映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の概要:人気アニメシリーズ『PSYCHO-PASS サイコパス』の劇場版3部作の第2作目。テレビシリーズの第2シーズンから投入された執行官、須郷徹平の過去を振り返る。彼がなぜ執行官となったのか、そのきっかけとなる事件を描いている。
- 映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の作品情報
- 映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の登場人物(キャスト)
- 映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
- 映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の感想・評価・レビュー
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映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の作品情報
上映時間:60分
ジャンル:SF、サスペンス、アニメ
監督:塩谷直義
キャスト:東地宏樹、有本欽隆、浅野真澄、てらそままさき etc
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の登場人物(キャスト)
- 須郷徹平(東地宏樹)
- 国防省国防軍、15統合任務部隊に所属していた武装ドローンのエースパイロットだった。フットスタンプ作戦に参加したことでサイコパスを濁らせ、最終的には潜在犯認定される。現在は執行官として活躍。生真面目で武力も高く、常に冷静。
- 征陸智己(有本鉄隆)
- 厚生省公安局刑事課の執行官。伝説の刑事と呼ばれており、それ故に潜在犯と認定されてしまう。そのせいで妻と子を不遇の立場へと貶めてしまい、悔やんではいるものの自分の仕事には誇りを持っている。観察眼や思考力に優れた人物。
- 青柳璃彩(浅野真澄)
- 厚生省公安局刑事課の監視官。伝説の刑事と言われる征陸をとても尊敬している。無表情でいることが多いが、執行官へ強い信頼を抱きある程度、自由にさせる余裕を持つ。実は一係へは助っ人要員として別部署から駆り出されている。
- 大友逸樹(てらそままさき)
- 国防省国防軍、15統合任務部隊の部隊長。須郷とは旧知の仲で兄弟のように仲が良かった。敵対組織の軍事拠点制圧作戦フットスタンプへ参加し行方不明になる。部下思いで隊員からも強い信頼を得ている。優れた人格を持つ人物。
- 大友燐(大原さやか)
- 部隊長、大友逸樹の妻で軍事オペレーター。須郷とも訓練校時代の同期だが、夫が行方不明となった作戦を独自に調査し、軍事機密を知ってしまう。妊娠中であったが、流産してしまい軍に復讐しようと画策する。
- 狡嚙慎也(関智一)
- 元監視官であったが、サイコパスを濁らせてしまい潜在犯認定される。犯罪者のプロファイリングに長けており、観察眼に優れている。常に身体を鍛え、犯人を捕縛することを念頭に置いている執行官。征陸とも旧知の仲。
- 宜野座伸元(野島健児)
- 公安局刑事課一係の監視官。征陸とは父子の関係だが、潜在犯としての父親を受け入れられず、母方の苗字を名乗っている。肩肘を張り常にピリピリしており、父の勝手な行動にいつも怒り狂っている。
- 花坂フレデリカ(本田貴子)
- 外務省から出向し、監視官の補佐をすることになった女性。外務省の汚れ仕事をしていると言われている。外務省に新設される部署に須郷を勧誘するため、わざわざ公安局へ来る。
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』のあらすじ【起】
国民一個人の性格や精神状態、潜在意識を数値化するシビュラシステム制度を導入し、潜在係数の測定により犯人を事前に逮捕、執行することができるようになった日本。
東京、厚生省公安局。2116年、10月。外務省から出向して来た花城フレデリカが監視官補佐を務めることに。監視官は花城が外務省の汚れ仕事を負う人物だと知った上で、彼女を公安局刑事課一係へ受け入れた。
