映画『ルビー・スパークス』の概要:スランプに苦しむ小説家のカルヴィンの目の前に、自分の文章で作り出した女性「ルビー・スパークス」が本物になって現れる。理想の女性である彼女との幸せな日々を送るカルヴィン。しかし、彼が再びルビーを書き加えていくことで、二人の関係性は不自然なものになっていく。
映画『ルビー・スパークス』の作品情報
上映時間:104分
ジャンル:ラブストーリー、コメディ
監督:ジョナサン・デイトン、ヴァレリー・ファリス
キャスト:ポール・ダノ、ゾーイ・カザン、アントニオ・バンデラス、アネット・ベニング etc
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映画『ルビー・スパークス』の登場人物(キャスト)
- カルヴィン・ウェア=フィールズ(ポール・ダノ)
- 小説家。19歳の時に出版した作品がベストセラーになり、天才と呼ばれた。しかし、その後はスランプに陥り、長い間作品を書けていない。自分の書いたルビーが実際に目の前に現れ、混乱しながらも、恋に落ちる。
- ルビー・スパークス(ゾーイ・カザン)
- カルヴィンが夢で見た女性を元に書いたキャラクター。現実の女性としてカルヴィンの目の前に現れる。自分が創作物であることは知らない。
- ローゼンタール医師(エリオット・グールド)
- カルヴィンの精神科医。スランプから抜け出せないカルヴィンに、課題として1ページの文章を書くように指示し、そこからルビーが生まれる。
- ハリー(クリス・メッシーナ)
- カルヴィンの兄。カルヴィンとは見た目も性格も大違い。夢見がちで繊細なカルヴィンに呆れているが、兄としてスランプに苦しむ弟の背中を押している。
- ガートルード(アネット・ベニング)
- カルヴィンの母。夫との死別後、モートと再婚し、絵描きになる。
- モート(アントニオ・バンデラス)
- ガートルードの再婚相手。自由を謳歌するアーティストであり、ガートルードを絵描きに導く。
- ラングドン・サープ(スティーヴ・クーガン)
- ベテラン作家で、カルヴィンを自身のトークショーに招く。パーティーで出会ったルビーに興味を持ち、口説こうとする。
映画『ルビー・スパークス』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ルビー・スパークス』のあらすじ【起】
小説家のカルヴィンは若くしてベストセラーを生み出し、天才とまで呼ばれたが、10年経った現在はスランプに苦しんでいた。兄のハリーには、恋人が出来れば作品が書けると言われるが、自分に近づく女性は作家としての自分に興味があるだけだと思い込んでいる。
いつものように、かかりつけの精神科医ローゼンタール医師のカウンセリングを受けていると、飼い犬スコッティのことが好きな女性について1ページの作品を書くように、と課題を出される。
その日眠りにつくと、夢の中に魅力的な女性が現れる。アーティストである女性は公園で出会ったスコッティを気に入り、絵に描きたいと言う。眠りから覚め、女性にインスピレーションを受けたカルヴィンは、彼女を「ルビー・スパークス」と名付け、ルビーについて書き始める。
小説を書いてから、カルヴィンの家のあちこちで女性用下着が見つかるようになる。兄はついに弟に恋人が出来たと喜ぶが、身に覚えのないカルヴィンは混乱する。その日の夜、カルヴィンは再びルビーについて書きながら、仕事机で寝てしまう。すると翌朝キッチンに現れたのはルビー本人だった。
映画『ルビー・スパークス』のあらすじ【承】
突然現実の世界に現れたルビーを前に、自分の精神状態のせいで幻を見ていると勘違いし、カルヴィンはパニックに陥る。しかし、自分だけではなく他の人にもルビーの姿が見えるとわかり、彼女が本物の人間だと理解する。
カルヴィンはルビーについて兄に相談するが、ハリーはなかなか信じようとしない。ルビーが本物であると証明するために、カルヴィンは文章の中でルビーがフランス語を話せると書く。すると、ルビーは流暢なフランス語で二人に話し始める。
カルヴィンがルビーについて書いたことは全て現実になることを知ったハリーは、カルヴィンにルビーを、彼の理想の女性そのままに描けると提案する。しかし、カルヴィンはルビーが今のままで完璧であり、彼女のことは自分が一番わかっていると断る。そして、二度とルビーについては書かないと誓い、原稿を鍵のついた引き出しにしまう。
