映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』の概要:バクスタントで日銭を稼ぐルークは、過去の恋人であるロミーナが自分との子供を出産していたことを知ると、彼女たちを養うために銀行強盗を働くようになるが、新米警官だったエイブリーに射殺されてしまう。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』の作品情報
上映時間:141分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:デレク・シアンフランス
キャスト:ライアン・ゴズリング、ブラッドリー・クーパー、エヴァ・メンデス、レイ・リオッタ etc
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』の登場人物(キャスト)
- ルーク(ライアン・ゴズリング)
- 移動式のショーでバイクのアクロバット走行を披露するバイク乗り。以前付き合っていたロミーナが自分の子供を生んでいたことを知ると、彼らを養うため銀行強盗を働くようになる。
- エイブリー(ブラッドリー・クーパー)
- 一人で銀行強盗を働いていたルークを追い詰めた新米警官。彼を射殺してしまったことを後悔しており、司法長官になった後もその思いが消えることはなかった。
- ロミーナ(エヴァ・メンデス)
- ルークと以前交際していた女性。彼との子供を出産し、現在の恋人と共に育てていた。ルークの遺言に従い、ジェイソンにルークのことを隠そうとしていた。
- ジェイソン(デイン・デハーン)
- ルークとロミーナの子供。自分の父親のことを何も知らずに育ってきたが、家庭や学校で自分の居場所を見つけられずにいた。
- AJ(エモリー・コーエン)
- エイブリーの一人息子で、ジェイソンの通う高校に転校してきた。学校に居場所を見つけられなかったジェイソンと仲良くなるが、彼の出自を知ったエイブリーにジェイソンと関わらないよう言付けられる。
- ロビン(ベン・メンデルソーン)
- ショーのスタントマンをやめたルークに銀行強盗を持ちかけた人物。自動車整備工場を経営しているものの、過去に銀行強盗を成功させたことがあり、ルークのバイクテクニックを知りコンビを組むようになる。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』のあらすじ【起】
移動式のショーでバイクスタントを披露するルークは、訪れたとある街でいつものようにスタントを成功させ、子供たちにサインを書いていた。
すると彼の前に、昔の恋人であるロミーナが現れ、彼女を家まで送ることにする。翌日彼女の家を訪れたルークは、彼女の家の管理人からロミーナが自分との子を生んでいたことを知ると、ロミーナを問い詰めるが、彼女が既に違う人生を歩んでいることを理解し、大人しく身を引くのだった。
ショーに帰りオーナーに辞職を申し出ると、これまでの給料を持ってロミーナの家を訪れるが、彼女の今の恋人と遭遇してしまい、門前払いされてしまう。
息子の成長を見届けるためこの街に住むことを決めたルークは、彼のバイクの腕を見込まれ、住み込みの自動車修理工場で働くことになるが、給料が低くロミーナや子供を養えない。
そんな時、雇い主のロビンに銀行強盗の仕事を紹介される。ルークは一度断ったものの、家族を養うために一度だけこの仕事を引き受けることにするのだった。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』のあらすじ【承】
ロビンの計画とルークのバイクの腕前が功を奏し、無事に銀行強盗を成功させた二人。ルークはその金をロミーナに届け、彼女と復縁する。
3人がまるで家族のように過ごす日々が続いたある日、ルークがロミーナの恋人を暴行する事件を起こし、その保釈金で今まで稼いでいた金がなくなってしまう。
さらに金を稼ぐため銀行強盗をやめられなくなってしまったルークに対し、ロビンはもう足を洗うよう忠告するが、彼は忠告を無視し一人で強盗を行うことに。
しかし、逃走中にバイクの後輪がパンクするという事故に見舞われ、逃走失敗。子供に自分の話はしないようロミーナに留守電を残し、新人警官のエイブリーに撃たれ、死亡してしまう。