花城は早速、執行官である須郷徹平へと声をかけ、外務省にて彼が一番能力を生かせる部署が新設されることを話し、引き抜こうと考える。須郷は防衛省国防軍、15統合任務部隊所属の元エースパイロットだった。
今から4年前。2112年、夏の沖縄。国防軍名護基地、15統合任務部隊に所属する須郷は、優秀なパイロットとして軍事作戦へと参加していた。パイロットと言っても実際に戦闘機へと搭乗するのではなく専ら武装ドローンの操作を行う。隊長の大友逸樹と彼の妻で訓練校でも同期だった燐とは、公私共に付き合いがあった。
ある時、敵対組織の軍事拠点制圧作戦フットスタンプへ参加した15部隊だったが、作戦に失敗。大友率いる地上部隊は撤退を余儀なくされる。須郷は援護しようとしたが、戦闘機の残弾数が予想外に少なく補給物資の投下しか許されなかった。妻の燐はこの度、潜在係数の悪化によりしばらく休養する予定になっていたが、本当の理由は彼女が妊娠していることにある。大友は須郷に妻のことを頼みその後、行方不明になってしまった。
部隊に選ばれる隊員は犯罪係数が上がりにくい者達が選ばれている。だが、須郷はあれ以来、調子を崩し訓練もまともにできない状態になっていた。そんな時、燐が軍を辞めるという噂を聞く。仲間の話によると行方不明になった夫を身重の身体で探し歩き、疲労困憊となったところへ誤薬したと言う。そのせいで、彼女は流産する羽目になったと言うのだった。
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』のあらすじ【承】
そんなある日、東京の国防省本庁を武装ドローンが襲撃し大勢の死傷者を出すという衝撃の事件が発生。その機体は国防軍の研究施設から盗まれたものであり捜査のため、公安局刑事課が名護基地へとやって来る。監視官は青柳璃彩、付随して来た執行官が征陸智巳だった。
監視カメラ映像により行方不明とされていた大友逸樹が確認され、須郷はそのための聴取で呼び出されたと思っていたが、実は襲撃の武装ドローンを操作していたのが、須郷の端末からだと言う。しかも、盗まれたドローンは1機だけではなく2機だった。このことから須郷は容疑者の1人となってしまう。
一方、東京では監視官、宜野座伸元が執行官の狡嚙慎也と共に、大友が宿泊したと思われるホテルを捜査していたが、手がかりがまるでない。狡嚙はむしろ、手がかりがまるでないことが、手がかりではないかと言う。
同じ頃、須郷は青柳と征陸と共に燐の自宅を訪ねていた。燐は軍を辞めた後、テレビ局に再就職していたが、今回の事件とは全く無関係だと話す。
上層部から公安を逆にスパイしろと言われていた須郷だったが、征陸の見立てでは須郷は犯人ではない。
その日の夕方、青柳に宜野座から連絡が入る。彼らは九州の出島にある外務省人材センターへと捜査に出向いているらしい。大友が最後に目撃された場所だ。通話を終わらせた直後、当施設に武装ドローンが襲撃。宜野座と狡嚙もその現場に直面した。
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』のあらすじ【転】
夜になり、出島でも発生した襲撃事件について報告会議が開かれる。その場に参加することを征陸により許されていた須郷は、襲撃により死亡した外務省参事官が軍事作戦フットスタンプに参加していたことを思い出す。彼はこの件について上官へと詰め寄ったが、上官は詳細を語らず須郷を拘束してしまうのだった。
その後、軍は国防の軍地機密に触れたとして青柳と征陸にしばらく通信を控えるよう通告。公安局は厚生省所属であるため、命令系統が違うと抵抗するが、暗に征陸の妻子を害すると言われ彼は憤怒し強い抵抗を示すのだった。
拘束された須郷は上官からやってもいない軍機密へのクラッキング行為を責められる。そのせいで同僚が犠牲となり、軍籍からの除籍を告げられた。更に訓練中に事故死したことにし、その場で殺されそうになる。右目を潰された直後、青柳の計らいによりシビュラシステムからの強制潜在係数測定が執行され、須郷は命拾いするのだった。
大友が襲撃事件を起こしたことで、須郷は知らぬ間に事件へと巻き込まれている。征陸は大友について何かないかと聞く。すると、須郷はフットスタンプ作戦中に大友と通信した際、自分のロッカーにある秘蔵のブランデーをやると言われていた。恐らく、それが大友の保険となるものに違いない。