ありのままの自分を愛してくれるルビーとの、幸せな生活を送るカルヴィン。ある日、母親がルビーを実家に連れてくるように誘う。乗り気ではなかったカルヴィンだったが、ルビーにもせがまれ、二人で母親とのその再婚相手の家を訪ねる。
映画『ルビー・スパークス』のあらすじ【転】
前夫の死後、再婚相手の影響でアーティストになった母親と、その再婚相手であり自身もアーティストであるモートに馴染めないカルヴィン。しかし、反対にルビーは持ち前の明るさで家族と打ち解けていく。カルヴィンはそんな彼女の姿を見て、当初は自分に夢中だったルビーとの変化を感じる。
母親の家から戻り、ご機嫌なルビーが家で歌っていると、読書をしていたカルヴィンに静かにするようにと注意されてしまう。落ち込んだルビーは、一緒に過ごす時間を減らして、自分も外で何かしたいと提案する。
絵画教室に通い始め、新しい友人と出会い、だんだんとカルヴィンと過ごす時間が減ったルビー。そんな彼女が自分と別れるのではないかと不安になったカルヴィンは、ルビーの原稿を取り出し、再びルビーについて書き始める。
カルヴィンが、ルビーは彼と一緒にいないと惨めな気持ちになると書くと、ルビーは不自然なまでにカルヴィンに依存するようになる。急激な変化に戸惑ったカルヴィンがルビーを書き直すと、ルビーはどんどんと不自然になっていき、精神的に不安定な状態となる。
映画『ルビー・スパークス』の結末・ラスト(ネタバレ)
彼女を励ますために、カルヴィンは作家と出版社の集まるパーティーにルビーを連れていく。しかし、そこでも一人になってしまったルビーは寂しさから、小説家のラングドンに誘われるがまま、下着姿になり一緒にプールに入ろうとする。しかし、その姿をカルヴィンが見つけ、彼女を強引に連れて帰る。
カルヴィンの独占的な態度に、彼の好きなように自分をコントロールすることはできないと言うルビー。カルヴィンはついに秘密を漏らし、ルビーを自分の好きなように変えることができると教える。彼の言うことを信じられないルビーの目の前で原稿を書き始め、ルビーを操る。疲れ果てたルビーは別室に逃げ、後悔したカルヴィンは、原稿にルビーが自由になるという文章を書き、ルビーのいる部屋のドアの前に置く。
翌朝カルヴィンが目覚めると、ルビーの姿だけでなく彼女の所持品も全て消えていた。落ち込むカルヴィンに、ハリーはルビーについての小説を書くように提案する。「The Girlfriend」と名付けられたその作品は、大ヒットになる。
時が経ち、カルヴィンがスコッティと散歩していると、ルビーにそっくりな女性と出会う。彼女はたまたまカルヴィンの作品を読んでいた最中で、カルヴィンが作者だと知らずに厳しい評価を下す。カルヴィンが正体を明かすと、「もう一度やり直させて」と言う。お互いが惹かれ始め、二人の間には何かが始まろうとしていた。
映画『ルビー・スパークス』の感想・評価・レビュー
映画を見終わった後、心の痛みと共に少しスッキリしている自分がいた。人と人が出会い付き合うのだからこそ、拒絶する権利はお互いに等しく与えられているのだと身に染みた。好きな人から拒絶されたり、好きな人の一番になれないことは本当に苦しい。たがそれを経験しておくのは大人になるうえでとても大事なことだと思う。相手を自分の思い描く理想の人物としてみるのではなく、嫌だなぁと思うところも全て受け入れて初めて、自分も相手も幸せになれる恋愛なんだと学んだ。(女性 20代)
本作は、19歳で小説家デビューを果たすもその後の作品がヒットせず自信喪失していたカルヴィンが、新たな物語の主人公と恋に落ちる模様を描いたラブコメディー作品。
主人公が自己中心的な性格なので、かなり男性的目線で描かれているように感じた。
しかし、それまで自分が思い描いた理想通りに動いてくれていた女の子が、後半になって予想外の言動をして外れていくところは切なくも良かった。お洒落な雰囲気やファンタジックな世界観にワクワクした。夏に観たくなる作品。(女性 20代)
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