映画『アウトレイジ 最終章』の概要:北野武監督によるヤクザの抗争を描いた『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』に続く完結編。豪華キャストが見所の一つ。ヤクザ同士の騙し合い、復讐の応酬は止まらず、主人公大友の暴走が再び始まる。
映画『アウトレイジ 最終章』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:アクション、フィルムノワール
監督:北野武
キャスト:ビートたけし、西田敏行、大森南朋、ピエール瀧 etc
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映画『アウトレイジ 最終章』の登場人物(キャスト)
- 大友(ビートたけし)
- 元山王会池元組傘下の大友組組長。前作『アウトレイジ ビヨンド』での抗争の後、日本を離れ、韓国・済州島に身を隠している。張会長の計らいで、済州島の歓楽街を裏で仕切っている。
- 西野(西田敏行)
- 花菱会の古参組員の一人、役職は若頭。前会長の娘婿の野村を快く思っていない。謀略に長け、多くの組員から恐れられている。
- 市川(大森南朋)
- 張会長のもと、韓国・済州島で大友の身の回りの世話をする舎弟的存在。偽造パスポートで来日し、大友と共に抗争に参加する。花菱会との抗争の終了後に、大友を一人日本に残し韓国へ戻る。
- 花田(ピエール瀧)
- 花菱会の直参幹部で、本作における一連の抗争の元凶となった男。SMプレイが趣味の性癖を持ち、済州島での女遊びからのトラブルから、今回の抗争が始まる。
- 野村(大杉漣)
- 花菱会会長。叩き上げではなく、証券マンからヤクザの世界に身を投じた異色の経歴を持つ。前会長の娘婿にあたり、西野と対立関係にある。関西出身ではなく、関西弁を嫌っている。
- 中田(塩見三省)
- 花菱会の古参組員の一人、役職は若頭補佐。西野の弟分で信頼も厚い。会長野村から、ポストを餌に西野殺しを持ちかけられるが、逆に西野に野村の策略を暴露する。野村会長亡き後、若頭に昇格。
- 李(白竜)
- 張会長の側近であり、絶大な信頼を得ている。張会長襲撃事件の際は、現場にいち早く駆けつけ、張会長の命を救う。本作ラストで、張会長の迷惑となる大友に銃を向け、殺害しようとする。
- 張(金田時男)
- 済州島出身の在日韓国人で、日韓を股にかける大物フィクサー。大友のことを気にかけており、前作『アウトレイジ ビヨンド』の終盤から、様々な計らいを施している。
映画『アウトレイジ 最終章』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『アウトレイジ 最終章』のあらすじ【起】
前作『アウトレイジ ビヨンド』での抗争の後、元大友組組長の大友は日本を離れ、韓国の済州島にいた。韓国で大友の身の回りの世話をする市川と釣りを楽しむ大友の姿が、そこにはあった。現在大友は、日韓のフィクサーといわれる張(チャン)会長の後ろ盾で済州島の歓楽街を任されていた。
ある日、その歓楽街でトラブルが起きる。日本のヤクザを名乗る男から、買った女が使えないというクレームが入る。大友は市川たちを引き連れ、ホテルへと向かう。ホテルの部屋に入ると、大友の店から派遣された女が2人、傷だらけになっていた。ベッドの上には、SMの装具をつけたままの刺青の男。この男は「自分は花菱会の花田だ」と名乗り、因縁をつけてくるが、大友は逆に店の女を傷物にしたことを理由に200万を要求する。大友に脅され、手を打つことにした花田は翌朝に金を取りに来るよう言い残し、後始末を手下へ指示し、逃げるように日本へ帰っていく。大友は翌朝、花田の指定通り、部下に金を取りに行かせるが、その部下たちは花田の手下に殺されてしまう。大友は激怒し、花田に復讐するため日本に帰ろうとするが、張会長に諌められ、済州島に留まる。
映画『アウトレイジ 最終章』のあらすじ【承】
日本では関西の花菱会が前作『アウトレイジ ビヨンド』の抗争後、関東の山王会をほぼ手中に収めていた。しかし、その花菱会でも内紛の兆しがあった。前会長の娘婿で、元証券マンからヤクザの世界の世界に入った野村と、古参幹部の西野の対立だった。野村は金が全てという思想の人間で、金のためならヤクだろうが、何でもありという男。そんな野村のやり方にあからさまに敵意を表す西野。不穏な空気が花菱会では漂っていた。
韓国でトラブルを起こし日本に戻った花田は、自分がしてしまったことの重大さに気がつき、花菱会若頭補佐の中田と内々に事を済ますため、張会長にワビを入れに行く。しかし、張会長の怒りを買い、すごすごと事務所を後にする。事を大きくしてしまった二人は、ようやく花菱会の幹部会に事態を報告するのだった。
状況を知った会長野村と西野は激怒、1億の金を持って改めて張会長の元にワビを入れに向かう。この交渉にはそれぞれの思惑があった。西野にはシノギの多い花田に恩を売り、金をむしり取るという策略があり、また野村にはこの交渉の帰りに中田に西野を襲わせ、亡き者にするという謀略があった。しかし、その謀略を見抜いていた西野は策を講じる。張会長との交渉を無事に終え、その帰り道、花田を人気のない場所に連れ出し、自分は張会長に殺されたことにしろと、脅しをかける。銃を突きつけられ従うしかない花田。一人組に戻った花田は、野村会長から対抗措置として張会長襲撃を命じられる。
