに心が緩みます。シボレーシェベルを使ったカーチェイスが、余りに格好良く身震いしました。カーアクション時のカメラワークが秀逸で、カットの繋ぎ方も見事といえます。BGMが殆ど無い点も『アウトロー』らしくて好きです。真犯人探しが楽しく、退屈する間がありません。(女性 30代)
映画『アウトロー』 まとめ
久しぶりにシリーズ物では無いトムの作品を鑑賞。
しかもアウトローとタイトルをつけておきながら、正義に燃える良い奴が主人公の魅力的な作品。
内容はさることながらアクションシーンや後半の流れが急展開過ぎて、前半に時間がかかってしまったことさえ除けば面白い作品であった。
冒頭に犯人の顔を出すシステムも悪くない。
しかし犯人捜しを楽しみたい人には不向きで、観る人を選ぶ映画といっても良いだろう。
このようなスピーディーなものは飽きずに観ることが出来、休日にピッタリの映画だ。
みんなの感想・レビュー
すごく分かりやすく書かれた解説で凄いと思います!ただ風呂場でのアクションシーンはミスではなく相手の武器を把握した上で、あえて武器を振り回せない狭い場所に誘い込んだのだと私は思います。