ブランデーを調べた結果、データチップが見つかる。それには、名護基地の地下施設に米軍が増設した潜水艦ドックのファイルが入っていた。潜水艦には原子炉が装備されている。大昔に増設されているとは言え、原子炉はまだ使えるだろう。
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の結末・ラスト(ネタバレ)
宜野座たちが街頭スキャンに引っかかった大友を路地裏へと追い詰めていた頃、基地の地下施設では大友によって見張りの兵士が倒されている。どちらが本物かは分からないが、どちらも捕まえればいいことだ。双方共に容疑者確保へと臨む。
果たして、潜水艦ドックで大友と再会した須郷。だが、大友は生命体としての認識がされず、潜在係数の測定ができない。執行銃ドミネーターは全く使い物にならず、肉弾戦へと突入。精鋭の軍人に対し、征陸と青柳では相手にならない。そこで、須郷は彼と対峙し意識を奪うことに成功した。
大友だと思っていた者は彼のスパーリングロボットだった。九州で捕縛された大友も同様に、スパーリングロボットであることが判明。ロボット曰く、本物はフットスタンプでの作戦中に戦死しているらしい。上層部は敵対組織を作戦にて撃滅する必要があり、大友率いる地上部隊を捨て駒にしたのだ。
実は救援物資だと思って須郷が投下した物は化学兵器であり、散布すれば周辺地域の生き物を根こそぎ死滅させる。兵士としては不名誉な死に方だった。
ただのスパーリングロボットがここまでの犯罪を起こすことはできない。征陸はもう1人容疑者がいると言う。そのもう1人の容疑者とは妻の燐であった。優秀な軍事オペレーターである彼女は、須郷を容疑者に仕立て上げ、名護基地を一網打尽にするはずだった。だが、燐は国防省の要人を殺害する際、反撃され命を落としてしまう。
翌朝、撤退しようとする要人を訪ねた青柳と征陸は、彼の潜在係数が規定値を超えていることから容赦なく執行を下す。それは局長からの命令でもあった。
その後、須郷は征陸から執行官としての仕事に誘われる。同年11月、ストレスケアのため、須郷は国防軍ドローン開発部へと転属したが、良化することなく潜在犯認定され、国防省を退省。サイコパス矯正医療センターへと隔離される。
翌年の2113年2月、征陸が事件捜査中に殉職したため、同年12月に須郷が後を継ぐ形で執行官として配属された。
そうして現在。彼は執行官として正義と信念を抱いているとして、外務省への勧誘を断るのであった。
映画『PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.2 First Guardian』の感想・評価・レビュー
人気アニメシリーズの劇場版3部作の2作目。テレビアニメの第2シーズンから、征陸に代わり執行官として刑事課一係に入る須郷の話だ。彼が執行官となるきっかけとなった事件を描いているが、テレビ版とはだいぶ印象が違う。
殉職した征陸が活躍する今作に、心を滾らせた人もいるのではないかと思う。征陸はシリーズでもかなり安定したキャラであり、昔ながらの相当なやり手刑事として人情味のある人物だ。須郷が憧れるのも当然だと思う。今作もまた入り組んだ内容ではあったが、案外分かりやすかったように思う。(MIHOシネマ編集部)
とっつぁんこと征陸智己が登場する今作。テレビシリーズではあまり目立たなかった須郷と征陸が今作の主役と言っても過言ではないでしょう。征陸は個人的にすごく好きなキャラクターなのでかなり興奮しました。
とにかく渋くて真面目に仕事をしすぎるが故に、家族との関係がギクシャクしてしまう。頑張っているのに…と家族に理解して欲しい気持ちになりますが、宜野座がしっかりと彼の活躍を見ていて理解してくれることで救われた気持ちになりました。
エンドロールも最後まで見逃さないで欲しいです。(女性 30代)
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次作 PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.3 恩讐の彼方に
前作 PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1 罪と罰
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