映画『アウトレイジ 最終章』のあらすじ【転】
花田は配下にある山王会の木村組を使って、張会長を襲撃するが失敗。この事態が韓国にいる大友の耳にも入る。張会長の身に危険を案じた大友は恩義に報いるため、そして、かつての抗争で死んだ兄弟分の仇を取るためにも帰国を決意。大友は偽造パスポートを使い帰国するが、前作からの因縁の刑事・繁田に拘束されてしまう。しかしすぐに、張の根回しにより大友は釈放される。警察から釈放された大友は市川と共に張会長を襲った山王会木村組組長の吉岡を襲撃し殺害。その大友の帰国を知った西野は、大友と市川の二人に会う。西野は、花田の韓国での一件を詫び、花菱会幹部の出所を祝う宴会場で野村会長を殺す提案を大友にする。
出所祝賀会当日、計画通りにことが進むはずが、急遽、宴会に出席するはずだった野村会長が来ないことが判明。さらに野村殺害ため待機しているはずの大友の姿もなかった。西野は計画を変更し、パーティーの最中、壇上へあがりマイクをとり、集まっていた組員たちに、野村会長との縁を切ることを告げ、この先、自分につくか、野村につくかの選択を迫る。そんな騒然としたパーティー会場に突然、マシンガンを持った大友と市川が現れる。西野の制止も聞かず、マシンガンをぶっ放す二人。花田は何とかその場を逃げ出すが、多くの組員を失う結果となる。それでも西野は、この事態の責任を野村になすり付ける策を講じる。
大友襲撃の報告を受け怒り狂う野村だったが、花菱会には、もう野村の言うことを聞くものはいなかった。そして、その野村の前に西野は姿を現わす。西野は野村の身柄を大友に引き渡し、その大友によって野村は絶命する。
映画『アウトレイジ 最終章』の結末・ラスト(ネタバレ)
花菱会は西野が会長となり、中田が若頭、花田は若頭補佐という新体制となる。事態は終息したように思えたが、大友の復讐は終わっていなかった。まずはSMプレイを楽しんでいる花田を襲撃。女たちを逃し、プレイ中で手足を手錠でベッドに固定されたままの花田の口に爆弾を詰め殺害。これで張会長への義理は果たしたとする大友は、全ての復讐にカタをつけるため、市川を先に韓国へ帰す。
張会長側近の李は、市川からの報告として大友が韓国へ帰ったと張会長に告げる。李は大友がまだ日本いることを知っていた。自らが運転する車で大友を山王会の元組員が働く工場へ連れて行く。そこには前作で大友舎弟の木村を殺した二人が働いていた。大友は二人を銃で撃ち殺し、最後の復讐を果たす。これまで大友の行動を静かに見守っていた李だったが、大友に言う、「これで終わりですよね」と。そして、「会長に迷惑をかけないでください」と言い、大友に銃を向ける。しかし、大友は自らの銃を取り出し、喉元に当て、「張会長によろしく」と一言告げ、引き金を引く。
映画『アウトレイジ 最終章』の感想・評価・レビュー
アウトレイジは3作目だが次第に話が大きくなっていき、暴力団同士の抗争や韓国の勢力まで出てきてしまいスケールを大きくしすぎたんではないだろうかと思った。
やはり一作目の勢いや意外性を続編でもずっと感じさせるというのは難しいのだなと思った。
北野監督独自の世界観が好きだったが、ファンが惜しいと思うここで終わらせたのは正解だったと思った。
ストーリーは暴力的なシーンが大半なのだが、たまに笑えるところもあり、その場面の役者さんの演技はさすがだなと思った。(女性 20代)
最終章ならではのスケールの大きさに満足。まだ観ていない人はシリーズを一気に観た方がいい。細かい人間関係や狡猾な騙し合いなどはシリーズを経るごとにだんだんと少なくなっていった印象を受けるが、スケールは大きくなり勢いづく。最初のアウトレイジから時間を空け過ぎてしまうと、満足感は薄いと思う。勢いで観続けることをお勧めする。
アウトレイジシリーズを通して感じることは、脇役の俳優陣が本当に上手い。本当の世界はわからないが、これが極道の世界なのかもしれないと思うほどの凄みがあった。(男性 20代)
シリーズ三作目の今作は舞台が韓国まで広がり、国際的な抗争に発展します。一作目の『アウトレイジ』から7年経っていることもあり、出演者もだいぶ歳をとった印象です。しかし、その貫禄が作中での世代交代や勢力を持っていた組が衰えていく様子と妙にマッチしていて、とてもリアルに感じました。
ヤクザらしくないキャラクターが居たせいか、前の二作よりも過激なシーンは少なめですがドンパチの迫力がすごいです。とは言え、いい人が一人も居ないこのシリーズの最終章。最後まですごく楽しめました。(女性 30代)
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前作 アウトレイジ ビヨンド
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