その後、同僚や上司から英雄として称えられるエイブリーだったが、子供がいるルークを殺してしまったことに罪悪感を抱くようになる。
自宅療養中だったエイブリーはある日、警察の同僚に誘われとある家の家宅捜査を手伝わされる。その家はロミーナが住む家で、彼らはルークが銀行強盗で得た金を横取りしようとしていたのだ。
エイブリーはルークを射殺した後悔からこの件を上司に報告するが、腐敗は警察全体まで及んでおり、この件を揉み消そうとするのだった。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』のあらすじ【転】
警察内で味方がいなくなったエイブリーは、今回の家宅捜索に関わった同僚に命を狙われ、地方判事を務める父の元に逃げ込む。
父の助言を元に、同僚の一人から汚職の言質を取ると、エイブリーはこれを地方検事に提出し、彼らを逮捕、起訴することに成功するだけでなく、自らも地方検事補佐として出世するのだった。
それから15年後、エイブリーは司法長官選挙に出馬するほどに出世し、妻と息子のAJと離れて生活しているのだった。
AJはエイブリーの選挙活動の都合で新しい高校に転校するが馴染めずにいた。そんな彼と唯一仲良くしていたのが、ルークの息子であるジェイソンだった。
打ち解けたAJとジェイソンが一緒にマリファナを吸っていると、ドラッグ所持の疑いで警察に逮捕されてしまう。
エイブリーはジェイソンの出自に気づき、AJに彼と関わらないよう忠告するが、二人は拘置所から出た後も友達として接するのだった。
次の日、ジェイソンは死んだとされている自分の父親について両親に尋ねるが、ロミーナは一向に教えない。それでも気が済まないジェイソンは養父に父親のことを尋ね、自分の父が銀行強盗で、当時警官だったエイブリーに殺害されたことを知るのだった。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』の結末・ラスト(ネタバレ)
翌日、AJが自宅でパーティーを開催するため、ドラッグを持ってくるよう頼まれたジェイソンは薬局でドラッグを盗み、パーティーに向かう。
パーティーも終わりに近づいた頃、酒によったルークがとある部屋に入ると、そこにエイブリーの写真が飾られており、AJの父親が自分の父の仇であることを知ると、怒りが爆発し、AJと殴り合いの大喧嘩をするのだった。
その後病院で目を覚ましたジェイソンは心配する両親をよそに、麻薬の売人から銃を買い、AJを襲う。
ちょうどそのタイミングでエイブリーが帰宅すると、彼を脅し、二人で森に移動する。ジェイソンがエイブリーから財布を奪い跪かせると、エイブリーが突然泣き出し、謝罪を始める。
戸惑ったジェイソンはその場から逃亡。奪った財布を開くとそこには幼いジェイソンを囲む家族の写真が挟まっていた。エイブリーはルークを殺したことを今でも後悔しているのだった。
その後、エイブリーは司法長官選挙に勝利し、彼を許すことにしたルークはバイクを購入し、父の面影を求め、旅を始めるのだった。
映画『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ 宿命』の感想・評価・レビュー
エイブリーが子供を持つルークを撃ち殺してしまったことに対し後悔している姿が繊細に描かれていた点が印象的だった。
また、正義を行ったエイブリーと止むを得ず悪事に手を染めたルークの確執が世代を超えてそれぞれの子供たちに影響していることが、罪と赦しのようなテーマを連想させた。
ルークとエイブリー、ジェイソンとAJの世代を超えた確執が描かれていたため、放映時間以上のボリュームが感じられた。(MIHOシネマ編集部)
ライアン・ゴズリング。とにかく彼が素晴らしい作品です。彼が演じるルークは金髪で身体中に入ったタトゥー。かつての恋人との間に生まれた息子のために、犯罪を犯してしまうという不器用すぎる優しさを持っていました。危険な香りと、刹那的な生き様。あまりに強烈すぎるインパクトで作品の最後まで彼の印象は消えませんでした。
「因果応報」という言葉がぴったりなこの作品。親の罪が子供にも受け継がれる。3つのストーリーから構成されていて、1つ1つメッセージ性が強く、胸に来るものがあります。ラストのシーンで全てが晴れたような、許されたような気持ちになる瞬間をぜひ体験して欲しいです。(女性 30代)
みんなの感想・レビュー