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映画『らせん』あらすじネタバレ結末と感想

映画『らせん』の概要:大人気ホラー映画「リング」の続編にあたる。続編は「リング2」もあるが、本作は原作鈴木光司の小説に忠実に作られており、「リング2」とは別物である。主演は佐藤浩市。「リング」と同時上映された。

映画『らせん』 作品情報

らせん

  • 製作年:1998年
  • 上映時間:97分
  • ジャンル:ホラー
  • 監督:飯田譲治
  • キャスト:中谷美紀、佐藤浩市、佐伯日菜子、松嶋菜々子 etc

映画『らせん』 評価

  • 点数:35点/100点
  • オススメ度:★★☆☆☆
  • ストーリー:★★☆☆☆
  • キャスト起用:★★☆☆☆
  • 映像技術:★☆☆☆☆
  • 演出:★★☆☆☆
  • 設定:★★☆☆☆

[miho21]

映画『らせん』 あらすじネタバレ(ストーリー解説)

映画『らせん』のあらすじを紹介します。※ネタバレ含む

映画『らせん』 あらすじ【起・承】

監察医を務める安藤は、かつて幼いわが子を水難事故で亡くしてから、生きる希望を失い死ぬことばかり考えながら日々の仕事をこなしていた。そんなある日、安藤の大学時代の友人である高山竜司の遺体が解剖の仕事が回ってきた。特に目立った外傷などない高山は、恐らく心筋梗塞による突然死であると安藤は診断する。解剖の最中に、高山の体内から謎の数字の羅列が書かれた紙を見つけた安藤は、学生時代二人でよく暗号を作っては解読するという遊びをしたことを思い出した。高山には不思議な能力があったことを知っていた安藤は、自分自身の死を予期した高山が自分に何かメッセージを残したのだと考える。

高山の恋人である高野舞は、高山が死んだのは死のビデオテープを見たからだという。高山は死ぬ直前まで、元妻と子供のためにそのビデオテープについて調べていたのだと。ちょうど同時期に、その元妻浅川と子供が死亡したという知らせを受けた安藤は、刑事からそのビデオテープと浅川の手帳を受け取った。安藤がビデオを見た後、頻繁に浅川の手帳に記されていた山村貞子の幻影を見るようになり、安藤は、呪いは本物なのだと確信する。

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映画『らせん』 結末・ラスト(ネタバレ)

マスターテープを壊し、もう死ぬのは自分で最後だと安藤は考えた。精神的に弱った安藤は、舞と肉体関係を持つ。しかし、その後吉野が死亡してしまう。その死因は窒息死で、死体解剖の結果天然痘のウイルスを発見した。同僚の研究員宮下に浅川の手帳をわたし、何らかの方法でウイルスを発現できるのが貞子の呪いなのではないかと考えるが、宮下は取り合ってくれなかった。

自分が死ぬ予定の日に、舞を訪ねる安藤だったが、舞に会うことはできなかった。しかしその後、舞の死体が発見され、しかも出産の痕跡があるという。信じられない思いを抱えたままの安藤。なぜ自分は死なずに済んだのか、また舞は何を生んだのか。様々な推論の結果、安藤は手帳から感染が起こること、また貞子の協力者としてウイルスを広めれば、命が助かるという結論に至った。そして安藤は、感染した宮下に舞の姿として戻ってきた貞子の要望を叶えるよう進言し、宮下の命を救う。舞の子宮にDNAを複製した受精卵をいれれば、数週間で死んだはずの人間を蘇らせることができるというのである。禁忌と知りながらも、安藤はかつて死んでしまった息子を舞に複製してもらう。さらに蘇った高山竜司と舞の姿をした貞子は、手帳を使って人間世界に恐怖を広めると言い、安藤の元を去ってゆくのだった。

映画『らせん』 感想・評価・レビュー(ネタバレ)

映画『らせん』について、感想・レビュー・解説・考察です。※ネタバレ含む

わかるような、わからないような話

前作「リング」と同時上映されたそうだが、「リング」があまりにも出来がいい分、この続編は本当に必要だったのだろうかと思わざるを得ない。小説ではかなり詳細に科学とホラーを混ぜ合わせた解説がなされているのだが、やはり映画だと描ききることができないのかところどころ「どういうこと?」と頭を抱える部分が出てきてしまう。そもそも高山が自分の死を予知していたならあの「リング」のラストシーンの衝撃が台無しだし、ダビングしても息子が結局死ぬのなら最後の松嶋菜々子演じる浅川のセリフの恐ろしさも台無しだし、ととにかく「リング」のいいところを全部台無しにしていくような要素ばかり描かれていた。知りたくなかった、と思ってしまうことばかりだとしか言いようがない。

陰鬱な雰囲気と退廃した世界観は伝わる

ストーリー的にはおいおいおいと突っ込みたい部分が多くあったが、それでも演出や世界観は非常によくできた作品であったと思う。佐藤浩市演じる安藤の自暴自棄でくたびれた様子や、真田広之演じる高山竜司の人非ざる不気味な様子、聖母というにはあまりに陰湿な山村貞子などキャストの演技はそれぞれ秀逸で、よくできた世界だからこそもっとしっかり「リング」とつなげてほしかった。そもそも、「リング」は三部作の小説で、三つそろって初めて一つの大きな世界を作っている。その第一章「リング」を映画用に改変するのは当たり前のことで、その改変ありきで「リング」という傑作が生まれたのだから、逆に続編を小説に合わせて作ったら齟齬が生まれるに決まっているのだ。

「リング」は最初にして最後の日本ホラーの傑作、で終わらせておいてほしかったのが率直な意見である。

映画『らせん』 まとめ

前作「リング」が本当によくできた作品だからこそ、小説にあわせた続編である本作は必要だったのかと思わざるを得ない点が多すぎる。正直、続けて見たらいろいろと台無しではないだろうか。新しくシリーズを観るという人には、ぜひ「リング」だけ観ることをおすすめしたい。私自身は映画「リング」も小説の三部作も全部好きなので見たけれど、両方のファンだからこそがっかりしてしまった。そういう意味では続編として「リング2」のほうがなんとなくわかりやすいように思う。

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前作 リング

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