映画『ラッシュアワー3』の概要:香港警察に勤めるリーは、ハン大使の護衛役の任務に就いていた。しかし、ハン大使が中国系の犯罪組織についてある情報を発表しようとしたとき、狙撃されてしまう。リーは逃げた狙撃手を追いかけた。すると、その狙撃手はリーの知り合いだった。
映画『ラッシュアワー3』の作品情報
上映時間:100分
ジャンル:アクション、コメディ
監督:ブレット・ラトナー
キャスト:ジャッキー・チェン、クリス・タッカー、ヴィニー・ジョーンズ、真田広之 etc
映画『ラッシュアワー3』の登場人物(キャスト)
- リー(ジャッキー・チェン)
- 香港の刑事。警部。真面目で心優しい性格。武術・体術が得意。
- カーター(クリス・タッカー)
- ロサンゼルス市警。刑事だったが、問題を起こしてばかりいたため交通課に左遷になった。リーの友人であり相棒でもある。女好き。明るくてひょうきんな性格。
- ケンジ(真田広之)
- 中国系犯罪組織の幹部。7歳の頃、ヤクザに両親を殺されている。リーと同じ孤児院で育ち、兄弟と言えるほど仲のいい友人となった。しかし、リーが養子に引き取られたのをきっかけに悪の道に走り、袂を別つことになる。
- ジャンビエーブ(ノエミ・ルノワール)
- ショーガール。ケンジのことが好きで協力するため、組織のリーダーの名前を頭に彫る“シャイシェン”となった。しかし、用済みになった後殺されることを知り、ハン大使に助けを求める。
- スーヤン(チャン・ジンチュー)
- ハン大使の娘。リーとカーターの知り合い。カンフー道場に通っている。
- ジャスミン(工藤夕貴)
- ケンジの仲間。ナイフでの戦いが得意。
- レイナード委員長(マックス・フォン・シドー)
- 国際刑事法廷の委員長。ハン大使の友人。裏で中国系の犯罪組織と繋がっており、ジャンビエーブやリー達を殺そうと画策する。
- ジョージ(イヴァン・アタル)
- パリのタクシー運転手。アメリカが嫌い。カーターとリーの事件に巻き込まれている内に、スリルを楽しむようになり、2人に協力するようになる。
- ハン大使(ツィ・マー)
- 中国系の犯罪組織撲滅のために動いていたが、組織のリーダーの名前が載ったリスト、“シャイシェン”のことを発表しようとして狙撃される。
映画『ラッシュアワー3』のネタバレあらすじ(ストーリー解説)
映画『ラッシュアワー3』のあらすじ【起】
ロス警察のカーターは交通課に配属され、交通整備を行っていた。だが、音楽を聞きながら不真面目に行っていたため、事故を引き起こしてしまう。しかし、カーターは少しも悪いと思っておらず、事故を引き起こした女性を逮捕した。女性が不服を訴えたため、カーターは食事に付き合ってもらうことを条件に釈放することにした。カーターは友人のリーも食事に誘うが、過去の出来事から怒らせていたので拒否される。しかも、リーは護衛官としてハン大使を国際刑事法廷まで送り届ける任務に就いていたため、カーターが話している途中で電話を切った。
ハン大使は中国系の犯罪組織撲滅のために動いていた。中国系の犯罪組織の存在は500年前から確認されていたが、トップが誰かも分かっていなかった。しかし、ハン大使はある情報を得ており、国際刑事法廷で“シャイシェン”のことを発表した。詳細を話そうとしたとき、ハン大使は狙撃されてしまう。
リーは向かいのビルから逃げて行く狙撃犯を確認し、急いで後を追いかけた。無線連絡を聞いたカーターも女性の車を奪い、リーの後を追った。リーは狙撃犯と相対して驚愕した。狙撃犯のケンジはリーの知り合いで、リーが引き金を引くことを戸惑う相手だった。ケンジもリーが撃ってこないことを分かっており、カーターの車が突っ込んできた隙に逃走した。
ハン大使は手術を行い、一命を取り留めていた。カーターは捜査がしたかったため、刑事に戻して欲しいと署長に訴えた。しかし、カーターは女性の車を奪ったり、イラン人の科学者をテロリストと間違えて逮捕したり、問題を起こしてばかりいたため却下される。リーも犯人を取り逃したことで捜査能力を疑われ、捜査を行わずにハン大使とその娘のスーヤンを護衛するよう指示される。
映画『ラッシュアワー3』のあらすじ【承】
ハン大使はもしものときのために娘に封筒を託し、何かあればリーに渡すよう伝えていた。リーとカーターはスーヤンが封筒を隠したカンフー道場に行くが、銃を持った連中に既に奪われてしまっていた。しかも、その連中はスーヤンを殺そうとしていた。リー達は急いで病院に戻った。
