映画『利休にたずねよ』のネタバレあらすじ結末と感想 | MIHOシネマ

「利休にたずねよ」のネタバレあらすじ結末と感想

利休にたずねよの概要:歴史とフィクションを織り交ぜ、戦国時代に茶の湯を極めた千利休の人生と、その美意識を描く。市川海老蔵の優雅で堂々とした演技が話題となった。原作は直木賞を受賞した、山本兼一の小説。

利休にたずねよの作品情報

利休にたずねよ

製作年:2013年
上映時間:123分
ジャンル:ファンタジー、ラブストーリー、時代劇
監督:田中光敏
キャスト:市川海老蔵、中谷美紀、伊勢谷友介、大森南朋 etc

利休にたずねよの登場人物(キャスト)

千利休(市川海老蔵)
戦国時代末期の茶人。織田信長と豊臣秀吉に仕えた。独特の美的センスが評価され、茶の湯が流行する中、日本で最も影響力の強い茶人であった。
豊臣秀吉(大森南朋)
戦国時代の大名。織田信長の死後、天下統一を成し遂げる。千利休に憧れ、頼り、最後には強い嫉妬心を抱く。
石田三成(福士誠治)
豊臣秀吉の腹心。秀吉と利休の出会い当初から、利休を危険視している。
織田信長(伊勢谷友介)
戦国時代の大名。天下統一に最も近いと言われた。傍若無人で人々に恐れられた。利休の美意識を評価し、仕えさせた。
宗恩(中谷美紀)
利休の妻。献身的に利休に仕え、死の間際まで共に過ごした。
高麗の女(クララ)
堺に売られてきた、美しい高麗の女。元は王朝の貴族だったが、権力争いに巻き込まれ、売られた。日本語は理解できない。

利休にたずねよのネタバレあらすじ

映画『利休にたずねよ』のあらすじを結末まで解説しています。この先、ネタバレ含んでいるためご注意ください。

利休にたずねよのあらすじ【起】

千利休は堺の有名な茶人だった。その名声を聞いた織田信長と出会い、そこで美意識が評価され、織田信長に仕えた。当時最も権力を持っていた信長に対しても、臆することなく「美は自分が決める」と言い切っていた。

利休が信長の安土城内に茶室を持っていた時、信長の怒りを買い、死を覚悟した豊臣秀吉が訪ねてきた。秀吉は、死ぬ前に一度、名高い利休のもてなしを受けてみたいと言う。利休は秀吉を思い、大切にもてなす。追い詰められていた秀吉の心は、軽くなる。利休は秀吉に、今生きている喜びを、一服の茶を飲むことで味わうよう促した。秀吉は心から感謝し、涙を流した。

本能寺で信長が討たれた後、利休は秀吉に仕えることになる。秀吉に対しては、政治や戦略へのアドバイスを行うようになる。それによって、秀吉に重宝されていった。

利休はいつも懐に、小さな陶器の器を忍ばせている。それは香合と呼ばれる器で、中には女の爪が入っている。利休はこの女の手に似合う器を作ろうとしている。

利休にたずねよのあらすじ【承】

利休の助言のおかげもあり、秀吉は天下人になった。しかし、重用される利休に対して、石田三成をはじめとする、秀吉の部下たちの不満が溜まりつつあった。

世間では、帝までもが茶の湯に夢中である。秀吉は利休に、人々が茶の湯を好む理由を尋ねる。利休は「人を殺してでも手に入れたい美しさ」が茶の湯にあるからだと答えた。

石田三成は、誰よりも利休を危険視している。権力を握りつつある利休を恐れ、早めに潰すよう秀吉に進言する。しかし秀吉は、利休にはまだ利用価値があるとして、三成の進言を退ける。

天下統一を成し遂げた秀吉は、高麗を攻めようとする。利休はそれに反対した。それにより、ついに秀吉の不興を買う。

秀吉は利休を妬み始めた。利休の大切にするもの全てを、奪おうとする。まず、利休の娘を側室に求めた。利休の妻の宗恩はこれを断るが、娘は父のためを思い自殺してしまう。更に寺の参門の上に利休の木像があったことを口実に、利休を蟄居させる。

秀吉は利休に、大切にしている香合を渡せば、頭を下げたことして許すと伝える。しかし、利休は「美しいものにしか、額づかぬ」として、切腹する。

利休にたずねよのあらすじ【転】

利休の強い美意識は、茶人となる前に作られた。堺の大店の息子だった利休は、有名な遊び人だった。

ある日利休は、堺の街にこっそり運び込まれる高麗の女を見つける。女は権力者に献上するために、堺の商人に買われて来た。美しいその女に興味を持った利休は、世話をするようになる。女は運び込まれて以降、食事をとっていなかった。そこで利休は、堺の街で高麗の料理を教えてもらい、自ら調理する。一言だけ覚えた高麗の言葉と共に、料理を女に差し出すと、女は口に運んだ。会話をすることはできないが、利休はすっかり高麗の女に夢中になる。その後も、高麗の料理と片言の高麗語を教わり、女に食事を提供した。

ある日、女がついに献上されることに気づいた利休は、女を逃がすことにする。夜、闇に紛れて連れ出すが、堺を出ることができない。追っ手を逃れ、海辺の小屋に逃げ込んだが、すぐに見つかってしまう。

利休と女は、筆談でコミュニケーションを行う。利休は死を覚悟した女に、今生きていることを喜ぶ大切さと、美しさを教えられる。

利休にたずねよのあらすじ【結】

利休は女のために、毒を混ぜた茶をたてる。女は高麗の言葉で利休に何か言い残し、一息にそれを飲み、死んだ。女の言葉がわからない利休は、すぐに後を追おうとする。毒入りの茶をたてるが、死への恐怖から、それを飲むことができなかった。

利休は女が持っていた香合に、女の小指の爪を入れ、立ち去る。放心状態で街に戻った利休は、女が言い残した高麗の言葉の意味を教えられる。女は、利休に生きるよう言い残していたのだった。

利休は、その美への執着が評価され、茶人として歩むこととなる。利休は女への思いと、教えられた美を大切に生きた。

利休は切腹前、生涯肌身離さず持ち歩いた香合の中の、女の爪を炉にくべた。そして、ついに女の傍にいけると呟いた。

利休の切腹後、香合は宋恩が持ち去った。宗恩は利休に忘れられない女がいることに気付いていたのだ。宗恩は香合を投げ割ろうとするが、思いとどまる。宗恩は、完成したばかりの、利休が女の手に合わせて作り上げた器に茶をたて、香合に向け差し出した。

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