リー、カーター、スーヤンは協力して襲ってきた殺し屋達を捕まえた。ボスの名前を聞こうとするが、殺し屋はフランス語しか話せなかった。リーとカーターは病院でフランス語が話せるシスター・アグネスを頼り、通訳してもらった。殺し屋はなかなか口を割らなかったが、カーターが銃で脅し、住所と“ジャンビエーブ”という名前を聞き出すことに成功する。
リーはスーヤンの身を守るため、国際刑事法廷のレイナード委員長を頼りフランス領事館に向かった。スーヤンは父の元を離れることを嫌がるが、犯人を捕まえることを条件に渋々受け入れる。しかし、スーヤンとレイナード委員長が車に乗り込もうとしたとき、車が突然爆発した。2人は車に乗る前だったので無事だった。リーとカーターは、フランス語の殺し屋にフランス領事館での車の爆発、2日後にパリで国際法廷の会合まであることから、事件の手掛かりがパリにあると考え、飛び立つことを決める。
映画『ラッシュアワー3』のあらすじ【転】
リー達は殺し屋から聞き出した住所を元に、あるクラブに辿り着いた。リーがバーテンダーに“ジャンビエーブ”について尋ねていると、女性(ジャスミン)に声を掛けられ協力できると言われる。だが、部屋に入ると、ジャスミンはリーを襲い殺そうとした。リーとカーターは急いでクラブから逃げ出した。
リー達はタクシー運転手のジョージに助けられながら逃走するが、追手に捕まりケンジの元に連れて行かれる。ケンジはリーと兄弟とも言えるほどの親友だったが、犯罪に加担するようになり袂を別っていた。ケンジは今夜パリを発てば命を助けると告げるが、リーはその申し出を断った。そして、リー達は下水を通り逃げ出した。
カーターはロスで、リーがケンジを逃がしたことに気づいていた。リーはケンジのことをカーターに話した。ケンジはヤクザに両親を殺され、7歳のときに中国に来てチェンジュー孤児院で暮らすようになった。リーもその孤児院におり、ケンジと助け合って暮らしていた。だが、リーが養子に引き取られ、残ったケンジは悪の道に走ってしまったのだ。カーターは落ち込むリーを励まそうとするが、リーはそれが煩わしく、個人的な戦いだとカーターの協力を突っぱね酷い言葉を言ってしまう。ショックを受けたカーターは部屋を出て行った。
リーの元にレイナード委員長が訪ねてきて、“シャイシェン”のことを教えた。シャイシェンは人の名前ではなく、あるリストのことだった。5年ごとに組織の幹部が集まり、世界中に支部を持つ組織のリーダーを選んでいた。そして、その選ばれた13人の人物が世界最大の犯罪組織を率いていた。“シャイシェン”とはその13人の名前が書かれたリストのことだった。レイナード委員長はハン大使がジャンビエーブという女性と接触していたことを教え、シャンゼリゼ劇場のチケットをリーに渡して去って行った。
映画『ラッシュアワー3』の結末・ラスト(ネタバレ)
リーがシャンゼリゼ劇場に行くと、殺し屋達が店内にいるのが見えた。リーがその男達を見張っていると、同じくジャンビエーブを追っていたカーターと再会する。2人は協力してジャンビエーブを救出し、タクシーを捕まえて逃走した。
ジャンビエーブも組織の人間だった。カーターがジャンビエーブから詳しい話を聞き出そうとするが、ジャスミンが刺客として現れ殺されそうになる。リー達はジョージに助けを求め、家に匿ってもらった。そこで、ジャンビエーブに改めて“シャイシェン”がどこにあるのかを尋ねた。“シャイシェン”はジャンビエーブの頭に入れ墨として彫られていた。昔から“シャイシェン”は女の頭に入れ墨として彫られ、中国の各地を回ってリーダーが決まったことを知らせるのが習わしだった。だが、リーダーを伝え終わると、“シャイシェン”を彫られた女性は殺されてしまうのだ。ジャンビエーブはケンジのために協力しただけで、殺されることは知らなかった。そこで、ジャンビエーブはハン大使に助けを求め、リストのことを教えることにしたのだ。
リー達はレイナード委員長に助けを求めた。レイナード委員長はリー達が何も言っていないのに、リストがジャンビエーブの頭に彫られていることを知っていた。リーはそれを不審に思い、鋏を使ってレイナード委員長を人質に取った。リーの思惑通り、レイナード委員長は組織の仲間だった。初めからジャンビエーブと共にリー達も抹殺する気だったのだ。レイナード委員長を逮捕しようとしたとき、ケンジから電話が掛かってきた。ケンジはスーヤンを人質に取っており、リーにジャンビエーブと2人で来ることを要求した。
リーはジャンビエーブに変装したカーターと共に取引現場に向かった。しかし、スーヤンはビルの外に紐で繋がれ、今にも落とされそうな状況だった。リーはケンジと刀で戦うことになる。カーターはケンジの手下に捕まり、応援することしかできなかった。しかし、闘っている最中、ケンジが窓を突き破り下に落ちそうになる。リーはケンジを助けるが、逆に窓から落とされてしまう。鉄骨に捕まりなんとか落下を免れるが、狭い足場でケンジと戦うことになる。カーターも必死に手下と戦った。
リーとケンジは鉄骨に繋がれていた網の上で戦うが、2人の重さに耐えられず、網が切れて落ちそうになってしまう。しかし、リーはケンジを見捨てることはできず、手を掴んで引っ張り上げようとした。ケンジはリーを助けるため、自ら手を解き、別れを告げて落下した。リーはケンジの死を悲しみながら、網から脱出した。
カーターはスーヤンを助けようとしてジャスミンに襲われる。何とか反撃してジャスミンを倒すと、スーヤンを助け出した。その後、リーと再会を果たしお互い無事を喜ぶが、組織の手下がまだ残っていた。リー達は協力して手下を倒すが、続々と銃を持って現れキリがなかった。リーとカーターは掴んでいた旗を利用して夜空を舞い、噴水の中に落下した。しかし、そこにジャンビエーブを人質に取ったレイナード委員長が現れる。カーター達は殺されそうになるが、ジョージに助けられる。
フランスの警察が組織を撲滅したのを自分の手柄のように話したため、リーとカーターは刑事の顔を殴って黙らせた。そして、2人で歌って踊りながら、フランスの街を歩いて行った。
映画『ラッシュアワー3』の感想・評価・レビュー
リーとカーターのコンビがとてつもなく面白く、何度見ても笑える作品だった。また、ケンジとリーが一対一で戦い合う白熱したシーンから、お互い敵同士でありながらも殺せなく、ケンジがリーの手を離したシーンが悲しくもあり感動した。カーターの間抜けでもあるが相棒想いな心優しい部分や、リーの賢く真面目で、ストーリーの中でカーターに強く当たってしまうが、持ち前の広い心でまた協力していく姿など、二人の性格の違いを尊重しながら助け合うシーンがたくさん詰まっていた。激しいアクションシーンも見所である。(女性 20代)
1と2が面白かったので、3も期待値が高かったのだが、残念ながら期待外れだった。
日本人としては、真田広之と工藤夕貴が悪役として出演しているので、ハリウッド作品での堂々とした彼らの演技は誇らしかった。
注目されたエッフェル塔でのバトルアクションは確かに見応えあったが、見どころはそのシーンだけだったと言えるほど他がいまいちだった。今まで気にならなかった下品な下ネタトークに嫌気が差し、絶妙なコンビなはずのリーとカーターの掛け合いも少々飽きてきて、新鮮さが感じられなかった。(女性 40代)
アクションは前作よりさらに派手になりましたが、要素を詰め込みすぎてごちゃごちゃした印象の作品です。お色気シーンは多少削っても良かったのでは?と思ってしまいます。何も考えずに観ると楽しめますし、フランスが舞台なので華やかです。
ジャッキー・チェンが日本語を突然話すシーンがありますがかなり上手で驚きます。また、悪役で出演している真田広之がかっこいいです。アメリカ映画では日本人を出すとやたら刀のアクションシーンを使いますが、真田広之の刀さばきには見惚れます。(女性 30代)
ついに3作目でコンビ仲は熟成されたが、映画としては少しパワーダウンは否めない。物語もネタ切れ感が漂っている。とはいえ、クリス・タッカーとジャッキー・チェンのふたりが好きなら楽しんで見ることができる。この映画の見どころは何といっても二人の掛け合いなので、そういった意味では満足度は高い。エッフェル塔でのアクションも良かった。
真田広之が出てくるとは思わなかったが、ヘンテコ日本人役ではなくカッコいい役回りで安心した。(男性 30代)
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前作 ラッシュアワー2
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